みつねさんの第24回「避けては通れぬ道」ご感想

大河ドラマ『新選組！』第25回「新選組誕生」のご感想を紹介する前に、滑り込みでアップされた「野間みつねの『新選組！』日記」の第24回ご感想を紹介したい。長文なので、例によってつまみ食いさせていただく。

山南さんが珍しく強攻策を主張するに至ったのには色々な要因があるだろうが、ひとつには、京に来てから土方さんと接する時間が格段に長く、しかも濃くなったことに原因があると思う。

副長ズ会談、頻繁に行われてますからね。白牡丹も大好物。

近藤さんの為になら、鬼夜叉にも阿修羅にもなってやるという覚悟を決め、実際にその通りに行動する……物凄く冷笑的に皮肉な目で眺めれば、結局土方さんは“近藤さんをひと廉《かど》の男にしたい”と望む己の欲求を充足させることを図っている、つまりは自己の利益を追求しているに過ぎないさ、と言えなくもない。が、そこまで言うなら、人間の全ての“善行”や“利他行為”や“自己犠牲”は、結局自分がそれに快楽を覚えるから進んでやっているんだろう、という話になりかねない(苦笑)。

大河ドラマ『新選組！』設定の土方さんは、近藤さんなくしては自己実現できないがために、いやおうなく巻き込んでますからねぇ。史実の土方さんが本当はどう思っていたかはわかりませんが、多摩に帰っても何もない土方さんがそう思っていたとしても不思議はないですね。

今回に限らず前々からずっと嘆息と共に見守ってきたのは……土方さんは、芹沢さんの心情には徹底的に目を向けてくれないのだなあ、ということ。芹沢さんの偽悪的な言葉は全てそのまま額面通りに受け取り、その粗暴行為の奥底にあるどうしようもない心の動きには全く関心を示さない。

そうですね(苦笑)。三谷脚本の土方さんは、桂小五郎くんといい、芹沢鴨さんといい、初対面の印象が悪いと徹頭徹尾嫌いなんですよね。

個人的には、かーなーり寂しく思いつつ視聴しているのだった。はー。随分な私情で恐縮だけど、今ひとつ大河ドラマ版の土方さんに感情移入出来ないのは、彼が寸分たりとも芹沢さん達を理解しようとする素振りを見せてくれないせいなのだわ(苦笑)。

なるほど。そういう見方もあるんですね。

史実の土方さんがそうだったかどうかはわかりませんが、白牡丹は結構「らしい」と思ってしまってました。記録には残ってなくて伝承だけですが、自分は人の好き嫌いが激しいから隊士の面接は組長クラスに任せたという話がありますね。三谷さんはその辺りを敷衍しているのかも知れません。

でも、違和感があると感じる土方ファンもいるということは、心に留めておきます。

……山南さんの「斬るべきです、芹沢さんを。近藤さんが何と言おうと」宣言に至るまでのこの一連の場面、なかなかニクイなーと感じたのは、この場に集った面々の中で後に実際に芹沢暗殺に加わるメンバーと加わらないメンバーの選別を、さりげなく、殆ど全てやってのけているところである。

土方・山南で人選してるんでしょうねぇ。

そして、こういう展開でもなければ見ることは出来なかったであろう、土方さんと新見さんの甘味処デート！ (爆死)　……いへいへ、デートぢゃないです、御免なさい(汗)。

いや、もぉ、今となっては(汗)、新見さん、大河ドラマの狡兎・土方さんに狙われてしまっては、逃れようがないという気も(涙)。

佐伯さんの懐から抜き取った財布を「流石に捨て切れず、今迄取っておいた」と言う新見さん、それは大金(……大金五両の倍だから間違いなく大金！(爆))だったから捨てられなかったということなのか、それとも寝覚めが悪かったから捨てるに捨てられなかったということなのか。……いずれにせよ、中身に手を付けなかったということは、彼にも人としての良心があるにはあるという証だろう。此処でわかっても甲斐のないことではあるが……。

白牡丹は後者の解釈です。

以下の場面については(涙)、みつねさんの本文でお楽しみください。新見さんに合掌……。

☆★☆★

あ、ちなみにその次にアップされた「写真一枚見ただけで」は、土方ファンであると同時に伊東ファンでもある野間みつねさんのぼんのー溢れる(爆)小ネタ。