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新選組・土方歳三を中心に取り上げるブログ。2004年大河ドラマ『新選組!』・2006正月時代劇『新選組!! 土方歳三最期の一日』……脚本家・制作演出スタッフ・俳優陣の愛がこもった作品を今でも愛し続けています。幕末関係のニュースと歴史紀行(土方さんに加えて第36代江川太郎左衛門英龍、またの名を坦庵公も好き)、たまにグルメねた。今いちばん好きな言葉は「碧血丹心」です。
 ほとんど落語ブログとなってますが、細々と、たまには幕末ネタを振ります。

北海道
「箱館戦争」の記念碑除幕 函館
 【函館】榎本武揚ら旧幕府軍と新政府軍が戦った箱館戦争の終結について、両軍が協議した場所として知られる亀田八幡宮(函館市八幡町)に市民が建立した記念碑が完成し、11日、除幕式が行われた。石碑に揮毫(きごう)した武揚のひ孫にあたる榎本隆充・開陽丸子孫の会会長(77)も参列し、完成を祝った。

 亀田八幡宮は箱館戦争終戦前日の1869年(明治2年)5月17日、総裁の武揚と新政府軍の陸軍参謀黒田清隆らが話し合った場とされる。旧社殿の壁には、直前の戦闘でついた弾痕が残る。

 石碑は刀の先端をモチーフにし、高さ2・3メートル、幅90センチ。「箱館戦争降伏式之地」と彫られている。旧社殿前に設置され、亀田八幡宮の藤山敬広祢宜(ねぎ)が神事を行った。

 石碑を建てた市内の松山一郎さん(77)は「境内のそばに生家があり、ここで育ったようなもの。恩返しがしたかった」と感慨深げ。祖母の父が黒田清隆という隆充さんは「戊辰戦争を終結させた意義ある協議が行われた地という歴史を確認する良い機会になってほしい」と話していた。(内山岳志)


箱館戦争「終戦協議の地」知って 亀田八幡宮に記念碑
 箱館戦争(1868~69年)で、旧幕府軍が降伏する協議を整えたとされる亀田八幡宮(八幡町)に、市民による記念碑が建立され、11日に除幕式が行われた。建立に尽力した市内上湯川町の松山一郎さん(77)は「子供のころの思い出がある亀田八幡宮への恩を返せた」と感無量の表情だった。

 元市職員の松山さんは宮前町で生まれ、同八幡宮を通り、函館八幡小に通った。「亀田八幡宮は人間形成の原風景。報恩を込めて、お返しをしたかった」と記念碑建設を志した。

 松山さんは同小学校などで1年後輩に当たる、南北海道史研究会会員の近江幸雄さんに建立を相談。「箱館戦争降伏式之地」碑とすることを決め、題字は旧幕府軍(榎本軍)の蝦夷島総裁榎本武揚の曾孫・榎本隆充さん(77)が揮ごうした。説明文は近江さんが制作した。

 完成した碑は高さ2メートル、幅90センチで、除幕式には松山さん、榎本さん、近江さんら約15人が出席。同八幡宮の神職が祝詞を奏上し、松山さんらが玉串をささげた。式後には、武揚と新政府軍の陸軍参謀として会談した黒田清隆が、誓約後に冷酒を交わしたことにならい、社務所内に同様の座を設けた。

 松山さんは「“貧者の一灯”を示すことができたのは、皆さんのご支援のおかげ。心から感謝している」、榎本さんは「五稜郭明け渡しの前に、この地で協議があったことを、市民や観光客に知ってもらえる碑となる」と喜んでいた。

 近江さんによると、12月には梁川公園(梁川町)に、軍服姿の榎本像が建立される。近江さんは「箱館戦争の戦跡めぐりに役立ってくれることを願う」と話していた。

 次回の函館旅行の際、久しぶりに亀田神社に立ち寄ってみたいと思います。

小さな奉行所が登場! 館内に模型展示
 奉行所ってこんな形をしているんだ―。箱館奉行所(五稜郭町)内に復元工事の材料として製作した小型模型がこのほど展示され、子どもたちの興味を引いている。

