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新選組・土方歳三を中心に取り上げるブログ。2004年大河ドラマ『新選組!』・2006正月時代劇『新選組!! 土方歳三最期の一日』……脚本家・制作演出スタッフ・俳優陣の愛がこもった作品を今でも愛し続けています。幕末関係のニュースと歴史紀行(土方さんに加えて第36代江川太郎左衛門英龍、またの名を坦庵公も好き)、たまにグルメねた。今いちばん好きな言葉は「碧血丹心」です。
 生活環境が大きく変わった第1週を終え、無事にシルバーウィーク突入です。今日は、針灸の施療を受けたり、ジムでゲルマバス・サーキットトレーニング・バランスボールと、癒し&リフレッシュ三昧でした。

北海道
創立150周年の歴史一冊に…函館カトリック元町教会 5年かけ「記念誌」完成
 今年、創立150周年を迎えた函館カトリック元町教会(元町15、ジェル・ロー神父)はこのほど、記念誌「栄光百五十年」を発行した。信者5人による記念誌編集委員会が約5年の歳月をかけて完成させた。同委員は「歴代の神父、信者たちが貴重な資料を残してくれたおかげ。この一冊から教会がさらに発展することを願う」と完成を喜んでいる。
 同教会は函館が開港した1859(安政6)年11月、パリ外国宣教教会のメルメ・カション神父が称名寺(旧函館弥生小校舎付近)境内の建物の提供を受け、小聖堂としてたのが始まり。現在、元町にあるゴシック式、鉄筋コンクリートの建物は1921(大正10)年の大火に見舞われた後、23(同12)年に補強修理し建てられた。
 節目を迎え、記念式典委員会などが立ち上がり、記念誌編集は2004年12月から始まった。長い歴史を象徴する重厚な表紙には、同教会信者から公募したタイトルが書かれている。「神に栄光」から付けられたという。始めに150周年記念慶祝歌を紹介。函館山のふもとにある荘厳な聖堂で響く祈りの声が150年続くことを感じさせている。
 内容はおおよそ5つに区分され、歴代司祭の紹介から聖堂内外の抄録、1946年から発行されている教会広報誌「鐘声」からみる教会の軌跡、46年に当時のフィリップ・グロード神父が創設した劇団活動や思い出話で振り返る教会の諸相、そして思い出の写真集と年表と続く。ほかの教会の100年記念誌などを参考にし、函館市史編さんにも尽力した故久保田恭平さんが残した大量の資料のほか、100を超える文書、書籍を参考にした。編集委員は「命がけで作って仕上げた感動はあるが、教会はさらに発展するので、これで良かったという締めくくりの言葉は使いたくない」と話す。
 A4判、203ページ。500部作成し、信者やカトリックの学校など関係者に配布。市立函館博物館、函館市中央図書館に寄贈を予定している。同教会では21日午前11から記念ミサ、午後1時から30分間、マリア会館の展示見学を行う。


青森
旧斗南藩士・廣澤安任の本出版
 日本初の近代洋式牧場の開設や青森県の誕生に深くかかわった旧斗南藩士・廣澤安任(1830~91)の足跡をたどった本を、安任の縁戚にあたる八戸市の会社役員廣澤安正さん(59)が出版した。
 廣澤安任は戊辰戦争で敗れた会津藩が上北、下北、三戸郡などに移住して興した斗南藩の代表的人物。1871(明治4)年の廃藩置県 によりできた弘前、黒石、斗南、七戸、八戸などの各県を合併して「青森県」を誕生させるために尽力した。また、現在の三沢市谷地頭に日本初の洋式牧場を開設したことでも知られる。
 著者の廣澤さんは安任の兄の末裔(まつえい)。三八斗南会津会会長、斗南藩研究会会長、八戸ニュータウンまちづくり協議会会長などを務めている。
 「会津・斗南人の精神に活(い)きる 活人剱 活人農」と題した本は6部構成。安任 の波乱に満ちた人生、当時の時代背景、大久保利通をはじめ安任とかかわった人々のことなどについて、「斗南藩士の末裔」を自負する廣澤さんが思いを込めて執筆した。
 廣澤さんは「教科書などの歴史認識は東京中心だが、斗南人から見た歴史をまとめてみたかった。幕末や明治維新の歴史について、県南地方で調べている人が少ないので、この本を世に問いたい」と、反響を期待している。
 本書は八戸市の伊吉書院刊。1890円。


