8月29日～31日の幕末ニュース

　8月も今日で終わりですね。8月中は猛暑が席巻した関西でも、昨日今日は雨雲が出てきて、暑さも一段落です。

奈良
金・銀・銅の日本史：奈文研研究員刊行　採鉱や精錬、加工技術…歴史的に分析　／奈良

　奈良文化財研究所の村上隆・上席研究員（歴史材料科学）が、金、銀、銅についての採鉱や精錬、加工技術を自らの調査結果で歴史的に分析した「金・銀・銅の日本史」（岩波新書）を刊行した。日本の金属関連の科学技術について、出土品などを基に体系付けた。村上研究員は「明治維新以後の近代化の基礎には、古代から綿々と続く技術の蓄積があったことを知ってほしい」と話している。

広島
「竜馬の宿」11月にも完成

　歴史的な街並みの残る福山市鞆町で11月にも、坂本竜馬ゆかりの町家を改修した旅館が完成する。設計の図案は「もののけ姫」などで知られるアニメ映画界の巨匠・宮崎駿監督が、プロジェクトに関心を抱き描いた。江戸期の町家に泊まる体験スポットとして、観光客らの注目を集めそうだ。旅館は鞆町沖で幕末に発生した船舶事故「いろは丸事件」の後、竜馬が紀州藩との賠償交渉をした「旧魚屋萬蔵宅」。

福岡
「近代産業遺産」認定に向け　経産省活用委が視察　旧三井三池鉱の関連施設

　日本の近代化を支えた産業遺構を「近代産業遺産」として認定し地域活性化につなげようと、経済産業省が設置した「産業遺産活用委員会」が３０日、大牟田市や熊本県荒尾市の旧三井三池鉱関連施設を視察した。同省は、１０月をめどに全国で約３００カ所を認定することにしている。
(中略)
　近代産業遺産は、観光資源などへの活用を目的に同省が独自に認定する。対象となる遺構は幕末から戦前までのもので、現在、活用委が取りまとめに向け、現地調査などを進めている。

鹿児島
薩摩の群像“消えた”２人の追加を

　鹿児島中央駅前にある「若き薩摩の群像」は何人の留学生の像が立っているか、ご存知でしょうか。実はこの数をめぐって今、新たな動きが起きています。
　鹿児島中央駅前に建つ「若き薩摩の群像」。
　これは幕末に薩摩藩が国禁を犯してイギリスに派遣した留学生たちをモチーフにしています。
　この英国留学生は五代友厚や森有礼など１９人。
　しかし、不思議なことに「若き薩摩の群像」には１７人の像しか建っていません。
　それは、何故か。
　実は消えた２人の留学生は共に薩摩藩以外の出身だったため、群像を建立した鹿児島市が「よそ者」として２人を除外した、と言われているのです。
　しかし、これでは２人が浮かばれないということで、２９日、県内の有志で作る「若き薩摩の群像を完成させる会」が立ち上げられました。

「若き薩摩の群像」完成させる会が発足　２人追加求め
来月にも鹿児島市長へ要望書

　鹿児島市のＪＲ鹿児島中央駅前にある薩摩藩英国使節団のモニュメント「若き薩摩の群像」に、他藩出身者２人の像の追加を求める「若き薩摩の群像を完成させる会」が２９日発足した。島津家３２代当主・島津修久氏を会長に選び、９月中にも同市の森博幸市長に銅像追加の要請書を手渡すことなどを決めた。

ブラジル・サンパウロ
防長魂の誇りを胸に　山口県人会

　「若さに期待し、若さに託す」、持ち前の防長魂で幕末・明治維新に活躍した吉田松陰や高杉晋作、伊藤博文など多くの人物を輩出した山口県。その防長魂を受け継ぎブラジルで活躍する同県人が県人会創立八十周年を祝った。