 復元工事前に製作され、オープン後は市教委が管理する倉庫で保管。開館から2年たち、「話題作りのために」と倉庫から取り出した。

 サイズは本物の50分の1ほどで、高さ35㌢、横70㌢、奥行きは1㍍。木を削って作り、最上部の太鼓櫓(たいこやぐら)など細部にまでこだわった。足軽詰所に展示している。

 沼崎孝男館長は「本物と同じくらい精巧な作り。ぜひ見比べて」とPR。小学校の課外授業で来館した島倉実里さん(中の沢6年)は「太さの違う木がいっぱいある。すごく細かくてびっくりした」と興味津々だった


子母沢寛の自筆原稿公開 石狩
 【石狩】旧厚田村出身の歴史小説家、子母沢寛(1892~1968年)の生誕120周年を記念し、石狩市民図書館が1日から同館で「厚田日記」の自筆原稿を初公開した。120周年特別展示の締めくくりで、同館の丹羽秀人副館長は「郷土の作家の息吹を自筆原稿から感じ取ってほしい」と来館を呼び掛けている。

 子母沢寛は「座頭市」をはじめ、代表作の多くが多数映画化されたことで知られる。「厚田日記」は、7人の旧幕臣たちが箱館戦争に敗北して厚田へ落ち延びた後、孤独で厳しく暮らす様子が描かれている。

 1961年に小説新潮10月号に掲載され、翌年、単行本「脇役」に収録された。主人公のモデルは子母沢寛の祖父とされている。

 自筆原稿は、400字詰めで計61枚。保存状態も良く、文章に斜線が引かれたり、欄外に書き加えられた部分を読み取ることができ、作家の推敲(すいこう)の跡がうかがえる。

 石狩市内や札幌市内の経営者らでつくる「札幌はまなすロータリークラブ」が設立20周年の記念事業で今年9月に同図書館に贈った。

 丹羽副館長は「郷土出身の作家が厚田について執筆した作品を、地元で保存できてうれしい」と喜ぶ。

 会場には厚田日記以外に、代表作「木曾の花道」や、「名月記」「晩秋」の自筆原稿も展示されている。

 入場無料。展示は12月2日まで。(田島工幸)




福島
「八重の桜」を復興の力に 若松と京都商議所交流協定へ
 京都商工会議所の立石義雄会頭(オムロン名誉会長)は23日の記者会見で、福島県会津若松商工会議所と相互交流協定を締結すると発表した。京都と会津を舞台とする2013年のNHK大河ドラマ「八重の桜」にちなみ、観光振興や東日本大震災からの復興を支援するのが狙い。来年初めに立石会頭らが会津若松商工会議所を訪ね、協定を結ぶ予定だ。 
 NHK大河ドラマ「八重の桜」は、幕末の会津藩に生まれ、戊辰戦争で銃を手に自ら戦い、後に同志社大学(京都市)創立者の新島襄の妻となる新島八重が主人公。八重の実兄である山本覚馬は京都商工会議所のトップを務めるなど、京都と会津は歴史的に関係が深い。 
 立石会頭は会見で「(京都と会津の)会議所同士の交流事業を通じ、観光資源のアピールや歴史の再認識につながると期待している」と抱負を語った。 
 宮森泰弘会津若松商工会議所会頭は「京都との連携協定はうれしい限りでありがたい。会津若松も京都に見習うべきことは見習い、互いに連携して頑張っていきたい」と今後の交流に期待を寄せた。


歴史ファン全国から 21日まで白河大会
 全国の歴史愛好家が集う歴史研究会全国大会奥州白河大会は19日、福島県西郷村のホテルサンルート白河で開幕した。21日まで。 
 実行委員会の主催、白河市と同市教委などの共催、福島民報社などの後援。約300人が参加している。 
 式典で、実行委員長の和知繁蔵白河商工会議所会頭があいさつした。鈴木和夫市長が歓迎の言葉を述べた。 
 佐川庄司市都市政策室長が「白河関跡周辺の歴史とロマン」と題し、基調講演した。
 白河と縁が深い大名家子孫のパネルディスカッションも行われた。丹羽家第18代当主長聰氏、松平(奥平)家第16代当主忠昌氏、阿部家第22代当主正靖氏がパネリスト、阿部家家老平田家14代当主重樹氏がコーディネーターを務め、各家の歴史や戊辰戦争白河口の戦いを振り返った。 
 歓迎のアトラクションで、しらかわ語りの会の鳴島あや子さんが安珍清姫伝説を語り、白河根田安珍歌念仏踊り保存会員が安珍歌念仏踊りを披露した。 
 20、21日は見学会を開き、参加者は市内や周辺の史跡や名所、戊辰戦争の激戦地を巡っている。 