山形
兄弟都市縁に来鶴 鹿児島「同学舎」 富塚市長も歓迎、旬味わう
 鹿児島県から東京に進学した男子大学生のための寮「鹿児島奨学会同学舎」(東京都日野市)の寮生たちが17日から19日までの日程で、庄内地方を訪問、兄弟都市の鶴岡市を中心に庄内の文化や歴史に触れた。
 同学舎は、元薩摩藩主の島津忠義公などによって設立された「島津奨学金」を母体にした財団法人・島津奨学資金が1904(明治37)年に東京・本郷台町の下宿屋を買い取り、鹿児島出身者の学生の宿舎としたのが始まり。その後、06年に本郷追分町へ、80(昭和55)年に現在の日野市へ移転した。現在は東大や一橋大、早稲田大などに通う男子学生27人が在籍している。
 同学舎では毎年、舎生の見聞を広めるために海外や国内での研修旅行を実施。今年は兄弟都市の盟約締結40周年を迎えた鶴岡市をはじめとする庄内地方を訪れることになった。
 一行は17日午後に庄内入り。18日は鶴岡市立加茂水族館と致道博物館を見学した。昼食は、鶴岡市の招待で同市馬場町の和食レストラン「百けん濠(ぼり)花てまり」へ。富塚陽一市長が「明治維新以降、鹿児島と鶴岡は縁が深まり、1969年に晴れて兄弟都市となった。庄内を存分に楽しんでもらいたい」と歓迎の言葉。いも煮汁や庄内浜産の鮮魚の刺し身などを味わった。
 一行の団長を務める現王園浩士さん(21)=東大農学部3年=は「庄内の町並みは、どこか鹿児島を思い出すような落ち着いた雰囲気。食べ物はどれもおいしく、誰もが親切。これを機に東京の山形県人学生寮との交流を始めたい」と話していた。


鶴岡で西郷隆盛の足跡学ぶ 鹿児島出身・東京の大学生ら
 鶴岡市の兄弟都市・鹿児島市出身者などが入る東京の男子大学生寮「鹿児島奨学会同学舎」の舎生ら20人が18日、鶴岡を訪れた。致道博物館や松ケ岡開墾場などをめぐり、戊辰(ぼしん)戦争後、西郷隆盛(南洲)との「徳の交わり」から始まった両地域のつながりや、庄内に深く根付く西郷の足跡を学んだ。

 同学舎は、旧薩摩藩主・島津忠義公らが設立した財団法人・鹿児島奨学会が運営する学生寮で、100年以上の歴史を誇る。東大、一橋大、早大、慶大などの学生27人が舎生として在籍。見聞を広めることを目的に、国内旅行や古典芸能鑑賞など独自の研修事業を行っている。

 今回、戊辰戦争で官軍に抵抗した庄内藩に対し、西郷が寛大な措置をとったことが縁で始まった鶴岡と鹿児島の地域交流。兄弟都市盟約40周年の節目を迎え、研修旅行の一環として初めて庄内の地を研修先として選んだ。

 この日、致道博物館を訪れた一行を旧庄内藩18代当主の酒井忠久同館長が案内役を務めた。酒井館長は、庄内藩の歴史や西郷に関する所蔵資料などを紹介しながら、薩摩に多くの影響を受けた庄内の姿を丁寧に説明した。

 研修旅行の幹事を務める東京大3年の現王園(げんおうぞの)浩士さん(21)=鹿児島市出身=は「初めての庄内だが、先人たちのつながりの深さに驚いている」と感想を述べ、同舎寮長で東京外国語大3年の中釜聖史さん(21)=南さつま市出身=は「もっと両地域の歴史を学び、この縁を大切にしていきたい」と話していた。

 一行は、19日、酒田市の南洲神社や南洲会館などを訪れる。


栃木
足利で来月、樺崎寺跡のシンポ 中世史上の意義学ぶ
【足利】「足利学校と足利氏の遺産」の世界遺産登録を目指す市は、来月11、12の両日、市民会館別館でシンポジウム「日本中世史に足利氏が残したもの」を開催する。足利氏の遺産のうち国史跡樺崎寺跡について、発掘調査の成果を踏まえ、さまざまな観点で中世史上の位置付けを学ぶ。浄土庭園の復元など本格的な整備事業に着手する市は、シンポを通し多くの県民に同寺跡への理解を深めてもらいたいとしている。
 樺崎寺は源姓足利氏2代目の足利義兼が1189年に創建したといわれる。足利氏の廟所として浄土庭園や多くの堂塔が整備された。運慶作の大日如来坐像が納められていたことでも有名。明治維新後の神仏分離令で廃寺となったが、2001年に「樺崎寺跡」として国史跡に指定された。
 1日目は、市教委文化課職員が発掘調査の内容を報告した後、中世墓制に詳しい狭川真一元興寺文化財研究所部長が「武門の覇者足利氏の廟所」と題し基調講演する。
 2日目は、日光市・観音寺の千田孝明住職が「足利義兼の事績」、成城大大学院の大沢慶子さんが「足利氏の彫刻」、京都造形芸術大の仲隆裕教授が「足利氏の作庭」、鶴見大の河野真知郎教授が「鎌倉の足利氏」と題してそれぞれ講演。足利氏が中世史に何を残したかをテーマに全員でパネルディスカッションを行う。
 市教委文化課の担当者は「足利氏は鎌倉時代から室町時代にかけて政治、文化をリードしてきた。その先祖の地である足利に中世史に残る多くの遺産があることをもっとクローズアップさせたい」と話している。
 シンポは定員200人。参加は無料だが、事前に申し込みが必要。問い合わせは市教委文化課電話0284・20・2230。


東京
界隈ルポ 麹町(こうじまち)(千代田区)
 江戸時代、武家屋敷の地として栄えた番町麹町周辺。明治維新や関東大震災を経て、戦前まで江戸の屋敷が残っていたというが、戦災で焼け野原に。戦後建てられた邸宅の多くもマンションや商業ビルへと姿を変えた。


