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新選組・土方歳三を中心に取り上げるブログ。2004年大河ドラマ『新選組!』・2006正月時代劇『新選組!! 土方歳三最期の一日』……脚本家・制作演出スタッフ・俳優陣の愛がこもった作品を今でも愛し続けています。幕末関係のニュースと歴史紀行(土方さんに加えて第36代江川太郎左衛門英龍、またの名を坦庵公も好き)、たまにグルメねた。今いちばん好きな言葉は「碧血丹心」です。
闇になる。闇になると、本心を喋りやすい……ここからは、近藤さんと伊東先生の勝負。

「薩摩の大久保くんに、あなたを斬るように持ちかけられました……私自身が新選組を葬るより、他に手はなかった」

 一瞬の冷たい目で、まだ、殺意を残している伊東先生。

「しかし私が間違えてました……人は所詮、その過去を消すことはできない」

 近藤さん、今一瞬、ふでさんの言葉を思い出したんじゃないでしょうか。

 伊東先生の手。この時点ではまだ、伊東先生は近藤さんを刺す気でいたろう。

「ひとつだけ申し上げたいことがあります」

「伺いましょう」

「あなたの意見が通らないのはおそらく、新選組にいたからではない」

 近藤さん、ほんの一握りの者たちが世直しと称して己の欲得のために権力を握ろうとしていることが許せないと、言う。

「あなたは新選組だから弾かれたのではない。薩摩や長州の出身ではなかったからこそ弾かれたのです。そしてそれは私を斬ったところで変わるものではない」

 自分の出自ゆえに弾かれてきた近藤さんの言葉、説得力がある。香取さん、「百姓のせがれが武士として認められるには、多くの年月が要りました」と、本当に局長らしくなりました……この、谷原さん演じる伊東甲子太郎とのサシの場面、良かったです。

 そして、谷原さんも良かった。おそらくは百姓の出と見下していたであろう近藤さんから、新選組は身分を問わず出自を問わず入れる隊にしたかったという言葉を聞いて、動揺する伊東先生。

「私が望むのはそんな世の中です」

 伊東先生、目にうっすらと涙。自分が近藤さんを斬っても何にもならないばかりか、自分が思想を共にすると思っていた薩長の人間たちよりも共感できるものが近藤さんの中にあったと知った瞬間に他ならないのだろう。

「納得致しました」

「ありがとうございます」

「私は、ここへ来るまで、あなたを刺すつもりでした」

「薄々感づいておりました」

「知っていて、私と会ったと……刺されるとは、思わなかったのですか」

「私は、ですから、命がけで話をしました」

 驚愕……この辺りが、谷原さん曰く、ホームランの演技の局地。膳をのけて、短刀を差し出す伊東先生。

「私の負けです」

「これは勝ち負けではない。我々はもっと早く、こうして腹を割って話すべきでした。お互い志は違っても、国を思う気持ちは同じ。やがてまた手を取り合う日が来るやも知れません」

 涙ぐむ伊東先生。

 うなずき合うふたり……和解が成る瞬間。しかし、その瞬間から……。



 ああ、晴れ晴れと月を見上げる伊東先生……この時にそんな晴れ晴れとした顔を(涙)。

 四人の新選組隊士が取り囲む。

「伊東」と、鍬次郎。

「新選組か」

 刀を抜かずにひとりめを倒す伊東先生。

「愚か者。近藤先生のお心を無駄にするな!」

 一喝してその場を立ち去ろうとする伊東先生。ここは素晴らしい……。

 ……しかし、背後から槍が…………。

 このドラマでは、伊東先生、生涯においてひとりも斬らなかったという設定なんだなぁ……。信じられない、という表情。そして、一瞬だけ微笑んだ……しかし、最後まで、近藤さんが刺客を遣わしたのではないと信じてくれていただろうことが、せめてもの救い。

 斃れる伊東先生……合掌。



 独り酒の近藤さんのところに、駆け込む島田さん。

 土方さん、伊東先生の亡骸を垣根に立てかけたのは土方さんですか? 土方さんの、せめてもの敬意だと思いたいのですが。

「若い奴らを責めるな。奴らはお前のためと思ってやったんだ」

 おい、鬼の副長、土方さんがそう言うのか……武田さんの時といい、命令していない殺害を容認してしまったら、隊の規律が緩んでしまうんじゃないか(滝汗)。いや、それほどまでに、土方さんも疲れているんだろう。

