新選組・土方歳三を中心に取り上げるブログ。2004年大河ドラマ『新選組!』・2006正月時代劇『新選組!! 土方歳三最期の一日』……脚本家・制作演出スタッフ・俳優陣の愛がこもった作品を今でも愛し続けています。幕末関係のニュースと歴史紀行(土方さんに加えて第36代江川太郎左衛門英龍、またの名を坦庵公も好き)、たまにグルメねた。今いちばん好きな言葉は「碧血丹心」です。
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白牡丹のサイトと相互リンクさせていただいている新選組研究家の藤堂利寿さん(サイトは新選組研究最前線)が『知れば知るほど面白い人物歴史丸ごとガイド 土方歳三』を出版された。白牡丹はまだ読んでいる最中だが^_^;、明治になって日本にはじめて銀行を設立するなど実業界の発展に多大な貢献をした渋沢栄一と新選組副長・土方さんの接点について詳しく書かれている章がとても面白いので、かいつまんでご紹介したい。
渋沢栄一が土方さんと出会ったのは、慶応2年10月1日から8日の頃。当時、陸軍奉行支配調役だった渋沢栄一が、京都町奉行の依頼により、幕臣の大沢源治郎が不逞浪士と共謀して不穏な動きをしているという情報が入り、陸軍奉行の指示で捕縛する手はずになった(京都町奉行は幕臣に直接手出しができない)。大沢は武術を使うし同志がいるということで、新選組に協力を求め、土方さん率いる新選組の一部との捕縛活動になったようだ。藤堂さんの記述によると、渋沢さんは後年何度もこの時のことを語り、また記述に残した時は何度も訂正を入れていたようで、かなり正確に記憶を再現したらしい。
隊士5、6名を引き連れた土方さん、渋沢さんが泊まっていた大徳寺の近くにある寿司屋の二階で渋沢さんと打ち合わせる。
「(略)彼はなかなかの腕利き、かつ種々戒心あるよしも耳にいたしましたゆえ、腕に覚えのある者をすぐって同道いたしましたゆえ、はばかりながらご安心下されたい。只今しのびの者を彼の宿所、大徳寺へつかしてござれば、そのたちもどるまでに捕縛の手筈をお打ち合わせ申そうでござらんか」
ふふふ、土方さん、のっけから「できる奴」をアピールっ(^^)。事前リサーチはばっちり、連れてきた部下も精鋭で、万全の構え。
渋沢さんは、手筈は無用で自分が陸軍奉行の命令を伝えるから共謀する不逞浪士が抵抗した時にだけ協力をお願いすると、一線を引く。しかし、土方さん、そこで粘る^_^;。
「いや、しかし大沢は自身もなかなか不敵な侍、事の破れとなれば自暴自棄となり、いかなる危害を貴殿のご身辺に加えましょうやもはかられません。こりゃまず拙者たちが踏み込んで、大沢を縛り上げて後、貴殿が申し聞けられた方が万全の策と存じるが」
さすが土方さん、用意周到ですね(^^)。しかし、渋沢さんは、嫌疑の段階でいきなり捕縛することはできない、武士の情にはずれたことはできないと返事。この発言に対して、どうやら反論した隊士があった模様。これを鎮めて、土方さん、語りに入る(笑)。
「(略)方々は渋沢氏のお言葉を何と聞かれた。こりゃ恥を知る武士としてごもっとものご説ではござらんか、土方は心服いたした。いや渋沢氏、ご胸中拙者は十分了解つかまつったによって、これらの人々に異存はもうさせません。ただ大沢の旅宿の玄関まではご同道を許されたい」
……いやー、うまいですね(笑)。ごもっともと同意しつつも、万一のことがあったらいけないから新選組を同道させた方がいいと交渉に入る。さらに、渋沢さんが使命感から言葉が過ぎたと謝ると、そつのない答え。
「何の何の、こちらこそ、とかくこの面々は腕をたのんで血気にまかせて角目立ち、組の頭立つ者に世話を焼かせます。若い者の常としてお聞き捨て下されい。しかしそこもとはご分別のほどを拝聴すれば老成な御人ではござるが、お身うけしたところではまだお若い、いくつになられますかな」
「当年、27才にあいなります」
「さらば拙者とは大分お下じゃ」
……ぷぷぷっ、土方さん、「拙者とは大分お下じゃ」って、数え32にしちゃ親父入ってるわ〜^_^;。でも、今の30代半ばに比べたら当時の30代半ばは人生50年と考えたら熟年になるのかな。土方さん、若い隊士たちをおさえつつも、陸軍奉行の代理として任務に当たる若い渋沢さんをヨイショしながら、抜かりなく任務を全うしようとする、できる男振りが素敵です。
大沢捕縛は意外に簡単だったようですが、土方さん、大沢捕縛の際の渋沢さんの口上に感心して出自を聞いたそうです。百姓の出だと聞くと、土方さん、とても感心して、以下の言葉を残したとか。