神奈川
大・開港展:横浜美術館で開幕
 開港前後の変革期に生まれた美術工芸品を集めた「大・開港展~徳川将軍家と幕末明治の美術」(毎日新聞社など主催)が19日、横浜市西区の横浜美術館で始まった。横浜開港150周年と同美術館開館20周年の記念企画。11月23日まで。
 江戸後期の将軍、大奥ゆかりの調度品、開港期の横浜港を描いた浮世絵や写真など約220点が展示されている。昨年のNHK大河ドラマの主人公、篤姫が輿(こし)入れの際に持参した、桜島を描いた掛け軸もある。
 午前10時の開場一番乗りは、家族3人で訪れた東京都武蔵野市の会社員、奥橋健午さん(43)で「戦国史が好き。貴重なものがあると楽しみにして来た」と笑顔で話した。
 開館は午前10時~午後6時(金曜は午後8時まで、木曜休館)。同館電話045・221・0300。


大・開港展:横浜で開幕 幕末・明治期の美術工芸品集め
大・開港展 横浜で開幕 幕末・明治期の美術工芸品集め
<大・開港展>横浜で開幕 幕末・明治期の美術工芸品集め
 開港前後の変革期に生まれた多様な美術工芸品を集めた「大・開港展~徳川将軍家と幕末明治の美術」(毎日新聞社など主催)が19日、横浜市西区の横浜美術館で始まった。横浜開港150周年と同美術館開館20周年の記念企画。11月23日まで。
 江戸後期の将軍のほか、大奥ゆかりの調度品、開港期の横浜港を描いた浮世絵や写真、明治期の西洋画など約220点が展示されている。昨年のNHK大河ドラマの主人公、篤姫が輿(こし)入れの際に持参し、ドラマにも登場した、桜島を描いた掛け軸もある。
 午前10時の開場一番乗りは、家族3人で訪れた東京都武蔵野市の会社員、奥橋健午さん(43)で「戦国史が好き。タイトルに引かれ、貴重なものがあると楽しみにして来た」と笑顔で話した。
 開館は午前10時~午後6時(金曜は午後8時まで、木曜休館)。同館電話045・221・0300。


大・開港展:きょう開幕--横浜
 幕末・開港から明治に至る政変下で生まれた多様な美術工芸品を集めた「大・開港展~徳川将軍家と幕末明治の美術」(毎日新聞社など主催)の開会式が18日、横浜市西区の横浜美術館で開かれ、徳川恒孝・徳川記念財団理事長らがテープカットした。19日に開幕する。横浜開港150周年と同美術館開館20周年の記念企画。逢坂恵理子館長が「将軍家の至宝、さまざまな美術工芸品を堪能していただきたい」とあいさつした。
 11月23日まで、午前10時~午後6時(木曜休館。金曜は午後8時まで)。入館料は▽一般1000円▽大学・高校生700円▽中学生400円▽小学生以下、障害者手帳保持者と介護者は無料(土曜のみ高校生以下も無料)。問い合わせは同美術館(電話045・221・0300)へ。


大・開港展:横浜美術館で開会式、開幕は19日
<大・開港展>横浜美術館で開会式、開幕は19日
 幕末・開港から明治に至る政変下で生まれた多様な美術工芸品を集めた「大・開港展~徳川将軍家と幕末明治の美術」(毎日新聞社など主催)の開会式が18日、横浜市西区の横浜美術館で開かれ、徳川恒孝・徳川記念財団理事長らがテープカットした。19日に開幕する。
 横浜開港150周年と同美術館開館20周年の記念企画。逢坂恵理子館長が「将軍家の至宝、さまざまな美術工芸品を堪能していただきたい」とあいさつした。
 11月23日まで、午前10時~午後6時(木曜休館。金曜は午後8時まで)。入館料は▽一般1000円▽大学・高校生700円▽中学生400円▽小学生以下、障害者手帳保持者と介護者は無料(土曜のみ高校生以下も無料)。問い合わせは同美術館(電話045・221・0300)へ。


大・開港展 -徳川将軍家と幕末明治の美術-
 横浜開港150周年と開館20周年を記念。江戸から明治へと受け継がれた、芸術と文化の粋を堪能する。今から150年前、修好通商条約によって横浜など5港が開港し、鎖国体制が終幕。時代が江戸から明治へと大きく変貌した。開港にともなう政変の大きなうねりの中で、芸術や文化がどのように変わっていったのか、その流れを明らかにする。
 第1部では徳川将軍家ゆかりの品々を通して幕末の美術の粋を紹介。第2部では開港によって揺れ動く時代の流れをさまざまな史料から読み解く。第3部では明治の開港を経て新しく生み出された美術を紹介。激動の時代の中で、何を受け継ぎ何を生み出していったのか、美術品や史料を通して検証する。


