新選組・土方歳三を中心に取り上げるブログ。2004年大河ドラマ『新選組!』・2006正月時代劇『新選組!! 土方歳三最期の一日』……脚本家・制作演出スタッフ・俳優陣の愛がこもった作品を今でも愛し続けています。幕末関係のニュースと歴史紀行(土方さんに加えて第36代江川太郎左衛門英龍、またの名を坦庵公も好き)、たまにグルメねた。今いちばん好きな言葉は「碧血丹心」です。
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11月12日記事「11月11日~12日の幕末ニュース」にて紹介した「怒濤の幕末維新」展。
気になって憲政記念館のサイトで特別展示の内容を調べてみた。
詳しい展示内容はこちら。
驚きました。写真パネルなども含めてですが、200点を越える展示品があり、かなり本格的な感じです。
とりあえず、一番の目的は「討幕の密勅」オリジナル(山口 毛利博物館所蔵)。偽勅といわれる「討幕の密勅」を一般公開していいものか、と、白牡丹的には一瞬とまどいました。でも、幕末維新史に関心を持つ者として、一度は実物を見てみたいと思うじゃないですか。
しかも、無料だし。さらに驚いたことに、カラー図版つきのA5版の目録も無料でいただけるんですよ(笑)。
詳しい感想は後ほど本宅にアップしますが、こちらで簡単に記しますと……幕末維新史ファンにはお勧め、広告宣伝が地味なせいか知らなかったけどかなーり力の入った展示企画でした。広さは比べものになりませんが、展示内容は江戸東京博物館の特別展に匹敵するほどの濃さがありました。
映像室で見られる20分ほどのビデオは、「20分でわかる幕末維新史」としてお勧めです……だいぶ端折られてはいますが、概要をつかむには十分で、ビジュアルがいろいろあってわかりやすいです。
いくつか印象に残った展示品について。
幕府大奥御台所付老女生嶋密書 安政5年2月27日……篤姫付きの老女として江戸城大奥に入った老女生嶋が、島津斉彬公に「大奥では慶喜の実父斉昭が嫌悪されていたため慶喜の評判も悪い。大奥で一橋慶喜を14代将軍に推すのは無理っぽい」と書き送った書状。びっしり書いてあるんですよ。それを見ながら松坂慶子さん演じる幾島の顔を思い浮かべてました。そして、江守徹さん演じる水戸の烈公じゃなくて、みなもと太郎が描く斉昭公の画像がなぜか浮かんだのですが、白牡丹は心中で「そりゃ大奥では評判悪いわな。この時代には好まれなかった髭を生やしててむさ苦しいし、しょっちゅう腹立てて怒鳴ってるし(ちなみに老中の阿部正弘はイケメンだったし性格もいいので大奥では人気があったようだ・笑)。その上、兄嫁・峯姫(徳川家斉の娘)の上臈・唐橋(元大奥女中)を手込めにしたというエピソードがあったり、大奥でもセクハラまがいの発言があったとされてて、大奥ではサイテーと思われてたんだよ」とツッコミを入れてました(笑)。
大獄関係者処罰案【重要文化財】(彦根城博物館所蔵)……橋本左内とか頼三樹三郎とか、安政の大獄で処罰された人々の名前と処罰の案がリストアップされている。しかも、付箋で刑罰を書き換えていたりして、何か生々しい。
小栗上野介遺品……マンガ『天涯の武士』で小栗の開明的な思想を象徴した、アメリカから持ち帰った鋼鉄のネジ釘がっ! 今となっては100円ショップで袋入りで売られているものだけど、鉄の精錬だとかネジの溝切りとか、当時の日本にとっては凄いハイテクな工作機械がないとつくれなかったんだよね。こんなハイテクなグッズと、椰子の実をお土産にする小栗様って、何かかわゆい。
「トミーポルカ」楽譜……小栗様や勝海舟らと一緒に渡米した立石斧次郎は当時16歳ほどで、若さと物怖じしない性格のためにアメリカの女性にすごく受けたらしい(日本のヨン様ブームみたいなものか^_^;)。彼の愛称「トミー」を題にした曲までつくられたとは知っていたけど、楽譜を見られるとは嬉しい(でも音楽の素養がない自分には、どんな曲か読み取ることができなかった^_^;)。