「とかく理論の立つ人は勇気がなく、勇気のある人は理論を無視する。キミは両方いける」
土方さん、さすがっ。人を見る目がありますね。
しかし、最初はしゃちこばった口上だったのが、打ち解けると「キミ」なんですかい^_^;。人の好き嫌いが激しいとも伝えられる土方さんですが、渋沢さんには好意を持ったようです。できる男はできる男を見抜くとでも言いましょうか。
渋沢栄一が土方さんと出会ったのは、慶応2年10月1日から8日の頃。当時、陸軍奉行支配調役だった渋沢栄一が、京都町奉行の依頼により、幕臣の大沢源治郎が不逞浪士と共謀して不穏な動きをしているという情報が入り、陸軍奉行の指示で捕縛する手はずになった(京都町奉行は幕臣に直接手出しができない)。大沢は武術を使うし同志がいるということで、新選組に協力を求め、土方さん率いる新選組の一部との捕縛活動になったようだ。藤堂さんの記述によると、渋沢さんは後年何度もこの時のことを語り、また記述に残した時は何度も訂正を入れていたようで、かなり正確に記憶を再現したらしい。
隊士5、6名を引き連れた土方さん、渋沢さんが泊まっていた大徳寺の近くにある寿司屋の二階で渋沢さんと打ち合わせる。
「(略)彼はなかなかの腕利き、かつ種々戒心あるよしも耳にいたしましたゆえ、腕に覚えのある者をすぐって同道いたしましたゆえ、はばかりながらご安心下されたい。只今しのびの者を彼の宿所、大徳寺へつかしてござれば、そのたちもどるまでに捕縛の手筈をお打ち合わせ申そうでござらんか」
ふふふ、土方さん、のっけから「できる奴」をアピールっ(^^)。事前リサーチはばっちり、連れてきた部下も精鋭で、万全の構え。
渋沢さんは、手筈は無用で自分が陸軍奉行の命令を伝えるから共謀する不逞浪士が抵抗した時にだけ協力をお願いすると、一線を引く。しかし、土方さん、そこで粘る^_^;。
「いや、しかし大沢は自身もなかなか不敵な侍、事の破れとなれば自暴自棄となり、いかなる危害を貴殿のご身辺に加えましょうやもはかられません。こりゃまず拙者たちが踏み込んで、大沢を縛り上げて後、貴殿が申し聞けられた方が万全の策と存じるが」
さすが土方さん、用意周到ですね(^^)。しかし、渋沢さんは、嫌疑の段階でいきなり捕縛することはできない、武士の情にはずれたことはできないと返事。この発言に対して、どうやら反論した隊士があった模様。これを鎮めて、土方さん、語りに入る(笑)。
「(略)方々は渋沢氏のお言葉を何と聞かれた。こりゃ恥を知る武士としてごもっとものご説ではござらんか、土方は心服いたした。いや渋沢氏、ご胸中拙者は十分了解つかまつったによって、これらの人々に異存はもうさせません。ただ大沢の旅宿の玄関まではご同道を許されたい」
……いやー、うまいですね(笑)。ごもっともと同意しつつも、万一のことがあったらいけないから新選組を同道させた方がいいと交渉に入る。さらに、渋沢さんが使命感から言葉が過ぎたと謝ると、そつのない答え。
「何の何の、こちらこそ、とかくこの面々は腕をたのんで血気にまかせて角目立ち、組の頭立つ者に世話を焼かせます。若い者の常としてお聞き捨て下されい。しかしそこもとはご分別のほどを拝聴すれば老成な御人ではござるが、お身うけしたところではまだお若い、いくつになられますかな」
「当年、27才にあいなります」
「さらば拙者とは大分お下じゃ」
……ぷぷぷっ、土方さん、「拙者とは大分お下じゃ」って、数え32にしちゃ親父入ってるわ〜^_^;。でも、今の30代半ばに比べたら当時の30代半ばは人生50年と考えたら熟年になるのかな。土方さん、若い隊士たちをおさえつつも、陸軍奉行の代理として任務に当たる若い渋沢さんをヨイショしながら、抜かりなく任務を全うしようとする、できる男振りが素敵です。
大沢捕縛は意外に簡単だったようですが、土方さん、大沢捕縛の際の渋沢さんの口上に感心して出自を聞いたそうです。百姓の出だと聞くと、土方さん、とても感心して、以下の言葉を残したとか。
「とかく理論の立つ人は勇気がなく、勇気のある人は理論を無視する。キミは両方いける」
土方さん、さすがっ。人を見る目がありますね。
しかし、最初はしゃちこばった口上だったのが、打ち解けると「キミ」なんですかい^_^;。人の好き嫌いが激しいとも伝えられる土方さんですが、渋沢さんには好意を持ったようです。できる男はできる男を見抜くとでも言いましょうか。
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