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新選組・土方歳三を中心に取り上げるブログ。2004年大河ドラマ『新選組!』・2006正月時代劇『新選組!! 土方歳三最期の一日』……脚本家・制作演出スタッフ・俳優陣の愛がこもった作品を今でも愛し続けています。幕末関係のニュースと歴史紀行(土方さんに加えて第36代江川太郎左衛門英龍、またの名を坦庵公も好き)、たまにグルメねた。今いちばん好きな言葉は「碧血丹心」です。

福島
二本松の菊、長州の首相に
 二本松市で開催中の菊の祭典「二本松の菊人形」に合わせて、観光PR役の「菊むすめ」と「二本松少年隊」が29日、首相官邸で安倍首相を表敬訪問した。

 同行した新野洋市長は「観光客数も伸びており、明るく元気に情報発信したい」と意気込みを語り、菊の鉢植えを贈られた首相は「全国から観光客がたくさん来て、菊も売れるといいですね」と笑顔で応じた。

 新野市長は、戊辰ぼしん戦争で戦死した二本松少年隊の史実も安倍首相に説明したが、二本松藩を攻めた長州藩は現在の山口県。同県出身の首相が「(私は)長州だけどね」と苦笑いすると、市長は「今は逆にお世話になっています」と慌てて返す場面もあった。

京都
花魁に浪人に新撰組のバーも! 京都府で幻想的な「太秦江戸酒場 琳派の秋」
京都府京都市の東映太秦映画村で10月31日~11月1日、「太秦江戸酒場 琳派の秋」が開催される。


雰囲気漂う会場の様子

江戸時代にタイムスリップ

同イベントでは、江戸時代にタイムスリップしたかのように侍や町娘の行き交う舞台の中、京都の日本酒の飲み比べや食事などを楽しめる。今年で400年を迎える「琳派」と太秦ならではの「時代劇」をテーマに、伝統文化の趣と着物でそぞろ歩く楽しさを満喫できる。また、和装レンタルサービスも用意されている。

場内各所には呑み処が出現する。佐々木酒造「聚楽第」、羽田酒造「初日の出」、松井酒造「神蔵」、松本酒造「桃の滴」、玉乃光酒造「玉乃光」、月桂冠「月桂冠」、増田徳兵衞商店「月の桂」など多数の蔵元が来場し、実際に日本酒の作り手と直接語らいながら味わうことができる。

また、「京の日本酒きき酒セット」(専用きき猪口付きで小判3枚)、「京の名店の酒肴セット」(小判2枚)、「粕汁、おちょぼおでん5種盛り」(各小判1枚)、「わさびいなり、穴子棒寿司」(各小判1枚)などが用意され、飲食専用金券「太秦小判」3,000円(600円×5枚綴り)で利用できる。

さらに、まるで時代劇の登場人物のひとりとして浪人と酒を酌み交わす「浪人BAR」や、近藤勇・土方歳三・沖田総司ら新選組隊士と酒を飲んで倒幕派浪人の討伐に立ち会える「新選組BAR」、花魁と髪結師の恋物語をテーマにした「奇想の現代遊郭&花魁BAR」など、江戸時代を演出した酒処が多数用意されている。また、それぞれ東映役者陣が参加し、本格的な雰囲気の中で日本酒を味わえる。

フードゾーンでは、東福寺や泉涌寺、智積院など東山の数々の寺院御用達の「京料理 沖よし」や、室町期創業と伝えられる「中村楼」、京都の祭の名物料理、鯖寿司が自慢の「いづう」、京料理や懐石料理に欠かせない京湯葉の老舗「京湯葉 千丸屋」など、京都の名料理店が軒を連ねる。

そのほか、「職人処」と題して京都を代表するアーティストや伝統工芸の職人たちによる様々なワークショップを開催する。琳派の画法を体験できる「琳派月見宴の間」や、伝統の婚礼の装いと儀式を着付師と職人・アーティストで現代に再現する「江戸時代の花嫁道中」、江戸時代の隠切支丹を現代の職人に学ぶ「隠切支丹の間」など、多彩なテーマで行われる。

開催時間は18時から21時までとなる。料金は先払い制(申込先着順)で、各日5,000円(入場料のみ)。チケットはイベントサイトから購入できる。

京町家や戦国時代モチーフの個室居酒屋で「池田屋事件フェア」開催、「武将カクテル」の提供も!
 京都の町家をモチーフにした和食個室居酒屋「京町恋しぐれ」と系列店である動乱の戦国時代をモチーフにした和食個室居酒屋「乱世の個室 戦国武勇伝」では、「歴女」「刀女子」と呼ばれる歴史や刀が好きな女性に向けたイベントを開催します。

