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新選組・土方歳三を中心に取り上げるブログ。2004年大河ドラマ『新選組!』・2006正月時代劇『新選組!! 土方歳三最期の一日』……脚本家・制作演出スタッフ・俳優陣の愛がこもった作品を今でも愛し続けています。幕末関係のニュースと歴史紀行(土方さんに加えて第36代江川太郎左衛門英龍、またの名を坦庵公も好き)、たまにグルメねた。今いちばん好きな言葉は「碧血丹心」です。
3度目の観劇、1回目と同じく花道に近い10列目以内の席。花道での演技が見える。

(三谷幸喜のありふれた生活:887)「殿堂」が笑いで揺れる
 幕末の江戸無血開城をテーマにした新作舞台「江戸は燃えているか」が開幕した。今回はコメディーである。お客さんに笑って頂くことだけを目的にした芝居を作るのは、「酒と涙とジキルとハイド」以来、四年ぶりである。

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 今回は笑いのバリエーションにも工夫を凝らした。基本は定番の「勘違い」「すれ違い」から来る笑いだが、そこに普段僕がやらないタイプの笑いもプラスしている。

 偽物の西郷吉之助(隆盛)や偽物の勝海舟が登場するのだが、それがどう見てもニセというチープな仕上がり。なのに誰もが本物と信じてしまう「そんな馬鹿な」的笑い。さらには演者が共演者をアドリブで突っ込む、本来なら禁じ手の笑い。それが出来たのはひとえに、劇場が新橋演舞場であり、突っ込むのが中村獅童さんだから。

 客席の上に提灯(ちょうちん)がズラリと飾られているこの劇場には、「なんでもあり」のおおらかさがある。そして優れた歌舞伎役者さんは必ず持っている、舞台上で起こることはどんなことでも成立させてしまう懐の深さ。なにしろ獅童さんが現れた襖(ふすま)が、彼の後ろで自動的に閉まっても、まったく違和感がないのだ。普通の役者さんではこうはいかない。

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 新橋演舞場といえば「松竹新喜劇」。まさに喜劇の殿堂でもある。中村勘三郎さんの「浅草パラダイス」に始まる「浅草」シリーズ、最近では渡辺えりさん、キムラ緑子さんコンビの「有頂天」シリーズ、三宅裕司さんたちの「熱海五郎一座」も人気演目だ。新橋演舞場に笑いを求めてやって来るお客さんたちは確実にいる。喜劇を作るからには、その方々を満足させなくてはならない。おのずとこちらも力が入るというものだ。

 喜劇映画の面白さを伝える表現で、たまに「一分に一回は笑える」というフレーズを見かけるが、六十秒おきにしか笑えない喜劇は、実は喜劇としては失格。僕の理想は「十秒に一回」だ。

 だがそれはあくまで理想であって、映画にしろ舞台にしろ、十秒に一回の割合で観客が笑い続ける作品(二時間だと七百二十回)に僕は出会ったことがないし、当然自分でも作ったことがない。

 そもそも全編通じて十秒に一回となると、最初の笑いは幕開き十秒後に来なければならず、これは至難の業だ。よっぽど面白い顔の人が出てくるとか、犬だと思っていたら人だったとか、そんなことくらいしか思いつかない。僕の作品みたいに、シチュエーションや会話で笑いを紡いでいく場合は、どうしても状況説明、いわゆる「フリ」の部分が長くなる。だがそこを乗り切れば、後は、別に誰かが面白いことを言ったり、おかしな動きをしなくても、ごく普通の会話をしているだけで、観客を爆笑させることも可能になるのである。

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 今回の「江戸~」も、序盤は静かに始まるが、一幕の終盤では十秒に一回どころか、三秒に一回くらいの頻度で客席は爆笑に包まれる。千人以上が一度に笑う時のパワーはすさまじく、劇場中が揺さぶられているように感じる。そんな客席の様子を舞台袖からそっと覗(のぞ)く。喜劇作家にとって至福の時間である。

獅童出演『江戸は燃えているか』初日に向けて
 3月3日(土)~26日(月)、新橋演舞場『江戸は燃えているか TOUCH AND GO』公演に中村獅童が出演、12人の出演者が初日に向けて意気込みを語りました。