特集:大・開港展-徳川将軍家と幕末明治の美術 あすから横浜美術館
◇激動の時代映す作品数々
 今年は横浜開港150周年。国家体制の大きな変革のうねりは、美術の分野にも影響を及ぼした。開港前後の激動の時代を、多彩な美術品を通して考察する「大・開港展--徳川将軍家と幕末明治の美術」が19日から11月23日まで、横浜美術館で開かれる。幕末の歴代将軍らが大事にしてきた美術品・調度品、明治政府の文化政策のもとで制作された工芸品、絵画など約230件を紹介する。【岸桂子】
 開港150周年と、横浜美術館の開館20周年を記念する本展は3章構成。第1章では、徳川将軍家ゆかりの美術に焦点を当てる。歴代将軍で在位最長を誇った十一代家斉(いえなり)が大事にした繊細な銀細工、大奥に飾られた豪華な屏風(びょうぶ)絵、歴代将軍の肖像画などが並ぶ。
 中でも注目したいのが、薩摩藩御用絵師、柳田龍雪(りゅうせつ)の「薩州桜島真景図」。篤姫(あつひめ)(天璋(てんしょう)院)が十三代将軍家定に嫁ぐ際、養父島津斉彬(なりあきら)が持たせたと伝えられている。鹿児島湾から桜島を望む美しい風景は、故郷を後にした篤姫の心の支えになったことだろう。
 第2章は、開港期の横浜の様子を、史料や絵画で紹介。開港後は外国人宣教師や商人らが行き交い、国際都市へと変ぼうした。にぎわう横浜の港や商館などを描いた「横浜浮世絵」が多数出版されたのはこの時期である。
 3章の核は、横浜ゆかりの作品を中心に、新時代を彩った斬新な絵画や工芸品の数々。陶磁器や漆器などの工芸品は、欧米に対抗できる近代産業のない日本にとって、生糸や茶と並ぶ主要輸出品となった。代表的な作家の一人が、陶芸家の初代宮川香山。京都の生まれだが、維新後、輸出用陶磁器をつくるため横浜で窯を開いた。過剰なほどの装飾性は、万国博覧会でも高く評価された。また、和装の外国人肖像は、土産物として人気を博した。
 近代横浜を代表する経済人、原三渓(さんけい)は、美術のパトロンとしても知られる。原が支援した下村観山、小林古径らの日本画を紹介する。
 そのほか、高橋由一らの油彩画、将軍を退いた後は趣味の世界に没頭した徳川慶喜の絵画・写真なども展示。激動の時代の日本美術を確認できる、またとない機会である。

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 《会期》9月19日(土)~11月23日(月・祝)。木曜休館。入館時間は午前10時~午後5時半(金曜は午後7時半まで)。
 《会場》横浜美術館(横浜市西区みなとみらい3の4の1、電話045・221・0300)
 《観覧料》一般1000(900)円、大学・高校生700(600)円、中学生400(300)円。かっこ内は20人以上の団体料金。毎週土曜は高校生以下無料(生徒手帳・学生証を提示)。敬老の日(9月21日)は、65歳以上無料(年齢を証明するものが必要)。開港記念日(11月3日)は、観覧料が20%割引。

主催   横浜美術館、財団法人徳川記念財団、毎日新聞社
特別協賛 財団法人横浜開港150周年協会
後援   横浜市、NHK横浜放送局


静岡
吉田松陰の情熱に触れる 蓮台寺温泉(静岡県)
 1859(安政6)年、今から150年前の10月に安政の大獄で処刑された吉田松陰。時に数えで30歳、今の私と同じ年だ。

 その5年前、海外密航を企てた25歳の松陰は下田に来た。海岸にペリー艦隊を見に行き、他藩の藩士と会い、幕府の役人を訪ねる。意外に大胆だ。「役人もペリーの応接で手いっぱいだったんじゃ」と市史編纂(へんさん)委員の佐々木忠夫さん(73)は笑う。編纂室からは下田湾が一望できる。黒船に向かって必死に小舟をこぐ姿が浮かぶ。さぞ疲れたろう。

 疥癬(かいせん)(皮膚病)を患った松陰は蓮台寺温泉を訪れ、医師・村山行馬郎の家に身を寄せる。密航は大罪だが、村山は隠し通した。「松陰には、正しいと思ったことに周りを巻き込むパワーがあったんでしょうね」と村山邸(現・吉田松陰寓寄処)ガイドの前原輝雄さん(67)。飾られている肖像画は、なで肩でほっそりしている。いかにも「先生」といった風貌(ふうぼう)だが、秘められた情熱の一端に触れた気がした。

 密航は失敗し、松陰らは罪人となる。その後、故郷の萩で謹慎し、「松下村塾」で維新の志士を数多く育てた。

 「短い人生でも、必ずその中に四季がある」。処刑前日に書き上げた遺書「留魂録」で松陰は語る。塾の門人に種子を残したのが彼の秋なら、大望を胸に小さな風呂で疥癬の肌をこすっていたのは夏だろう。村山邸から小道を歩いて数分の蓮台寺荘で、豪華な風呂につかりながら考えた。今、私はどの季節にいるんだろう。

(文・根岸華奈子 撮影・真田弘宣)

    ◇

●蓮台寺温泉 約1300年前に奈良時代の僧侶・行基が発見したと伝わる。湯量が豊富で、下田温泉の旅館・ホテルにも供給されている。石畳の遊歩道「湯の華小路」沿いには源泉がわき出す。無料の足湯もある。天神社には重文の「大日如来坐像」が安置されている。問い合わせは下田市観光協会(0558・22・1531)

