第28話「そして池田屋へ」……やはり見せ場ですから、長めに^_^;(後編)

　見張りの浅野薫くん、「私も刀を持って皆に斬り込みたいですよぉ」と島田魁さんにアピール。島田さん「斬り合いは慣れた奴に任せておけ」と、おそらくは斬り合いの経験があるから言える台詞。

　この会話と祭りの人混みのために宮部鼎蔵を見逃してしまったのは残念。



　土方さん、フォーメーションを発表。ここは、山本耕史さんによれば、土方さんの見せ場。うん、根っこは血の気が多いけど喧嘩の配置には冷静な土方さんらしい(爆)。

「何人欲しい？」「十人でいい」と近藤さん。「じゃあ、局長と私と……後は誰にします？」と、観柳斎。「あんた決まってるのか」と、土方さん、ツッコミキング発動。「軍師ですから」と、土方さんのツッコミ不発(笑)。

　「それから谷くん」谷三十郎「承知」「すまん、あんたじゃない」……昌武くんね。土方さん「兄貴、ついてやってくれるか」三十郎「承知」「すまん、あんたじゃない。そっちの兄貴」万太郎「承知」……ぶはははは。三十郎、徹底的にスルーされるなぁ^_^;。

　「全部もらうとトシが拗ねるから、左之助はあきらめた」って、近藤さん、土方さんとの信頼関係の深さを感じさせる、婦女子好みのセリフだ(汗)。三谷さん、狙ってるんじゃないだろうな(滝汗)。

　浅野くん、近藤隊に名乗りを上げる。浅野君なぁ、無理しない方が、ええじゃき(偽土佐弁)。



　御用改め開始。でも、素っ裸のガキが目の前を横切ったりして、緊迫している新選組一行に対して町方の人々は平和。「これってたまんないなあ、もう」と河合くんが泣きを入れる。

　こういうところが、三谷脚本はいいんだよね。時代劇なら盛り上げるところを、ギャップで外して笑わせる。でも、緊張しまくる隊士たちと、陰謀を何も知らない京都の人々がリアルなんだわ。



　そして、池田屋。宮部さん、新選組屯所に乗り込むことを宣言。吉田くんが「桂さんの意見も聞いた方が」と、良識派。なかなかの好青年なのに、残念だなぁ……。



　長州藩を出る桂さん。お着替えに花嫁さんのお色直しほどに時間がかかってるんですねぇ……というツッコミは、そこそこにしておこう^_^;。

　捨助、焼きイカ持って……って、そんなもんで長州藩の重鎮が懐柔されるはずもない。捨助、この辺のせこさが、憎めない。



　池田屋に「主人はいるか。御用改めである」と平助くん。緊張して声が裏返ってるわ(笑)。総司くんが武器を見つけ、裏階段を上る主を発見して、近藤さんが谷昌武くんを連れて二階へ。この辺りの演出はいい。

　灯りを消して待ちかまえていた浪士たち。「当たりだ。土方に知らせろ」と、昌武くんを走らせる。「御用改めである。手向かいすれば容赦なく斬り捨てるっ！！」……香取くん、なかなか堂に入ったもの。最初に斬りかかってくるのが望月亀弥太……「近藤〜っ！！」と鬼気迫る表情なのが、「お多福」での「敵じゃいか〜」発言とかを思い出すと切ない。個人的な好悪の感情を越えて、思想の違い、立場の違いが憎しみを産むのか。

　総司くんや新八さんも斬り合いに加わり、池田屋全体が死闘の場に。

　階段落ち、うーん、わざわざビデオをスローにして再生しなくても。熱演だけど、スロー再生は邪魔だった(;O;)。

　植え込みに隠れている浅野薫。奥を守っている奥沢栄助、斬られて即死。浅野薫、この時からすでに臆病か……。末路を知っているだけに、哀れだわ。

　階段から下りてきた吉田稔麿。惜しいなぁ。

　観柳斎は指揮はするけど斬り込みはしないのね。うーん、ツッコミ入れても「軍師ですから」と退けられそうな予感。

　奮戦する近藤・永倉。倒れる宮部。二階を近藤さんと総司くんに任せて一階に下りる永倉・平助。殺陣のうまさはよくわからないが、新八っつぁん・平助くんは見応えあり、近藤さんは場面のよさもあってまずまず、総司君は……うーん、前回で天然理心流の跡取りにと近藤さんに言われた割には……^_^;。新入隊士たちがへっぴり腰で奮戦しているのはリアルに感じるけど、総司くんが腰座ってないのは、やはり……ちょっと萎え。

