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新選組・土方歳三を中心に取り上げるブログ。2004年大河ドラマ『新選組!』・2006正月時代劇『新選組!! 土方歳三最期の一日』……脚本家・制作演出スタッフ・俳優陣の愛がこもった作品を今でも愛し続けています。幕末関係のニュースと歴史紀行(土方さんに加えて第36代江川太郎左衛門英龍、またの名を坦庵公も好き)、たまにグルメねた。今いちばん好きな言葉は「碧血丹心」です。
蕎麦屋友達のYさんを誘って。Yさんはバーを経営していて、十年以上前から落語家を招いて落語会をしていたという、なかなかの落語好き。お客さんにも落語ファンが多いのだが、若いスタッフにもっと落語に親しんで欲しいという。

一、明烏
 「芝浜」とトリネタ二本の豪華セット。しかも、最近の芸風なのか、話言葉が殆どで地の言葉(談春目線)は一ヵ所しかない。マンガチックというか、カリカチュアライズされたた「明烏」。

一、芝浜
 去年の武道館の「芝浜」をさらにカリカチュアライズされたバージョン。魚屋の勝五郎がますます戸田の競艇好きな談春そのものに近くなっているし、かつて競艇にのめり込んでいた自分を振り返る述懐つき。おかみさんも威勢がいい。でも最後のところでほろりとくる。
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3年連続ぐらい? 今日は文京シビックホール20周年の記念行事の初日ということで文京区長が挨拶に登壇。客席からの質疑応答はなかったけど、フォトセッションのサービス。

紅翫 いてうさん

三ツ面子守 鶴松さん

羽衣 勘九郎さん&七之助さん ニンにとっても合った演目。麗しい。
伽羅先代萩
 御殿と床下。七之助が政岡を、勘太郎が千松を、長三郎が鶴千代を初役で。
 飯炊き《ままたき》の場をフルサイズで省略せずに演じたのが、七之助がこの女方随一と言われる難役に取り組む覚悟として示した。後半で、母としての嘆きの部分が強さより優った感じで、それをよしとしない評者もいるようだけれど、リアルさを出したと思う。
 千松と鶴千代も場を持たせる演技ができるので、飯炊きの間も飽きさせずによい舞台をつくったと思う。
 そして幸四郎の八潮と仁木弾正の二役がよかった。八潮は女怪としての大きさと悪意が出ていたし、仁木弾正も国崩しの大きさは出ていたと思う(第三部の劇中劇で中車が仁木弾正をちらっと演じるが、まるで違った)。「十代目!」の掛け声もよかった(仁木弾正は五代目幸四郎の当たり役)。さすが、お家の芸と思う。
 児太郎の沖ノ井も凛としていたし、扇雀の栄御前もスケールが出ていた。

闇梅百物語
 どの人もぱっとしない。先代(十七代か十八代かはわからない)の勘三郎がひとりで演じ分けたそうで、それを4-5人で分け持ったのだから、趣向が違ってしまう。
玉さまの舞台のせいか、3階席が取れず、1階席の最終列の席をはたいた。その期待は……うーん。

 仇討ちと女方としての芸の道というふたつの道に引き裂かれながら本懐遂げて芸道に戻る主人公、というシンプル化はいいんだけど、ああいう復讐の仕方だったらわざわざ剣術の修行する必要なくない? とか、雪之丞に恋する仇の娘が井戸に飛び込む場面をわざわざ画像で見せる必要あった?とか、突っこみどころが多すぎて。
 好意的な評の中には、あれは玉三郎の女方とは、芸とは、という論を示すところがよいのだ、というものもありましたが。なら、もっと舞台の上での葛藤を場面に入れて欲しかったです。