●蓮台寺荘 二つの大浴場と三つの貸し切り風呂がある。日帰り入浴は正午~午後7時半、1000円。1泊2食付き1万6000円から。問い合わせは0558・22・3501。

●吉田松陰寓寄処 松陰の入った風呂が今も残る。前原さんらガイドが、松陰の下田での足取りを地図を使って解説してくれる。県指定文化財。100円、小中学生50円。午前9時~午後5時。(水)休み。問い合わせは下田市教委(0558・23・5055)。

●弁天島 米艦に小舟で乗り込む直前、松陰と弟子の金子重輔はこの島のほこらに潜んでいた。今は陸続きで、近くには2人の銅像「踏海(とうかい)の朝」がある。伊豆急下田駅からバスで5分、徒歩なら20分ほど。

    ◇

(2009年9月15日、朝日新聞マリオン欄掲載記事から。商品価格、営業時間など、すべての情報は掲載時点のものです。ご利用の際は改めてご確認ください)


石川
オリジナル劇:加賀藩主の苦悩と葛藤描く 「宵月」19~21日上演--金沢 /石川
オリジナル劇:加賀藩主の苦悩と葛藤描く 「宵月」19~21日上演--金沢 /石川
◇ライブハウスで--脚本は店長、常連客が出演
 激動の幕末を舞台に、加賀藩主の苦悩と葛藤(かっとう)を描いたオリジナル劇「宵月」が19~21日の3日間、金沢市下近江町のライブハウス喫茶「メロメロポッチ」で上演される。脚本は店長の熊野盛夫さん(39)。常連客10人が前田家の人びとを演じる。本番を前に、熱の入った演技で練習に励んでいる。【澤本麻里子】

 03年に始まり、今年で7回目。きっかけは同年、熊野さんが学生らと開催した平和イベントだった。今後の企画を考える話し合いの中で「平和であればこそ自由な表現ができる」と「激団トラベルボンバーズ」を結成。メンバーを替えながら毎年公演を続けている。
 14日夜には、出演者たちは初めて衣装を身に着け、通しげいこに臨んだ。主人公は兼六園の整備に尽力した前田家13代藩主・斉泰(なりやす)。将軍家と天皇家の板ばさみになる外様大名の苦悩や、プライドを持って新しい時代に向き合う姿を生き生きと演じた。
 熊野さんは今回初めて、史実に基づいて脚本を書いた。「莫大(ばくだい)な借金を抱えていたり、江戸から明治に時代が変わったり。当時の状況は政権交代が起きた現代に通じるものがある」と話す。「兼六園に流れる水は当時から今に続いている。私たちも脈々と続く歴史の中で生きていて、何を残していくべきなのか、考えるきっかけになれば」
 19日は午後8時からの1回。20、21の両日は午後2時と午後7時の2回上演。前売りは一般2000円、学生1500円。問い合わせはメロメロポッチ(076・234・5556)。


愛知
26日から特別展「牧野一族」
 豊川市は、桜ヶ丘ミュージアム開館15周年記念特別展で26日から「三河に興りし牧野一族―戦国から幕末への軌跡」を開く。同日午後1時から、牧野一族当主4人も夫人同伴で出席、開会式を行う。会期は、11月8日まで。
 牧野家は、同市牛久保を中心に戦国時代に勢力を誇った土豪。応永年間(1394~1428年)に田内(田口)伝蔵左衛門茂富が、讃岐国から牧野村(牛久保付近)に来て牧野姓を名乗った。
 一族は、牧野城を築き、瀬木城・今橋城(吉田城)、牛久保城を築いて勢力を拡大した。後に徳川家の家臣となった牧野康成は、戦功をあげ、天正18(1590)年、上州大胡2万石の譜代大名になった。
 大胡藩から越後長岡へ移った歴代藩主は「常在戦場」を代表とする三河以来の質実剛健の藩風を受け継いだ。
 牧野一族は、長岡藩救援の「米百俵」の送り主である越後三根山藩、信州小諸藩、常陸笠間藩、丹後田辺藩の大名になった。
 特別展では、戦国動乱期の牧野氏はじめ長岡、三根山、小諸、笠間、田辺の5藩に残る資料など約400点を紹介する。笠間藩牧野家からは、藩校「時習館」の資料も。
 会期中、27日と11月3日に午前と午後の2回ずつ、ワークショップ「甲冑をつくってみよう」がある。10月には、3回の講演会がある。
 講演会は、次の日程。
 「戦国・牧野一族とその時代」(3日午後2時から、小和田哲男静岡大学名誉教授)▽「越後長岡藩・牧野氏の藩政確立と展開―文教政策を中心として」(17日午前10時、土田隆夫長岡日独協会顧問)▽「牧野一族が築いた三河の城」(24日午前10時から、林弘之学芸員)


京都
「京町家はんなりマップ」発行
会員店舗や史跡など紹介

「京町家はんなりマップ」発行 会員店舗や史跡など紹介
 京町家を活用した店舗105店でつくる京町家はんなり会(事務局・京都商工会議所)が、会員店舗を紹介する2010年版の「京町家はんなりマップ」を発行した。
 会員の飲食店や物販店など71店の概要や特徴を写真と地図付きで掲載した。坂本竜馬を特集し、池田屋騒動跡、薩摩藩邸跡など幕末の史跡約30カ所も紹介している。
 A2判で折り畳み式。初版5万部を京商や観光案内所、ホテルで無料配布中。10月10日に始まる「京都知恵と力の博覧会」に協賛して行うスタンプラリーの用紙も添付した。



