第34話「寺田屋大騒動」……今回は、笑わせてもらおう(続)

「不器用な人ですから、あの人、嘘をついたらすぐにわかるんです」

　つねちゃん、本妻の意地と矜持で、自分の感情を押し殺しているのがわかる。

「あなたを京に呼んだのは、あなたを愛しく思ったから」

「けど、こうなってしもぅたからには、うちは先生の傍にはおられません」

「傍に……傍にいてあげて下さい」

　本妻も愛妾も辛いなぁ……。この場面で、初めて優香さんの演技に共感した(^^ゞ。

　寺田屋の風呂で鉢合わせる龍馬くんと近藤さん。

　場面変わって、再び、つねちゃんとお幸さん。

「あの人は、先だって大事なお友達を亡くしました。きっと、心に深い傷を受けたはずです。でも、その時、私は傍にいてあげられませんでした……いたのは、あなた」

　この時代の話だから、本妻には本妻の立場と責任と矜持がある……つねちゃん、近藤さんの気持ちを思いやる気持ちが、たまらない。

「近藤勇を、よろしくお願いします」

　頭下げるなんて、立派だわ。白牡丹には、とてもできない。

「ただ、約束してください。あの人が、京にいる間だけ」

　……お幸さんには、辛い条件だなぁ。京にいる間だけと言ったつねちゃんの気持ちもわかるし、お幸さんが先長くないことを知っている視聴者には、現地妻でしかないという条件を受け容れるお幸さんの気持ちを思うとこちらも辛い。つねちゃんの眼からこぼれる大粒の涙が、同性としてはよくわかるんだけど。

　一方、風呂場。龍馬くん、近藤さんに「わしは幕府を見限ったぜよ」「これでおさらばじゃのう。今度会う時には敵同士じゃ」と決別宣言。

　顔に水をかける近藤さんの眼は、龍馬くんとの友情がとうとう決裂してしまった段になって、それでも時代と向き合わねばならないことに、自分を励ましている気持ちかな。



　次回予告。西本願寺への移転と、松原さんのお話……うわ、斎藤さん、また目撃者になるんですか(汗)。



　「新選組が行く」は西本願寺。西本願寺に加えて、姫路の亀山本徳寺も紹介。ううう、行きました〜。あそこでロケやったんだと思うと、柱の刀傷を姫路まで見に行ったことを思い出して嬉しいです。



　ああ、笑わせていただきました。皆が近藤勇を思って庇えば庇うほど、どツボにはまるコメディ……これからますます辛くなる展開なので、今回は笑わないとね。