京の町屋をモチーフにした「和」の癒し空間、「京町恋しぐれ」

店内に一歩足を踏み入れると、そこは風情ある京の町が広がり、牛若丸と弁慶が出会ったという五条大橋や清水の舞台や川のせせらぎに癒される川床のような空間を演出する「京町恋しぐれ」。季節の食材を使用した限定メニュー、店内装飾で四季を演出。また様々なタイプの個室が揃い、デートから宴会まであらゆるシチュエーションに対応、人気を集めています。

幕末が好きな方へ、「池田屋事件」フェア開催!
京都の町家をモチーフに、風流な空間を演出する「京町恋しぐれ」では、和のハロウィンを開催中。店内には池田屋エリアが出現、幕末に起きた政変「池田屋事件」をモチーフにしたユニークなサービスやメニューなどを提供します。
女性に人気の高い新撰組隊員、沖田総司と土方歳三をイメージしたカクテルや幕末をイメージした食事メニューを用意。それだけではなく、限定商品を注文すると、新撰組隊士に扮したスタッフが池田屋事件さながらに席に乱入と、歴史好き、幕末好きには楽しいイベントとなっています。
また、池田屋エリアで飲食をした方に全10問のクイズを出題、全問正解するとスペシャルメニューがもらえます。

戦国時代をモチーフにした和食個室居酒屋「乱世の個室 戦国武勇伝」

武将の生き様が体感できる異空間溢れた「乱世の個室 戦国武勇伝」。エントランスには真田幸村を中心に甲冑が並び、カップルカウンター席「織田信長」をはじめ、「関ヶ原の大合戦」や「大阪の役」をテーマにした個室で武将の生きざまを体感できる和食個室居酒屋として人気を集めています。

「武将総選挙」フェア開催中!人気武将をイメージしたカクテルが登場!
「戦国武勇伝」に訪れた歴史好きの女性に好きな武将を伺うアンケートを実施、現在結果を発表中の同店では、選ばれた人気武将上位10名をイメージし、オリジナルカクテルを期間限定で提供しています。

堂々の1位に選ばれた伊達政宗をイメージした「梵天丸、蒼き竜への飛翔」は半月型の前立と眼帯で政宗を表現したラズベリーベースの爽やかなカクテル。

2位石田三成、3位には真田幸村と人気の武将がランクイン、オリジナルカクテルを飲んで戦国に想いを寄せましょう。


また、オリジナルカクテルに相性抜群の料理も充実。武将や合戦をモチーフにしたユニークなメニューは味も本格的で満足できること間違いありません。

この秋は、ぜひロマンあふれる2つの時代にタイムスリップして、非日常を味わってみてください。

■店舗詳細 
店舗名:京町恋しぐれ
住所:東京都新宿区新宿3-27-10 武蔵野会館6F
イベント名:「池田屋事件」フェア
開催期間:10月1日(木)〜31日(土) 
営業時間:【月、日】17:00~23:00 【火~土・祝前日】17:00~翌4:00
定休日:なし
Facebook:https://www.facebook.com/dd.kyomachikoisigure.sinjyuku

店舗名:乱世の個室 戦国武勇伝
住所:東京都新宿区歌舞伎町1-6-2 T-wingビル4F
イベント名:「武将総選挙」フェア
期間:2016年1月31日(日)まで
営業時間:【月~木】17:00~24:00 【金・土・祝前日】17:00~翌3:00
     【日・祝日】17:00~23:30
定休日:無し(施設に準ずる)
公式サイト:http://www.diamond-dining.jp/shop_info/sengoku-buyuden/
Facebook:https://www.facebook.com/sengokubuyuden?fref=ts

兵庫
幕末の出石舞台に時代劇 豊岡の市民劇団が公演へ
 兵庫県豊岡市出石町の市民劇団「憧憬(あこがれ)チャンプルー」の公演「出石でござる 夏の燕」が28日、豊岡市出石町柳の芝居小屋「出石永楽館」である。幕末の出石城下町を舞台に旅芸人一座と投宿先の番頭らが繰り広げる人情物語。中嶋勝己代表(52)は「2年ぶりだが気負わずに臨みたい。幅広い世代に楽しんでほしい」と意気込んでいる。

