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新選組・土方歳三を中心に取り上げるブログ。2004年大河ドラマ『新選組!』・2006正月時代劇『新選組!! 土方歳三最期の一日』……脚本家・制作演出スタッフ・俳優陣の愛がこもった作品を今でも愛し続けています。幕末関係のニュースと歴史紀行(土方さんに加えて第36代江川太郎左衛門英龍、またの名を坦庵公も好き)、たまにグルメねた。今いちばん好きな言葉は「碧血丹心」です。
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映画版『るろうに剣心』の感想はどこかにアップしているはずなのだけど、どこにカテゴライズしたか忘れてしまった(汗)。志々雄真実を演じた藤原竜也さんに敬意を表して、とりあえず「『組!』『組!!』関係者その後」にカテゴライズしておくか……『組!』での沖田総司も後半では陰影が強いキャラクターだったけど、10年後に藤原竜也が演じたのは幕末維新の陰を背負って表に進出しようとするダークヒーローだった……そうそう、『組!』ではなぜか心が通じた佐藤浩市さん演じる芹沢鴨をアメコミ風に増幅させたようなキャラ。

 昨日が公開初日で、感想を書くとネタバレになるので畳んでおく。ご容赦。


 アクションムービーとしての質の高さを評価される作品になると思う。剣心vs比古清十郎(福山さん、すみません……『龍馬伝』途中で脱落したので、こんなに凄い役者さんだとは思いませんでした。地声がツボ・汗)、剣心vs四之森蒼紫(伊勢谷さん、ビジュアルが史実の土方歳三ファンのツボを突く四之森蒼紫です)、剣心vs志々雄真実(剣心・原田左之助・斎藤一・四之森蒼紫が束になってもかなわない志々雄真実、強し強し強し!)は圧巻だった。
 割を食った十本刀は安慈と瀬田宗次郎以外は雑魚キャラになり、特に藤田五郎こと斎藤一と宇水の対決は残念としかいいようがない(涙)。まぁ、でも、そのぐらい割り切った配分をしないと治まらない。

 原作には出て来なかった伊藤博文を登場させてまで、大友監督が描きたかったもののひとつは、国家とか権力とかというものの非情さだったかも知れない。志々雄真実がこの作品のタイムラインから20年前にさかのぼって浦賀に再現した黒船が明治政府を恫喝する場面、剣心たちが煉獄に決死の覚悟で乗り込んだ後に剣心らが巻き込まれるのもわかっていて砲撃する場面、生き延びて海岸に戻ってきた剣心たちに伊藤博文らは敬礼でもって感謝を尽くすものの志々雄真実一派の事件そのものは闇に葬るしかないという場面。
 明治維新から10年、西南戦争が終わって不平士族の反乱を抑えたばかりの政府。その翌年、明治11年が前後編の舞台(かな?)。前編で石川県出身の不平士族に維新の元勲大物のひとり大久保利通が暗殺され、藤田五郎(斎藤一)が「これで『維新三傑』最後の一人にして最大の指導者が失われ 政界には役不足の二流三流《カス》ばかりが残っちまった」「これから確実に 日本の『迷走』が始まる」という原作の台詞がすっごく好きだったので、それが前編に出なかったのが惜しかった。

 

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