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新選組・土方歳三を中心に取り上げるブログ。2004年大河ドラマ『新選組!』・2006正月時代劇『新選組!! 土方歳三最期の一日』……脚本家・制作演出スタッフ・俳優陣の愛がこもった作品を今でも愛し続けています。幕末関係のニュースと歴史紀行(土方さんに加えて第36代江川太郎左衛門英龍、またの名を坦庵公も好き)、たまにグルメねた。今いちばん好きな言葉は「碧血丹心」です。
今年はデリバリー談春企画で都内の高座が多く、機会が多くて嬉しい。秋に談春さんの高座を聴くとなると、思い出すのは2010年10月15日に神奈川県立音楽堂で聴いた談春独演会の「居残り佐平次」。「紅葉坂の『佐平次』」と自分で名付けて、落語の神様が降りた高座とはこういうものかと落語ビギナーなりに感動した……2010年1月に志の輔らくごを初めて生で聴いて、3年と10ヶ月で通った落語会・寄席は180を超えている(汗)中でいろいろな落語家を好きになったが、やはり志の輔・談春は自分にとって特別。

厩火事/談春
 開口一番、最初は昨日とアナウンスとしていた高座が手違いで今日となって、チケット発売が通常より2週間短い2週前となったことをお詫び。昨日はお客さんを呼ばずに練習で使ったそうです、観客は弟子と関係者のみ10人ほどだったとか……豪気ですねぇ。そして、ライバル志らく師匠の弟子が勉強のために袖に来ていたそうで、そろそろ志らく師匠に昨日は10人しか入らなかったと報告されているだろうと、相変わらずの志らくネタ(^_^;)。
 青山劇場はサウンド的にも申し分ないばかりか、観客席のつくりがよいそうで、談春師は座席についたら5分で熟睡できると断言。一席目は眠らせないものの、二席目は安眠確実だとか……いえいえ、そんな、もったいない。
 このブログで自分が「厩火事」を聴いたかどうか検索してみたら、複数聴いているのはやはり柳亭市馬師匠で、これが自分のスタンダード。今年に入って小三治師匠の「厩火事」も聴いていて、これまたおかしかった。
 そして、談春さんの「厩火事」は初めてだったのですが……ええっ、談春さんってこんなに爆笑させる「厩火事」を持っていたのか〜と、びっくり。
 おさきさんの相談相手になるのはご隠居じゃなくて近所の兄ぃってところが、やはり談春さんらしい。そして、おさきさんがまず話題にしたのは、仕事の早出のために朝食で焼きざましの鮭をお茶漬けで食べていたところに起きてきた八っつぁんが芋の煮たのを食べたいと駄々をこねることだった……あ、新しい(^_^;)。談春さんが、強烈にカリカチュアライズされたおさきさんと八っつぁんを仕込んでいたとは。
 説教してその場をまとめようとする兄ぃに、何かとちゃちゃをいれるおさきさんがおかしくって、爆笑しまくりました。特におかしかったのは、唐土の孔子をモデルにしたエピソードで、孔子の留守に火事が出て愛馬を焼死させてしまった弟子たちを責めなかったというのがキモなんだけど……おさきさんの妄想はとどまることを知らず、弟子たちを鞭で叩いたり石を抱かせたり水責めにしたりして亡くなった弟子がうらめしやと化けて出ることを想像。一を聞いて百ぐらい想像を膨らませるおさきさんに、町内のもめ事解決を得意とする兄ぃも四苦八苦。
 兄ぃに知恵をつけられて帰宅したおさきさんが打った一芝居も、談春さん版というより、あれ談笑さん版かしらと思うようなデフォルメがありました……サゲはとてもクラシックでしたが、談春さん版でこんなに爆笑させられるとは思っておりませんでした(苦笑)。

たちきり/談春
 正直、あまり好きなネタではありません。最初から泣かせることを意図してつくられている噺なので、あざといというか。厚生年金ホールの談笑師の「たちきり」も聴いているのですが、何か共感していないと感じていました。
 はからずも、厚生年金ホール以来の「たちきり」。その時から再演する気持ちがなかったところを、さだまさしさんの「かささぎ」という曲を知って、演じたくなったそうです。
 その心は「『たちきり』はバラードではなく、ロック」と感じたことだそうです。そうですね、私はそんなに詳しく知っているわけではないのですが、談春師の「たちきり」を聴きながら、なぜかこれはシェークスピアに通じる話なのだという気がしていました。たぶん「ロミオとジュリエット」の、若者が情熱と恋心によって死に急ぐということに近いのかな、と。
 そして、百日蔵を遂げた若旦那が柳橋に走って、再会したのはこひさの位牌。涙ながらに手を合わせる若旦那の耳に聞こえる、三味線……おかみの「悪縁だったんですよ」の一言でとぎれる。
 あれ、厚生年金ホールの「たちきり」は、こんな感じだったかな……と新しい噺を聴いた感覚で、気がつけば手元のチケットに涙の染み跡がいくつか。なるほど、尾崎豊がうたっていたらさまになる、若者たちが情熱を燃やした挙げ句に追い詰められて死を選ぶような「たちきり」でした。

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