 プロジェクションマッピングを使うこと自体には反対じゃないんだけど、演出が私の好みに合わないんでしょうね。瓦版のゴシップ記事が現代風だったり、現在の歌舞伎座を背景に噂話をする男女が現代語だったり、そこだけ現代にする必然性がないと舞台空間を虚構として楽しむ気分が途切れてしまう。あと、プロジェクションマッピングに映る録画上の人物と雪太郎(雪之丞)が会話する場面があったけど、どうしても台詞と台詞の間が空いてしまって、集中力が削がれてしまう。時空を超えた会話とか設定に必然性がないと、ちょっと辛いなぁ。あと、プロジェクションマッピングの絵のセンスが……娘道成寺の花子の踊りにメラメラ音を立てて燃える炎って、昭和のマンガですか。満天の星も過剰すぎて豆電球チックでした。

 たぶんコクーンで観たらそれなりに納得したかも知れません。あるいはベタベタのお涙頂戴演出で明治座だったら、そういうノリで観られたと思います。歌舞伎座で観るには、あの大きなハコとご見物の関心に合った見せ方が必要なんだろうと思います。

 玉三郎さまは最後の元禄花見踊りだけでも眼福、でも全体のお話からすると付け足し感が拭えない。久しぶりに立役の七之助さんに勘三郎さんの声や姿を見ました。中車さんは三役ぐらいだったらもっと演じ分けが映えただろうなと思います。鈴虫役の方は頑張っていましたが、もっと軽く笑いを取る方か、狂言回しのドラマを語る方か、どちらかに振った方がよかったんじゃないかと思います。
2014年9月に池袋演芸場で「流れの豚次伝」全10話かかった時に、第1話と第9話と第10話を聴いた。以来、落語家さんでは柳家三三さんとか、女流落語家さんとか、浪曲師や講談師もかけるようになった。動物が登場人物なのでマンガチックなのだが、演出しやすいのかな。

第5話「天王寺代官切り」姉御チワワのお菊/白鳥

第6話「男旅牛太郎」悪女メス猫マリー/浪曲: 玉川太福 三味線:玉川みね子

第7話「悲恋かみなり山」恋する乙女アライグマオスカル/白鳥

 4年ぶりとのことで、作者の白鳥さんにしてはちょっと練度が……という出来ではあったけど、自分の中ではミッシングリンクだった辺りのストーリーを聴けて、満足。
 客層が意外にシニア。流れの豚次を聴くのは初めてという方も多かった(玉川太福さんのファン?)。ところどころ、冷えながらも、暖かい客席。「お噺」として成立しているのだ。
2013年から毎年来ている下北沢本多劇場。猛暑の中を汗かきながら見るのが恒例なのですが、今年は梅雨寒で冷房対策に上着着て見る有様。
 最前列の席が取れ、ステージの蚊取り線香の匂いがわかり、志の輔師匠の持つ灯籠がよく見え、また仕草や表情までもよく見える席で、いつも以上に迫力を感じることができた。

 舞台の前半は人物相関パネルを用いて物語前半の解説。舞台や映画でお馴染みのお露新三郎はほんの一部で、むしろ幸助を主人公とした縦糸の物語から見れば横糸になる鮮やかな挿話。そのお露新三郎に絡んで出て来る伴蔵おみねの夫婦の物語がもう一本の縦糸。幸助が忠義者の仇討ちストーリーなら、伴蔵おみねは幽霊に見込まれたばかりに「成長」してしまう悪党の転落ストーリー。

 毎年、圓朝の「牡丹灯籠」を読み直して修正をしているとのことだけど、今年は「栗橋宿」の前半をカットして、関口屋伴蔵とおみねの夫婦喧嘩とその顛末にスポットを当てている。それによって、伴蔵という男が、より強調された印象。

 村上の鮭のエピソードも欠かせない、彩りおかず。
スタンディングオベーション。カーテンコール3回。主演の幸四郎丈は、原作のみなもと太郎さん、脚本演出の三谷幸喜さん、客演の八嶋智人さんに感謝を述べた。

 風雨、脆弱な和船での漂流、漂着、寒さと飢えの危機、壊血病、ロシア語、氷上の長旅、ロシア人の人なつこさに和んでも延々と続くお役所仕事、次々死んでいく仲間達……挙げればきりのない困難の中で、日本を離れて10年もの年月を、大黒屋光太夫は日本に帰るという一念で、チームを引っ張った。