山口
没後150年 吉田松陰ゆかりの地を訪ねて
 幕末に長州藩萩城下(山口県萩市)で松下村塾を開き、日本をリードする多くの人材を育て、明治維新の精神的支柱とされる吉田松陰(1830-1859年)が安政の大獄で刑死してから今年で150年。出身の山口県は10月25日、松陰が処刑された小伝馬獄跡など都内のゆかりの地を巡る「長州・大江戸スタンプラリー~幕末の青年『吉田松陰』ゆかりの地を訪ねて」を開く。
 松陰は長州藩士の次男に生まれ、山鹿流兵学師範の家柄の吉田家を継ぎ、19歳で藩校「明倫館」の師範に。21歳で肥前平戸(長崎県)などに遊学して以後、東北など各地を歩き、江戸では佐久間象山に洋学を学んだ。
 伊豆下田沖では、米軍艦に乗り込んで密航を企てたが失敗。松陰は萩に連れ戻され投獄、実家に幽閉されるが、研鑽(けんさん)を積み私塾・松下村塾で高杉晋作、久坂玄瑞、伊藤博文、山県有朋などの俊才を育てた。
 しかし、幕府批判を強め、老中暗殺を企図したものの失敗。幕命で江戸に送られ、江戸・伝馬町の牢で処刑される。わずか29歳の生涯だった。
 長州・大江戸スタンプラリーは今回で6回目。これまで、幕末に藩命を受けてロンドンに留学し、“長州ファイブ”といわれた井上馨、伊藤博文、井上勝ら5人の長州藩士ゆかりの地を歩くなど、山口県を紹介してきた。今回は没後150年の松陰にスポットを当て、山口県の魅力をアピールすることになった。
 当日は山口県東京観光物産センター「おいでませ山口館」(中央区日本橋)に午前9~11時に集合し、受け付け終了後、順次出発。ラリーポイントの(1)日比谷公園(松陰の江戸での活動拠点で、東北遊歴の出発地=千代田区)(2)靖国神社(友人の剣豪、斉藤弥九郎父子と交流の場となった江戸三大道場の練兵館跡地=千代田区)(3)泉岳寺(わが身を赤穂浪士に重ね、句をよむ=港区)(4)十思公園(処刑された小伝馬獄跡=中央区)(5)小塚原回向院(最初の墓=荒川区)-のうち3カ所以上を巡り、「萩・世田谷幕末維新祭り」が開かれている松陰神社(松陰墓所、世田谷区若林)に午後3時までにゴールする。ポイント地点の一部では、萩市の一坂太郎特別学芸員による解説も行われる。
 山口県東京事務所は「松陰先生の命日は10月27日。ゆかりの地を訪ねて松陰先生をしのび、山口県のことを知るきっかけとしてもらえれば」と話している。
 参加無料。交通費、昼食代は各自負担。先着1500人。申し込みは、はがきに(1)代表者氏名(2)住所(3)電話番号(日中連絡先)(4)同行者氏名-を明記し、〒100-0013千代田区霞が関3の3の1、尚友会館4階、山口県東京事務所 長州・大江戸スタンプラリー係へ。または、「おいでませ山口館」ウエブサイトから。受付は10月14日まで(当日消印有効)。
 参加者には記念品のほか、東京-山口往復ペア航空券などが当たる抽選会もある。問い合わせは山口県東京事務所(電)03・3502・3355。


大江戸スタンプラリー開催=山口県
 山口県は10月25日(日)、東京都内にある同県にゆかりのある場所をめぐる「長州・大江戸スタンプラリー」を開催する。このイベントは、今年で6回目。今回は、幕末思想家・吉田松陰の没後150年にちなみ、おいでませ山口館(県東京観光物産センター:中央区日本橋)をスタートし、松陰に関係する日比谷公園(長州藩邸跡地)、十思公園(最期の地)など5カ所のラリーポイントを回って、世田谷区の松陰神社にゴールする。ラリーポイントのうち4カ所では、学芸員による歴史解説を聞くこともできる。
 参加者にはゴール地点で記念品が渡されるほか、アンケート回答者に宿泊券付き山口往復ペア航空券や県特産品などが当たる抽選会も行う。参加は無料だが、事前申し込みが必要(先着1500人まで)。はがきに代表者の住所・氏名・電話番号・同行者氏名を明記の上、山口県東京事務所(〒100-013 東京都千代田区霞が関3-3-1尚友会館4階)あてに郵送するか、おいでませ山口館Webサイトから登録する。応募締め切りは10月14日で、はがきの場合、当日消印有効。問い合わせは山口県東京事務所(電話03-3502-3355)まで。【もぎたて便】


