なおくんさん「ねこづらどき」の第28回ご感想より

今週は大河ドラマ『新選組！』の「池田屋！」祭りということで、白牡丹が頻回訪問しているものの時間がなくてなかなかトラバできないブログさんのご感想も紹介させて頂きたい。

さて今度は、なおくんさんのブログ「ねこづらどき」より、第28回ご感想を紹介させていただく。「ねこづらどき」さんは、マイナー隊士の経歴や生涯について手際よくまとめて下さっていて、毎週楽しみに読ませていただいている。以下が、第28回のご感想。

新選組！２０

新選組！２０の２

新選組！２０の３

前中後編と、大作です。つまみ食い紹介させていただきますので、是非、本文でじっくり味わってくださいませ。

さすがに力が入っていましたね。前宣伝が凄かっただけの事はありました。殺陣のシーンでは目まぐるしく場面が展開し、正直言って誰がだれだか見分けが付かない所もあったのですが、臨場感があって良い出来だったと思います。

「臨場感」というキーワードが、まさしく、という今回でしたね。

明日にでも会津藩に届けようという軍議に対して、「何を悠長な事を言っている、危機は迫っているのだ。」と的確な情勢判断をしてみせる武田観柳斎。おお、実に冴えていますね。彼を持ち上げた「ねこづらどき」としては、嬉しい場面です。

前回といい今回といい、観柳斎はいい仕事してますよね(^^)。「私が」が、もう少し控えめだったら、もっといいのですが^_^;。

象山に「般若」と呼ばれて拗ねていましたが、人を人と思わぬ傲岸さが災いを招いたとされる象山の一面を表しているのでしょうね。捨助はいやいやながら桂に酒を届けに行かされます。

今日の「スタジオパークからこんにちは」の石坂さんを見た視聴者が某巨大掲示板に報告されたことによれば、石坂さんは本当に『新選組！』に佐久間象山として出演されたことを楽しんでらっしゃるようでした。次回でお別れなのが惜しまれます。

池田屋事件については、従来の山崎蒸が先に潜入していたという説は否定され、このドラマの様に二手に分かれて一方は木屋町、一方は祇園の茶屋や旅館の御用改めを行っていったという説が有力視されているのですが、その中でも片端から当たっていくローラー作戦を展開していたとする説が普通ではないかと思われます。ところが、このドラマでは、いくつかの有力な拠点を選び、そこを重点的に当たっていくという説を採っていました。

ここへの着眼は、さすがですね。ドラマでは「外れ」だとわかると入り口で引き返したように描かれてましたが、かなり徹底した探索だったようです。でなければ、走って3分程度の距離にいた土方隊が、池田屋に合流するのに2時間近くかかったということを説明できませんよね。

騒ぎを取り巻く市民に混じって、イカを食べている捨助の姿。なんでイカばっかり出てくるのでしょうね。

今回はイカ尽くしでしたね。某巨大掲示板で「当時の京都に生イカが入ったかどうか」という書き込みがありました。うーん、播磨の海で獲れたイカを大坂から十石船で……って、それはなイカ^_^;。

戦果の報告をする武田観柳斎。さすがに軍師だけあって、冷静に戦況を見つめていたのですね。ようやくやって来た会津藩。「あとは、我らに任せられよ」て今頃なんなんでしょうか。これも、実際にはもっと早い段階で現場に到着し、池田屋から脱出した浪士と激闘を繰り広げています。そしてこのあとも新選組と協力して残党狩りを行っており、全てが終わって新選組が屯所に帰ったのは翌日の正午頃だったと言います。

会津・桑名はじめとする応援部隊に殺害されたり捕縛されたりした浪士も多かったですからね。そして、今回は描かれないのが残念ですが、会津藩から新選組に応援に出された藩士のうち柴司が、明保野亭で誤って土佐藩士を傷つけ、外交問題に発展しかねなくなったために切腹した事件も、ありました。

池田屋事件は、間違いなく新選組の勇名を高めました。ただし、それは治安警察としてのもので、近藤の目指した攘夷集団としてのものではありませんでした。これ以後、望むと望まざるに係わらず、新選組は佐幕派の雄として認知される事になります。もはや後戻り出来ない道に入ってしまったという点において、池田屋事件は新選組にとって大きなターニングポイントでした。

まったく、同感です。これから第33回までの間に、新選組のあり方をめぐって、内部でさまざまな不協和音や対立が描かれることになるのでしょうか。

さて、本日のマイナー隊士の紹介は、浅野薫です。

白牡丹は、浅野薫というとすぐに「ああ、三条制札事件のあの人」と思ってしまうのですが、事績が少ないながらも掘り起こしてまとめて下さっている記事がありがたいです。