新選組・土方歳三を中心に取り上げるブログ。2004年大河ドラマ『新選組!』・2006正月時代劇『新選組!! 土方歳三最期の一日』……脚本家・制作演出スタッフ・俳優陣の愛がこもった作品を今でも愛し続けています。幕末関係のニュースと歴史紀行(土方さんに加えて第36代江川太郎左衛門英龍、またの名を坦庵公も好き)、たまにグルメねた。今いちばん好きな言葉は「碧血丹心」です。
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昨日の『新選組!』第26回に感じたモヤモヤをうまく文章に落としていない気がするので、もう一度、自分が感じたモヤモヤを言葉に落としてみたい。
初めに断っておくが、白牡丹が頻回するブログさんで「正しいか共感できるかは不可欠ではない」というご感想を見たことに触発されてはいるのだが、そのブログの管理人さんにディベートをしようという気はさらさらない。白牡丹は「新選組はこう解釈すべき」と自分の見方を人に押しつける気はないし、自分の感じ方考え方と同じ意見を持つべきだと人を説得するエネルギーが極小。ただ、自分が感じたモヤモヤは何だったんだろう、という点を整理したいと思うだけ。
モヤモヤの正体を突き止めてみたら、それは「新選組とは何ものか」という点に尽きると思う。
前記のブログさんではそういう表現はなかったのだが、新選組を「殺人集団」「暗殺集団」と表現するサイトさんを見る時に感じるモヤモヤ。あるいは、今回の『新選組!』の内山暗殺事件を勢力範囲を拡大したいヤクザ集団になぞらえて語ること(ドラマでは、土方さんが内山暗殺を正当化する論理がそれに近くて悲しかった)が、白牡丹にはどうにもやりきれない根底の心理。
それは、新選組とは何ものか、という点での認識の違いに帰するものだと思う。
白牡丹の解釈は、新選組三部作を書いた子母澤寛氏の言葉に尽きる。「新選組は京都守護職支配下の役人、警察隊の一グループである。まずそれをわかっていただければ、かれらのやった事の御理解が参りましょう」
そして、もう少し言葉を足すならば、「尊皇攘夷」という思想においては京の町でテロ行為を展開していた浪士たちと大同小異なのだが、その方法論で会津藩と同じ公武合体を支持し、尊皇攘夷のために幕府の浪士組徴募に応じたけど当面は京都の不逞浪士取締りのために活動するって宣言してしまったことによって、様々な矛盾を抱えてしまった有志の団体という側面に対する認識の違いだと思う。
史実における新選組が正義の側に立っていたとも思わないし、倫理的に高潔だったとも、思わない。そもそも、白牡丹は治安警察が嫌い、まして在野の有志の集団に対テロ対策を任せざるを得ない時代そのものが異常だと思っているわけで。
ただ、第26回で三谷さんにもう少し描いて欲しかったのは「在野の有志集団でありながら、京都守護職という非常時の治安組織の末端に属してしまったために、同じ尊皇攘夷思想を持ちながらテロ行為に走る浪士を取り締まらなければならない立場」だったり、「同じ幕府の権力機構に存在しながらも、既存の警察機構(ここでは内山さんの率いる町奉行組織)が取り締まりきれないテロ行為に対峙せざるを得ないが、思い通りに活動するためには既存の警察機構の要人を暗殺しなければならないというジレンマ」だったのだな。そういうことを表に出せる山南さんを内山暗殺の謀議に加えない土方さんの思惑はわかり過ぎるほどにわかるのだが、せめて近藤さんには、幕府高官を暗殺するという決断をするまでに、その点で悩んで欲しかった。
まして、史実では、尊皇攘夷の志が果たせず、不逞浪士の取り締まりに甘んじなければならないことに対して不満な近藤さんが新選組の進退伺いを提出している時期だ。この時期の新選組のモヤモヤを『新選組!』で描くには、一話分では足りないのだろう。その点は池田屋前夜の次回に期待。
繰り返すが、白牡丹は新選組を美化するつもりもないし、一方で「暗殺集団」「殺人集団」という見方を支持しない。ただ、既存の警察機構が取り締まりきれなかったテロ横行の時代にあって、在野の有志集団でありながら、やむを得ない場面では切り捨て御免の準治安警察的な機能(英語では確かparamilitaryという表現がそれに近い)を公認されてしまった組織が内外に抱えてしまった矛盾について、十分に描かれてなかったことが残念だと言いたいだけ。かと言って、個人的な感慨なので、自分と同じように感じるべきだと人を説得する気はない。ただ、白牡丹的に何が足りなかったかは、わかったような気がする。
