12月28日の幕末ニュース

　今日も『篤姫』総集編を見る予定です。高視聴率だったせいか、何だか総集編の尺がいつもより長いような気がするのですが……？

福島
マスコット、愛称募集／いわき商工会議所青年部

　いわき商工会議所青年部は地域活性化事業の一環として、いわき市平の活性化キャラクターと愛称の募集を始めた。
　近代の都市計画の起点となった明治維新１４０周年にちなんだ取り組みで、平の歴史を見つめ直し輝く未来に向けたまちづくりや市街地の活性化を推進するのが狙い。

　　

群馬
高崎城遺跡　本丸の堀を一部確認

　高崎市高松町の高崎城遺跡から、本丸にめぐらしていた堀（本丸堀）の一部が同市教育委員会の発掘調査で見つかった。同遺跡からはこれまでに様々な遺構が見つかっているが、本丸の遺構が確認されたのは初めてという。１月１２日に市民を対象に現地説明会を開く。
　高崎城は１５９８年、徳川側近の一人で初代高崎藩主の井伊直政が築城した。歴代藩主の居城として使われたが、明治維新で廃城となり、その後、陸軍歩兵第１５連隊が置かれた。連隊の施設建設に伴い、堀は埋め立てられたという。

京都
「太鼓楼」の修復進む　西本願寺
幕末期に新選組が駐屯
「太鼓楼」の修復進む　西本願寺　幕末期に新選組が駐屯

　浄土真宗本願寺派の本山・西本願寺（京都市下京区）で、幕末期に新選組が駐屯した太鼓楼（たいころう）の修復工事が来年２月末まで行われている。
　宝暦１０（１７６０）年に建立された高さ１５メートル、２層入り母屋造り（内部は３階）の建物がいったん焼失後、寛政元（１７８９）年にそれまでの姿通りに再建された。
　修復工事は、老朽化した火災報知機を新調したり、放水銃１基を新設したほか、内部の筋交い部分の耐震補強や、かもいのゆがみの補正などの作業を進めている。新選組は慶応年間に屯所を壬生から西本願寺境内に移し、太鼓楼を見張り台として使ったり泊まり込んだ。太鼓楼前の案内板では、境内で隊士が大砲をとどろかせて門信徒を震えさせたエピソードが紹介されている。

奈良
【奈良のたからもの】高い鼻に赤褐色の肌は西域の面影濃く　伎楽面

　日本芸能史において、飛鳥・奈良時代に「伎楽（ぎがく）」と呼ばれる芸能があった。「呉楽（くれがく）」とも呼ばれ、『日本書紀』推古天皇２０（６１２）年の条に、百済からやってきた味摩之（みまし）が、桜井で呉の国の舞を少年に伝習させたのが始まりと記されている。
　当時は各大寺の法会（ほうえ）において、音楽に合わせながら練り歩く行道（ぎょうどう）や無言舞踊劇として伎楽は盛んに催されていた。しかし、こっけいで猥雑（わいざつ）な所作も含まれていたため、平安時代ごろには早くも廃れてしまい、舞は断絶し、かろうじて獅子舞や来迎会（らいごうえ）の練供養などに、仮面劇としての片鱗（へんりん）を垣間見る程度にすぎない。
　ところが、奈良においては伎楽の伝統は決して途絶えていなかった。南都楽人により明治２年まで、東大寺と興福寺の仏生会（ぶっしょうえ）の伎楽として辛うじて命脈を保っていたのである。
　この伎楽奉仕は、南都楽人にとって重要な活動の一つとされていたことが記録からうかがえる。幕末の楽人日記によると、毎年４月８日の両寺の仏生会に、行道とともに呉公（ごこう）、金剛、迦楼羅（かるら）の舞を、笛に合わせて舞っていたようである。