第31回「江戸へ帰る」……土方・山南の対立は決定的に(嘆息)……続編

ちょっとだけ書ききれなかったので、続編としてアップさせていただく。



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　試衛館を訪ねて来る伊東大蔵先生。おお、弁の立つ色男が久々に登場。

「門人を引きつけてお仲間に加わりましょう」と、乗り気満々。

「いよいよ我々も歴史の表舞台に乗り出す時がきたようだ。でかしたぞ、平助」と宣言。

　平助くん、先生に名前を呼ばれても、もはや感激しないのですね。平助くんも、京都で修羅場をくぐり抜けて、人の心の裏側を見る目が出来てきたのかも知れない……と、言うか、すっかり近藤先生に心酔してしまったからかも……。

　三谷さんが平助くんを演じる中村勘太郎さんに、平助くんにとっての伊東先生について語った一言が、面白い。どこで読んだか忘れてしまったが、なかなか味のある人物描写だった。ここでそれを書くとネタばれになるので、しばらく胸の内に取っておきたい。



　屯所に戻って、葛山の死体を見てしまう山南さん。

　動揺する山南さんの前に、土方さん。激しくにらみ合う二人。

「奴を殺したのは、俺とお前だよ」

　土方さん、山南さんに釘を刺しましたね。反乱に荷担した隊士のうち、ひとりだけを厳罰に処したのは、山南さんの動きを封じるため。

　……しかし、激する新八っつぁんを新選組に引き止めておくために建白書を書いたらどうかともちかけた山南さんには、それが人の命を奪うことにつながるとは思っていなかっただけに、自分の甘さを責めることにつながりそうだ。



「母親に似てよかった」

「目のあたりは勇さまに似ています」

　こっそりと、つねちゃんだけに京都の土産を渡す近藤さん。つねちゃん、耐えて待つ妻のけなげさが、いじらしいくてかわゆい……。



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　次回はいよいよ「山南脱走」……ああ、いよいよ(;O;)。しかし、伊東先生たちご一行加入(元治元年)と山南さんの脱走とを一回で描くとは、すごい(@_@)。



　「新選組を行く」は京都の明保野亭……取り上げてくれて、嬉しい。池田屋事件の直後、新選組の応援に加わった会津藩士の柴司が、任務中に土佐藩士の朝田時太郎を傷つけたために、土佐藩と会津藩の外交問題になりかけたところを、両者が切腹したという事件。土方さんを初めとして弔問に加わった新選組の幹部たちが遺体に取りすがって泣いたというエピソードが、白牡丹には見逃せない。行動としては落ち度がなかった当時20才の柴さんが藩の苦境を慮って切腹したというエピソード、土方さんの心に「武士とは」「武士道とは」という思いを刻みつけたに違いないと思う。