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新選組・土方歳三を中心に取り上げるブログ。2004年大河ドラマ『新選組!』・2006正月時代劇『新選組!! 土方歳三最期の一日』……脚本家・制作演出スタッフ・俳優陣の愛がこもった作品を今でも愛し続けています。幕末関係のニュースと歴史紀行(土方さんに加えて第36代江川太郎左衛門英龍、またの名を坦庵公も好き)、たまにグルメねた。今いちばん好きな言葉は「碧血丹心」です。
 「その5」では、江戸での隊士募集から戻って来て、新選組に加入した伊東先生の動きに引き戻される平助くんの軌跡を追う。



 今回は、某大手掲示板(笑)で、台本にはあって放映された場面にはなかった部分の情報を得たので、平助くん・伊東先生を中心にカットされたのが惜しい遣り取りを紹介しつつ、進めたい。もちろん、収録の時点でカットされたのか、編集の時点でカットされたのかは白牡丹にはわからないので、カットされたこと自体を批判するつもりはないのだが。



17.第34話「寺田屋大騒動」〜「まさか、こんなことになっているとは……」と「どど、どうしましょっ」〜



 隊士募集で江戸に下向していた平助くん、上京して山南さんの切腹を知る。江戸滞在中に千葉道場で塾頭と会い、山南さんが話題となって、彼が千葉道場から試衛館に移籍する前日(第5話「婚礼の日に」の婚礼当日)のエピソードを知った。それを仏前で土方さんと源さんに伝える、という流れ。

「まさか、こんなことになってるとは……」

 同じ北辰一刀流の山南さんが脱走を図り切腹した経緯を平助くんが直接体験していないということが、今後の平助くんにどのような影響を与えるか。他の創作作品の中には、近藤さんたち試衛館一派との間に溝を感じて伊東先生に傾倒するという描かれ方もあった。が、三谷脚本の『新選組!』では山南さん本人以外が誰も(本心では)望んでいない切腹という痛恨の出来事として描かれているので、山南さんの切腹をもって平助くんが新選組のありように疑問を抱くという描き方にはならなかった。



 平助くんが江戸からつねさん・みつさんのお供で上京しているというのは三谷さんオリジナルの設定。史実では、平助くんは隊士募集の任務でまだ江戸に残っている。

 しんみりした山南さんのエピソードから一転、平助くんが総司くんに「会わせたい人がいる」と声をかけて、障子ばーん。この場面で、「かぱっ」と口を開ける平助くんの表情は何度録画再生しても笑える。何ていうか、破れ提灯の妖怪にこんなのがあったような……(失礼っ^_^;)。



 そして、近藤さんが深雪太夫を落籍した日に正妻のつねちゃんを連れて来てしまったと知って、慌てる平助くん。

 平助くん、つくづく、自分が意図した訳ではないのに騒動の渦中にいるという巡り合わせだなぁ(本庄宿での鴨さん大焚き火事件に続き)。

「えーっ、どうしましょ、どど、どうしましょっ」

「落ち着け平助。落ち着け、落ち着け……とりあえず土方さんを呼んできてくれ」

 平助くん、西本願寺で寺側と会談する土方さんを呼びに行く……一体、伊東先生にどんな説明をしたんでしょうね、深雪太夫身請けの事情は言えないだろうし(苦笑)。



 屯所に駆け込む土方さんの草履飛ばし(笑)に続いて、上がり框《かまち》で蹴つまづく平助くん、ナイスコンビネーションです(爆)。

 そして、伏見の寺田屋に慌てて赴く土方さんと総司くんに取り残された平助くん、「俺のせいだ……」と落ち込む斎藤さんの慰め役でもしているんでしょうか(苦笑)。



18. 第36話「対決見廻組」〜「やんちゃ三人衆、だーーっ!!!」〜



「面白いものだな。傍から見れば盤石に思えた新選組も、こうして中に入って見れば綻びだらけだ。そうは思わないか、加納くん」

「新選組はこれまでにも、度々に仲間割れを繰り返しています」と加納さん。

 伊東先生の正面に坐っている平助くんには、芹沢さん一派らを排斥しなければならなかった経緯を知っているだけに、それに関わった人々の苦悩が一言で要約されてしまうのは不満。でも、自分の気持ちを正直に言えないし、聴いてもくれない。自分の感情をぐっと押し込むしかない。