群馬
「八重と襄」で観光交流 安中市、会津若松市と
 来年のNHK大河ドラマ「八重の桜」のヒロイン新島八重と夫、新島襄の夫婦愛にあやかろうと、襄が一時期過ごした群馬県安中市が、八重の故郷・福島県会津若松市との観光交流に力を入れている。

 東日本大震災や東京電力福島第1原発事故で打撃を受けた福島への応援も兼ねて、11月下旬に開く朝市で会津若松の農産物を販売。ドラマのタイトルにちなみ「桜が見ごろとなる来春にはバスツアーを実現させたい」と意気込む。

 かつては安中藩士だった襄。安中には米国留学後に両親らと約10年ぶりに再会し、ともに過ごしたかやぶき屋根の旧宅や、没後30年を記念して建設された教会堂、八重が訪れた際に宿泊した創業180年のしょうゆ屋が現存する。

 旧宅では今春、安中で撮影された八重の写真や手紙の複製などを展示し、会津若松の情報も紹介。8~9月の来館者は約1800人で、昨年同時期より千人以上増えた。ボランティアガイドの代表田中栄さん(66)は「大河ドラマの効果が早くも出た」と好感触を得ている。

 バスツアーは、戊辰戦争の舞台となった鶴ケ城などを1泊2日で回る予定。安中市商工観光課は「ドラマをきっかけに両市のつながりを多くの人に知ってもらい、現地にも足を運んでもらいたい」と期待している。〔共同〕


神奈川
激動の幕末・明治 横浜起業家列伝 中区で企画展
 幕末の開港から明治期に横浜で活躍した起業家を紹介する企画展「事業を興せ!-近代ヨコハマ起業家列伝-」が、横浜市中区の横浜開港資料館で開かれている。原則月曜休館、来年一月二十七日まで。
 鮮やかな輸出用陶磁器「真葛(まくず)焼」で知られる宮川香山(一八四二~一九一六)、三渓園を開いた原富太郎(一八六八~一九三九)ら二十一人を、写真や商品の実物など百四十点の史料で紹介。ほかには、最大規模の生糸商で、薬や呉服も扱うなど多角的な経営をした茂木惣兵衛(一八二七~九四)、ユリなどを売る商社「横浜植木商会」を興した鈴木卯兵衛(一八三八~一九一〇)、不二家の創業者・藤井林右衛門(一八八五~一九六八)も特集している。
 担当の平野正裕・主任調査研究員は「開港後、横浜はビジネスチャンスにあふれ、多くの起業家がいた」と解説する。しかし、成功を収めたのはごく一部で、「生き残るのが難しいのは、今も当時も変わらなかったようです」と解説する。
 一月十二、十九日には「横浜シネマ商会」が手掛けた映画の上映会、二十六日には「いま、近代起業家たちを語る」と題したシンポジウムがある。問い合わせは、横浜開港資料館=電045(201)2100=へ。 (志村彰太)


長野
幕末期の高札見つかる 西春近公民館で展示
 伊那市西春近沢渡の橋爪平治さん(71)宅の土蔵から、幕末期の高札が3枚見つかった。江戸幕府が発令した奉行高札とみられ、キリスト教や、徒党・強訴・逃散、にせ金づくりなど、民衆に対する禁令が墨書きされている。西春近公民館は、この高札を借り受け、文化祭に合わせ18日までロビーに展示している。

 大きさは最大で縦約40センチ、横約1.2メートル、板の厚さは約5センチ。いずれ も雨よけの破風(屋根)があり、和釘で止められている。傷みや汚れがほとんどなく、きれいな状態で保存されているのが特徴だ。