玉蟲左太夫「航米日録」付「英単語集」(仙台市博物館所蔵)……仙台藩から同じく遣米使節の一行に加わった玉蟲左太夫は、仙台藩が新政府軍に降伏した時に奥羽越列藩同盟を主導した責任で切腹させられてしまったのだけど、アメリカの民主制に強い関心を抱いたとされていて、白牡丹が関心を持っている人物のひとり。オリジナルの航米日録を見られたのも嬉しいけど、英単語集がとてもコンパクトな中にびっしり単語を写していて、英語を必死で覚えようとした苦労が感じられて共感。
浪士文久報国記事(個人蔵)……このオリジナルを見たのは江戸東京博物館の{『新選組!』展」以来じゃなかろうか。池田屋事件の辺りを展示してあって、ついつい読みふけってしまった。
討幕の密勅(山口 毛利博物館所蔵)……本物の勅がどんなものか知らない白牡丹にも、「胡散臭いのぉ~(by岩倉具視@『新選組!』)」と思える代物。だって、本物だったら、花押とか印鑑とかあるでしょ。それがない。
榎本武揚軍帽・軍服(靖国神社蔵)……靖国神社の遊就館に行くことは多分一生ないと思うので、その展示品にここで出会えたのが嬉しい。それも、榎本さんの軍帽・軍服。『新選組!』で草彅剛演じる榎本武揚が身につけていた軍帽と軍服は結構オリジナルに忠実につくられていたみたい。そして『新選組!! 土方歳三最期の一日』で片岡愛之助演じる榎本武揚も、基本的にはオリジナルに忠実な服装だったみたい。
錦絵「箱館大戦争之図」(市立函館博物館所蔵)……何度も函館で見てますが、この特別展示で土方さんの足跡に触れる数少ない展示物でした。何しろ、戊辰戦争の概要を示した日本地図で、新選組が甲州勝沼で東征軍と戦ったこととか、土方さんが参謀を務めた旧幕府脱走軍が宇都宮城を陥落したこととか、完全スルーでしたから(苦笑)。
そして、パート3「怒濤の時代を生きた人々」、40人余りの人々を紹介するコーナーについて、雑感。
木戸孝允……おいおい、よりによって維新の元勲のひとり木戸孝允の人となりを紹介するエピソードとして、勝海舟『氷川清話』から、そのエピソードを持ってきていいんかっ(汗)。この特別展示で、爆笑してしまったではないかー!
大鳥圭介……これまた、よりによって、彰義隊を半日で壊滅させた男・大村益次郎とペアで紹介されるとは、ケースケのヘタレぶりが際だってしまうではないかっ(爆)。そして、人となりを物語るエピソードは、やっぱり、自分が大将として出て行く戦では勝てないこと、でも負けても「負けた負けた」と笑って帰ってくる肝の太さがあったことでした。
榎本武揚……ケースケとではなく、黒田清隆とペアで紹介された。もちろん箱館戦争末期に降伏を拒否しながら黒田清隆にオランダ留学土産の『万国海律全書』をプレゼントしたというエピソードで。
他にも語りたい人はいるけど、それは本宅でエッセイを上げる時にしておこう。
特別展示は11月28日(金)までです。期間中は休館日なしですので、行きやすいと思います。幕末維新史ファンには、是非ぜひ、見学していただきたいです。
☆★☆★
本宅にて、もう少し長い感想文をアップしました。
遊ナビ・アート館:テーマ展示 /東京
遊ナビ・アート館:テーマ展示 /東京■怒濤の幕末維新--攘夷・開国から民撰議院設立建白書提出へ
28日まで9時半~17時、衆議院憲政記念館(地下鉄国会議事堂前駅)。ペリーの来航から明治維新を経て、自由民権運動の板垣退助が民撰議院設立建白書を提出するごろまでを関係資料206点で振り返る。討幕の密勅や吉田松陰の書、高杉晋作の日記など。入場無料。電話03・3581・1651
知らなかった……「倒幕の密勅」って入場無料で公開展示されるもんなんですね(爆)。近々見に行ってこようかしら。
気になって憲政記念館のサイトで特別展示の内容を調べてみた。
■特別展のお知らせ
「怒濤の幕末維新―攘夷・開国から民撰議院設立建白書提出へ―特別展」
開催期間 11月6日(木)から11月28日(金)までの23日間
概要