 たぶん、土方さんも、そういう気持ちで近藤さんの別宅前で待機していたんだろうな。

「悪いが、この先は俺に任せてもらう。いい機会だ、どうせ奴らとは遅かれ早かれ決着をつけなきゃならなかった」

 近藤さんの代わりに泥をかぶる決意だろう。

 なんで、決着をつけると決めた時に限って土方さんは、生気を取り戻すんだろう(汗)。たぶん、近藤さんのために泥をかぶる場面こそが、自分の正念場なんだろう。



 使いの言葉を伝える平助くん。罠だと気づく篠原さん、加納さん。

 立ち上がる御陵衛士たち……すみません、結局、服部さんと三木三郎さんの顔と台詞を認識できませんでした(;O;)。



 ……伊東先生、今度は通りに大の字ですか……今度は、誰がそんな格好で寝かせたのか(汗)。

 目を潤ませる平助くん。駕籠に伊東先生を運びかけたところを、新選組隊士たちが取り囲む。左之助、新八っつぁんと目が合う平助くん。

「えやーっ」

 平助くんの雄叫びで始まる死闘。

「早く逃げろ」

 左之助の言葉に目を閉じる平助くん、覚悟を決める。



 屯所、病床からダンダラ羽織を着て戦場に向かおうとする総司くん。

「平助は」

「逃がす算段はつけてある」

「逃げるわけはないでしょう。あなたたちが思っているほど子供じゃないんだ」

 屯所を出たところで、すぐに大喀血する総司くん。騒ぐお孝さん。

「行ってあげてください。近藤さんが行かないと、平助は死にます……」

 悲痛な表情で静かに総司くんを見つめる土方さん、辛そうな近藤さん。



 白刃入り乱れる乱闘。斃れる御陵衛士隊士。新八っつぁんに斬られたのは、まさか三木三郎くんじゃないですよね(汗)。

 鬼気迫る表情で斬り込む平助くん。加納さん、篠原さんと共に背を合わせて左之助・新八っつぁんと対峙。

「行ってください。ここは私に任せて……早くっ」と、真正面から闘うことを選ぶ平助くん。憎しみではなく、意地というか、自分がどう生きるかという極限での選択だと思う。逃げろと左之助や新八っつぁんから望まれても、総司くんが言う通り「あなたたちが思ってるほど子供じゃない」からこそ、向かっていく平助くん。

「平助、お前を斬ることはできん」

 重々しく呟く新八っつぁんに絶叫して斬りかかる平助くん。そして、新八っつぁんに真剣でなく拳であしらわれても、なおも立ち上がろうとする。

 新八っつぁんが加納さんと剣を交えている隙に、背後から……平助くんの背中に……。

 若い隊士に斬られてしまう平助くん。なお、新八っつぁんに向かい、刃を交えてくずおれる……ああ、BGMは、山南さん切腹の場面のアレか……それも抑えた曲調から始まって……本人以外、試衛館の誰もが望んでいない死と別れのテーマ。第1回の視聴の時には、ここで涙と鼻水でぐしゃぐしゃになった白牡丹……。

「退けーっ」と一喝する篠原さんらと共に、逃げる生き残りの御陵衛士たち。

 駆けつけた近藤さんが「平助ー」と叫んで平助くんを抱き上げる。

「先生……」

「死んではならんっ」

「これでよかったんですね……」

「お前は誠の武士だ」

 近藤さんに、他に、何と言えただろう(涙)。BGMが、また、これだから……(;O;)。

「ありがとうございま……」

 絶命する平助くんの目から一筋の涙。「平助!」と絶叫する近藤さん。目を潤ませる土方さん、目を閉じる新八っつぁん、涙ぼろぼろの左之助。

「またひとり、逝ってしまった……っ」

 ……うわーん、源さん、平助くんから死のバトンを受け取っちゃったよ……イヤーっ(涙)!!



☆★☆★



 うわー、次回では佐々木様と近藤さんが口論か^_^;。

 覆面した女刺客がおりょうさんってバレバレだ〜。

 いよいよ、鳥羽伏見の戦いの前哨戦……終盤なんですね(涙)。



 「新選組を行く」は本光寺、七条油小路、戒光寺。

 近藤勇暗殺説をさらっと語って「処分でした」って……(汗)。いや、「処分」って、それはいくら何でも、まずいでしょ。処刑された訳でなくて、暗殺な訳で。白牡丹の知っている伊東先生ファンたちがどう反応するかわかるだけに、あぁそれはヤバイ解説……(滝汗)。
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