「とは言え、近藤勇という男、私から見れば高い志を持った一廉《ひとかど》の人物だ。お前が心酔するのもわからぬではない」

 伊東先生の一言に、平助くん、表情をぱっと明るくする。

「はい。近藤先生は常に我々の言葉に耳を傾けてくれます」

 間髪入れずに、伊東先生の言葉。

「しかし裏を返せば、人の話を聴き過ぎるということ。それが近藤くんの弱さでもあるのだ」

「……はい」

 ……平助くんの気持ちに立てば、たまらんよなぁ^_^;。自分が惹かれている近藤先生の長所を持ち上げられて浮き浮きと同意した途端に「それが弱さでもある」と足下をすくわれてしまう。しかも、自分の感情は汲み取ってもらえない。



 少し話が逸れるが、台本バレ情報によると、元の台本ではもう少し長いやりとりがあったらしい。


伊東: 平助、私の読みが違っていたら言ってくれ。

平助: はい。

伊東: 新選組の主立った者のうち、堅い結束で結ばれているのは、 近藤、土方、沖田、井上といった試衛館生え抜きの四人のみだ。永倉と原田は、言ってみれば外様だ。彼らとは間を置いている。島田は土方の言いなり。武田観柳斎や谷三十郎といった、近藤の取り巻き連中に対しては、隊士たちの中にも快く思っていない者も多い。よって三十郎の弟周平への風当たりも、思いの他、強い。(平助に)いかがかな。

平助: おおむね、そのとおりだと思います。

伊東: おおむね?

平助: (慌てて)すべて先生のご推察通りと心得ます。

    (中略、伊東の発言「近藤君の弱さ」に続き)

平助: ……(あまり納得はできていないが)はい。

篠原: 先生、先ほどのお話ですが、一人お忘れです。斎藤一を。

伊東:(本当は忘れていたのだが)あの男か。あえて触れなかったのだ。あいつだけはどうも読めん。


 うーん、篠原さんのツッコミが見られなかったのは惜しい(爆)。最後の伊東先生の「(本当は忘れていたのだが)」と「あえて触れなかったのだ。あいつだけはどうも読めん」がツボなんだけどなー……そこまで鋭い観察眼を披露しているのに詰めが甘いところが(笑)。

 そして、平助くんは気づいてないかも知れないけど、伊東先生は平助くんを信頼しているからこういう内輪の話をするんだな、とわかる場面でもある。それだから、第40話との兼ね合いでカットされたのかも知れないが。



 閑話休題。宝探しに西本願寺の蔵を探検しようという総司くん、伊東先生の洋式兵学講義に向かう平助くんにもフラれてしまう。

「……今度」

「今度今度って、今度が来た試しはないんだからっ」

 総司くんに対応してる内に講義に遅れ、伊東先生に「遅いっ」と叱られる平助くん。



 しかし、完全に伊東先生たちに戻ったという訳ではなくて、総司くんと左之助の宝探しには結局加わる。

「やんちゃ三人衆、だーーっ!!!」

 ……しかし、この探検は結果的に左之助が西本願寺の巻物を破く羽目に。

 その最中に総司くんに相談しようとしていた平助くん、具体的な相談ができず断念。カットされて放映されなかった場面では、加納さんが伊東先生と平助くんの会話の後に「今後は、近藤一派から一線を画すように」と釘を刺された直後になっていたようだ……その場面がカットされて、残念(;O;)。



19.第39話「将軍、死す」〜「いくら頑張っても、上達しない人だっているんだあっ!!」〜



 第37話「薩長同盟締結」で良順先生の診察を受けて舌べろんちょの平助くんとか、第38話「ある隊士の切腹」で河合さんの夢で「50両届きましたよっ」と駆け込んでくる平助くんとか、現実で「飛脚はまだ来ませんか?」と悲痛な問いかけに首振る平助くんとか、ちょこちょこいいシーンがあるのだけど、白牡丹の検証したい目的とはズレるので割愛。



