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新選組・土方歳三を中心に取り上げるブログ。2004年大河ドラマ『新選組!』・2006正月時代劇『新選組!! 土方歳三最期の一日』……脚本家・制作演出スタッフ・俳優陣の愛がこもった作品を今でも愛し続けています。幕末関係のニュースと歴史紀行(土方さんに加えて第36代江川太郎左衛門英龍、またの名を坦庵公も好き)、たまにグルメねた。今いちばん好きな言葉は「碧血丹心」です。
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初演DVDを繰り返し繰り返し見てて、再演こそは見に行きたかったのだけどチケット入手できず、全国の映画館でのライブ・ビューイングに大歓喜。若いファンに混じってペンライトを振りましたが、久しぶりだったので点灯と消灯の方法が思い出せず(汗)、電池を出したり入れたりで点灯消灯していた、どんくさい観客ですみません。
 再演なので基本的なストーリー展開は同じだけど、新曲を入れるために前後の辻褄を合わせたり、歌だけでなく踊りも重視したパフォーマンスになっていたり。すでに初演の内容を頭に叩き込んでいる贔屓としてはライブ感重視で盛り上がったけど、アニメ版「幕末Rock」を知らない初見の観客にはちょっとチャレンジかも知れない(初演はアニメ版ベースでゲーム版設定を若干加味した内容だけど、今回はよりアニメ版と初演版に依拠した内容になっている)。
 脚本・演出の吉谷光太郎さん、作詞のテルジヨシザワさん、キャストとスタッフの皆さんの『幕末Rock』愛が随所に感じられる作品。超がつくのは観客のペンライトやハモリ参加など観客参加を重視したミュージカル・舞台だから。そして、「2.5次元」。ゲーム版・アニメ版のキャラクターのビジュアルや設定、声などのイメージをリスペクトしながら、生ものの俳優さんが舞台という3次元で展開するのだけど、「幕末Rock」ならではのロックなノリが随所に。

1.「Rolling Thunder」
 龍馬・シンディ・センセーによる雷舞が井伊直弼の呪術でヒートアップして暴走して止まらなくなり、ヒジゾーさん・ソウちんも踊り出す……が、龍馬の夢オチ。
 良知龍馬ともっくんシンディは初演の完成度のままパワーアップし、矢田センセーは森久保祥太郎さんのコピーじゃない矢田さんの声と歌い方と演技を活かしたものに。
 終わった後の、山岸おとせやんと龍馬の添い寝場面が、より濃厚になっちょる(汗)。

2.「Crash My Head」
 おとせやんの助言により、龍馬が自分の歌で幕府のお抱えとなることを目指して熱唱するも、天歌(ヘブンズソング)の師範か藩主の紹介状なしにはオーディションに応募できないと門前であしらわれる。
 Kime様演じる謎の美少年が初演よりもナチュラルメークで、より少年っぽさが出てかわゆい。

3.「What's this?」※志士Ver.
 龍馬が高杉晋作と桂小五郎と邂逅し、所持していたギターが彼らの師匠であった吉田松陰のものだったため、盗難疑惑でぶつかり合う。途中で現れた新選組八番隊組長藤堂平助率いる一隊と龍馬らがぶつかり、龍馬のピースソウルが覚醒し、晋作と小五郎が龍馬のロックに共鳴する。
 登場人物紹介のダンス。テルゾーさん、ヨシちん、友常近藤さん(ゴリ藤さん?)、コニ弼、みんなキレッキレでイントロを盛り上げる。
 寺田屋の場面に移り、バンド名を決めようとするらちりょま・もっくんシンディ・矢田セン。大楽のアドリブは、シンディ発言に矢田センが締めて土下座させる鞭が入り、矢田センが「ハッピーバースデイ」という8月20日誕生日のシンディ(キャラ設定で史実ではないと思う)に数日早いお祝いを言うという飴が入るという感じ。んー、面白くはあったけど、ちょっと長く感じた。
 そして、京でバンド活動を始めようとするも幕府のロック弾圧策のために会場確保もままならない龍馬に、声をかけるのは……なぜか着物と袴に白カーディガンをプロデューサー巻きし、レイバンのサングラス、ピンクのメガホンを持った、バブリーで怪しげな人物(爆)。しかも、なぜか舞台下手から、よろけて登場(演出なのか、アクシデントなのかわからないが笑えたのは、友常さんだからだろう)。豪快に笑いつつ、龍馬に入手困難な新選組雷舞のチケットを3枚プレゼントする。この場面は、初演よりもキッチュだけどパワーアップされていた。
 シンディとセンセーが初めて出会った場面を再現するタカツラ劇場が二代目の役者さんたちで登場するんだけど、私はDVDの初演版の方が単純でいいかなぁ……。