今回の特別展は、攘夷・開国から明治新政府が誕生し、民撰議院設立建白書が提出されるまでの怒濤の時代を関係資料により紹介する。
アヘン戦争による清国の敗北は、江戸幕府に大きな衝撃を与えた。1853年(嘉永6)、ペリーが浦賀に来航し、開国を強く迫ると幕府は国難を乗り切るため、諸大名からも意見を募るなど一大方針転換を行い、「日米和親条約」、「日米修好通商条約」を締結した。条約調印に反対した尊王攘夷派は将軍継嗣問題もからみ、大老井伊直弼により弾圧された(安政の大獄)。
条約批准書交換のため米国へ派遣された幕府使節団は、議会制度など新しい政治形態や文化及び技術に触れたが、鎖国期においてもオランダ・中国を通じ、既に英米の議会思想は流入していた。
一方、国内では尊王攘夷論が高まる中、井伊直弼は桜田門外の変により暗殺され、公武合体派と討幕派との激しい抗争が続いた。
1867年(慶応3)10月、ついに将軍徳川慶喜は大政を奉還し、12月には王政復古の大号令が下され、西南雄藩を中心とする新政府が成立した。
翌年、新政府は国是として五箇条の御誓文を宣布し、さらに太政官に権力を集中し、三権分立を原則とする政体書を制定した。また、戊辰戦争で旧幕府軍に勝利すると版籍奉還を実施し、1871年(明治4)には廃藩置県を断行、国家構築を進めた。1873年(明治6)、岩倉使節団帰国後、征韓論争が起こり、西郷隆盛とともに下野した板垣退助・江藤新平らが愛国公党を結成、左院に民撰議院設立建白書を提出した。これを契機として自由民権運動が起こり、議会開設へとつながっていくこととなった。
詳しい展示内容はこちら。
驚きました。写真パネルなども含めてですが、200点を越える展示品があり、かなり本格的な感じです。
とりあえず、一番の目的は「討幕の密勅」オリジナル(山口 毛利博物館所蔵)。偽勅といわれる「討幕の密勅」を一般公開していいものか、と、白牡丹的には一瞬とまどいました。でも、幕末維新史に関心を持つ者として、一度は実物を見てみたいと思うじゃないですか。
しかも、無料だし。さらに驚いたことに、カラー図版つきのA5版の目録も無料でいただけるんですよ(笑)。
詳しい感想は後ほど本宅にアップしますが、こちらで簡単に記しますと……幕末維新史ファンにはお勧め、広告宣伝が地味なせいか知らなかったけどかなーり力の入った展示企画でした。広さは比べものになりませんが、展示内容は江戸東京博物館の特別展に匹敵するほどの濃さがありました。
映像室で見られる20分ほどのビデオは、「20分でわかる幕末維新史」としてお勧めです……だいぶ端折られてはいますが、概要をつかむには十分で、ビジュアルがいろいろあってわかりやすいです。
いくつか印象に残った展示品について。
幕府大奥御台所付老女生嶋密書 安政5年2月27日……篤姫付きの老女として江戸城大奥に入った老女生嶋が、島津斉彬公に「大奥では慶喜の実父斉昭が嫌悪されていたため慶喜の評判も悪い。大奥で一橋慶喜を14代将軍に推すのは無理っぽい」と書き送った書状。びっしり書いてあるんですよ。それを見ながら松坂慶子さん演じる幾島の顔を思い浮かべてました。そして、江守徹さん演じる水戸の烈公じゃなくて、みなもと太郎が描く斉昭公の画像がなぜか浮かんだのですが、白牡丹は心中で「そりゃ大奥では評判悪いわな。この時代には好まれなかった髭を生やしててむさ苦しいし、しょっちゅう腹立てて怒鳴ってるし(ちなみに老中の阿部正弘はイケメンだったし性格もいいので大奥では人気があったようだ・笑)。その上、兄嫁・峯姫(徳川家斉の娘)の上臈・唐橋(元大奥女中)を手込めにしたというエピソードがあったり、大奥でもセクハラまがいの発言があったとされてて、大奥ではサイテーと思われてたんだよ」とツッコミを入れてました(笑)。
大獄関係者処罰案【重要文化財】(彦根城博物館所蔵)……橋本左内とか頼三樹三郎とか、安政の大獄で処罰された人々の名前と処罰の案がリストアップされている。しかも、付箋で刑罰を書き換えていたりして、何か生々しい。