 左之助とおまさちゃんの結婚祝いにちらし寿司をつくっている源さんと平助くん、かぶりものと前掛けが可愛いです(^^)。ごく自然に源さんの手伝いをしている平助くん……ひょっとして伊東道場では一番下っ端ということで炊事当番をしていたのかも(笑)。



 試衛館仲間での祝いの場面で新八っつぁんの「源さんはしょうがないとして、残るのは平助か」に対して「私は、剣の道に生きます」も、真っ直ぐで努力家の平助くんらしい。



 浅野くんと周平くん脱走を知って、源さんと平助くんが祝いの席を離れて追いかける。総司くん・鍬次郎と合流。「逃げる気なんてなかったんだろ」とかばう平助くん。総司くん、周平くんを「なぜもっと頑張ろうとしない。なぜもっと全力を尽くさない」と殴る。



 ここからが平助くんの見せ場。総司くんを羽交い締めにして止め、半分泣きながら叫ぶように言う。

「沖田さん、沖田さん、沖田さんっ。皆が皆、あなたみたいな人じゃないですっ。いくら頑張っても、上達しない人だっているんだあっ!!」

 いくつかのブログさんで、そういう言葉を聞いたら周平くんは自分の限界を思い知らされてますます辛いのではないかというコメントを読んだ。白牡丹はむしろ、総司くんのような天才と違うと感じている周平くんが平助くんに共感する叫びだと思ったのだが。



 現れた近藤さんに、周平くんをかばい貫こうとする源さん。養子縁組を取り消して周平くんの命を救って欲しいと土下座する源さんに加わって「どうか、どうかもう一度だけ周平に機会を与えてやって下さい」と懇願する平助くん。本当に、心優しいよなぁ……(;O;)。
20.第40話「平助の旅立ち」〜「伊東先生は立派な方です。でも未だに私のことは認めてはくれない」〜



 伊東先生の「新選組を離れる」宣言の前に、伊東先生が「近藤・土方・沖田以外で剣の腕が優れた者は誰か」と訊き、平助くんが「斉藤さんと永倉さんでしょうか」と答える場面がカットされたそうな。



 こんな場面らしい。


 平助が加納に説得された後、伊東に呼ばれる

 伊東、平助に酒をついでやる

平助「……(恐縮)」

伊東「新選組で、近藤君、土方、沖田を除いて一番腕が立つのは誰だ」

平助「斎藤さんでしょうか」

伊東「…後は」

平助「永倉さんでしょうか」

伊東「…(何やら自分で納得)」

平助(不安)

 カットされて残念。伊東先生が自分の知りたい情報だけを平助くんから引き出して、自分の意図は言わず、ますます平助くんが不安になる場面だったのになぁ。



 史実を知っている白牡丹には、伊東先生が新八っつぁんと斎藤さんを島原に呼び出したのはデフォルトなんで疑問にも思わなかった。が、上記の会話をカットされたことによって、史実をご存じない視聴者には、伊東先生がこのふたりに目をつけたのか説明不足かも知れない。伊東先生の思惑としては、思想的には堅固な門人たちがついてくるからいいけど腕の立つ試衛館派を用心棒に欲しかったとか、試衛館派の中で平助くん以外の幹部を引き抜くことによって新選組内部に円満な分離と見られたいとか、しかもついでに試衛館派の戦力を殺いで《そいで》おければ好都合とか、大河ドラマ『新選組!』設定の伊東先生ならではの複数の目論見があったと思われる。



 さて、放映されたドラマに戻って、伊東先生から誘われた新八っつぁんと斎藤さんと、その場に残っていた平助くん3人の場面。

「平助はどうするつもりだ」

「私は伊東道場の人間なので、先生について参ります」

「伊東さんは、ちゃんとお前のことを認めてくれているのか」

 一瞬の間が、平助くんには図星だったことを示している。

「どうして、そんなことを」と、動揺する平助くん。

「昔は、名前も覚えてくれてなかった……」

 新八っつぁん、俺流を貫いているようで、なかなかに鋭い観察眼。「ちゃんとお前のことを認めてくれているのか」と、平助くん自身が不安に思っていることをズバリと訊く。これは、新八っつぁんが同志として平助くんの身を案じている気持ちの表れでもある。

