第30回「永倉新八、反乱」……土方ファンの白牡丹には(;O;)

　今回は、史実の土方歳三ファンにとっては辛い展開になりそうだ。大河ドラマ『新選組！』では主人公の近藤勇が真っ直ぐで謙虚な人柄なので、史実のように永倉さんたちが近藤さんの増長に反感を持ったという設定にはしづらい。となると、「悪者」は土方さんになりそうだ。しかも、公式サイトのあらすじを見ると、かっとした弾みで口を滑らす迂闊者になってるし……ぶつぶつぶつ。

　と、愚痴混じりに放送を見るのであった(苦笑)。



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　オープニングでは手際よく、長州藩が禁門の変に破れただけでなく、四国艦隊にも破れ、朝廷から討伐命令が出されていることを説明。

　キャストのトリは誰かと注目していた……えっ、まさか容保様かい(@_@)、と一瞬焦ったが、坂本龍馬役の江口洋介だった。いずれにしても、大物俳優がぞろっと抜けたなぁと思った。まぁ、若手でも実力派でドラマを盛り上げてくれれば文句は言わない白牡丹だ。



　坂本龍馬とおりょうの場面。龍馬くん、不精ひげ生やしてますますワイルドになりましたな。うーん、初登場の時からおりょうさん役はイメージが違うと思っているので、ノーコメント(苦笑)。

　龍馬くん、おりょうさんを寺田屋に連れて行く……ってことは、第一回で元治元年4月に寺田屋でお登勢さんと龍馬くんとおりょうさんが集まっていた場面は、なかったことにしろということか(爆)。



　黒谷の会津本陣。広沢様、秋月さん、相変わらず素敵です(^^)。



　薩摩藩邸の大島吉之助(後の西郷隆盛)に龍馬くんが会いに行く。薩摩弁の巧拙はわからんが、先週から宇梶さん演じる西郷どんには大注目。存在感が、まんま西郷さん。

　自分個人の意見(土佐藩の意見ではないという意味だろう)で長州をこれ以上追い詰めない方がいいと意見する龍馬くん。「ま、今は返事はいらんきに。腹の中に入れといてくれや」……西郷どんの腹の中には何でも入りそうですな^_^;。



　八木邸。近藤さんと土方さんがひっそり酒盛り。京都に来て一年半、俺たちは頑張ったなという土方さん。近藤さんの前だからこそ見せる土方さんの嬉しそうな顔に、ちょっと可愛いと思う白牡丹^_^;。

　源さんが山南さんも来たがっていたと聞いて「今日は試衛館生え抜きの四人で飲むんだ」という土方さん、彼にとっての「身内」はこの四人だということかな……いつの間に、こんなに山南さんを煙たがるようになっちゃったんだろう……しくしく。

　そこに、山南さん登場、間の悪い方ですね(ほろ)。山南さんの「頑張った甲斐がありましたね」という言葉を途中から遮るように喋る土方さん、う〜ん、どうしてそんなに煙たがるんだか(汗)。

　褒賞金の600両の使途も宣言……「公平にした方がいいんじゃないか」と問いかける近藤さんに「働きに応じて手当が違うのは当たり前だ」と持論を展開する土方さん。現代人の我々にとっては成果に応じた手当というのは当たり前過ぎて見過ごすかも知れないが、働きに関係なく家柄によって俸禄をもらっていた時代にあっては、見事に合理的な判断であることには注目してもらいたい。

　山南さん、複雑な顔……おそらく第33話で再び明らかにされるであろう、山南さん自身の弱みが引け目になっているのかな。いや、働きに応じて金を払うという点には筋が通っていると同意したと思いたい。



　そして、褒賞金支給の場面。喜ぶ松原さんの手前で、旗持ち尾関さんが……^_^;。でも、史実はともかく、『新選組！』のあの池田屋で震えて隠れていた浅野さんが20両となると……「働きに応じて」と言いつつも限界はある(ぼそ)……ま、物陰に隠れっ放しだったあの場面を見てたのは視聴者だけだしなー^_^;。



　総司くん、ひでちゃんの誘いも断って孝庵先生のところに行く。「みな新選組のせいや」と京都人代表で鬱憤をぶつける孝庵先生、ふて腐れ総司くん、このふたりの会話、好物。

　そして、孝庵先生の診察を受けて出てきた総司くんと擦れ違うおじいさんが、まさか、……とは(爆)。さすが監察。



　一本気で、組織にはまらない新八っつぁんは「息苦しくてかなわん」と怒り爆発。

　そこに、おまさちゃんが来訪。愛想のひとつも言わないけど、左之助がちょっと気になってるのね。



　おお、土方さん、三味線。何でもない顔をしてさらっと三味線を奏でてしまう土方さん、いいなぁ……♪

　総司君、開いたページをすっ飛ばして……いきなり「うぐいすや　はたきの音も」と、読み出してしまう(滝汗)。そして、自作の句を解説してしまう土方さん(笑)、よりによって、野間みつねさんの一番好きな句だわ(^^)。

　久々のツッコミキングぶりを発揮した上に、「いいんだよ俺のことは」と言いながらも自作を披露しようとしてる(でも自信作がない^_^;)土方さん、久しぶりに素顔を見せたなぁ。残念だけど、この可愛い素顔を知っているのは、近藤さんと総司くんと源さんだけなんだなぁ……。

　山崎さんを尾行につけてまで(さすが、山崎さん……全くわからんかった〜)総司くんの病を把握しようとする土方さん。そうか、呼び出したのはこれが目的だったのね。

　労咳であることを土方さんに告白する総司くん。近藤さんと「あと、おひでちゃんにも」と口止めを頼む総司くん、ひでちゃんのことが気にかかっているんだ……ひでちゃんには、当分わからない気遣いだろうけど。



