2月16日～17日の幕末ニュース

今日の関西は雨模様になりました。

滋賀
【湖北】歴史ロマン漂う安藤家
離れ座敷「小蘭亭」公開

　長浜市元浜町の旧北国街道沿いに残る旧家・安藤家の離れ座敷「小蘭亭」が１８日まで特別公開されている。
　安藤家は、豊臣秀吉が長浜城主だった時代から明治維新まで、長浜の自治をつかさどってきた長浜十人衆の家系。現在の安藤家の本屋は明治末期に建設された。１９９８年に長浜市が借り受けて「北国街道安藤家」として一般に公開している。

京都
京都市指定文化財に４件
長楽寺本堂など

　京都市は１６日、市文化財保護審議会（上田正昭会長）の答申を受け、京都市東山区の長楽寺本堂（建造物）など４件を市指定文化財にすることを決めた。京都市の指定文化財は３１１件となった。
(中略)
【有形民俗文化財】大船鉾装飾品１２１点（下京区・四条町大船鉾保存会）＝祇園祭後祭の最後尾を巡行した大船鉾の装飾品。幕末の蛤御門の変で焼失後、地元が保管してきた。綴れ織などで作られた豪華な懸装品。御神面は古く、江戸期以前の可能性を残す。

山口
クジラ通じて観光促進、下関・長門交流事業協が発足

　古式捕鯨で栄えた長門市と、近代捕鯨でにぎわった下関市が１６日、クジラを通じて観光促進などを図る「下関・長門鯨文化交流事業推進協議会」を発足させた。両市のほか、市民団体「下関くじら食文化を守る会」（事務局・下関市）と「長門大津くじら食文化を継承する会」（同・長門市）を加えた協議会で、両市でタスキをつなぎ合うように約３００年間続いた捕鯨の歴史を、観光の発展などにつなげる。
(中略)
　長門市は江戸時代の１６７２年ごろに捕鯨開始。船の上から漁師がもりを投げて打ち込む方式で、日本海でセミクジラなどを捕獲、幕末ごろに衰退した。くじら資料館や鯨墓などがある。

コラム
【ひとすじの蛍火－吉田松陰　人とことば】夏編（１９）大和魂

■「衆人から蔑（さげす）まれ、虐（しいた）げられているときこそ、真の英雄か否かが分かる」

　案外、しられていないことだが、吉田松陰と金子重之助（しげのすけ）の「渡海失敗」は、海外でも報じられた。徳川幕府が鎖国から開国にかじをきりつつあったことで、日本への関心が高まっていたからだ。
　フランス中東部を代表する都市リヨンの自宅で、Ａ・ヴィリオン少年は、地元紙を読んでいた兄から声をかけられた。
　「おい！　面白い記事が載っているぞ。小舟に乗った日本人青年が、ショーグン（将軍）の厳重な警戒網をかいくぐって米国の軍艦に乗り込んだ。この勇敢な青年が死を賭して『米国に連れて行ってほしい』と懇願してるにもかかわらず、米国の海軍提督（ペリー）は頭からはねつけたらしい。『米国人の頑迷は実に嘆かわしい次第である』だってさ」
　ヴィリオン少年が父にこのことを報告すると、父も「まさに米国人だ。法律一点張りの頑固屋だ」と憤慨した－。
　成長した“ヴィリオン少年”は明治維新後、宣教師として来日した。そして、新聞で読んだ日本人青年が松陰だったとしり、「アメリカの頑迷ささえなかったなら、この立派なサムライは日本にとってどれほど貴重な愛国者となったことか」と嘆息したという。

　興味深いエピソードです。