 ただ、17人いた乗組員のうち、日本に戻ってこられたのは2人だけだった。

 その中で、帝政ロシアの地に日本語教師として残ると決めたふたりとの別れは、哀切を極めた。

 マンガ『風雲児たち』大黒屋光太夫編の中でもクライマックスのこの場面を頂点に、三谷かぶきの歌舞伎座デビュー作品はスタンディングオベーションで迎えられた。やっぱし歌舞伎役者が演じれば何でも歌舞伎になるんだなぁ。「カムチャッカ」とか「イルクーツク」とか、ロシアの地名でも義太夫になっちゃうんだから。

 歌舞伎座の普段の作品ではない洋装も素敵。特にエカテリーナ女帝は全身光っていた。ポチョムキンもロシア史屈指の人物である存在感。一方、犬橇を引いたシベリアンハスキーたちの衣装(着ぐるみというのは憚られる本気度)は歌舞伎座スタッフの本気を見た。

 10年もの歳月、見知らぬ土地を漂流しサンクトペテルブルクまで決死の旅を繰り返し、仲間達のほとんどを失いながらも日本まで還りついた光太夫と礒吉と他の面々を分けたのは何だろう。

 家族3人を見送って最後のひとりを生きる自分には、最後のランナーを生きることに勇気を与えてくれる作品だった。
落語と歌舞伎ブログになって久しいです。なかなか幕末関係の話題をまとめる時間が取れないですが、5月には日野に行き(今年の正月に行けなかったのは、大晦日に生後2-3ヶ月のにゃんずが我が家にやってきて、翌日の元日にお留守番させられなかったためです。結果、正月の神社仏閣のお参りは全部断念しました)、和泉守兼定を今年も拝んできました。
 ようやく、にゃんずをケージに入れなくても家の中に放し飼いで(それぞれ4.2キロになったので、これからの季節に2にゃんずをケージにぎゅうぎゅう入れて留守番させるのは酷です)、多少の悪戯はありながら、ほぼ終日留守番できるようになってきました。もちろん時間になったら適量がトレイに吐き出されるカリカリマシーンスペシャルと水飲み器、トイレが機能していれば、また室温26度を超える時は空調を適宜セットしておけば、です。
 これで来週に予定している歌舞伎座夜の部『月光露針路日本』を、猫の留守番を心配することなく、鑑賞できる環境になったとほっとしております。

 さて、掲題。久しぶりの小三治さん。2017年9月の大田区民ホールアプリコ大ホール(蒲田)以来でしょうか。

道灌/三之助
 きゅりあんから徒歩十分ほどのところに住んでらっしゃる三之助さん(大田区で落語会を定期的に開いているので大田区在住になると思います)ですが、会場直行直帰ではなく師匠の送り迎えがあるのだそうです。
 隠居さんとは何者かという噺の中で、最近悠々自適の身になった、あの方こそ「ご隠居さん」らしいのではないか、と。

千早ふる/小三治
 ちょっと長いマクラがあって。
 知ったかぶりの人についていろいろ言っている時に。「最近、あの人評判悪いですよ。山口の人が福岡に引越を考えているそうですよ」と、ちょっと政治ねた。
 熊さんに知ったかぶりの先生が話すトンデモ「千早ふる」の訳。

転宅/小三治
 高座に上がる時に転倒しかけて、声にならない悲鳴が出かかりました。80才だというし、持病の痛みもあって高座で正座のサポーターを置いてるとはいえ、上がり下りで転倒したら、骨折してしまうリスクもあるわけで。
 座布団でこけたのは初めてです、とぼやくともなく。
 石川五右衛門の蘊蓄の後に、「でも泥」から「転宅」へ。2年前とネタは同じだけど、今日この日この会でしか聞けない、力の抜けた「転宅」。至高。