「伊東先生は、私の勧めで京に上る決意をされたんです」と、平助くんは即答でなくて、ちょっと苦しい弁明。

「そうだった。失敬」

「ただ、皆さんには皆さんのお考えがあると思いますので、どうかご無理なさらないで下さい」

 気配りの平助くんらしい一言。

「悪いが俺は残る」と、斎藤さん。

「俺も新選組を離れる気はない。山南さんと約束したんだ」と、あくまでも山南さんとの約束を守ろうとする新八っつぁん(嬉)。そして、伊東先生に新選組に残るようお願いする、と言う。



 これも台本バレなのだが、他に第37話「壬生心中」に、新八っつぁんが新選組の軌道修正をしようと伊東先生に協力を持ちかける場面がカットシーンの中にあったそうな……惜しかったなぁ、それがあったら、第37話〜第38話辺りで新八っつぁんが単に土方さんの方針に反対するだけでなく、山南さんの遺志を継いで自分なりに新選組を融和させようとしていたところが描かれたわけだし、第40話のこの場面で伊東先生を説得しようとする行動にも伏線が張られたことになったのに……うーん、惜しい。



 そこに左之助が駆け込んできて、隊務の予定があった新八っつぁんと斎藤さん、伊東先生が事前に近藤さんの了解を取ってあると説明したことが嘘だったとバレる。

 伊東先生、ただならぬ様子の斎藤さん、新八っつぁんを目にして、初めて、座り込んでる左之助の存在に気づく(爆)。一瞬だが、自分の嘘がバレたと知って狼狽する伊東先生。

「先生、永倉さんや斎藤さんのこと、近藤先生には了解いただいてないのですか」

 平助くん、初めて厳しい表情で師匠を問いつめる。

 伊東先生、腹をくくって微笑む。

「その通りだ」

 どういうことだ、と訝る新八っつぁんに対して、ゆっくりと座に戻って、にこやかに、伊東先生。

「つまりは、おふたりはもう新選組に戻れぬ、ということです。もはや、我らと共に来てもらうしかない」

 ここで伊東先生、さらに声を張り上げる。本当は内心とっても狼狽しているだろうと思うのだが、おくびにも出さずに、押し切ろうとする。

「私が考える新選組には、両先生は欠くことができぬのです。すべてはおふたりに我らと共に来ていただきたいがための策と、お考え下さい」

 ……この場面の伊東先生、背中に金箔の襖が映える(爆)。

 それはまぁ冗談だが、申し訳ないの一言が言えずに、来てもらうしかないと突っ張る時点で、新八っつぁんや斎藤さんの信用を失ってしまったんだよなぁ。伊東先生、自分の小細工がバレた時点で計画が頓挫したと直感したのではないか、でも自分の失態を見せないために取り繕った理屈でますます悪い方向に進むのを止められなくなってるんじゃないかしら。

「伊東さん、あなたが国を思う気持ちは近藤局長と並ぶと言ってもよい。しかし、近藤さんとあなたは大きく違う。あの人は決して策を用いない。それは、人を信じているからだ。しかしあなたは、しなくてよい策を弄した。それは何より、あなたが人を信じず、己を信じてないからだ……残念ながら私は、あなたにこの身を預けることはできん。失礼するっ」

 去ろうとする斎藤さんと新八っつぁんに、冷ややかに言う。

「今戻れば切腹ですよ」

「ならばそれも運命」

 部屋を出ようとするふたりの背後で、脇差しを抜く伊東先生。自らの首に刃を押し当てる伊東先生に「先生!」と驚愕する平助くん。落ち着き払った新八っつぁん。

「何の真似だ」

「いま、私の真意を近藤くんに知られる訳にはいかない! そこまでの秘密を打ち明けたのだ。私の気持ち、察していただきたい」

 狼狽する平助くんとは対照的に、焼き魚を手に、にやにや笑ってる左之助……この場面、伊東先生のハッタリであることを左之助は本能的に感じているらしい(滝汗)。動かない新八っつぁんと斎藤さん。修羅場をくぐった三人の反応が、これが「芝居」であると見抜いていることを強調している。