4.「非常幻想 -オーバーミラージュ-」
 輝馬ヒジゾーさんと佐々木喜英そーちんによる、新選組の雷舞パフォーマンス。
 テルゾーさんはゲームやアニメのビジュアルのガタイのよさとは違って、長身だがスリムで手足が長く、ちょっと耽美系の美形。しかも声を当てた森川さんに比べて声が高くてやや上ずった感じ……なんですが、最高愛獲(トップアイドル)新選組の土方歳三を星の王子様加工したらこうなるだろうという、オリジナル性がいい。森川さんのドスの利いたバリトン声とはちがった、母性本能を刺激する可愛らしい声と喋りで、「お前たち。ペンライトを用意しろ」「鎮まるな……いや、鎮まるんじゃない!!」とヒジゾー決め台詞が楽しそう。
 そして、ヒデちんは、舞台最初からカーテンコールまで、そーちんそのままだ。耽美でアンニュイで、キャーキャーする女性贔屓を軽蔑しているけど、仕事として完璧に愛獲を演じるヒデちん。ペガサスに乗って降りてくる……という感じなのだが、実はペガサスではない。白馬に乗ってるそうちんが、背中に羽根を背負って、吊られた馬と一緒に降りてくる。ここはアニメ設定そのままで嬉しい。

5.「INTERSECT」
 最初は新選組雷舞の完成度の高さに圧倒されるらちりょま・もっくんシンディ・矢田センなのだが、らちりょまがパッションが感じられないとチャレンジする。龍馬と、ヒジゾーさん・そうちんが歌でバトルし、そこに矢田センが加勢する。最初はすげないそうちんが、龍馬のパッションに煽られてバトルを楽しむよらうになっていく流れも。ひじぞーさんは龍馬の歌の本物さに気づきながらも、新選組の誠の志と自分の役割責任から簡単にロックを認められないんだよね。
 この当たりの流れ、大好き。そして、龍馬にチケットをあげたいいおっさんが、龍馬が新選組の雷舞に乱入すると気付いて、にやっとする場面が特に。

6.「REACTION」
 天歌のパワーに力不足を露呈する龍馬に業を煮やしたシンディのピースソウルが覚醒。もっくんディも気持ち良く歌うので、ペンライトをグリーンでふりふり。
 
7.「残響 -feedback-」※天歌Ver.
 大好きな近藤さんを井伊から守るために、井伊の呪術を受け容れたヒデちんが、二条城のロイヤルコンサートで披露した歌で、聴衆を洗脳していく。
 ピースソウルを持たないと思っているセンセーが、龍馬とシンディのために何ができるかと悩んでいる場面に絡んでくるおせせの設定が、何だかなぁ。おとせやんの双子で天使のユニットを組んでいた、今は旅籠(「たびかご」でなく、「はたご」です>初演の山岸さん)「かまや」の主であるおせせでいいじゃん。幽霊である必然性、ありませんでした。

8.「ハチノジディストーション」
 センセーが覚醒する場面は初演では「重力のない世界」だったけど、再演では「ハチノジディストーション」に。個人的にはこっちの方が好きで、黄色いペンライトを∞に振り回したかったのだけど、間に合わず、指で∞描いてました。
 矢田センが森久保さんボイスのコピーでなく自分の歌として歌いこなしてたのが嬉しいです。

9.「光の原石」
 4分のフルバージョン……素晴らしかったです。友常さん、近藤さんの限りない父性愛をよく歌いこなしてくれました。
 ただ、歌に尺を取られたぶん、そうちんとヒジゾーさんの過去話がかなりカットされて、ヒジゾーさんがなぜ近藤さんをこれほど慕っているのか、今作では明らかにされませんでした。
 それでも、そうちんとヒジゾーさんのピースソウル覚醒場面は、最低限確保されましたが。

