3月14日の幕末ニュース

　関西でも雪がちらついた寒い一日でした。今日の幕末ニュースです。



北海道

ロシアとの交流史学ぶ　講座と特別展　函館市中央図書館

　「函館市中央図書館（五稜郭町）は十二日、函館とロシアの交流の歴史を学ぶ講座『函館から見た日露交流史』を館内の研修室で開いた。同館展示ホールでは特別展『函館日露交流史展』も開かれており、来館者は明治期から昭和初期にかけ、函館興隆の原動力となったロシアとのかかわりの深さを学んだ」。



静岡

えほん森の石松：県立森高生ら製作　出版に援助お願いします−−森町観光協会　／静岡

　「任侠（にんきょう）の世界に生きた幕末の快男児、森の石松の一生を子供向けに描いた絵本の出版準備が森町で進んでいる。地元の高校生がパソコンなどで作った冊子を元に製本化するが、約１００万円の費用がかかるため同町観光協会が協賛者を募っている」。

　清水の次郎長一家が幕末維新の同時代人だと知ったのは、いつだっけ(汗)。そうそう、榎本艦隊と共に仙台方面に行こうとして嵐に遭い、静岡沖で難破した咸臨丸の死者を次郎長一家が丁寧に弔ったというエピソードを知った時でした。



大阪

江戸時代の時計復元・大阪府堺市で工業技術の高さ検証

　「大阪府堺市の市民らでつくる「堺鉄砲研究会」（沢田平代表）は14日、天体の運行や潮の干満も示す江戸時代の天文時計「須弥山儀（しゅみせんぎ）」を4年かけて復元したと発表した」。

　「復元のモデルは2001年ごろ、研究会が骨董（こっとう）品業者から買い取った。幕末の発明家で東芝の創業者、田中久重の名が記された紙が張ってあったという」……幕末の天才からくり師ですね。



徳島

坂本龍馬：「船中八策」は阿波の漢方医が原案　美馬の郷土史家が「自説」出版　／徳島

　「美馬市美馬町の郷土歴史家、鎌村善子さん（８９）がこのほど、幕末の志士、坂本龍馬が徳島に立ち寄った際、後の明治政府の指針を示したとされる国家構想『船中八策』の原案を地元の支援者から示されたとする独自の説をつづった著作『幕末秘史実説明治維新龍馬阿波路を行く』を自費出版した」。

　「鎌村さんの著作によると、原案を示したのは鎌村さんの４代前にあたる漢方医、鎌村熊太（１７９７〜１８７２）。龍馬は１８６２（文久２）年冬、勤皇活動の資金工面のため、才谷梅太郎と名を変えて熊太のもとを訪れ、５日間滞在。その際、今も残る屋敷２階の小部屋で起居、熊太から船中八策の原案を示されたとしている。熊太は以前に商用のため福井で思想家、横井小楠と出会い、国家構想について相談を受けていたという」。

　最近、いろいろな説が出てきているようです。それはそれで、坂本龍馬のアイディアが様々な人々との交流を受けて出てきたということで、よいことではないかと思う、今日この頃。



高知

本物絵金ど迫力！　香南市で没後１３０年展

　「幕末の絵師、金蔵の没後１３０年記念の『２時間だけのほんもの展』が１２日夜、香南市赤岡町の絵金蔵で開かれ、実物の芝居びょうぶ絵９点がほのかな明かりに浮かび上がった」。

　ネーミングが絶妙な展示会だと思います。



ブックレビュー

日本の技術者の魂の原点を発見〜『陽が開くとき』を読んで

　「本書の主人公は、幕末史でもほとんど知られていない、越後高田藩士の中島兼吉。武士ではあるが、幕府の直参ではないということで、士分としての留学ではなく、職方としての留学である。中島の専門は大砲の鋳造である。留学生の一団にはあの榎本武揚が副リーダー格として参加していた」。

　オランダ留学組のひとりが主人公だということで、ちょっと気になるフィクションです。