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新選組・土方歳三を中心に取り上げるブログ。2004年大河ドラマ『新選組!』・2006正月時代劇『新選組!! 土方歳三最期の一日』……脚本家・制作演出スタッフ・俳優陣の愛がこもった作品を今でも愛し続けています。幕末関係のニュースと歴史紀行(土方さんに加えて第36代江川太郎左衛門英龍、またの名を坦庵公も好き)、たまにグルメねた。今いちばん好きな言葉は「碧血丹心」です。
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 三連休、池袋演芸場昼夜三連ちゃんも考えていたのですが……夏バテで今日一日だけ昼夜連続の鑑賞となりました。11時45分から20時30分過ぎまで9時間近くほとんど座りっ放し、聴くだけでも体力が要ります。でも、元気になれます。

池袋演芸場9月中席 9/19昼の部:

はな平「たらちね」
 お嫁さんが来るまでの八っつぁんの妄想が長くて、「自らことの姓名は」まで来るのかどうか不安な(爆)時間配分。でもちゃんと葱売りが来てサゲ。

玉々丈「ニワトリ」
 圓丈師匠のお弟子さんなので、なんでもありを覚悟。「つるの恩返しみたいな噺」ということで、田舎にぽつんと本日開店した焼き鳥屋から鶏をペット用に引き取ったお百姓さんが、鶏のシロから恩返しを受ける……えーと……(汗)。

扇治「寿限無の稽古」
 落語家さんの稽古風景って場面設定がいいですね。次から次へと邪魔が入るのが面白い。でも、師匠が稽古の日付を平成二十三年九月十八日と録音する時点で、何となくオチが読めてしまいました。昭和レトロな新作な感じはいいな。

白鳥・丈二 お題決め
 この9日間のお題のレビューも楽しく。昨日は特に聴きたかったなぁ(喬太郎師匠が「極道のつる」で三題噺のネタを全部読み込んだという一席も含めて・笑)
 今日のネタは以下の通り。
ローマの休日
へちま
なめくじ
ブドウ狩り
ジョン・レノン
敬老の日
釣り竿
アメリカのスパイ
生命保険
アルツハイマー
 くじ引きで選ばれたのは「敬老の日」「釣り竿」「アルツハイマー」。これは、あまりにも近すぎて意外に面白くないっつか、逆に難しいかも。

菊志ん「お血脈」
 菊志ん師匠、何回か見ているのですが、自分的にはまだぴんと来なかった。今日の「お血脈」は面白かったです。善光寺の由来から始まって、極楽が善男善女でにぎわい、ついに落語横町までできるとな……関西では「地獄八景亡者戯」で地獄に寄席ができるんですが(爆)。志ん生に志ん朝、馬生、三平、圓生など……で、お約束のように談志「近日公演」。さてさて、談志家元の近日とはいつのことやら(もう少し娑婆で公演して下さいませ~)。
 石川五右衛門の仕草とか、結構楽しそうにやってました。こういう噺が合う方なのかな。

美智・美登「マジック」
 今日もハワイアン、ちょっと長過ぎかもです。ところどころ、ネタの筒からハンカチ落とされるのがゆるくて笑えました。

丈二「極道のバイト達」
 喬太郎師匠の「極道のつる」に匹敵する極道ねたでした。関西から進出した藤田組の舎弟を尋ねた兄ぃが事務所に行くと、そこにはアルバイトニュースで雇われたバイト君たちが。舎弟は「店長」と呼ばれていた! 弟分が刺されて戻ってきて、これは出入りだとなると、バイト君は「タイムカード押しちゃったんで~」という感じなので、残業手当をつけないと救急車も呼べない。
 報復に行く舎弟の代わりに留守番する兄ぃ、女子高生を相手に、やったことない面接をせにゃならん。女子高生にヤクザ用語の解説したりしているうちに、女子高生に小指ないのになんで運命の赤い糸の相手に会えたのかと突っ込まれたりして、案外隙だらけのやーさんなのが関西やくざなのかもな(笑)。

白酒「替り目」
 あぁ今日やっと古典だなぁと思ったのが白酒「替わり目」。車屋さんを振り回す前半、女房とあーたらこーたら言ってるぐだぐだの後半、この作品自体いいよね。そして女房がおでんを買いに出たと思って本音を漏らす亭主のところがいい。

順子・文左衛門「漫才」
 ええっ、次の高座を控えた文左衛門師匠が順子師匠の相手をするとは思わなんだ。でもそれが一番面白いかもと予測していた通りだった(爆)。「くそばばぁ」と何度か切れながら「ごめんなさいごめんなさい」という文左衛門師匠、何かこの中席で順子師匠との間合いを習得したらしいですね。今日は何となく余裕でした。
 2ちゃんで、落語家を落語の登場人物にキャスティングする、とかいうタイトルのスレで、「明烏」の源兵衛は談春師で太兵衛は文左衛門師、という誰かの発言がデフォになってます……(苦笑)。生文師、やはり太兵衛キャラ似合う(爆)。

