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新選組・土方歳三を中心に取り上げるブログ。2004年大河ドラマ『新選組!』・2006正月時代劇『新選組!! 土方歳三最期の一日』……脚本家・制作演出スタッフ・俳優陣の愛がこもった作品を今でも愛し続けています。幕末関係のニュースと歴史紀行(土方さんに加えて第36代江川太郎左衛門英龍、またの名を坦庵公も好き)、たまにグルメねた。今いちばん好きな言葉は「碧血丹心」です。
 『天地人』の初回視聴率は『篤姫』を上回ったそうです。
妻夫木『天地人』、『篤姫』初回視聴率を上回る24.7%でスタート
 「1997年以降の大河ドラマにおける初回視聴率は、これまで2004年の『新撰組!』が26.3%でもっとも高く」……ということですが、初回視聴率は期間平均視聴率とも相関はなさそうだし、まして自分が面白いと思うかどうかとも相関がないので、『新選組!』の記録を破られたとしても、別に構わないですね。
 ただ、「『新撰組!』じゃなくて『新選組!』だ!!」というお約束のツッコミだけは入れておきます(爆)。

滋賀
【東海道’09】第五十次 水口(滋賀県甲賀市)
 京都から伊勢へと続く街道の宿場として古くから栄えた。水口(みなくち)城は寛永11(1634)年、徳川家光上洛の際の宿館として築かれた。作事奉行は小堀遠州が務めた。
 明治維新で廃城となり建物や石垣のほとんどが処分された。が、昭和47年、県の史跡に指定されて以降、矢倉を復元し資料館を作るなど“地域の顔”としてよみがえった。
 旧本丸跡に入ると、大部分は高校のグラウンドになっていた。いぶかる生徒の視線を感じながら、注釈のない不親切な案内板を恨んだ。

 「注釈のない不親切な案内板を恨んだ」って……史跡案内板はちゃんとしておいて欲しいものです(涙)。甲賀市にはどうかお願いします。

鹿児島
薩摩藩の真宗弾圧逃れ 「隠れ念仏」手写し経典 江戸末期? 小林市の民家で発見
 薩摩藩(島津氏)が弾圧した浄土真宗をひそかに信仰する「隠れ念仏」で使われた手写しの聖教(しょうぎょう)(経典)や説教本が、旧薩摩領の宮崎県小林市の民家から見つかった。最も弾圧が激しかった江戸末期のものとみられるが、多くは失われており、現存する聖教でしかも手写本は極めてまれ。九州の隠れ念仏の歴史を伝える貴重な史料として注目される。
 見つかったのは、朝夕に読誦(どくじゅ)する宗祖・親鸞の「正信偈(しょうしんげ)」、親鸞の伝記「御伝鈔(ごでんしょう)」、本願寺八世・蓮如の「御文章(ごぶんしょう)」などの聖教類や説教のタネ本として写された「極楽道引」など計約20点。
 隠れ念仏研究の第一人者で元龍谷大学助教授(仏教史学)の星野元貞・大〓寺(だいがんじ)住職(65)=鹿児島県伊佐市=は「拷問や処刑が頻繁にあった薩摩藩の厳しい弾圧下でも、本山と同様の法要を行おうとしていたことが推察できる。説教本まであるのは信仰への必死さをにじませている」と注目している。
 幕末期の1835(天保6)年には、薩摩藩の財政改革に取り組んだ家老・調所広郷(ずしょひろさと)が、門徒による本願寺への上納で藩内の富が流出することを嫌って厳しい取り締まりを実施。摘発された門徒は約14万人に上ったという。今回の聖教類は「天保の法難」として伝わる同時期前後のものと推定される。
 聖教類が残されていた民家は、弾圧を逃れるため現在の鹿児島県霧島市付近から6代前に小林市の山奥に移ったという。聖教類を寄託された同市の浄信寺副住職・藤岡信了さん(74)は「印刷物の聖教は江戸時代にもあるが、禁教の南九州では当然手に入らず、口述などで写すしかない。300年の苦難の歴史を後世に残したい」と話している。

■隠れ念仏

 浄土真宗(一向宗)への弾圧が特に厳しかった薩摩藩や人吉藩などで、藩の目から逃れ洞穴や民家で隠れて行っていた信仰。薩摩藩では禁令が出された1597(慶長2)年から、1876(明治9)年の信教自由令まで300年近く続いた。弾圧の理由は「浄土真宗の平等の教えが封建制にそぐわない」「一向一揆を警戒」「本願寺への上納金が藩の財政を圧迫した」などとされる。
 正座させたひざの上に100キロを超える石を乗せ、骨を砕き絶命させるなど、自白や改宗を求める信者への拷問は激しかった。