10.「暁のFreebird」
 新曲をできるだけ取り込みたいという意欲は買いますが、まさか、ヒジゾーさんとそうちんのコンビ曲であるこの曲が超魂團verになっちゃうとは。
 曲調はノリがよいので、5人で超魂團結成するという場面には合わないわげてもないのだけど……特に後半の「こんな力じゃまだ足りない 志は今何処に 歌も刀も刃毀(はこぼ)れ 危機的状況」と伸び悩みを吐露するそうちん、「超えてみせろ 『俺』という高い壁を」と、近藤さんの代わりに父代わりとして胸を貸すヒジゾーさん、このふたりの関係性を無視して他のキャラにここ歌わせるのは、やっぱ、違うと思う……(; ;)。

11.「モット!!!」
 前回テルゾーさんが「群青」を歌ったところに、そのまま代替。前作ではあまり声が出てないという印象だった輝馬さんがけっこう声量あることを教えてくれた、素敵な「モット!!!」 。ガレージロックの無骨な力強さを、あの王子様な体型で表現してくれました。ペンライト振りまくり。

12.「黒曜蝶 ブラックバタフライ」
 井伊のペンライト色は初演ではなかったのですが、その場の雰囲気で白を振りました。ゲームやアニメの井伊は踊る感じではないのですが、コニ弼は歌って踊れる若々しい大老でしたので、ペンライトで応援しました。

13.「生きてゆこう」
 歌詞の意味を忠実にとらえようとすると、直弼&慶喜に囚われて洗脳されようかというシンディの歌としてはどうかなぁと思うのですが、メロディラインと歌い手のノリで、幕府の弾圧に対して個人の自由や情熱を貫こうとするロッカーの絶唱としてはまります。

14.「LAST SCREAM」
 ロックに情熱を見出せなくなって仲間たちと袂を分かっていた龍馬が、自分を見出す曲。初演でらちりょまさんが一番好きな場面だと言ってましたが、私も龍馬のレパートリーの中では一番好きです。ロックなんだけど和のテイストがあって、しかも主張があって、心に残る。
 命がけでロケットに乗り込む龍馬の笑顔と、おとせやんの「ファイヤー!!」という咆哮がこの作品のクライマックスです。

15.「五色絢爛」
 超魂團最集合を盛り上げる曲。大好きなんだけど、新曲のxxxingのパワーと比較して、ここに挟むのがいいかちょっと疑問に思いました。スペシャルアンコールの場面が一番合うように思います。

16.「宙ノ翼」※徳川慶喜ソロVer.
 井伊様が徳川幕府を支えてきた怨霊になぜかぱっくんちょされるところは、一応維持されているんですが……超魂團が江戸城に突入する場面はだいぶカットされちゃって、ヒジゾーさんとそうちんが自分の贔屓の自慢をする場面がなくなっちゃったのは、アニメファンとしては残念……(; ;)。全体に、みんな簡単に玉砕しちゃう。
 Kime様のパワーと演技力を感じる、よしりんと龍馬の対決場面。

17.「×××ing」
 とてもパワーのある新曲なので、徳川幕府に関係するすべての魂魄に支配されたよしりんを解放するために使われたことはとてもよかったと思います。ていうか、この場面以外に使い処はないでしょう。
 ひとりひとり散っていった仲間の魂魄が、りょまちんを最後まで支えていたというのも、この曲には合っていると思います。
 ただ、以下のWhat's thisピアノバージョンと、絶頂デイブレイクとの3コンボだと、ちょっと重かった気がします。もともとこの場面には予定してなかった曲を挿入した感は、ぬぐえませんねぇ……。

18.「What's this?」※ピアノVer.
 よしりんと龍馬の心の対決の最高潮で、哀しみも表現できるこの曲は素敵です。

19.「絶頂DAYBREAK」
 今作ではカーテンコールにびたりとはまった曲。

 スペシャルカーテンコールは新作「暁のFreebird」でした。歌詞の文脈にこだわらなければ、超魂團verとして盛り上がれるのですが、私はソーチンとヒジゾーさんの曲として聞きたかったです。

 再々演(キャストはひとりも変えないで欲しい)も見たいし、続編(ペリーとJと誠仮面が出るんですよね?)も見たい。お布施しますのでよろしくお願いします〜。
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