新選組・土方歳三を中心に取り上げるブログ。2004年大河ドラマ『新選組!』・2006正月時代劇『新選組!! 土方歳三最期の一日』……脚本家・制作演出スタッフ・俳優陣の愛がこもった作品を今でも愛し続けています。幕末関係のニュースと歴史紀行(土方さんに加えて第36代江川太郎左衛門英龍、またの名を坦庵公も好き)、たまにグルメねた。今いちばん好きな言葉は「碧血丹心」です。
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年1回の刊行ペースなもんだから、3ヶ月ぐらい前から単行本化を待ちわびていた、というのは『大奥』ぐらいなもんだろう。一番好きな『風雲児たち 幕末編』だって3~4ヶ月に1冊刊行されるから、そこまで焦らされないもの(爆)。
ぶっちゃけBLが苦手な(オタクなのに……^_^;)白牡丹、よしながふみ作品の大半が読めない。『モーニング』連載の「きのう何食べた?」はホモセクシャルのカップルが主人公だけど、それっぽい場面がほとんどないのでかろうじて読める。『西洋骨董菓子店』はヒューマンドラマの側面が好きで読めたが、アニメはBL嫌いセンサーが振り切れてしまって(汗)第1回で挫折。でも『愛すべき娘たち』と『大奥』は大傑作だと思う……という、ややこしいマンガ読みだ(爆)。
待望の第4巻、わくわくしながら、そして、うーむと唸りながら、読み切った。ちょっとだけネタばれ、でもなるべく少なめに感想。
☆★☆★
男女逆転大奥という大風呂敷を敷いた上で、この歴史のアレンジの仕方と、人間模様の描き方は、やはり凄いと思う。
男女逆転という舞台設定を貫きつつ、微妙なところで男女逆転しないアレンジを配したのには唸った。将軍家綱時代の一大事件をこう消化したか……むむー、にゃるほど。
『風雲児たち』大ファンには、第三代将軍家光の異母弟にして第四代将軍の大叔父となる保科肥後守正之公がこういうアレンジで出てくることが嬉しく、「うわー♪」と声をあげて喜んだ。
そして、大きな歴史のうねりの中で、幕府と大奥という表舞台と表裏一体で一農村や遊郭の模様を描いている立体感もさりながら、大きな時代の流れと幕閣・大奥における微妙な(かつ強烈な)権力闘争も生々しい。
また同時に、男女のまっすぐな恋心の切なさと、その残酷さ。
加えて、初代のカップルの一途な恋心と心身の葛藤をまず描いておいて、世代を経た男女の恋心と肉欲と権力欲がぐちゃぐちゃに絡んだパロディというかディフォルメを「いやっ」てほど見せつけられるのも、凄いと思う。恋愛模様の描き方に関してだけ言えば、ガルシア・マルケスとか、ラテンアメリカの虚実混じったというか伝奇的な要素の入った小説に似たテーストがある。ストーリー全体の運び方はきわめてリアリストなんだけど。
女将軍家光、女将軍家綱、女将軍綱吉のそれぞれの個性と、世代を過ぎるほどに俗っぽく退廃的になっていくのが、よしながふみ描くところの女性の生々しさ、バタークリームでこってりしたケーキ並みに濃い。
クリスマスイブということで、ケーキと鶏もも焼きを食べる合間に、堪能させていただきました……ご馳走様でした、来年の第5巻発売が待ち遠しいです(苦笑)。この記事を読む皆様にも、メリークリスマス。
ぶっちゃけBLが苦手な(オタクなのに……^_^;)白牡丹、よしながふみ作品の大半が読めない。『モーニング』連載の「きのう何食べた?」はホモセクシャルのカップルが主人公だけど、それっぽい場面がほとんどないのでかろうじて読める。『西洋骨董菓子店』はヒューマンドラマの側面が好きで読めたが、アニメはBL嫌いセンサーが振り切れてしまって(汗)第1回で挫折。でも『愛すべき娘たち』と『大奥』は大傑作だと思う……という、ややこしいマンガ読みだ(爆)。
待望の第4巻、わくわくしながら、そして、うーむと唸りながら、読み切った。ちょっとだけネタばれ、でもなるべく少なめに感想。
☆★☆★
男女逆転大奥という大風呂敷を敷いた上で、この歴史のアレンジの仕方と、人間模様の描き方は、やはり凄いと思う。
男女逆転という舞台設定を貫きつつ、微妙なところで男女逆転しないアレンジを配したのには唸った。将軍家綱時代の一大事件をこう消化したか……むむー、にゃるほど。
『風雲児たち』大ファンには、第三代将軍家光の異母弟にして第四代将軍の大叔父となる保科肥後守正之公がこういうアレンジで出てくることが嬉しく、「うわー♪」と声をあげて喜んだ。
そして、大きな歴史のうねりの中で、幕府と大奥という表舞台と表裏一体で一農村や遊郭の模様を描いている立体感もさりながら、大きな時代の流れと幕閣・大奥における微妙な(かつ強烈な)権力闘争も生々しい。
また同時に、男女のまっすぐな恋心の切なさと、その残酷さ。
加えて、初代のカップルの一途な恋心と心身の葛藤をまず描いておいて、世代を経た男女の恋心と肉欲と権力欲がぐちゃぐちゃに絡んだパロディというかディフォルメを「いやっ」てほど見せつけられるのも、凄いと思う。恋愛模様の描き方に関してだけ言えば、ガルシア・マルケスとか、ラテンアメリカの虚実混じったというか伝奇的な要素の入った小説に似たテーストがある。ストーリー全体の運び方はきわめてリアリストなんだけど。
女将軍家光、女将軍家綱、女将軍綱吉のそれぞれの個性と、世代を過ぎるほどに俗っぽく退廃的になっていくのが、よしながふみ描くところの女性の生々しさ、バタークリームでこってりしたケーキ並みに濃い。
クリスマスイブということで、ケーキと鶏もも焼きを食べる合間に、堪能させていただきました……ご馳走様でした、来年の第5巻発売が待ち遠しいです(苦笑)。この記事を読む皆様にも、メリークリスマス。
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