福岡
キャンペーン:幕末、維新の鹿児島観光PR /福岡
 幕末から明治維新にかけての歴史に興味を持ってもらい、鹿児島観光につなげようと、19~30日、鹿児島市で島津斉彬(なりあきら)生誕200年記念イベントがある。期間中は、JR鹿児島中央駅で記念パネル展がある他、22日は島津家の別邸として知られる仙巌園(せんがんえん)で、民俗芸能や、ピアニスト・山下洋輔さんのコンサートがある。また、23日には夜学塾があり「龍馬の恩返し~龍馬と薩摩」「島津斉彬と世界経済」「島津斉彬と薩摩の技術革新」の三つのテーマで“講義”もある。
 鹿児島市内のホテルでは「斉彬公グルメ」として薩摩料理が堪能できる。詳しくは、観光かごしま大キャンペーン推進協議会(099・286・3006)。HPは(http://www.atsuhime.org/nariakira/)。

 

長崎
長崎居留地まつり:異国情緒漂う街で多彩なイベント--あすから /長崎
長崎居留地まつり:異国情緒漂う街で多彩なイベント--あすから /長崎
 長崎市の東山手、南山手、大浦地区など旧外国人居留地一帯で20、21日に「長崎居留地まつり」が開かれる。今年で14回目。異国情緒豊かな街並みを生かした多彩なイベントが企画されている。
 新イベント「居留地フォトウオークラリー」は、両日午後1~3時開催。参加者は、洋館を写した古写真を手掛かりに、現在の当該地を探して同じアングルから写真撮影するという企画。写真はその場で印刷され、正解者には記念品が贈られる。2日間で先着50人まで。無料。
 また、今年初めて孔子廟(同市大浦町)も会場となり「居留地赤ちゃんはいはいレース」(21日午前11時)を開催する。1歳以下の赤ちゃんが対象で、5メートルのコースをはいはいで競走。「学問の神様」孔子にちなみ、「地域の子供に元気よく育ってほしい」との願いを込める。孔子廟の入館料(一般300円▽高校生200円▽小中学生150円)が必要。
 さらに、大浦小児童有志が大浦天主堂で合唱を披露する「居留地キッズコーラス」(20日午後1時)▽ボウリング発祥の地にちなみ幕末のボウリングを再現する「文久元年のボウリング」(21日)--などもある。問い合わせは実行委(095・829・1314)。【錦織祐一】


江戸の長崎 再発見
《地図重ね復元図出版》

 現在の長崎市の地図に江戸時代の地図を重ねた「長崎惣町復元図」を、長崎市岩見町の自然史研究家、布袋厚さん(50)が出版した。町歩きガイドとしても使える復元図の解説書「復元!江戸時代の長崎」も同時に刊行。布袋さんは「長崎さるくにも役立てば」と話している。

◎自然史研究家・布袋さん
  現在との違い一目で
 復元図は、2500分の1の現在の地図上に、18~19世紀前半の通りや海岸線、町並みが色分けされて描かれている。江戸時代の海岸線や出島、拡張された道路、無くなった町が浮かび上がり、現在との違いが一目でわかる。
 布袋さんが地図の復元を考えついたのは04年に、19世紀初頭に作られた「享和二年肥州長崎図」を眺めている時だった。「現在の道や町と比較できる資料が作れないか」と、翌05年から製作に取りかかった。
 だが、現在と同じ名前の通りでも、道幅が変わったり、戦後に位置が変わったりして正確な位置が特定できず、作業は難航した。
 06年、長崎歴史文化博物館に、18世紀半ばの実測図「長崎惣町絵図」があると知り、研究に通った。絵図には長崎の80町の本通りや横町が正確に描かれている。現在の地図と対応する場所を見つけて、両方を0.1ミリ単位で計測し、合わせていく作業を繰り返した。作図するうちに誤差やひずみが出た時は、現場に足を運び、石垣や階段、堀などから場所を特定した。
 布袋さんは「町中の不自然な曲がり角も、江戸時代の道だったりする。町を歩いて、今の町は江戸時代から続いているのだと感じてほしい」。
 2冊とも長崎文献社(095・823・5247)刊。復元図はA全判、1千円(税別)。解説書はB5判192ページ、2400円(同)。

《龍馬の時代、古写真・建築でたどる》
 坂本龍馬が見た幕末の長崎の街並みを古写真でたどる講演が26日午前10時半から、長崎市興善町の市立図書館である。朝日新聞長崎県内版で「長崎今昔」を連載している姫野順一・長崎大教授が講師を務める。鮫島和夫・長崎総合科学大教授の「幕末期の建築の見どころ」と題した講演もある。
 長崎市出身の福山雅治さんが主役を務める来年のNHK大河ドラマ「龍馬伝」の放送を前に、幕末の長崎を古写真や建築から見ることで、長崎の魅力を再発見しようとのねらい。
 姫野教授は、長崎大の古写真コレクションなど20~30枚をスクリーンに映して紹介し、長崎と龍馬とのかかわり、当時の生活の様子について話す。鮫島教授は、龍馬が中心となって結成した日本初の商社「亀山社中」や当時の洋風住宅について話す。
 参加無料だが、事前の申し込みが必要。長崎国際観光コンベンション協会のホームページ(http://www.saruku.info/)か電話(095・811・0369)で受けつけ、定員200人になり次第、締め切る。