 三谷幸喜書き下ろしの『江戸は燃えているか』。江戸城を攻め落とそうとする官軍の西郷吉之助、なんとしても将軍を守りたい勝海舟と山岡鉄太郎、江戸城明け渡しに至るまでのドラマは、歌舞伎の『江戸城総攻』をはじめあまたの舞台や映像、小説に描かれています。が、この作品は「笑えるお芝居をつくりました」と三谷が言うとおり、オリジナリティーあふれる喜劇です。出演者の言葉からは三谷作品、三谷演出に大きな期待と信頼が寄せられていることが伝わってきました。



12人が一丸となっての喜劇

 獅童が演じるのは勝海舟。西郷が城を攻める前に降伏を勧めにやってくると聞いて、小心者で喧嘩っ早い勝のとった言動に、交渉決裂を懸念した周囲が、江戸を戦火の海にしないためにと策をめぐらせます。獅童は、「お客様におおいに笑っていただけたらいいなと思います。喜劇はお客様がお入りになってみないとわからない。ここで笑わせようと思って演技はしていません」。喜劇の難しさを率直に語った言葉からは、稽古の充実ぶりがうかがえました。



 そして、すったもんだの末にとった策が、勝の身代わりを立てること。身代わりに選ばれたのは庭師の平次、松岡昌宏が勤めます。「いろいろなジャンルの人がいらっしゃって、存在感、笑いの間が皆違う。それが一緒になるからこそ面白い。今回は出演の12人が一丸となった、料理の“ばくだん”のような公演です。ぜひ、一人ひとりの味を楽しんでいただけたら」。まさにこれは、12人がそれぞれの味を出すことで笑いを起こす“群像喜劇”です。



 この二人について三谷は、「どんな演出の注文をしても絶対に、できないと言わないで瞬時にやってくれる。しかも、あとで冷静にきちんと考えて論理的に構築してやってくれる。本当にやりやすいです」と絶賛。さらに、「獅童さんが前半で飯尾さんと、後半で磯山さんと、毎回稽古場で笑ってしまうシーンがあるんですが、どちらも台本に書いていないところで本当に腹立たしい! あんなに的確に絶妙につっ込みつつ、ぼろぼろになっていく獅童さんが、本当に面白い」。



▲ 『江戸は燃えているか TOUCH AND GO』 左より、中村獅童、松岡茉優、田中 圭、八木亜希子、高田聖子

笑わないのが難しい

 ほかの出演者も、「たくさん笑っていただけるように、たくさん汗をかいていきたい」(高田聖子)、「(芝居の)経験は少ないですが、皆さんに教わりながらここまで来ました」(八木亜希子)、「見ている皆様が、楽しかった、笑って腹筋が疲れた、という芝居をしたい」(磯山さやか)、「わくわくしています。ハッピーになってもらえるように頑張りたい」(妃海 風)、「舞台でたくさん走っております。皆様のお力をお借りして25日間走り続けたい」(中村蝶紫)と、この喜劇への意気込みを見せました。



 「皆の芝居がおかしくて。笑わないよう負けないよう芝居をします」(藤本隆宏)、「笑いなくして見られない。本番中に笑わないよう気を付けます」(田中 圭)と、喜劇を演じる側には笑いを起こすだけでなく、笑わないという試練もある様子。「始まりから終わりまでノンストップの芝居」(飯尾和樹)、「ノンストップの笑い合戦に、セットを使った笑いどころもあります」(吉田ボイス)と、笑いのツボはあちこちに仕掛けられているようです。



新橋演舞場で初演出

 新橋演舞場で初めて演出する三谷は、「花道がある舞台が初めてなので、今までやったことのない使い方をと考えましたが、ほとんどのことはやられていると聞き、オーソドックスな感じになりました」と明かしましたが、ここで出演者からはあれがオーソドックスなのかと驚きの声。花道がどういう空間になるかは見てのお楽しみです。「新橋演舞場に出演するのは初めてなので、花道を歩きたかった」とは松岡茉優、「ちょっと三谷さんに恨み節です」。



 また、三谷は、「歌える人がいっぱいいることに気づき、急きょ『江戸は世界一』というナンバーをつくりました」と、宝塚退団後初の大舞台という妃海が中心となって、ミュージカルシーンも入れ込みました。獅童は、「セットがリアルで本物かと思うくらいよくできています。ご覧になる場所によって見え方も全然違うので、2、3度は見てほしい」と、みどころは言い尽くせないようです。



