4月7日の幕末関係ニュース

　本日もぽつぽつ集まりました。



北海道

市史編さん室 本年度で廃止

　函館からのニュースで、どきっとしました。

　「２００６年度の函館市史『年表編』発行で、３６年間にわたる作業が完結する市の市史編さん室は、本年度で廃止される。ただ、編さん室が果たしてきた機能や役割は存続させる方針。今後、収集した史料を含め、どのような形での機能の継承が望ましいか、市は秋ごろまでに方向性を出したい考え」。

　「菅原繁昭室長は『誤解を恐れず言えば、文書や文献そのものの生史料は集めない方針で編さん作業を進めてきた。市立図書館や道立文書館、国立国会図書館などが所蔵する史料をマイクロフィルムに収め、複製して活用している』と話す。古書市場などに出回った価値ある史料は図書館の郷土資料購入費で入手し、図書館所蔵とすることで一般にも利用できるようにしている」。

　「マイクロフィルムからの複製物は、箱館奉行時代の文書や外務省外交史料館から取り寄せた露領漁業の文書など多彩だ。刊行物は、全国各地の自治体史や歴史研究書などさまざま。寄贈を受けた歴史資料も図書館や博物館に収めることの了解を得て、共有している」。

　函館のキトラさんのブログ「函館のニュースな出来事。とか。」の4月5日付記事「函館市史、ついにデジタル公開！」を読んで二日後だっただけに、「え、もう解散ですかっ？(汗)」という感想ですが、デジタル公開も今年度の計画の内なんでしょうね……特に、先日函館市立中央図書館で拝読した、箱館戦争が記述されている第二巻のデジタル公開を楽しみにしています。



横浜

ペリーが贈った置き時計　横浜で公開、５月７日まで

　「幕末に来日した米提督ペリーが下田（静岡県）に滞在中、幕府の中堅役人だった山本謙兵衛に贈ったとされる『ペルリ時計』が８日から、横浜市中区の横浜開港資料館で公開される」。

黒船ペリーの贈り物、置き時計発見…横浜の民家

　「江戸幕府の公式文書には、山本が嘉永７年（１８５４年）に、浦賀奉行組同心から下田奉行組与力として派遣されたと記され、下田でペリー一行を接待した様子などを記録した山本の回顧録『ペルリ時計来歴』に、『時計を贈られた』との記述があることなどから、ペリー艦隊から贈られた時計に間違いないと結論付けられた」。



鹿児島

日本初の溶鉱炉　発掘で基礎部分を確認　ものづくり研究会　水路から樋も発見

　「江戸時代末期、薩摩藩が進めた近代化事業の集成館事業を研究する薩摩のものづくり研究会（代表・長谷川雅康鹿児島大教授）と尚古集成館は３月、鹿児島市吉野町の鶴嶺神社境内で、日本で初めて造られたという溶鉱炉（洋式高炉）の３回目の発掘調査を行った」。

　「溶鉱炉は薩英戦争や西南戦争などで破壊され、今回の調査は特定されていない溶鉱炉の位置を確認するのが主な目的だった。調査は、幕末に集成館を訪れた佐賀藩士が描き残した『薩州鹿児島見取絵図』と、地下レーダー探査に基づき、溶鉱炉が存在した可能性が高い同神社で実施した」。



沖縄

豊見城、土佐清水が熱戦　ジョン万カップ少年野球

　「第10回豊見城市教育長杯(ジョン万カップ)少年野球交流大会(主催・市教育委員会)が1日、豊見城市の瀬長島球場で行われた」……最近は幕末キーワードがあっても現代の話題になるトピックはあまり掲載しないのですが、沖縄で「ジョン万カップ」というのがいいなぁと思って取り上げました。ジョン万たちが日本に帰国した時、上陸したのが沖縄だったんですよね。



社会

【トレンドランナー】社員研修、就活に「武士道」精神注入

　「ビジネスに生かす武士道――。人材教育会社『Ｌｉｎｅ　Ａｇｅ（ライン　エイジ）』取締役の柚木百代さんは、和の良さが見直され復活しているのに歩調を合わせ、正々堂々の態度、剛直の精神、『武士道』に着目し、社員研修や就活指導に取り入れている」。

　「柚木さんは、代々続く武家の家系で跡取りを生み育てた。４９代目は幕末の近江膳所（ぜぜ）の６万石の城主だったという。武士道が生活の中にあった。男の子は、家庭内では敬語で話すことや、相手に配慮した行動をできるようにしつけを徹底した」。