鹿児島
「半次郎」緊張のクランクイン
 幕末の薩摩藩士で西郷隆盛の側近だった桐野利秋(中村半次郎)の生涯を描く映画「半次郎」の撮影が17日、鹿児島市本城町の桐野利秋開墾地跡で始まった。
 開墾地跡は、桐野が1873年に西郷と共に下野して鹿児島に戻り、水田などを開墾した場所。この日は、唐芋を母親とともに収穫する場面などが撮影された。撮影前には動作の確認などが入念に行われ、本番の声がかかると、現場は緊張感に包まれた。
 この日は桐野の子孫である加藤房子さん(77)=東京都=も現場を訪れ、「感無量です」と撮影を見守った。
 主役の半次郎役を演じ、映画を企画した俳優の榎木孝明さんは「ここから撮影がスタートできたのはうれしい」と話した。
 撮影は10月20日ごろまで伊佐市や宮崎県などである。映画の公開は来年9月の予定。


島津斉彬:生誕200年を記念 19日から県観光イベント /鹿児島
◇山下洋輔コンサート、シンポジウムも
 旧薩摩藩主、島津斉彬(1809~58)の誕生日を28日に控え、生誕200年記念のイベントが19日から30日まで開催される。主催する「観光鹿児島大キャンペーン」の事務局の県観光課は「斉彬の魅力や歴史の奥深さで、『ポスト篤姫』として、県観光を盛り上げていきたい」と話している。
 イベントは19日午後6時、鹿児島中央駅前でオープニングコンサートで幕開け。22日午後6時、鹿児島市の仙巌園で、ジャズピアニスト、山下洋輔さんらのコンサートがある。山下さんの先祖は斉彬に仕えた薩摩藩士という縁もあるという。
 メーンイベントは「生誕200年記念シンポジウム」。27日午後1時半、鹿児島市の宝山ホールであり、大河ドラマ「篤姫」で斉彬役を演じた高橋英樹さんがトークショー。「篤姫」の時代考証を担当した鹿児島大の原口泉教授や川勝平太・静岡県知事らがパネル討論する。
 また、県は、斉彬のPRにも力を入れる。製鉄・造船・紡績など幕末の「集成館事業」など業績を紹介するDVDを作成。旬の観光情報や幕末・維新を知る施設案内なども盛り込んだ。旅行会社などに配り、県外の広告用屋外ビジョンなどでの放映も検討している。
 また、「ドラマチック薩摩」と銘打ち、パンフレットも4万部作成。「薩摩切子」や銘菓「かるかん」と斉彬との関係や、坂本龍馬、勝海舟らとの交流などを紹介した。県内外の観光案内所や旅行会社などに配布する。
 問い合わせは県観光課(099・286・3006)。【福岡静哉】


商店街ゆるり散歩 通り会がおもてなし企画/指宿市
 指宿市を訪れる観光客を商店街でもてなそうと、指宿駅前通り会が中心となって「指宿商店街ゆるり散歩」を企画した。観光客にスタンプラリー形式で各店舗を回ってもらい、試食やお土産プレゼントなどのサービスを提供、店主らとのふれあいも楽しんでもらう試み。19日から10月末まで、毎週土曜日に開催する。
 指宿駅前や砂むし温泉砂楽周辺などにある酒屋、菓子店、鮮魚店、かつお節店、さつま揚げ販売店など14店が参加。観光客にはお店紹介入りのマップを見ながらまち歩きしてもらい、店内でマップを提示したり、簡単なクイズに答えると試食できたり、お土産のプレゼントがある。
 ナンコ遊び、畳作りの見学ができるお店もあり、8店以上回った人には、特製の温泉卵ストラップをプレゼントする。幕末の豪商、浜崎太平次の銅像がある太平次公園に立ち寄るオプションコースも準備している。「ゆるり散歩」は土曜日正午~午後6時まで。詳細は「指宿うまいもん」のホームページ=http://www.ibushoku.com/


江戸時代の「お庭焼」を再現 鹿児島市の仙巌園
島津斉彬の生誕200年を記念

 鹿児島市吉野町の仙巌園が、島津斉彬の生誕200年を記念し、江戸時代のお庭焼「金襴手菊籬文水指(きんらんできくまがきもんみずさし)」の再現に取り組んでいる。斉彬の誕生日に当たる28日を前に、絵付け作業が大詰めを迎えている。
 「金襴手-」は金粉をふんだんに使った色鮮やかな茶道具。高さ約15センチの白薩摩の器に、キクやハギの模様が細かく描かれている。
 作者や作製の由来は不明。同園によると、斉彬が藩主を務めていた幕末に作られたとみられる。代表的な薩摩焼として、尚古集成館に所蔵されている。
 再現作業は3月から、同園近くの磯お庭焼窯で始まった。本物そっくりの形に焼き上がった白薩摩に絵付けをするのは、絵師の藤崎隆さん(62)。微妙な色合いを表現するため、何色もの絵の具を混ぜ合わせ、極細の筆で丹念に描き上げる。15日までに4割ほどの絵付けが終了した。
 完成品は28日から同園で、同じく斉彬生誕記念に作られた薩摩切子「創作3色部分被(き)せ大花器」と一緒に公開する予定。


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