初めに断っておくが、白牡丹が頻回するブログさんで「正しいか共感できるかは不可欠ではない」というご感想を見たことに触発されてはいるのだが、そのブログの管理人さんにディベートをしようという気はさらさらない。白牡丹は「新選組はこう解釈すべき」と自分の見方を人に押しつける気はないし、自分の感じ方考え方と同じ意見を持つべきだと人を説得するエネルギーが極小。ただ、自分が感じたモヤモヤは何だったんだろう、という点を整理したいと思うだけ。
モヤモヤの正体を突き止めてみたら、それは「新選組とは何ものか」という点に尽きると思う。
前記のブログさんではそういう表現はなかったのだが、新選組を「殺人集団」「暗殺集団」と表現するサイトさんを見る時に感じるモヤモヤ。あるいは、今回の『新選組!』の内山暗殺事件を勢力範囲を拡大したいヤクザ集団になぞらえて語ること(ドラマでは、土方さんが内山暗殺を正当化する論理がそれに近くて悲しかった)が、白牡丹にはどうにもやりきれない根底の心理。
それは、新選組とは何ものか、という点での認識の違いに帰するものだと思う。
白牡丹の解釈は、新選組三部作を書いた子母澤寛氏の言葉に尽きる。「新選組は京都守護職支配下の役人、警察隊の一グループである。まずそれをわかっていただければ、かれらのやった事の御理解が参りましょう」
そして、もう少し言葉を足すならば、「尊皇攘夷」という思想においては京の町でテロ行為を展開していた浪士たちと大同小異なのだが、その方法論で会津藩と同じ公武合体を支持し、尊皇攘夷のために幕府の浪士組徴募に応じたけど当面は京都の不逞浪士取締りのために活動するって宣言してしまったことによって、様々な矛盾を抱えてしまった有志の団体という側面に対する認識の違いだと思う。
史実における新選組が正義の側に立っていたとも思わないし、倫理的に高潔だったとも、思わない。そもそも、白牡丹は治安警察が嫌い、まして在野の有志の集団に対テロ対策を任せざるを得ない時代そのものが異常だと思っているわけで。
ただ、第26回で三谷さんにもう少し描いて欲しかったのは「在野の有志集団でありながら、京都守護職という非常時の治安組織の末端に属してしまったために、同じ尊皇攘夷思想を持ちながらテロ行為に走る浪士を取り締まらなければならない立場」だったり、「同じ幕府の権力機構に存在しながらも、既存の警察機構(ここでは内山さんの率いる町奉行組織)が取り締まりきれないテロ行為に対峙せざるを得ないが、思い通りに活動するためには既存の警察機構の要人を暗殺しなければならないというジレンマ」だったのだな。そういうことを表に出せる山南さんを内山暗殺の謀議に加えない土方さんの思惑はわかり過ぎるほどにわかるのだが、せめて近藤さんには、幕府高官を暗殺するという決断をするまでに、その点で悩んで欲しかった。
まして、史実では、尊皇攘夷の志が果たせず、不逞浪士の取り締まりに甘んじなければならないことに対して不満な近藤さんが新選組の進退伺いを提出している時期だ。この時期の新選組のモヤモヤを『新選組!』で描くには、一話分では足りないのだろう。その点は池田屋前夜の次回に期待。
繰り返すが、白牡丹は新選組を美化するつもりもないし、一方で「暗殺集団」「殺人集団」という見方を支持しない。ただ、既存の警察機構が取り締まりきれなかったテロ横行の時代にあって、在野の有志集団でありながら、やむを得ない場面では切り捨て御免の準治安警察的な機能(英語では確かparamilitaryという表現がそれに近い)を公認されてしまった組織が内外に抱えてしまった矛盾について、十分に描かれてなかったことが残念だと言いたいだけ。かと言って、個人的な感慨なので、自分と同じように感じるべきだと人を説得する気はない。ただ、白牡丹的に何が足りなかったかは、わかったような気がする。
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