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新選組・土方歳三を中心に取り上げるブログ。2004年大河ドラマ『新選組!』・2006正月時代劇『新選組!! 土方歳三最期の一日』……脚本家・制作演出スタッフ・俳優陣の愛がこもった作品を今でも愛し続けています。幕末関係のニュースと歴史紀行(土方さんに加えて第36代江川太郎左衛門英龍、またの名を坦庵公も好き)、たまにグルメねた。今いちばん好きな言葉は「碧血丹心」です。
 昨日発売だったのですが、入手したのは今日でした。買った途端に書店の椅子に陣取って一気読みしました(笑)。



 以下、ネタばれ風味の感想です。

☆★☆★

 いよいよ孝明天皇による日米通商条約への抵抗が本格的になり、大老に井伊直弼が就任し、安政の大獄が始まるという展開。一方、薩摩の島津斉彬公は西郷どんを片腕に、復古的な井伊大老のやり方を越えないといけないと決意します。

 先日の『大奥』第4巻の感想でも権力闘争の部分に面白さを感じてしまう読み手ですから、当然ながら、この巻でも政治、なかんずく権力闘争の面白さにわくわくしてしまうわけです^_^;。

 京都では若手公卿を扇動する岩倉具視が頭角を現してきます。岩倉家の夕食の場面はいつも関西風味で楽しい(関西の家庭の8割にはタコ焼き鉄板があるとか、お好み焼きをおかずにご飯を食べるのが普通だとか、俗説かも知れませんが、粉もん文化の関西を連想しました。今回もアレでしたし^_^;)のですが、幕府に煮え湯を飲ませるためなら(かつ、朝廷における自分の発言力を上げるためなら)自分の思想や信条は別として権力闘争の手段として口八丁手八丁な岩倉具視、いよいよ舞台を得たという感じです。
 白牡丹的には、天保時代の「妖怪」鳥居耀蔵とは立場も性格も違うものの、政治的な怪物という意味では肩を並べられるかと……でも、しぶとさとか底の知れなさは、岩倉具視の方が一枚も二枚も上手でしょうね。

 そしてまた、斉彬公が井伊大老について語る場面、手に汗を握った。悪意というか、己《おのれ》のために権力をふるう政治家よりも怖いのは、悪意なしに信念をもって粛清を始めるような井伊直弼だ、と。そして、名台詞。
「権力を掴んだ男は気づかぬうちに権力の奴隷になり果てるのだっ」
 その次の場面の斉彬公の表情に、『篤姫』で斉彬公を演じた高橋英樹さんの表情が重なって見えてしまったのですが(苦笑)……井伊大老を牽制するために今まで使うのを控えていた武力を用いることを決意する斉彬公のこの先を思うと、いよいよ幕末の混迷期が来たなぁと感じる次第。

 川路聖謨とか村田蔵六とかプチャーチンとか(笑)、幕末編始まって以来のお付き合いのあるキャラたちもそれぞれに姿を見せてくれるのが嬉しくもありますが、川路聖謨さんはとうとう左遷されてしまって、次にいつお会いできるかと(涙)。
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