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新選組・土方歳三を中心に取り上げるブログ。2004年大河ドラマ『新選組!』・2006正月時代劇『新選組!! 土方歳三最期の一日』……脚本家・制作演出スタッフ・俳優陣の愛がこもった作品を今でも愛し続けています。幕末関係のニュースと歴史紀行(土方さんに加えて第36代江川太郎左衛門英龍、またの名を坦庵公も好き)、たまにグルメねた。今いちばん好きな言葉は「碧血丹心」です。
梅田芸術劇場Presents 企画・春風亭昇太
「あの頃の噺」
~市馬・昇太・談春 前座噺の会~


 確か、最初は13日に一回公演だけだったと思う。あっという間に売り切れて、ヤフオクでも高値取引されていた。追加公演が入って、ようやくチケット入手できた。

 昨日今日、昼夜で4回公演での千秋楽。このメンバーなら、何かが起こると期待してしまう(笑)。

 ちなみに、自分はちび師匠こと昇太さんは今回ライブで見るの初めて。生で見たいと思った噺家さんは、これでコンプリートかな?



「真田小僧」談春
「たらちね」市馬
「雑俳」昇太

三人トーク

中入り

「狸札」昇太
「狸鯉」談春
「牛ほめ」市馬


 冒頭、昇太さんが短い挨拶。

 前半はそれぞれ違うバージョンの寄席囃子「前座の上がり」。噺が終わると自分で座布団をひっくりかえし、めくりをめくる。人気・実力兼ね備えたバリバリの師匠たちがめくりをめくってお辞儀する姿は、何だかかわいらしい。


「真田小僧」談春
 「初天神」と双璧な、こまっしゃくれたガキの噺ね……でも自分にはちょっと退屈なんだよなぁ、と思ってたら、談春版はげらげら笑い転げた。
 息子が小遣い欲しさに、大工の父親の留守に母親が見知らぬ男を家に上げたといって、父親から小遣いをせびる。談春版は「昼下がりの情事 おさきの場合」とかタイトルつけちゃって、いいところで切って、父親から1文、また1文、さらに3文と小遣いを巻き上げてしまう。
 タイトルの「真田」が全然出てこないのだが、むしろその展開に絞っただけに、抱腹絶倒。自分は談春の「子ほめ」をまだ聴いていないのだが、こまっしゃくれた息子をやらせたら談春さんは絶品だと思う(今日はそれでも、はじめて師匠に習った前座噺というせいか、アクションもちっちゃくかわいらしくやってた感じ)

「たらちね」市馬
 新婦が「みずからことの姓名は……」と名乗るエピソードを寿限無的につかってサゲという軽いやり方なんだけど、3度繰り返して笑いを起こす鉄板の法則を市馬さんが使うだけに、当たり前の前座噺がやっぱり笑える。
 マクラに、談春さんが座布団をひっくり返したり、めくりをめくったりする姿が初々しいといじった市馬さんなのだが、トークでは完全にいじられ役のボケキャラに変貌。

「雑俳」昇太
 うまいかどうかという点はともかく、この「雑俳」は昇太さんのハイテンションなキャラに合い過ぎる(笑)。
 市馬さんと談春さんに言わせると、あのクライマックスの「とてちて……」の舌っ足らずな感じは師匠の柳昇そっくりらしい。
 やっぱり、爆笑という意味では、前半は昇太さんにしてやられたな(苦笑)。

「三人のトーク」
 前座時代の写真を見ながらお互いに突っ込んだり思い出話をしたりするトークなのだが、これが無茶苦茶面白い。これだけで木戸銭の価値があったといえる(笑)。
 まず、昔の写真を見る前のいじりが面白すぎる。市馬さんがサブウェイというサンドイッチを食べたのは今日が初めてらしく(寄席の弁当には出ないだろう^_^;)、その反応に昇太さんや談春さんが突っ込みを入れる。市馬さんにとって、サブウェイは以外においしかったらしい。
 バックグラウンドミュージック的に流れた80年代のヒット曲、市馬さんはほとんど知らないらしい(何せ自分が生まれる前の昭和歌謡をこよなく愛される市馬さんですから)。クリスタルキングの「大都会」は知っているが、カラオケで歌おうとすると、岡春夫の曲になってしまう……今日はいじられキャラ、呆けキャラになっている市馬師匠がかわい過ぎる。

 みんな師匠の話し方や仕草のどこかを写し取っている。談春さん、というか立川一門は舞台に出てきてお辞儀をする場面が家もそっくり。でも談春さんに言わせると一番似ているのは志の輔さん。そして、志の輔さんの噂話をする時には要注意。この会場にも志の輔さんが放ったスパイがいるかも知れないのだそうだ。長野に行って講演した時に志の輔さんの話題を振ったら、翌日に志の輔師匠から電話があって「長野で俺の話した?」と聞かれたとか……さすがガッテン師匠の情報収集力は半端じゃない^_^;。

