新選組・土方歳三を中心に取り上げるブログ。2004年大河ドラマ『新選組!』・2006正月時代劇『新選組!! 土方歳三最期の一日』……脚本家・制作演出スタッフ・俳優陣の愛がこもった作品を今でも愛し続けています。幕末関係のニュースと歴史紀行(土方さんに加えて第36代江川太郎左衛門英龍、またの名を坦庵公も好き)、たまにグルメねた。今いちばん好きな言葉は「碧血丹心」です。
腰帯の惹句に曰く「気がつけば、この男を軸に日本は動いた!」……うーん、そうなのかしらん、と半信半疑で読み始め、約一週間で無事に読了。
榎本武揚を中心に日本が動いたかどうかは明治史には余り詳しくない白牡丹には評価しがたい。が、幕末から明治期にかけての国際史、特にヨーロッパからロシアにかけて、また日本・朝鮮半島・中国・台湾などの東アジア、さらにアメリカ合衆国からメキシコまでもが視野に入る、という19世紀前半の国際情勢が俯瞰できて面白かった。特に、榎本武揚に縁の深いロシアと、この時期にヨーロッパで台頭してきたプロシア、日本が欧米列強とともに進出を図った朝鮮半島の状況についてはほとんど予備知識がなかったので、面白かった。
さらに面白いのは榎本人脈。奥羽越列藩同盟の盟主となった輪王寺宮能久親王、箱館戦争を共に戦った荒井郁之助などが榎本の後半生にも登場するのは余り不思議ではなかったが、新選組を坂本龍馬暗殺の犯人と信じて処刑に関わった土佐の谷干城がけっこう登場するのには驚いた……白牡丹の不勉強で、この人の足跡については西南戦争辺りまでしか知らなかったせいなのだが(^^ゞ。そして、文人・東海散士、本名を柴四朗といい、会津藩出身で敗戦の会津藩関係者と同様に辛酸を舐め、やがて陸軍大将となった柴五郎の実の兄も登場する。一方、外交畑を歩く榎本には、プロシアの東アジア外交を担当したマックス・フォン・ヴェーバーも関わってくる。登場人物のひとりひとりが、一冊の本になってもおかしくない、多彩な人物が登場する。
本は、榎本武揚の思想や事跡を追うのではなく(榎本は自伝を残さなかった)、榎本が見てきた外国の諸情勢を追うことによって榎本の視野を間接的に表現している。「榎本武揚の生きた時代は、ひと言でいえば、クリミア戦争で始まり、日露戦争に終わった」という一文が、象徴的。
榎本武揚を中心に日本が動いたかどうかは明治史には余り詳しくない白牡丹には評価しがたい。が、幕末から明治期にかけての国際史、特にヨーロッパからロシアにかけて、また日本・朝鮮半島・中国・台湾などの東アジア、さらにアメリカ合衆国からメキシコまでもが視野に入る、という19世紀前半の国際情勢が俯瞰できて面白かった。特に、榎本武揚に縁の深いロシアと、この時期にヨーロッパで台頭してきたプロシア、日本が欧米列強とともに進出を図った朝鮮半島の状況についてはほとんど予備知識がなかったので、面白かった。
さらに面白いのは榎本人脈。奥羽越列藩同盟の盟主となった輪王寺宮能久親王、箱館戦争を共に戦った荒井郁之助などが榎本の後半生にも登場するのは余り不思議ではなかったが、新選組を坂本龍馬暗殺の犯人と信じて処刑に関わった土佐の谷干城がけっこう登場するのには驚いた……白牡丹の不勉強で、この人の足跡については西南戦争辺りまでしか知らなかったせいなのだが(^^ゞ。そして、文人・東海散士、本名を柴四朗といい、会津藩出身で敗戦の会津藩関係者と同様に辛酸を舐め、やがて陸軍大将となった柴五郎の実の兄も登場する。一方、外交畑を歩く榎本には、プロシアの東アジア外交を担当したマックス・フォン・ヴェーバーも関わってくる。登場人物のひとりひとりが、一冊の本になってもおかしくない、多彩な人物が登場する。
本は、榎本武揚の思想や事跡を追うのではなく(榎本は自伝を残さなかった)、榎本が見てきた外国の諸情勢を追うことによって榎本の視野を間接的に表現している。「榎本武揚の生きた時代は、ひと言でいえば、クリミア戦争で始まり、日露戦争に終わった」という一文が、象徴的。
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