TBS赤坂ACTシアタープロデュース志の輔らくご。2013年以来7年連続で見に来ている。

第一部: 大忠臣蔵〜仮名手本忠臣蔵のすべて
歴史上の赤穂事件と文楽や歌舞伎の作品である仮名手本忠臣蔵とは違う、ということから始まり、後者の作品解説。作品化されたのは赤穂事件から47年後(偶然なのか四十七士にかけての47年後なのか……?)。「仮名手本」の由来は、仮名手本のようにわかりやすい、いろは四十七文字と四十七士をかけた(しかも、いろは仮名を「と」で折り返すように縦書きすると、一番下の文字は「とかなくしてしす(咎なくして死す)」となる)、など諸説あり。大序から第四段までは季節が春、第五段と第六段は夏、第七段は秋、第八段以降は冬と一年の季節を描いている。など小ネタを含めた全自十一段のあらすじ紹介。ちなみに、これは後半の「中村仲蔵」を理解するために必要な仮名手本忠臣蔵第五段のご紹介で料金外のサービス、なのだそう(笑)。毎年聴いているけど、毎回新鮮。

第二部:落語「中村仲蔵」。
持ちネタにしている方は多いけど、志の輔さんはACTシアターの特性をつかって演出しており、芝居の場面ではピンスポットが花道に当たったり、ツケや太棹の音が響いたり、演劇的なところが素晴らしい。血筋によって役者の身分が決まっている時代に、稲荷町から名題にまで出世した中村仲蔵が、名題としての初役に忠臣蔵五段目の斧定九郎一役のみという嫌がらせを受けながら、従来のお役とはまったく異なる新しい斧定九郎の演出をつくりあげていく話。ブレークスルーに至るまでの呻吟、柳島の妙見様に願をかけて三七二十一日め、雨に降られて入った蕎麦屋で出会った浪人の姿にインスパイアされ、白塗り黒羽二重に赤い鮮血したたる斧定九郎を演じる。観客席から反応がなく失敗かと落胆するが、あまりの斬新さに声も出なかったというオチ。そして、今でもこの演出が色悪という新たなカテゴリーの悪役としてスタンダードに。

6時半開演なのに終演9時20分という長い公演。ダレ場が一箇所もない、素晴らしい公演。
ネタだしされてい「吉住万蔵」は初めて。
 圓生師のネタということで検索してみたら、もとは人情噺だったのが講談ネタになって、圓生師が講談の先生からいただいてまた工夫したらしい。今回、一時間半の長いお噺でどうも前半と後半で味わいが違うなと思ったら、前半は『通夜の烏』という怪談噺で独立した噺という演じ方もあるようで(圓生師の弟子、圓窓の五百席より)、これだと万蔵は怨念で殺される展開。
 談春さん版は鳴り物師をバンドマンにたとえて、女性が惚れてはならない3B(バンドマン・バーテンダー・美容師)のひとつ(どれも接客業から女あしらいがこなれているところがポイントかも)、万蔵も女の稼ぎを当てにするダメ芸人だけど魅力があったんでしょうと説得力をもたせる。前半、お稲が死んで怨霊となり万蔵が死の恐怖をクリアした後に夢オチ(ええっ)、後半に。吉原に出たお稲は万蔵を間夫としてふたつの見世を移り替えながらかなり阿漕な商売をし、彼女の営業トークを本気にした客のひとりに無理心中を仕掛けられ殺されてしまう。その通夜に絡んだしょうもない駄洒落がオチ……はは、近代小説のロジックでは無理筋な展開も落語ワールドならありですね。主人公格の万蔵が花魁に寄生しているダメ芸人で、まったく共感できないのですが、圓生師の時代には男性客中心に受け容れられたんでしょうか。

「百川」のマクラで、東日本大震災の年に日本橋三井ホールのこけら落としで、祭礼自粛のために使われなかった四神剣しじんけん(または四神旗しじんき)をホールに掲示したという談春さんの思い出話、その落語会に私いました。
 江戸で指折りの料亭「百川」(ペリー一行の二度目の来航の時に幕府の命でおもてなし料理担当のひとつになるほど名店)に山家育ちの百兵衛がお勤め初日で体験入店したところ、不具合が重なって築地の若い衆にご用を伺いに出て、とんちんかんなやり取りがいくつも起こるという噺。談春さんの「ぴいーっ」が可愛くて可笑しい。
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