9月14日～15日の幕末ニュース

昨日から今日にかけての幕末ニュースです。

長野
全国藩校サミット報告書完成　教育や地域づくりに生かす方策探る大規模集会振り返る

　幕末の高遠藩校「進徳館」があった伊那市高遠町で5月に開いた全国藩校サミットの内容をまとめた報告書(A4判・80ページ)が出来上がった=写真。藩校教育の歴史と伝統を今後の教育や地域づくりに生かす方策を探った大規模集会を振り返ることができる。

三重
【中勢】佐々木弘綱の「姓名録」出版　亀山の住職、坂倉さん

　亀山市加太中在家の龍渕寺住職、坂倉賢芳さん（６０）が、鈴鹿出身の国学者で歌人の佐々木弘綱（１８２８－９１）ゆかりの人や門人、弟子ら２０１７人の人名録「竹柏園（なぎぞの）姓名録」を出版した。
　「竹柏園」は弘綱の号。弘綱は２０歳で伊勢の国学者、足代弘訓の寛居塾に入門。２４歳で塾頭となった。６万首の短歌、二百数十編の文章、著書約１００巻などの業績があり、西郷隆盛、勝海舟、徳川慶喜とも交友し、門人指導や東大講師を務めた。

滋賀
【広域】城下町彦根の魅力学ぼう　「大人の学校・夜楽」あすから募集

　来春開幕する「国宝・彦根城築城４００年祭」の事前企画として、２８日から１０月２９日にかけ、食事などを楽しみながら城下町彦根の魅力を学ぶ講座「大人の学校・夜楽（やがく）」が開かれる。実行委員会は１５日から受講者を募集する。
(中略)
　彦根を舞台にした歴史小説「奸婦（かんぷ）にあらず」の作者・諸田玲子さんは、井伊直弼や村山たか女ら幕末の人物について講義を繰り広げる。

佐賀
謎多き鍋島一堂に　佐賀県立九州陶磁文化館　大皿など２６０点

　将軍家献上品として佐賀・鍋島藩窯で焼かれ、日本磁器の最高峰とされる「鍋島」。謎が多いこの磁器について、佐賀県立九州陶磁文化館(有田町、大橋康二館長）が最新の研究成果をまとめ、３０日から同館初の特別展を開く。２６年間にわたる研究の集大成で、展示品は大皿など２６０点。「鍋島」に関する展示としては九州最大規模になるという。
　同館によると、「鍋島」は１７世紀半ばから幕末まで焼かれた。最高の職人を集め、当初は有田で、後に技術が漏れないよう山あいの伊万里・大川内山に藩窯を移し、採算を度外視して制作。精巧で美しい鉢や皿が将軍家に献上されたが、秘窯のため、歴史は十分に分かっていなかった。