12月6日～8日の幕末ニュース

　所用のため一日有休を取っております。

青森
「津軽の風景」展：津軽の町並みの変化を紹介－－弘前市立博物館　／青森

　幕末期から１９５０年代ごろまでを中心とした津軽地方の変化の様子を、写真や絵画などで紹介する「津軽の風景」展＝写真＝が、弘前市立博物館（弘前市下白銀町）で開かれている。来年１月２１日まで。

山形
市原圓潭氏の顕彰碑建立　関係者集い冥福祈り除幕式

　幕末から明治時代にかけ、仏画や武者絵、大和絵、山水画などさまざまな手法で数多くの絵を描き「画僧」と呼ばれた市原圓潭（えんたん）和尚の顕彰碑がこのほど完成し5日、圓潭和尚が眠る鶴岡市大淀川の淀川寺で碑の建立を記念して除幕式と祝賀会が行われた。

三重
【伊勢・志摩】
水戸藩士・香川敬三の貴重な資料展示
皇学館大で特別展

　幕末水戸藩の藩士で、維新後は明治天皇の皇后宮大夫として仕えた香川敬三（１８３９－１９１５年）の関連資料を並べた特別展「明治天皇と元勲の筆蹟」が２５日まで、伊勢市神田久志本町の皇学館大学佐川記念神道博物館で開かれている。入場無料。

　同大学が香川の子孫から借り受け、１９８２年から整理を続けている資料約２万５０００点のうち、皇族や政府高官からの書簡など４５点を展示した。

　香川が明治天皇の長女・静子内親王の養育主任に命じられた辞令書や、岩倉具視の家族が具視の遺言を書き留めた通知書、天皇崩御の後に山県有朋が送った書簡など、日本を動かした人物の名前が登場する貴重な資料が並ぶ。

　香川敬三といえば「流山で近藤勇を出頭させた」「宇都宮で大鳥圭介・土方歳三に城を奪われた(でも奪還した)」というところで私は記憶しているのですが、日露戦争の時に皇后の夢に坂本龍馬が出たという話を喧伝した人でもあったんですね……(汗)。

石川
『歌行燈』自筆原稿も公開
鏡花と能楽　関係たどる
近代文学館企画展

　金沢出身の文豪・泉鏡花と能楽の関係に着目した企画展が、金沢市広坂の石川近代文学館で開かれている。能を取材した作品「歌行燈（うたあんどん）」の自筆原稿を十二年ぶりに公開。加賀藩お抱えの能楽師だった母方の親類をモデルにした作品や、自筆の手紙など約三十点も展示している。　

　「また、幕府に能楽師として取り立てられ、維新後も徳川慶喜に付き添っていた伯父の松本金太郎」というところが幕末関連です。
山口

　山口県内の酒造、食品加工など３社が、幕末に英国へ留学して明治新政府で活躍した長州藩出身の５人「長州ファイブ」にちなんだ、ビールなどを発売した。商品名はいずれも「長州ファイブ」。

漂泊者のアリア記念室：下関の藤原義江記念館に開設、古川さんの文学活動顕彰　／山口

　古川さんは９１年、下関出身のオペラ歌手、藤原義江（１８９８～１９７６年）の生涯を描いた「漂泊者のアリア」で直木賞を受賞。そのほか維新前後の長州や女優の田中絹代などをテーマに１００冊余の著書を発表している。最近も戦前・戦中の下関が舞台の短編集「望郷奇譚（ぼうきょうきたん）」（文芸春秋）を出版。毎日新聞日曜朝刊別刷りには、乃木希典（１８４９～１９１２年）ら明治の群像を描く「斜陽に立つ」を連載している。