 ……というところで、また後日書き足します(^^ゞ。

☆★☆★

7/15追記。

 写真トークに移ります。

 まず談春さん。前座から二つ目になって間もない、22才の頃。右腕を伸ばして少し壁に身体を傾けて、カメラ目線。市馬が「韓国俳優みたい」。昇太さんと談春さんが「それ、韓流スターって言うんだから!」と容赦なく突っ込む。

 入門間もない前座の写真は居酒屋での高座。眉が太い。入門してすぐに13キロ痩せたそうで、かなり別人(え^_^;)。

 そして、『ヨタロー』に出演していた26才ぐらいの頃。シャツのセンスが、何ていうんでしょうか、その筋の人ですか(汗)って派手さ。隣にアンニュイな志らくさん。

 この当時、志らくさんの人気は絶大で、5つぐらいのグループが追っかけをしてて、互いに志らくさんの気を引き合っていたそうだ。地下鉄の車両が一両満員になるぐらい、取り巻きが追っかけていたのだとか。「あいつは、その5つのグループに『ゴッドファーザー』に出てくるファミリーの名前をつけて、何とかファミリーとかんとかファミリーが、なんて言っていた。自分は、ドン・コルレオーネ気取りだよ」と談春。その談春さんも、少しはもてていたそうで、バレンタインデーの時には段ボール一箱分のチョコレートをもらっていたのだとか。

 昇太さんの写真は、笑うしかない。柳昇師匠とのツーショットは談春さんに「右側、お化け?」って突っ込まれていた(『ゲゲゲの女房』にアニメ絵で出てくるキャラっぽい)し、26才で明日から二つ目という写真は、両手にビール瓶持って腰引いて不思議なポーズが決まっている(談春さんいわく、親戚の法事にかり出されている13才の少年って感じ)し。いくつの写真を見てもハイパーテンションだね。

 市馬さんの写真は、18才の前座姿でみんな空気感に圧倒された(苦笑)……「これ絶対『芝浜』やってるよな」「『よそう、また夢になるといけねぇ』でね」。さらに、小三治師匠と知らないご婦人と三人のショットは、奥の小三治師匠が上目遣いで市馬さんが見下ろしている感じなのが笑える。「たぶん、マクラが長いのを気にして市馬兄さんに相談している小三治師匠」と談春。

 なかなかトークにからめないでにこにこしている一番さんが、昇太さんが「紅白歌合戦」と言ったら途端に「出してくれるの?」と目をきらきらさせる。「いくら小池栄子ちゃんとNHKの番組に出てるからって、紅白の司会者を依頼されるようなことはないだろうと思わねぇ?」って突っ込む談春。

 冒頭のサブウェイからずっといじられっぱなしな市馬師匠、今日は何となくボケキャラ全開でした。

 そうそう、彼らに言わせれば、前座噺より人情噺の方が難しいと思うのは素人で、人情噺は実はテクニックはそれほど要求されないのだそうだ。前座噺の方が幅広く高度なテクニックを要求される。それを若い時にたたき込まれる落語家の修業システム、意味があるようだ。

 最終日の最後の公演だからと、サービス満点でたっぷりトーク。チケット買った甲斐があった、大満足。

 中入り後、お話再開。

「狸札」昇太
 トークが伸びた分少し詰めるとかで、子狸が恩返しに来た場面から。一晩泊まって(持参の四畳半を布団にする)、お札に化ける。
 「雑俳」に比べると爆笑爆笑というほどではなかったなぁ。昇太さんのキャラは噺に合ってるはずなんだけど。

「狸鯉」談春
 昇太さんの「狸札」を引き取って、結局失敗してまだ恩返しができていないという設定に。恩返しができるようにと、世話になっている兄貴分のところの初節句の祝いに持っていく鯉に化けろということに。
 「たぬきらしく両手(の拳)で床をつく」とか「そうか、お前は獣だから目線を合わせねぇんだ」とか、昇太版に比べてちゃんと演じていることをアピールする談春さん、やっぱ腹黒(笑)。
 贈呈して鯉を台所に引き取ってもらって、その隙に逃げろというのが当初のもくろみだったが、昔板前やってたヤツが客人に止まっているから即その場でさばこうという話に。とても見てられないから口実をつくって逃げだし「ごめんな」という八公……おいおいっ(汗)。ま、その辺りが談春風味ともいえます。ちゃんと狸が逃げおおせてくれる話なので、後味いいし。

「牛ほめ」市馬
 以前の談春さんの高座では「家元がいうには、与太郎は馬鹿ではない、生産性がないだけだ」だそうですが……市馬師匠の与太郎は一日中へらへら~っと笑って過ごせそうだなぁ。

 しめに、今日は歌わせてもらえなった市馬師匠の音頭で三本締め。 

 次は30年後? 長生きしよう。














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