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新選組・土方歳三を中心に取り上げるブログ。2004年大河ドラマ『新選組!』・2006正月時代劇『新選組!! 土方歳三最期の一日』……脚本家・制作演出スタッフ・俳優陣の愛がこもった作品を今でも愛し続けています。幕末関係のニュースと歴史紀行(土方さんに加えて第36代江川太郎左衛門英龍、またの名を坦庵公も好き)、たまにグルメねた。今いちばん好きな言葉は「碧血丹心」です。
平成30年12月歌舞伎公演「通し狂言 増補双級巴―石川五右衛門―」

 歌舞伎や落語を好んでよく見る友人と今年の歌舞伎見納め。

 石川五右衛門一代記という物語として吉右衛門さんが複数の作品を繋げてつくったそうだけど、一幕一幕は面白いのだが繋いだ時の物語性がイマイチと感じられた。たとえば、発端の「芥川の場」から序幕の「壬生村次左衛門内の場」への転換に時間がかかり、そこまでして発端を見せる必要があったのかと思ったり。吉右衛門さんが葛籠抜け宙乗りしてまで見せた一番のクライマックスが、次の幕では夢オチになったり。歌舞伎は絵空事とか非現実的な物語でも作品にしてしまえる力があるのだけど、初見ではちょっとついていけないと思うところあり。

 吉右衛門さんの五右衛門と、播磨屋ではないけど娘婿の菊之助さんの久吉の対比はとても絵柄がよかった。菊之助さんは「猿」と呼ばれる久吉にはとても見えない(笑)が、丹精で動きもまた綺麗で、大盗賊の五右衛門の幼友達であり、戦国時代末期最大の出世男で、今は五右衛門を追う立場となった久吉の輝かしさにはよく似合った。

 歌六さん演じる次左衛門が五右衛門の産みの母親を殺した因果で、次左衛門が自害しようとしたのを止めた娘の小冬を誤って殺したり。五右衛門の息子がつらく当たる儘母が不義を働いたと勘違いして刺殺したら、儘母は息子を出奔させるためにつらく当たっていたとわかったり。その儘母にたかりに来る悪い舅を五右衛門が殺したり。因果が巡る殺し合いの輪廻は吉右衛門さんの陰々滅々な芝居の趣味が出てるなぁ。これ音羽屋さんの芝居で見たら同じ展開でももっと明るくエンターテインメント性があるんだろうなぁ。。
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