「おやめなさい。そこまで我々を信じているなら、なんにも心配することはない。我らここで聴いた話は一切漏らさない。約束しよう。斎藤もいいな」

「ああ」

 分離の話を近藤さんたちに口外しないという言質を取るためなら他の方法もあるだろうに、しなくてもいい大仰な方法で約束を取り付ける伊東先生……やはり、その冷静な表情とは裏腹に、相当にパニクっているらしい。冷静に取り繕うとすればするほど、行動がどツボにはまる伊東先生、三谷さん、これを谷原さんで描きたかったのか(爆)。

 新八っつぁん・斎藤さん・左之助が去ってもまだ刃を自分の首に押し当ててていたまま、一瞬見せた挫折の表情。そして、冷静を装って刀を収め、盃から酒を呷る時に口元からこぼれる一筋の酒。弟子の平助くんの前だからこそ、伊東先生はその程度しか崩れない……というか、崩れることができないんだろう。

「強情な奴らだ」

 ……手の届かないブドウを「すっぱいブドウ」と言う理屈と似ている(苦笑)。伊東先生の弱さが出ている場面ではあるんだけど、先生の言動を本気で案じていた若い平助くんには、そこまで理解できない。その発言を聞いた途端に、自分の心にある不信感を抑えつけて俯いてしまった。



 うってかわって武田観柳斎に「Please go home」と言う時の、伊東先生の容赦なさ。自分が強い立場にいる時は、気持ち良いぐらいに容赦がない(苦笑)。

 新八っつぁんと斎藤さんが分離の話を近藤さんに漏らすのではないかと心配する篠原さんに、あの人達はそういう人ではないと答える平助くん。

「まぁふたりを騙してここに連れてきたことは紛れもない事実」

 居心地悪そうにしながら(笑)も、立ち直りが早いのか、ここは潔い伊東先生。

「そこから判断して、私が何をしようとしているかは、土方なら推察できるはず」

 買ってくれてありがとうございます(^^)←結局は土方さん贔屓。

「いかがなさいます」と加納さん。

「ここは先手を打つ」……落ち着いてますが、内心はいかがでしょうね。結構焦っているかも。



 分離がきまってからの平助くんと総司くんの会話はすでに感想でだいぶ取り上げたので少しにしておくが、ここでようやく平助くんが師匠に抱いている不満を口にする。

「私は一度たりとも……伊東先生は立派な方です。でも未だに私のことは認めてはくれない。今度だってそうです。先生は一度だって私の思いを聞いてはくださらなかった。永倉さんや斎藤さんには、嘘をついてまで連れて行こうとしたのに。先生の中では、私は最初から付いていくことになってたんです」

 総司くん以外には誰にも言えなかった平助くんの師匠に対する不信や不満。それに対して総司くんは、違う見方をつきつける。

「それだけ信用されてるってことじゃないのか。永倉さんたちは信じてないから汚い手だって使った。お前は心から信じてるから声もかけない。近藤さんだって、いざとなったら私の気持ちは訊かないと思うよ。だって、言葉にしなくてもわかるから」「だから甘いって言っているんだ。何も言わない間柄が、一番深いんだ。まだまだ子供だな」

 永倉さんに「人を信じず」と言われていた伊東先生ですが、門人たちは自分についてくると信じているんですよね。



 そして、気持ちの上では伊東先生よりも慕っているかも知れない近藤さんとの挨拶の場面。

「お前がたとえ新選組を去ろうとも、平助は我らの同志。今まで共に闘ってきたこの年月は、消え去ることはない。これからも、新選組の八番組長として、恥ずかしくない生き方をしなさい」

「かしこまりました」

「そして……」

 平助くんまの肩に両手。

「辛かったら、また戻って来い」

 ……この時点では、加納さんと土方さんが結んだ取り決めのこと、近藤先生はご存じない訳ですね(滝汗)。←感想の時とは違うツッコミ(^^)。



☆★☆★



 さて、「その5」、だいぶ長くなってしまった。まとめは、別項にしようと思う。たぶん火曜日頃には書けると思う……(汗)。
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