 橋爪さんの知人で茨城県小美玉市で史料館長を務めていた池上昭さん(71)=同市西春近下牧=によると、墨書きは江戸時代の公文書の書体「御家流」によるもので、いずれも文末に最後の高遠藩主、内藤頼直(在任1859~69年)を表す「若狭」の名が記されているほか、高札の裏側に「沢渡村」の記述があることから、殿島村からの分村が許された慶応3(1865)年前後、明治維新直前の高札の可能性が高いという。

 キリスト教を禁じる高札では、信者の通報も要請。司祭は銀500枚、宣教師ら銀300枚などと賞金を設け、かくまった場合にはそこの名主や五人組も連帯責任を問われるなどと記している。

 年貢米などを保管したとされる宝蔵庫が残る橋爪さん宅の西側は、伊那街道と高遠方面へ向かう街道などの交差点となっていることから、この場所に高札場があったのではとしている。

 高札は老朽化した土蔵を取り壊した際に発見された。橋爪さんの曽祖父は、明治時代に西春近村の2代目村長を務めた飯島鎮平氏。橋爪さんは「何らかの理由で、曽祖父が預かったものかもしれない」と推測している。

 池上さんは「板肌に損傷がなく、これだけきれいな状態で残っているのは驚き。何らかの事情で実際には掲げられなかった可能性もあり、幕末期の混乱をうかがうことができる」と話している。

 同公民館の文化祭は17、18の2日間。


兵庫
はばタンと学ぼう:大鳥圭介ってどんな人? 殖産興業に尽力した学者 /兵庫
 「おおとり・けいすけ」って知ってるかい?と尋ねられ、「“ポテチン”がギャグで漫才師の鳳啓助」と答えた人は普通の人。「江戸から明治時代の軍人・学者で殖産興業(しょくさんこうぎょう)にも尽力した大鳥圭介だよ」と答えた人は相当の歴史通だね。今回はその圭介について出身地の上郡町郷土資料館の島田拓(ひろし)・学芸員(36)に解説してもらおう。

 圭介は1832(天保3)年、細念(さいねん)村(現・上郡町岩木)で、医者の長男として誕生。勉強好きで、岡山藩の学問所・閑谷(しずたに)学校(岡山県備前市)や大坂(大阪)では緒方洪庵(おがたこうあん)の適塾(てきじゅく)で学び、江戸に出て幕府の歩兵奉行(ほへいぶぎょう)に登用されました。

 戊辰(ぼしん)戦争では、土方歳三(ひじかたとしぞう)らと共に箱館(函館)・五稜郭(ごりょうかく)で明治政府軍と徹底抗戦したが、敗れました。本来は「死刑」のはずですが、語学が堪能だったことから政府に取り立てられ、米英に留学。帰国後は産業の発展に尽力し、活版印刷を導入。また写真機を作ったとも言われ、いわば「日本版のレオナルド・ダビンチです」。

 どう、島田学芸員の話で、圭介の人となりが分かったかな。町役場前に立派な銅像があるのに、町の人たちもあまり圭介のことを知らなかったんだ。でも、町はアニメ「けいすけじゃ」のCDを作ったり、有志が「けいすけ塾」も設立して知名度もアップしつつあるよ。

 今、資料館では「生誕180年記念特別展」(12月2日まで、無料、月曜休館)も開き、圭介の漢詩(かんし)が書かれた屏風(びょうぶ)や掛け軸、額を展示してるよ。【小泉邦夫】

 日本のレオナルド・ダビンチって何となく榎本さん+大鳥さんかなと思います。

山口
特別展:「薩長盟約」 幕末の息遣い感じて 龍馬の「八策」など125点−−下関市立長府博物館 /山口
 幕末史上、重要な転機となった「薩長和解」と下関との関わりを明らかにしようと、下関市立長府博物館(長府川端、古城春樹館長)で、特別展「薩長盟約と下関 長府藩士と龍馬・慎太郎のキセキ」が開かれている。

 下関で「薩長和解」に向けた会談があったことを示す当時の日記や、長府藩士で坂本龍馬の活動を支えた三吉慎蔵が西郷隆盛に贈った赤間硯(すずり)、中岡慎太郎の書状など125点を展示している。

