『多摩・新選組記聞』平野勝(東京新聞出版局)

　著者は写真紀行家。天然理心流を学んでいたという叔父さんからの聞き書きを中心に、日野に伝わる「新選組最強の剣士は井上源三郎」などの伝承をもとに書いた小説(という位置づけでいいと思うが……本屋では歴史コーナーに置かれていた^_^;)。



　ひと言でいうなら「源さん大活躍！」。大河ドラマ『新選組！』で小林隆さん演じる源さんのファンには、ちょっと嬉しいかも。



　山南さん・永倉さん・原田さんのファンには、寂しいかも知れません(特に山南さんファンには……大河ドラマ『新選組！』で山南さんファンになった方には、違和感は少ないかも知れませんが、でも寂しいような展開)。



　白牡丹が嬉しかったのは、「べえべえ言葉」こと多摩弁があちこちに散りばめられていること。

「『こんところ一日として気持ちの休まる日はねえなぁ』と近藤がつぶやく。

『だけんどここが頑張りどころだんべえ』と井上。

　土方は、『ともかく近藤さんをもり立てて、もうひと踏ん張りもふた踏ん張りもするっきゃねえよ。片がついたら故郷《くに》へ帰って《けえって》、日野の渡しの鮎ずしで一杯やんべえ』と頬をゆるめ……(以下略)」

　こんな感じの会話が、ちらほら。

　大河ドラマ『新選組！』でファンになった方には違和感があるかも知れないけど、多摩弁丸出しの多摩組の会話、白牡丹は好きだなぁ。



　そして、芹沢鴨さん一派と試衛館一派との対立は、「だっぺ」言葉と「だんべえ」言葉の対立だったりする……(汗)。



　……常陸出身の伊東先生が「だっぺ」言葉で出てこなかったので「ちっ、残念」と舌打ちしてしまう(爆)のだが。



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　先週後半から、ブログが重くなっています。メンテナンスが終わっても解消されず、時々書き込みができません(涙)。コメントを書かれる時にも書き込み不能になることがあるかも知れませんが、ご寛恕お願いします。