6月19日の幕末ニュース

　昼はそこそこ気温が上がりましたが、夕方になって涼しくなり、また風に湿り気が増したように感じます。明日には降るでしょうか。

三重
桑名石取祭は芸術だ　市博物館で祭車彫刻と絵画展
桑名石取祭は芸術だ　市博物館で祭車彫刻と絵画展

　桑名石取祭の絵や祭車の彫刻を集めた「石取絵画展と蔵前祭車の立川彫刻展」が１８日、桑名市博物館で始まった。桑員地域の芸術愛好者らでつくる「留美寝参寿久波奈（るみねさんすくわな）」が「日本一やかましい、だけではない石取祭の高い芸術性を知ってほしい」と開いた。２２日まで。
　西船馬町自治会所有の蔵前祭車は幕末に新造された市有形民俗文化財。信州諏訪の藩御用彫刻師で、全国に名の知れた立川和四郎富重が彫刻を手掛けた。

岡山
幕末の村勢要覧「邑久郡大手鑑」　瀬戸内市教委が刊行
原本解読し説明追加

　瀬戸内市教委は、１８６０（万延元）年ごろの邑久郡（現在の瀬戸内市全域と岡山、備前市の一部）各村の人口・戸数、田畑・山林の面積などを記した村勢要覧に当たる「邑久郡大手鑑（おおてかがみ）」を刊行した。
　大手鑑は村ごとの記録をまとめたもので大庄屋などが仕事で利用したとみられる。邑久町史編さんの過程で市内の民家から発見。町史資料編の別冊として解読内容とともに、原本にはない説明を随所に記載、市民が理解しやすいよう工夫した。
　記載されているのは人口や戸数のほか、寺社、池、橋の数など。邑久郡全体の戸数は１万１４４戸、人口４万４４４４人。１７２１（享保６）年に編さんされた地誌「備陽記」の記録と比較し、戸数は１９％増、人口は１２％減となっているとの説明を加えた。

島根
松江の近代化ひもとく　郷土館珍しい写真や資料展示

　松江近代化の歩みを振り返る企画展が、島根県松江市の松江城山公園内の松江郷土館（興雲閣）で開かれている。電話、郵便、鉄道など文明開化の歴史が現物や当時の写真で分かる。
　興雲閣は一九〇七年五月、皇太子時代の大正天皇が山陰行啓の際に宿泊された。以来、百年が過ぎたのを機に、同市教委が維新期から明治時代にかけての松江近代化の歩みを紹介することにした。

長崎
「求む、坂本龍馬」― 長崎県庁が地域振興アイデアを募集

　長崎県が、新たな地域振興策として「長崎夢プロジェクト」の募集を開始した。長崎県の魅力向上につながる営利事業・非営利事業について、プランやアイデアを募るものだ。応募者の現住所、国籍は問わない。幕末期、現在の高知県出身である坂本龍馬が、日本初の株式会社「亀山社中（後の海援隊）」を長崎で立ち上げたのにちなみ、長崎県知事公室長の田中桂之助氏は「外からの目で、長崎の再生につながるプランやアイデアを寄せて欲しい」と期待を寄せる。今回のプロジェクトは、公共事業に頼らない、県そのものの活力を生み出すためのものと位置付けている。