　入り口で槍振り回しているのは、谷万太郎かな。

　近藤さんに、下に行って下さいと総司くん。

　今回は20分程度の剣戟シーンなのだが、史実では2時間近い……^_^;。浪士側の死者は、時代劇ほどには出ていないのだが、もう少し、二階では闇の中での剣戟ならではの場面をつくって欲しかったなぁ。階下は、新八っつぁんの記憶によると照明器具の「八間」が明るかったそうだけど。



　土方隊に合流した谷昌武くん。「待て。池田屋ならこっちが早い」と一くん。

　あれ、源さん、土方隊についている(汗)。史実では、ドラマの松原・河合たちの組を率いているはずなのだが……まぁ、ドラマだから。

　裏口の奥沢栄助・新田革左右衛門・安藤早太郎の組はほぼ全滅。合掌。



　捨助くん、イカ食いながら観戦かい^_^;。「しんせんぐみだ〜」って、ひらがなで言ってるよな、捨助くん。

　桂さん、事態を察知して素早く人混みから離れる「逃げの小五郎」ぶり。



　平助君も足技使って奮戦。肩で息しながら鉢金を脱いでしまう……そ、そんな無防備に(汗)。あ、やっぱり斬られてしまった。「平助っ」と絶叫する新八っつぁん。

　ふたりを相手にする総司くん。あ、三人目の望月亀が鴨居に刀を(これは、総司君が鴨さん暗殺の時に経験したことで、総司くんと亀の場数の違いをうまく表している演出)。

　しかし、背中を斬って追い詰めたところで、喀血……咳しないで喀血するのが正しいのかどうか、白牡丹はよくわからん(汗)。何だか、血の色が違ったら吐血じゃないかと思う場面^_^;。

　……その上に、CGが邪魔っ(ぷんぷんっ)。せっかく藤原竜也くんがいい演技しているのに、かえって目障りだし、画面的に効果がない(激怒)。わざとらしいだけでなく、そんなにちらちら舞わせたらウザいじゃねーかっ(マジギレ)。BGMも、余計だ。

　……こっ、このCG効果さえなければ、今回の池田屋事件の回、満足度&興奮度は高かったのに。この一瞬だけ、白牡丹は萎え萎え……(涕泣)。



　新八っつぁんも左手の親指の付け根を負傷。一階組は、まともに動けるのは近藤さんだけ。そして、二階から飛び降りてきた敵が後ろから斬りかかる。

　「かっちゃん、後ろだっ」

　「待たせたな」

　……ったく、遅れて来たくせに、かっこいいんだから、ヤマコー演じる土方さん(^^)。

　「後は俺たちに任せな」と頼もしい左之助。そして、後ろからへらへら付いてくる谷三十郎^_^;。

　池田屋の入り口での場面が谷三十郎なら、引き笑いのパワーに比べて槍の腕は今ひとつっぽい(苦笑)。

　源さん、頼もしい。

　魁さん、怪力無双はいいけど、ちょっと無駄な動きが多いかも。

　追い詰められる葛山さんをカバーして、あっという間に三人を撫で切りする一ちゃん。こういう場面になると笑みがこぼれる、困ったちゃん。うーっ、でも、「行くぞっ」ってかっこいいわ。そーか、葛山さんはこうして一ちゃんに心服するのか……(汗)。



　二階で血まみれの総司くんを発見する左之助と新八っつぁん。「みんなには言わないで。お願いだから」……「わかった」と言葉少なく頷く新八っつぁんと左之助。

　遅れて来る松原・河合隊(苦笑)。突入する前から疲労困憊だな(汗)。「お〜っ」と気合い入れる松原くんに、誰も呼応しないところが、彼の暑苦しい性格を表しているような^_^;。



　背中を斬られてぼろぼろになって長州藩邸に助けを求めて来た望月亀。血まみれの亀さんに「きゃ〜っ」と悲鳴を上げる町娘さんが、結構リアル。そりゃ、いきなりそんな場面に出くわしたら、びびるわな。