 同劇団は2005年の設立から毎年1回、オリジナル劇を披露してきたが、昨年はメンバーの交代などで休演。そのため今回が10回目の記念公演となる。

 現在、団員は30~50代の男女計10人。昨年から脚本を練り上げたり、けいこをしたりして本番に備えてきた。団員不足を補うため、今回の公演では出石高校の生徒や教員が役者や裏方として初参加することになった。

 「-夏の燕」は、出石弁のせりふ回しで展開する。時代劇だが、劇中の音楽は洋楽ポップスや歌謡曲を使い、モダンな雰囲気に仕上げ、幅広い世代が楽しめるように工夫した。

 旅芸人役の同校2年生の男子生徒(17)は今春からけいこを重ねてきた。「永楽館の広い舞台で演じるプレッシャーはあるけど、本番が楽しみ。観客に楽しかったと思ってもらえるように頑張りたい」と話している。

 開場は午後6時半で、開演が午後7時半。入場料一般1500円。同劇団TEL0796・52・5591

(斎藤雅志)

山口
タウンたうん:第二奇兵隊史跡めぐり小冊子 光 /山口
光市教育委員会(0833・74・3607)は、幕末維新に活躍した長州藩諸隊の一つ、第二奇兵隊ゆかりの市内の史跡を紹介するガイドマップ「第二奇兵隊 史跡めぐり」を発行した。5000部を印刷し、市内の小中…
 詳しくは有料登録して読んでください。

佐賀
直正公、国内戦争ためらい 戊辰戦争と会津と佐賀藩講演会
 戊辰戦争(1868~69年)で佐賀藩が鶴ケ城(会津城)に撃ち込んだアームストロング砲には空弾が混じっていた-。アームストロング砲を所有していた佐賀藩が、旧幕府軍に“手加減”したとする秘話を紹介する歴史講演会が、佐賀市の佐賀城本丸歴史館であった。会津と佐賀の歴史研究者が「破裂弾でない空弾が混じっていたので城内の女性や子どもの犠牲が少なくな ...
 続きは有料で登録すると読めます。

オランダ
「開陽丸」建造150年 オランダで式典
江戸幕府が幕末にオランダに発注した軍艦、「開陽丸」の建造から150年になるのに合わせ、造船所のあったオランダ南西部の港で、当時の乗組員の子孫が出席して記念の式典が開かれました。
「開陽丸」は江戸幕府が海軍力の増強のため、高い造船技術を持っていたオランダに発注した当時としては最大級の軍艦で1865年11月、オランダ南西部のドルトレヒトで建造されました。その後、開陽丸は幕府軍と新政府軍が戦った戊辰戦争のさなか、北海道の江差沖で座礁、沈没した「悲運の船」として知られています。
ドルトレヒトでは開陽丸の建造から150年になるのを記念して30日、造船所があった港で市が主催する式典が開かれ、乗組員として操船の技術や知識を学ぶためオランダに派遣された15人の若者の子孫にあたる20人余りが招かれました。このうち、戊辰戦争で幕府軍を率い、その後、明治時代の近代化に貢献した榎本武揚のひ孫にあたる榎本隆充さんは「開陽丸は沈没してしまったが、曽祖父たちがオランダで学んだ知識は、新たな時代に生かされたと思うと感慨深い」と話していました。
現地の博物館では、開陽丸を紹介する特別展も始まり、建造中の写真や、進水式の様子を描いた絵画などが展示されています。ドルトレヒトのブロック市長は「両国の絆の歴史を多くの人に知ってもらいたい」と話していました。

ビジネス
ACOS、新選組をイメージした浅葱色と白がさわやかな「だんだらパーカー」
コスプレショップ「ACOS(アコス)」より、新選組をイメージした「だんだらパーカー」が登場する。発売は2016年2月11日(木)ごろの予定で、価格は6,200円(税別)。

新選組といえばこの色と模様。浅葱色と白のさわやかなカラーが印象的で、だんだらのジグザグデザインがスタイリッシュなパーカーとなっている。さらっとした生地で、春先の羽織にもぴったり。全国13店舗を展開するブランド「ACOS」よりリリース予定で、現在全国のACOS・アニメイト各店にて予約受付中となっている。

予約およびそのほか詳細についてはACOS公式サイトにて。

(C)ACOS
科学と感性のBtoBマーケティング第21回:明治維新から学ぶマーケティングナレッジの獲得法
 私には、今の日本のBtoBマーケティングの状況は、明治維新の日本ととても似ているように見えています。新しい技術や兵器、それをベースにした戦い方のナレッジが勝敗を左右する決定的な要因になった時代に、それを取り入れた集団と、取り入れることを拒んだ集団の明暗がはっきり分かれたからです。