　新編成を幹部に諮る《はかる》土方さん。観柳斎と谷三十郎は絶賛するが、「私は承伏できん」と新八っつぁんが異論を唱える。

「山南君はこれまで通り、相談役としてみんなの力になってもらう」総長って、やっぱりそういう役職なのね……(ちょっと涙)。

「新選組の方針は、土方くんに一任してあります」「誰に対しても分け隔てなく接する近藤さんに心を打たれ……局長局長と持ち上げるのは、何よりも近藤さん自身がつらいとお感じになるのではないですか」山南さん、優しいですね……こんな場面でも近藤さんを気遣うところが。

　そこで総司君が「言っときますけど、土方さんは欲得づくで動く男じゃないですよ」と土方さんを庇うのが、ちょっと嬉しい。

　提案書を破る土方さん。「早いところ、その下らない仲間ごっこをやめてくれ」と短気ぶり……あ、土方さん、「芹沢を斬った」って言っちゃったよ(滝汗)。ううう、この設定は、史実の土方ファンには、やはり辛いものがある……かっとして口を滑らす迂闊者っつーのが、なぁ……しくしくしく。

　ああ、新八っつぁんの「ちょっと待った」宣言。そりゃ、ぐっさん新八っつぁん、収まらないよな、わざわざ近藤さんに芹沢さんの死について問い質したんだもん。

　抜ける宣言をした新八っつぁんに続いて、島田魁さんも退席。



　新八っつぁん「俺は、土方さんのやり方が気に入らない」……ううぅ、胃が痛い。

　説得に回る山南さん「辞めるのは、容易いことです。ここは踏みとどまって、新選組を中から変えていきませんか」……ううぅ、山南さんの言葉の前半がぁ……この後の展開を思うと……山南さん自身に返ってくる言葉なのが辛い〜。

　しかも山南さん、葛山武八郎を自分の代わりに推薦するし〜……土方さんと表立って対立したくないという山南さんの気持ちはわかるけど、この後の展開を思うと巻き添えになった武八郎さんが哀れ……。



　新八っつぁんに声をかけられた斎藤さん(そろそろ「一ちゃん」と呼ぶのは止めよう)、幹部に報告。

「斎藤、お前に頼みがある」と土方さんに言われた時から、その依頼内容を既に察していたように思う。口数は少ないが、眼に表情がある斎藤さん、ツボっ。



　永倉さんたちの会合。結構、大っぴらに集まってるのね(汗)。

　左之助、芹沢暗殺に関わっていたことを、ここで告白。「土方や近藤さんのやり方に不満があるのは間違いないんだけどさ」と「土方」になっている……くすん。

　相変わらず、やる気なさそうな葛山さん。DonDokoDonのコンビが並んでいるのは笑えるけど、葛山さん、完全に巻き込まれキャラですね(;_;)。



　会談の様子を報告する斎藤さん。厳罰を迫る新参幹部に対して、大目に見てやろうと言う近藤さん。「俺は忘れねぇよ」と言う土方さん、甘めな近藤さんに対して、敢えて厳しい立場を取ろうとしていると思いたい……割り切れないけど、その胸の内は、おそらく第33話で明らかにされると思うから……。

　土方さんとふたりきりになる近藤さん。「俺が頭を下げて済むんだったら、いくらでも下げる」……大物は頭の下げ方を知っていますね。「俺も行こう」と言う土方さんの表情、殿内さんを斬った芹沢さんを庇って窮地に立たされた時の、「もうあいつにこんな思いはさせねぇ」と呟いた表情に似ている……あえて汚れ役を務める覚悟の程が、ちょっと嬉しかったりして。



　何と、古高俊太郎を拷問した蔵に……土方さん、自分は近藤さんのためなら、新選組のためなら鬼になる、と決意したことを、思い返そうとしているようだ。この場面が、今回はよかったと思う。局長には局長なりに頭を下げなきゃならない時もあるが、様々な思想を持った寄せ集めの浪士集団をひとつにするためには自分が憎まれ役に徹しなければならない、と、自分に言い聞かせる土方さんの決意と、それでも多少は揺れる気持ちが感じられたから。

　その場面に居合わせてしまった山南さん……でも、擦れ違うふたり(しくしくしく)。芹沢暗殺の時にはあんなに気が合っていたのに……。



　黒谷にて。命に代えて新選組をただしたいと訴える新八っつぁん。「信じたいのです。しかし、今は腹を割って話し合うことすらできません」……救いがあるのは「信じられない」のではなく「信じたい」と言ってくれることだなぁ。

　頭を下げる近藤さん。「しかし己の気づかぬところで慢心した末のあらぬ疑いを招くような言行、心から恥ずかしく思います」……って、この大河の近藤さんは、増長した気配がなかっただけに、そのセリフにちょっと冷めてしまった白牡丹、くっ^_^;。

「土方のことをわかってやってくれ。あいつの胸中には新選組のことしかないのだ。理不尽なことも言うだろうが、それは決して己の欲のためではない」と土方さんを庇ってくれているのは流石だけど……うーん、中途半端な庇い方が、何とも……。

　上座から降りてくる殿。今日の容保様は、名君の風格あり(笑)。建白書を破り「これにて一件落着」宣言。

　ぼろぼろ泣きする島田魁さんが可愛かった(^^)。



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　次回予告……ますます土方さんと山南さんの間に亀裂が入りそうだ(胃痛)。久しぶりの伊東大蔵先生、そして次回に初登場の松本良順先生が楽しみ。

　「新選組が行く」は霊山墓地……うーん、今回のストーリーには関係ないんじゃないか(汗)。