文左衛門「笠碁」
 うわ、馬生の「笠碁」まだ聴いていないのに(^_^;)。でも花緑師のが碁友達の友情の交友史をたどるのに対して、文左衛門師のは何十年もの碁友達も一局の意地の張り合いでおじゃんだという意味では、わかりやすいかも(苦笑)。
 私はこういう(えーと、何ていうか武闘派の??)「笠碁」も嫌いじゃないです。

仲入り

彦いち「睨み合い」
 続いて武闘派キター(汗)。「同期の桜」から「山梨の桃」ってどんな街宣車(^_^;)。
 京浜急行線上り、川口と西川口の間で電車が停まって。「人身事故かも」という話題が伝わって、シャカシャカとヘッドフォン鳴らしている若者がキレそうになるのを防ごうと立ち上がった彦いち師がいて……って噺ですかね。

二楽「紙切り」
 お約束の桃太郎が毎回きれいに切れるのもすごいですが、今日の「白鳥の湖・ふじ娘・オーケストラ」の三題噺もすごいですね。オーケストラが少年合唱団になっていたのはちょっとばかり笑いどころでしたが。

白鳥「三題噺:アルツハイマー・釣り竿・敬老の日」
 古典落語になってましたね。釣り竿は「夏祭り蔵王温泉」になってましたが、三太夫が釣り好きだけどへぼ釣り師なお殿様に献上する釣り竿になってました。くじ引きで三題噺のネタに入らなかった「ローマの休日」が、なぜか「老婆の休日」になって組み込まれている白鳥師のキャパには感心。でも「敬老の日」は「もう帰ろう=けえろうのひ」だったり「アルツハイマー→平安時代に叛乱を起こしたアイヌのアテルイの子孫で釣り好きのアルツ破馬」が自分の骨を残した釣り竿……というのは、無理無理かなーと思った。
 でもその割に、面白いんだよね。他の日のできに比べたらちょっと落ちるかも知れないけど、その日に与えられた三つのねたで2時間弱で噺をつくれてしまう白鳥師匠のエネルギーに元気が出る。

池袋演芸場夜の部

扇「金明竹」

市楽「道灌」

馬石「反対俥」
 昼の部と違って、夜の部はわりとおとなしめ。馬石さんは、昼席から夜席に回った事情について面白く語りたかったんだろうけど、そこは今ひとつ何が面白かったのかわからなかった。
 反対俥は、前半の心臓脚気な車夫と後半の威勢のいい車夫の対照だけで面白いからね。まだ前半なので、抑えめでした。

アサダ二世 奇術

志ん馬「のめる」
 志ん馬師匠というと、白鳥師のマクラでいじめられたというネタがあったと思うのですが、先代のことですよね(^_^;)。
 何というか、オーソドックスなんでしょうね。つなぎとしては、それでいいのですよね。

志ん橋「出来心」
 見た目はちょっと怖そうな師匠ですが……何というか、オーソドックスなんでしょうね。つなぎとしては、それでいいのですよね。

ストレート松浦 ジャグリング
 あぶなっかしげなところが楽しかったです。

さん喬「がまの油」
 うわー、談笑師の「蝦蟇の油」がデフォな自分(←それ普通じゃない^_^;)に、さん喬師かっ。
 ……いやー、面白かった。でも、中入り前としては、軽くないっすか(汗)。

仲入り

玉の輔「宗論」
 さん喬師が中入り前に早く下りたことをネタに笑ってました。「宗論」は小三治師バージョンぐらいしか聞いてないので詳しくないのですが、玉の輔版に消化しているんだろうなという印象を受けました。サゲはオリジナルですよね。

小里ん「 悋気の独楽」
 おお、古典的な「悋気の独楽」だなー。

結城たかし ギター漫談
 自分、団塊世代よりちょっと若いんで、知ってる曲が少なかった(でも「同期の桜」とかは川柳川柳師の高座を聴くよりずっと前から知ってる(^_^;))。残念ながら、市馬師の前に、このレベルのギター漫談は……(°°;)

市馬「らくだ」
 歌、たっぷり、というかけ声もあったのだけど、一言二言で本題に入る。それが「らくだ」。
 長屋から嫌われ者のらくだがふぐに当たって死んだという噺で、何が笑えるんだろう……長屋の月番さんや大家さんや表店の八百屋さんにもぺこぺこする屑屋の久さんが、らくだの兄さん格におどされて 脅し口上を伝えるごとに、かんかんのうを歌うごとに、だんだん重しが取れてきて。

 そして、丁の目の半次の酌にだんだん気を大きくしながら、久さんが貧乏人が顧みられない世の中に怒りを表すところが市馬師匠版としてはけっこう政治的かつ現代的な気がする。「らくだ」の、特に生で聴いたパージョンとしては、すごーくよかった。ありがとう、市馬師匠。

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