小栗上野介遺品……マンガ『天涯の武士』で小栗の開明的な思想を象徴した、アメリカから持ち帰った鋼鉄のネジ釘がっ! 今となっては100円ショップで袋入りで売られているものだけど、鉄の精錬だとかネジの溝切りとか、当時の日本にとっては凄いハイテクな工作機械がないとつくれなかったんだよね。こんなハイテクなグッズと、椰子の実をお土産にする小栗様って、何かかわゆい。
「トミーポルカ」楽譜……小栗様や勝海舟らと一緒に渡米した立石斧次郎は当時16歳ほどで、若さと物怖じしない性格のためにアメリカの女性にすごく受けたらしい(日本のヨン様ブームみたいなものか^_^;)。彼の愛称「トミー」を題にした曲までつくられたとは知っていたけど、楽譜を見られるとは嬉しい(でも音楽の素養がない自分には、どんな曲か読み取ることができなかった^_^;)。
玉蟲左太夫「航米日録」付「英単語集」(仙台市博物館所蔵)……仙台藩から同じく遣米使節の一行に加わった玉蟲左太夫は、仙台藩が新政府軍に降伏した時に奥羽越列藩同盟を主導した責任で切腹させられてしまったのだけど、アメリカの民主制に強い関心を抱いたとされていて、白牡丹が関心を持っている人物のひとり。オリジナルの航米日録を見られたのも嬉しいけど、英単語集がとてもコンパクトな中にびっしり単語を写していて、英語を必死で覚えようとした苦労が感じられて共感。
浪士文久報国記事(個人蔵)……このオリジナルを見たのは江戸東京博物館の{『新選組!』展」以来じゃなかろうか。池田屋事件の辺りを展示してあって、ついつい読みふけってしまった。
討幕の密勅(山口 毛利博物館所蔵)……本物の勅がどんなものか知らない白牡丹にも、「胡散臭いのぉ~(by岩倉具視@『新選組!』)」と思える代物。だって、本物だったら、花押とか印鑑とかあるでしょ。それがない。
榎本武揚軍帽・軍服(靖国神社蔵)……靖国神社の遊就館に行くことは多分一生ないと思うので、その展示品にここで出会えたのが嬉しい。それも、榎本さんの軍帽・軍服。『新選組!』で草彅剛演じる榎本武揚が身につけていた軍帽と軍服は結構オリジナルに忠実につくられていたみたい。そして『新選組!! 土方歳三最期の一日』で片岡愛之助演じる榎本武揚も、基本的にはオリジナルに忠実な服装だったみたい。
錦絵「箱館大戦争之図」(市立函館博物館所蔵)……何度も函館で見てますが、この特別展示で土方さんの足跡に触れる数少ない展示物でした。何しろ、戊辰戦争の概要を示した日本地図で、新選組が甲州勝沼で東征軍と戦ったこととか、土方さんが参謀を務めた旧幕府脱走軍が宇都宮城を陥落したこととか、完全スルーでしたから(苦笑)。
そして、パート3「怒濤の時代を生きた人々」、40人余りの人々を紹介するコーナーについて、雑感。
木戸孝允……おいおい、よりによって維新の元勲のひとり木戸孝允の人となりを紹介するエピソードとして、勝海舟『氷川清話』から、そのエピソードを持ってきていいんかっ(汗)。この特別展示で、爆笑してしまったではないかー!
大鳥圭介……これまた、よりによって、彰義隊を半日で壊滅させた男・大村益次郎とペアで紹介されるとは、ケースケのヘタレぶりが際だってしまうではないかっ(爆)。そして、人となりを物語るエピソードは、やっぱり、自分が大将として出て行く戦では勝てないこと、でも負けても「負けた負けた」と笑って帰ってくる肝の太さがあったことでした。
榎本武揚……ケースケとではなく、黒田清隆とペアで紹介された。もちろん箱館戦争末期に降伏を拒否しながら黒田清隆にオランダ留学土産の『万国海律全書』をプレゼントしたというエピソードで。
他にも語りたい人はいるけど、それは本宅でエッセイを上げる時にしておこう。
特別展示は11月28日(金)までです。期間中は休館日なしですので、行きやすいと思います。幕末維新史ファンには、是非ぜひ、見学していただきたいです。
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