 中でも、龍馬が起草した大政奉還後の政体案「新政府綱領八策」の書は、これまで二つが確認され、国立国会図書館と長府博物館にそれぞれ所蔵されているが、20年ぶりにそろって公開。二つの資料の微妙な差異を確かめることができる。

 課外学習で来館した市立長府中の林純郎君(13)、諸井克哉君(12)、福間千大君(13)は「これを龍馬が書いたと思うとすごい。もっと下関の歴史を知りたいです」と興味津々だった。

 古城館長は「今展示は本館の幕末展示の集大成ともいうべき企画です。下関の幕末の息遣いを感じてほしい」と来場を呼びかける。

 今月18日までで、午前9時半〜午後5時。一般500円、大学生300円、18歳以下や市内の65歳以上などは無料。同博物館(083・245・0555)。【平川昌範】

〔下関版〕


鹿児島
12月、鹿児島市などで初の幕末歴史検定
 2016年の薩長同盟締結150周年を記念した第1回薩長幕末歴史検定が12月16日、鹿児島、山口の両県と東京都、大阪府の4カ所で開催される。検定を通し、両県の歴史観光の情報を発信し観光客誘致を図る。
 主催は同検定運営事務局(日本出版販売内)で、両県の観光連盟が後援する。
 試験は2級(中級、5600円)、3級(初級、4700円)。いずれも50分間で、マークシート80問の4者択一方式。正答55問以上が合格となる。
 郵送の申し込みは25日まで。全国主要書店や両県の観光施設に置いている願書(郵便払込票)で申し込む。公式サイト=http://www.kentei-uketsuke.com/satcho/=は12月2日が締め切り。日本出版販売=03(3233)4808。


ブックレビュー
幕末維新変革史(上・下) 宮地正人著 転換期の諸相を多角的に叙述
 かつてある高名な歴史学者が、「通史を書くのは地獄だ」と語っていた。一次史料による実証を旨とする専門史学は、往々にして、史料批判による通念の打破や個別的単発的事象の緻密な考証に専心する傾向がある。かくして、歴史を長期的な視野で把握する「通史」は、良心的研究者からは敬遠される。だがそれは、歴史(history)の奥底にある「物語」(story)という原義を喪失させかねない。その時代の人や社会を包み込み突き動かす歴史の奔流を総体的につかみ取ろうとする営みは、学とは異質な“詩”の領分として、小説など文学の世界に委ねられる。

(岩波書店・各3200円 ※書籍の価格は税抜きで表記しています)
 著者は厳密な実証的手法で著名な日本史家である。その仮借ない史料批判は、世間で流布する歴史像を時に厳しく指弾してきた。本書は、そのような学界の大御所である著者が満を持して送り出した物語的歴史学の大作であり、著者自身が強く意識している島崎藤村の『夜明け前』への学問的オマージュともいえる。本書を繙(ひもと)けば、幕末維新の歴史的転換期の諸相が国際関係、政局、思想、文化、社会運動、民衆意識といった網羅的な観点から、そして政治外交史や社会史さらにはグローバルヒストリーの手法も動員して多角的に叙述され、しかもいずれの論述も豊かな史料的裏付けをもって綴(つづ)られていることに驚嘆させられる。読者は、あたかも有機的に織りなされた歴史の一大タペストリーを展覧したかのような読後感に浸れるだろう。

 一次史料がふんだんに引用された本書を読むことは、よほどの歴史好きでなければ難しいかもしれない。だが、国際環境の激変と資本主義の世界化という外圧のなかで、それに対抗し対応するかたちで民族観念が醸成され、下からの社会変革の運動となって湧きあがるも、やがては上からの国家の論理によって挫折を余儀なくされる辛酸の物語は、極めて今日的でもある。評者としては、やはりこの時期の時代精神を刻印する公議公論の理念が維新後の国家建設に化体していくという別個の物語にも関心があるが、それもこの雄編が与えてくれた歴史学への宿題といえるだろう。

(国際日本文化研究センター准教授 瀧井一博)

エンターテインメント
綾瀬はるか主演『八重の桜』ポスター完成 “幕末のジャンヌ・ダルク”披露
 女優の綾瀬はるかが主演する来年のNHK大河ドラマ『八重の桜』(1月6日スタート、毎週日曜 後8:00)のメインポスターが21日、公開された。綾瀬演じる主人公・八重が「幕末のジャンヌ・ダルク」と言われる所以でもあるスペンサー銃を手にした凛々しい姿を見せている。