 歴史は繰り返す、とはよく言われる言葉ですが、150年前の日本と現代を対比させて考察してみましょう。

 徳川幕府が鎖国令を出して以降の260年間、大半の日本人は世界の科学技術、兵器やその運用を中心にした戦略・戦術の発展を知る術がありませんでした。幕府は「世界を覗く窓」として長崎の出島に限定したオランダとの交易だけを残しましたが、そのオランダがイングランドとの英蘭戦争の敗戦で欧州世界の中ですっかり没落してしまったことにも気付かないくらい情報に疎く、東の果てで孤立していたのです。

 そうして、大名も武士も町人も農民も、世界の情勢や発展など気にしないで、国内のことだけを見ていれば良かった時代が十数代も続いたのです。

 日本のBtoBも、戦後の復興の過程で1億人の国民が生み出す旺盛な消費を背景にした国内市場と、為替メリットに支えられて伸び続ける海外市場のお陰で、マーケティングなどしなくてもどんどん成長できる時代が戦後50年以上続きました。法人営業の世界で売り上げをつくるのは営業の足と汗であり、熱心な訪問こそが数字をつくる王道だったのです。

 この時代、企業内でマーケティングを学ぶ者は「変わり者」であり、「理屈屋」であり、欧米型のマーケティングなどは「現場を知らない人間が語る机上の空論」と片付けられていました。海外まで行って経営やマーケティングを学んできても、自分の会社では身につけた知識を活用するチャンスはないと諦めた人たちが、外資系企業やコンサルティングファームに流出し、日本企業の社内には相変わらず「足と汗派」が根を張っていました。

 幕末の頃に撮影された幕府方の侍の写真を見ると、戦国時代から伝わる先祖伝来の甲冑に陣羽織をまとい、持っているのは戦国時代に織田信長が敵を殲滅(せんめつ)したのと同じタイプの火縄銃でした。

 彼らは怠け者でも、愚か者でも、臆病者でもなく、それどころか、平安時代から続く武家の伝統を大切にしながらも、謙虚で情け深く、さらに高い教養を身につけた尊敬すべき人たちでした。侍は幼少から剣、槍、弓などを修行し、同時に素読を通して哲学や兵法を学んでいました。

 素晴らしいのですが時代錯誤なのです。当時多くの藩で採用されていた古典的な兵法は、「敵の遠くに在りては弓にて、近づかば槍、刀で合戦に及ぶべし」というものでした。人柄も素晴らしく、同時代の世界を見渡しても高い教養を備えた人たちが、自分たちが先祖伝来大切にしてきた方法で主君や藩を守れると信じていたのです。

 日本が鎖国している間に、欧州ではフランス革命によってブルボン王家が倒れ、その混乱の中からナポレオンが台頭しました。ナポレオンは、傭兵を中心に組織され王家の私兵だったそれまでの軍隊の概念を覆し、徴兵制を土台にしたフランス軍を組織し、砲兵を要とした師団に編成し、それを信頼する元帥に指揮させることで欧州を席捲する軍事国家を創り上げました。

 北のオランダから南のイタリア、スペインまでを勢力下に収め、無敵を誇ったナポレオンがワーテルローの戦いで敗れると、欧州ではプロイセンが台頭しました。ナポレオンとの長い戦いの経験から戦略・戦術、指揮命令、将校の教育などを徹底的に研究し、近代陸軍の父と言われるモルトケ率いる参謀本部を中心として再構築されたプロイセン軍は、普仏戦争でナポレオン三世率いるフランス軍に勝利し、やがてドイツを統一したのです。

 現代のBtoBマーケティングでもナポレオンの登場と同じレベルの変革が起きました。欧米に元々存在したマーケティングのフレームワークや、それらをベースに発展したダイレクトマーケティングなどが、1980年代にデジタルテクノロジーと出会ったことで化学反応を起こし、デジタルマーケティングへと急速に進化したのです。

 それまで「地域の中での売上構成比」だったシェアの概念が、個人や世帯の生涯価値(LTV:ライフタイムバリュー)へと変化し、それを獲得するツールとしてCRM(Customer Relationship Management)が発生しました。BtoBの世界でも営業案件を可視化して受注決定率を引き上げ、製造原価を適正化する目的でSFA(Sales Force Automation)が普及し始めました。

