9月5日～6日の幕末ニュース

　昨日今日の幕末ニュースです。

福島
忠節の歴史たどる　企画展「会津松平家と徳川将軍家」
　個人的には、今日のクリップ記事の一押しはこれですね。

　会津藩と将軍家との深いつながりを、両家ゆかりの資料でたどる企画展「徳川将軍家と会津松平家」が、会津若松市の福島県立博物館と鶴ケ城天守閣で開かれている。徳川記念財団（東京）が全面協力し、東北初公開となる宗家文書なども展示されている。１１月５日まで。
　会津藩の藩祖は徳川３代将軍家光の異母弟、保科正之（１６１１―７３年）。正之の遺訓を守って、歴代藩主は将軍家への忠節を貫いたが、幕末には薩長など倒幕派の矢面に立つことになった。
　博物館会場は「葵（あおい）の絆（きずな）」がテーマ。歴代将軍と藩主の肖像画、自筆の書画、文書、華やかな調度品などが展示されている。
　京都守護職への就任要請を受けた９代藩主容保（かたもり）が、１４代将軍家茂に拝えつした際の「御意之振（ぎょいのふり）」は東北初公開。御意之振は、将軍がお目見えするときの台本で、臣下に声を掛けるタイミングや所作などが事細かに、次第に沿って記されている。
　鶴ケ城会場のテーマは「激動の幕末」。時代が大きく変わろうとする中、公武合体に期待を寄せる孝明天皇が、両家にあてた直筆の書が初めてそろって紹介されている。

　たぶん行ける機会はないと思いますが、行きたいなぁ。

大阪
明治元勲の書画を一般公開　大阪の料亭が１日限りで

　大久保利通や木戸孝允らが立憲政治への移行を話し合った「大阪会議」の舞台として知られる老舗料亭「花外楼」（大阪市中央区）が９日、所蔵する幕末から昭和にかけて活躍した政治家らの書画など約１００点を初めて一般公開する。

福井
【嶺北】県ゆかりの人物作品展　福井市愛宕坂茶道美術館

　福井市愛宕坂茶道美術館の館蔵品から「墨と漆の世界」をテーマに、福井ゆかりの人物の墨絵などを紹介する館蔵品展が１１月８日まで、同美術館で開かれている。
　本県ゆかりの近代美術の先駆者、岡倉天心のおいにあたる岡倉秋水の墨絵や若狭出身の幕末の志士梅田雲浜の書、同市足羽地区で蒔絵（まきえ）師として活躍した故早川國一さんの蒔絵作品の計１４点を紹介している。

徳島
築城後、外側に石垣拡張か　博物館、徳島城の本丸を分析

　徳島藩祖・蜂須賀家政が一五八六（天正十四）年に築城した徳島城の本丸の石垣が後に外側へ積み増しされた可能性があることが五日、徳島城博物館の分析で分かった。同館は、築城当初の石垣の外側に新しい石を積み直し、本丸を拡張したのではないかと推測している。徳島市教委は今後、拡幅を確認するため、石垣内部の発掘を検討している。
(中略)
　徳島城は江戸時代の徳島藩主・蜂須賀家が十四代、約二百八十年間暮らした居城で、近世の城郭としては全国屈指の規模。本丸、西二ノ丸などを備えていたが、明治維新後の一八七五年に鷲の門を残して解体された。

長崎
幕末ゆかりの地めぐる　歴史ファンが学習

　坂本龍馬ら幕末に活躍した人物ゆかりの地を巡る学習会が三日、長崎市伊良林地区などであり、歴史愛好家ら三十一人が当時の様子に思いをはせた。
　長崎の歴史を知ってもらおうと、シーボルト記念館（長崎市鳴滝二丁目、土肥原弘久館長）が毎年開いている。例年は講演会形式だが、今年は「長崎さるく博06」と、同記念館の特別展「シーボルトと下関の阿蘭陀宿展」に連動する形で実施した。

コラム
横綱の碑に名を残す大関

　地下鉄門前仲町駅から徒歩３分、富岡八幡宮にある「横綱力士碑」は幕末の横綱陣幕久五郎が発起人となって建立したもの。初代明石志賀之助から６８代朝青龍まで歴代横綱の名が刻まれているが、雷電は大関ながら「無類力士雷電為右衛門」としてその名を連ねている。いかに凄（すご）い力士だったかがわかる。
　同じ境内には「大関力士碑」もあり、当然雷電の名も入っている。古今の力士の中で両碑に名があるのは雷電だけだ。