 約1カ月にわたる稽古を経て、いよいよ初日の舞台へ。「稽古場で皆と一緒に過ごす時間がとても長かったですが、やっていて楽しかった。集中していたのであっという間でした」と獅童。「野球でいうなら全員野球。誰ひとり欠けても成立しない芝居です。皆で頑張ってここまでこぎつけました」と三谷。ぜひ、新橋演舞場へ足をお運びください。

 以下、畳みます。


 今日は2回見た時よりもさらにはっちゃけたようで、2幕目のクライマックスで俳優さんたちがみんな笑っちゃって勝海舟役の獅童さんもぜいぜいしてる感じだった。

 三谷さんはこれをNHK番組『コメディー お江戸でござる』を自分が書いたら、という発想で書いたそうだが、川島雄三監督『幕末太陽傳』(石原裕次郎演じる高杉晋作がつくった都々逸をフランキー堺演じる佐平次が歌っていた)へのオマージュでもある(獅童演じる勝海舟がストレス解消のため品川の土蔵相模に行ったという台詞、松岡昌宏演じる庭師が平次という名前で佐平次よろしく勝海舟の歴史的偉業を結果的にサポートする、最後の場面は瀕死の重傷でありながらお伊勢参りをすると舞台を出て花道を歩く)。

三谷幸喜「江戸は燃えているか」 獅童演じる勝海舟、最強の喜劇キャラに
 三谷幸喜書き下ろし・演出の「江戸は燃えているか」が3日から新橋演舞場(東京都中央区)で上演される。幕末、江戸城無血開城を決めたといわれる勝海舟と西郷隆盛(吉之助)の会談をふまえた歴史喜劇だが、中村獅童が演じる勝は「喜劇の主人公としてはこれ以上のものはない」(三谷)というキャラクターで、偉人のイメージを覆す痛快な喜劇が見られそうだ。(栫井千春)

                   


 時は慶応4(1868)年。鳥羽伏見で幕府軍を破り、江戸に迫る新政府軍の西郷(藤本隆宏、取的・デクとの二役)は、戦火を交えず江戸城を無血開城させるため、幕府側代表の勝と会談しようとする。ところが、江戸っ子の勝はケンカっ早いくせに実は小心者。このままでは会談は決裂し江戸は戦火にさらされる。心配した勝家の使用人たちは、庭師の平次(松岡昌宏)を勝の身代わりにして和平交渉を成功させようとするのだが…。

 「勝は子供というか、一番上司にしたくない人ですね。近寄りたくない人。本当に勝がこんな人間だったとは思わないでほしいんですが、でも9割は獅童さんが考えた勝ですよ」と三谷は笑う。
 大河ドラマ「真田丸」のときは、「歴史上の人物が実はこんな人だったかも」というアプローチで臨んだ。しかし、今回は純粋に喜劇のキャラクターとして魅力的な人物造形を考え、獅童との共同作業で作り上げたという。

 三谷作品は大河ドラマ「新選組!」以来、舞台では初めて三谷作品に出演する獅童は、三谷作品の魅力を「出演者みんなの役がきっちり描かれている。主役とか脇役とかでなく、皆さんが輝いているから、一人一人が印象に残る。そこが面白いですね」と話す。

 「台本の読み込みぶりが深く、せりふや場面の意図を、書いている僕と同じくらい理解している」と獅童を評価する三谷は、今回の舞台で、喜劇役者の中村獅童を見てほしいという。「面白くてびっくりする。台本からどんどん離れていくんで、脚本家としては腹も立つんですが、面白いから楽しんじゃう。すばらしいですよ」

 新橋演舞場は、獅童にとっては平成9年から同劇場で上演された中村勘三郎主演の「浅草パラダイス」シリーズに出演、尊敬する先輩である勘三郎の喜劇への思いに触れ、その面白さに目覚めた劇場でもある。「演舞場は、自分にとって特別な思いのある場所。そこで、三谷さんの劇をやらせてもらえることがうれしい。歴史に詳しい人もそうでない人も楽しんでもらえるエンターテインメントだと思います。肩の力を抜いて楽しんでもらえたら」

 出演はほかに飯尾和樹、磯山さやか、高田聖子、田中圭、中村蝶紫、妃海風、松岡茉優、八木亜希子、吉田ボイス。

 26日まで。問い合わせは(電)03・3477・5858。


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