　「池田屋の一件と長州藩は一切関わりなし」と、政治的判断をする桂さん。桂さん「坂本君、すまん……」。たとえ長州藩士でも門内に入れないという政治的には、正しい。

　「どういて助けに行くがなかですかぁ」「どういてぜよ」と泣き崩れる望月さん。長州藩に支援された浪士たちだが、いざとなったら藩の存続のために斬り捨てられる存在であることの哀しさ・無力さを描いている場面。

　そして、新選組もまた、池田屋では大成果を挙げたけど、まかり間違ったら会津藩に亀のように斬り捨てられる存在だったかも知れない、という意味では同列なのだ。



　平助に「深い傷じゃねぇ」と言う土方さん。「信じていいぞ、薬屋の言うことだ」と近藤さん。何気ない場面だけど、近藤さんが平助くんに気をかけるのは、先週の一件があってからこそ、生きてくる。

　戸板で運ばれてくる総司くん。左之助と新八っつぁんは階段から落ちたことにしてしまう。「すいません、情けないです」取り繕う総司くん……「お大事に〜」と何事もなかったように言ってのける左之助、役者だなぁ。

　二階に上がって総司くんの羽織を不審そうに見つめる土方さん。「虚労散薬」という結核の薬も扱っていただけに、総司くんの喀血に気づいた？　……ちょっと気になる場面である。

　そして、宮部は生きていた。近藤さんと対峙する宮部。「いさぎよくお縄を受けられよ」という近藤さんの背後に土方さん。宮部に「幕府の犬め」と言われると、土方さんが一歩進み、近藤さんに止められる。「おのれの生き方に一点の曇りもない」と確信を持って言う近藤さんに、不吉なほどに新選組の未来を象徴するような宮部さんの問いかけ。「愚かなり、近藤勇」……ああ、斬られてしまった。いや、むしろ、自刃とほとんど変わらない闘死だった。合掌。



　階下に降りて、観柳斎の戦果の報告に、味方の損害をまず気にする土方さん。

　おーい、誰か気づいてやれよ、こういうところが土方さんの不器用な気遣いだって(目一杯主張)。おそらく本人は、新選組としての戦力をどこまで維持できたかという点に気が向いて質問したんだと思っているんだろうけど、平助くんの傷への気配りといい、不器用な優しさがほの見えるんだよなぁ。

　そして、遅れてやって来た会津藩。「あとは、我らに任せられよ」と言われて一歩進んでしまう、またも血の気の多い土方さん(笑)。



　近藤さんの「いざ！！」という掛け声に呼応し、新選組、帰隊。京の人々は遠巻きに見ている。背後を気遣う源さん、晴れやかな左之助の満面の笑顔。うーん、浅黄ダンダラの羽織は、もう少しぼろぼろの方が激戦を語ってよかったのでは……^_^;。

　おそるおそる新選組を見る群衆の中に、おりょうさん。



　一夜明けて、龍馬くんに亀弥太くんの死を報告する、おりょうさん(ええ若い娘さんが、何しとったんじゃというツッコミはなしね^_^;)。ひとり孤独に腹に刀を突き立てて死んでいる亀弥太くん。龍馬の「近藤、おまん何やりゆうがぜよ」「亀、おまんも馬鹿じゃき」「桂さん、どういて助けてやらんかったじゃが」……「どいつもこいつも、みんな馬鹿じゃき」と悪態をついて悲しみを紛らわす龍馬くん。



　容保様の前で、近藤さん・土方さん。「こたびの新選組の働き、名付け親の余としては嬉しい限りである。近藤、土方、これからもこの国のために心をひとつにして励んでくれ」……ちょっとセリフは違うが、第1回のセリフにかぶるなぁ。

　……えっ、ガイドブック読んでた組には、容保様が「新選組を見殺しにするな」と小森さんを一喝する場面があったのか……脱力。



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　次回は「長州を討て」……髪を振り乱し、顔真っ黒、呆然とした表情でふらふら歩いている、おまさちゃんが心配。

　しかし、ということは、白牡丹が個人的に好きな、柴司自刃に至る明保野亭の話はなしってことかい(;O;)。



　「新選組が行く」は、やはり池田屋騒動之址はじめ池田屋事件関係の地。



　はあ、アクションシーンが長いとはいっても、ちゃんと笑わせどころもあり、人間ドラマもちゃんと見せている、大したもんだ。満足した視聴者としては、視聴率がいくらになるか気にしないものの、できるだけ多くの人が見ていて欲しいなぁと思う(結局、人気のバロメーターとしては、ちょっとは気にしてる^_^;)。