※文中の〓は「山」の下に「品」



ブックレビュー
維新の系譜
 明治維新で活躍した人物といえば、誰もが西郷隆盛や坂本竜馬といった英傑を思い浮かべるのではないだろうか。彼らは維新を成し遂げた雄藩の出身である。
 ところが、なぜ江戸から遠い西南日本から雄藩が台頭したのかについては、歴史学では重要なテーマにもかかわらず、いまだに理由は定まっていないし、ましてや今日ではそのような研究もなかなか見ることができなくなってしまった。よって本書は、維新を主導した薩摩藩から、その要因を導き出そうとした貴重な成果といえる。
 著者は、昨年に人気を博したNHK大河ドラマ「篤姫」の時代考証も手がけた、有名な薩摩藩の研究者である。意外かもしれないが、諸藩では大名自らが組織を動かすことは少なく、むしろ家老を中心にした重臣たちによって運営されることが多かった。
 そこで著者は、これまであまり注目されてこなかった、あるいは評判の良くなかった家老にあえて注目する。多くの犠牲者を出した宝暦治水を指揮した平田靱負、琉球密貿易などを通して莫大(ばくだい)な借財を整理した調所広郷、そして薩長(さっちょう)同盟から大政奉還までをリードしながら35歳の若さで死んでしまった小松帯刀の3人である。
 彼らの事績を追い続けた著者は、家老のリーダーとしての能力の高さが維新への道を切り開いたこと、そこに「維新の系譜」があることを見いだす。すなわち、西南雄藩が台頭した要因を、江戸から遠方という地理的条件ではなく、藩政において家老が果たした役割の大きさに求めているのである。確かに説得力があるが、これが薩摩藩だけのことなのか、それとも長州・肥前・土佐藩といった、ほかの雄藩にも同じことがいえるのか、今後の研究の進展を待ち望むことにしたい。
 さて、今年は島津氏が琉球王国を征服して、ちょうど400年である。おそらく沖縄県では、その歴史的意義をあらためて問うイベントが開催されるに違いない。そのとき「征服された琉球王国」だけではなく、「征服した薩摩藩」にも注目しなければ、琉球支配の真実は見えてこないのではないだろうか。
 つまり、本書は、琉球史の理解を深めることができる、重要な一冊といえるだろう。(武井弘一・琉球大学法文学部准教授)

 琉球史の視点を含めた、興味深い感想です。

【書評】『みのたけの春』志水辰夫著
これぞ熱いシミタツ節

 ラストの絶唱が胸をうつ。初期の作品に横溢(おういつ)していたシミタツ節がある。
 “暗かった。なにも見えない。それを歩いた。これが自分の道なのだ。これからも歩いて行かなければならない道なのだ。/行かなければならなかった。帰らなければならなかった。/母が待っている。/たったひとりの親が待っている。”
 修羅場をくぐったあとの帰り道、これまでを振り返り、いまある自分を見つめ、いかに生きていくのかを数十行で歌うように表明する。絶望の中からの第一歩、これからもかわらず生きていく覚悟。それを格調高く謳(うた)いあげ、読者にも生きる喜びや高揚感を与える。これこそ志水辰夫、これこそシミタツ節だ。
 時代は幕末。あと数年で大政奉還がなされる時代に、郷士の清吉は、北但馬の農村で病身の母と静かに暮らしていたが、私塾仲間の民三郎が刃傷沙汰(にんじょうざた)を引き起こし状況がかわる。民三郎の4人の弟妹たちを助けるためには、かつての友を追わなければならなくなる。
 激動の時代であり、「新しい国」づくりのためにみなが浮足だち、京へとむかうのに、清吉は動こうとしない。自分の身の丈にあった暮らしで充分ではないかと思っていたからだが、時代と状況がゆるさず、刀を持って対決へと向かう。
 冷戦時代もとうに過ぎ去り、ヒーローが対峙(たいじ)する巨大な敵も謎もない。ミステリ的要素はなく、一人の青年の成長のドラマがあるだけだ。敵との強烈な戦いや悲劇的な状況への追い込みが弱いためにカタルシスは薄いが、それでもダイナミックな感情の発露ともいうべきシミタツ節が熱い。
 おそらく作者はずっと時代小説を書いていくのだろう。制約のある時代小説のほうが人間としての矜持(きょうじ)や信条が切実だし、謳いあげるシミタツ節に適しているからだ。長年のファンとしては、冒険小説の時のようなカタルシスと高揚感の両方を求めたい部分もあるけれど、内面のドラマを調べ高く刻み込むシミタツ節の完全復活を喜びたい。(集英社・1890円)

 評・池上冬樹(文芸評論家)

 ミステリの中でも「冒険小説」「ハードボイルド」に分類される分野で著名だった志水氏が時代小説に参入ですか……機会があれば手にとってみたいと思います。
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