 そして1990年代になってインターネットの出現でこの流れは一気に加速します。大量のメールを配信するメール配信ツールや、Webをダイナミックに生成するCMS(Contents Management System)、キャンペーンを管理するためのキャンペーンマネジメントシステムなどが次々とリリースされ、1999年に初めてのMA(Marketing Automation)ベンダーとしてEloquaが産声を上げたのです。しかしこうした海外の動きはほとんど日本のマーケティングに影響を与えませんでした。興味本位にCRMやSFAを導入する企業はあっても、それが欧米のように経営戦略に組み込まれ、実運用に乗ることはなかったのです。
 鎖国の中で時間が止まっていた幕末の日本で、全国に大小合わせて約300存在した藩の中で他とは全く違う考え方の藩が2つだけ存在しました。薩摩と長州です。薩摩は生麦事件を発端とする薩英戦争で、長州は攘夷を発端とする下関戦争で、それぞれ欧米の戦艦と戦闘を交え、コテンパンに敗北したことで、今までの日本古来の戦い方や兵器では全く歯が立たないことを、身を持って知ったのです。

 この2つの藩が中心となった新政府と旧幕府勢力との戊辰戦争は、鳥羽・伏見から函館五稜郭まで続きましたが、結局、西洋式の軍制と武器を携えた新政府軍は一度も負けることなく明治国家を作りました。

 明治政府は、日本の300年間進化しなかった戦い方を徹底的に払拭し、ナポレオンやモルトケが創り上げた西洋式の軍制を貪欲に取り入れます。陸軍ではプロイセンの参謀本部を作り上げたモルトケの愛弟子メッケルを陸軍大学校教官に招聘し、海軍では当時世界の海軍を理論的に牽引していたアルフレッド・マハンのいる米国に秋山真之を留学させました。

 このメッケルの愛弟子たちが日露戦争で活躍した将官と、その中心人物の児玉源太郎であり、マハンに師事した秋山は日本海海戦でのバルチック艦隊との決戦の作戦を立て、歴史的な勝利を収めました。

 我々は今、幕末の日本と酷似した世界にいます。

 実際に海外に出かけ、自分の目や耳で欧米企業のマーケティングやセールスを観た者は、圧倒的な遅れを痛感し、何とか追いつこうと懸命に自社や業界に働きかけを行っています。しかし、多くの者はそれを信じようとしないで、「自分たちがそんなに遅れているはずがない」と言い、旧来のやり方を変えることに抵抗しています。抵抗勢力である自社の情報システム部門、法務部門などへの説得に疲弊し、せっかくマーケティングの知識や経験を持ち、自社の製品やサービスに対するプライドも持っている有能な人材が会社を去っていくのを私は何人見送ったか分からないほどです。

 その中で、既に海外売上比率が高い、つまり海外競合企業のマーケティングレベルを肌感覚で知っている日本の製造業がマーケティングに本気で取り組むようになりました。弊社のクライアントも今では60%以上が製造業なのです。

 幕末にも少数ながら佐久間象山のようにナポレオンやその戦術、兵器を研究していた学者はいましたし、長崎で西洋の銃や大砲を手に入れることは可能でした。しかし多くの藩は西洋兵学を学ばせようとはせず、流行に乗り遅れないために数丁の銃や、大砲を購入してお茶を濁しました。西洋式の軍制改革には手を付けず、財政難を理由にそれ以上の武器も購入しようとはしなかったのです。これが戊辰戦争で旧幕府勢力が常に新政府軍より多い軍勢を持ちながら、ついに一度も勝てなかった理由です。

 大切なことは「いかに戦うか?」という戦略であり、「どう戦うのか」という戦術です。そして兵器はそれを実現する道具です。戦闘教義とも呼ばれる軍制を改革しなくては最新の兵器も宝の持ち腐れです。

 マーケティングも同じで、「どういうマーケティングを行うか?」という基本設計が最も重要で、MAやCMSやSFAはそれを実現するための道具なのです。

 まず、マーケティングを学び、マーケティングのナレッジを蓄積する。社内に無ければ明治政府が行ったように外部から招聘するか、最も優秀な者を外部に留学させてでもナレッジを獲得する。そうして培ったナレッジのレベルが明日の戦いの勝敗を分けるのだと私は考えています。

 日本企業が再び世界で輝くために、そして今、自分の会社の中でもがいている人に心からエールを送ります。
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