綾瀬はるか、『八重の桜』クランクイン「一歩一歩、大事に」

天然キャラのイメージがある綾瀬が、女優としての本領を発揮。タイトルにもある桜を大きく描いた鮮やかなピンクの打掛けをまとい、美しくもありながら、真剣なまなざしは、強い意志で時代を切り開くヒロインを表現している。

 コピーの「この時代、咲いてみようじゃないの●」(●=ハートマーク)には、「どんな時代であろうと力強く悔いなく生き抜いてみようじゃないの!」といった強い思いが込められている。

 同ポスターは、12月から全国のNHK放送局ロビーや、ドラマの舞台地である福島県などで掲出される予定。

 大河ドラマは歴史の再現ドラマでなく史実ネタのエンターテインメントだと割り切ってお迎えしようと思います。
 それでも会津側が主役のドラマは嬉しかったりして。

伊藤英明の渾身新作、今度は大島優子に感動の涙を
 [映画.com ニュース] テレビ東京新春ワイド時代劇「白虎隊~敗れざる者たち」の発表会見が11月21日、都内で行われ、主演の北大路欣也はじめ、黒木瞳、国仲涼子、伊藤英明、小林稔侍、岸谷五朗ら主要キャストが役衣装でそろった。北大路が「全シーンにスタッフと出演者が全身全霊を込めた」という渾身作。先日、主演映画「悪の教典」をAKB48の大島優子に全否定される憂き目にあった伊藤も「1月2日の7時間(の放送の間は)、永遠に感動の涙を流させる自信がある」と胸を張った。

【フォトギャラリー】「白虎隊~敗れざる者たち」発表会見の模様はこちら

 正月恒例の長尺時代劇。来年は幕末に散った白虎隊を描く。北大路演じる会津藩家老、西郷頼母とその家族の物語を中心に、時代に敗れ去った会津の運命から、命の尊さを紡ぐ。物語の舞台であるとともに東日本大震災で甚大な被害を受けた福島を応援する思いも込め、時代劇ながら撮影は同県など関東だけで行っている。北大路は会津若松ロケを「熱いものがこみあげてきた」と感慨深げに振り返り、残りわずかのスケジュールに「最後まで真心を込めて務めたい」と力を込めた。

 伊藤は会津藩主、松平容保役を演じる。凛々しい陣羽織姿で「肖像画にある病弱そうな感じと違い、強そうな感じになってしまった」と笑わせながら、「同じ岐阜出身ということで縁深いものを感じながら演じた」と話した。黒木が主人公・頼母の妻・千重子役、国仲が頼母の妹・眉寿子役、小林が頼母の親友・萱野権兵衛役、岸谷は土方歳三役。白虎隊士役は須賀健太、中村蒼ら。

 黒木は、演じた会津女性について「潔く、強いですよね」と心打たれたよう。国仲は、監督から恋愛担当を任されたと言い、「思いっきり恋愛しました。ドキドキしっぱなしでした」とはにかんだ。念願の土方役を演じた岸谷は、初共演となった年下の伊藤から「頼れる兄貴分で、是非お酒を酌み交わしたい」とラブコールを送られ快諾していた。主題歌「風歌 KAZEUTA」を書き下ろした加藤登紀子も駆けつけた。脚本はジェームス三木。放送は、来年1月2日午後5時から一挙7時間。テレ東系列各局のほか、福島中央テレビでも1~2月にかけ放送される。(映画.com×文化通信.com)

 テレビ東京の新春時代劇も白虎隊なんですね。でも西郷頼母一家とその家族を中心って……白虎隊ってタイトルがいいのかしら……(汗)。
 伊藤英明さんの容保様、とてもお似合いです。岸谷五朗さんが土方歳三なんですね、かつて日本テレビの年末年始の時代劇『白虎隊』で土方さんを演じた近藤正臣さんが自分的には映像的にデフォなのですが、コメント見るとかなり熱演されているのでちょっぴり期待してみます。
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