忍者ブログ
新選組・土方歳三を中心に取り上げるブログ。2004年大河ドラマ『新選組!』・2006正月時代劇『新選組!! 土方歳三最期の一日』……脚本家・制作演出スタッフ・俳優陣の愛がこもった作品を今でも愛し続けています。幕末関係のニュースと歴史紀行(土方さんに加えて第36代江川太郎左衛門英龍、またの名を坦庵公も好き)、たまにグルメねた。今いちばん好きな言葉は「碧血丹心」です。
 過日、憲政記念館にて特別展示『激動の明治国家建設』を見てきましたので、簡単に報告。

 趣旨と主な展示内容はリンク先を参照してください。自分的には明治史はあまり詳しくないので、明治期における議会政治の成立までを俯瞰するのにいい展示かなと思って見てきました。

 あいかわらず、その時代を解説したビデオがわかりやすく、20分で時代を俯瞰できてしまう点がいいです……NHKサービスセンター製作でした(苦笑)。

 でも幕末維新期への興味が強いので、やはり維新の終焉となる西南戦争・三傑の死というひとつの区切りまでについついエネルギーを注いで見てしまいました。ここで一番印象に残ったのは別府晋介の佩刀ですね……朱色の鞘と脇差しでした。脇差しなので西郷さんを介錯した刀ではないと思いますが、朱色が目にも鮮やかでした。

 民権運動の各地での展開も興味深いものでした。ひとつひとつの憲法草案を丁寧に読むエネルギーがなかったのでざっと眺めただけですが、有名な五日市の憲法草案だけは目を通してきました。国民の権利について丁寧に書いているという点で興味深かったです。

☆★☆★

 先日読んだ『幕末維新消された歴史』(リンク先は拙サイト感想記事)のエピローグに興味深いエピソードが紹介されていました。

 概略は以下の通りです。

 大久保利通の孫で日本近代史家である大久保利謙が戦後まもなく、国立国会図書館に新設された憲政資料室の主任に任命された。大久保は仕事をはじめるに際して衆参両院議長に挨拶に行った。当時の参議院議長は松平恒雄という人物で、松平容保の子だった。

 私が議長室に入って、しかじかの仕事を始めますからよろしく願いますというと、松平議長は、無愛想げに「それは結構なことであるが、歴史を書くのなら公平にやってもらいたい」という意味のことをもらされた。私はそのとき、はっとしたことを覚えている。
 松平議長は旧会津藩主松平容保の子である。まさか、私が薩長派の子孫であることを意識されたわけではあるまいが、とにかく国会図書館で、公的にそういう仕事を始めるということを耳にすると、そういう言葉がつい口にでてしまったのであろう。


 ……このエピソードで、そうだ憲政記念館のあの特別展示を見てこようと思った自分でした(苦笑)。

 「公平」というのは難しいことですが(何をもって「公平」というのは難しいと思いますが、ひとつの見方だけをよしとするのではないという意味に理解したいと思います)、大日本帝国憲法成立までにいろいろな意見があったこと、政府が言論規制を行ったことなど、時の政府の立場だけをよしとする視点ではなかった点がよかったと思います。

☆★☆★

 入場無料の割に見応えがあるし、展示物を解説した小冊子もいただけるし、ビデオがいい出来だし、見物客が少なくてゆったり見られるし(苦笑)、また興味を引かれる展示があったら見に行こうと思います。





PR
この記事にコメントする
           
お名前
タイトル
メールアドレス
URL
文字色
絵文字 Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
コメント
パスワード   コメント編集用パスワード
 管理人のみ閲覧
この記事へのトラックバック
トラックバックURL:
カレンダー
03 2024/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30
最新コメント
[12/14 白牡丹(管理人)]
[12/14 ゆーじあむ]
[11/08 白牡丹(管理人)]
[11/07 れい]
[01/21 ゆーじあむ]
[11/15 白牡丹@管理人]
[11/15 ゆーじあむ]
[05/25 長谷川誠二郎]
[07/23 白牡丹@管理人]
[07/23 伊藤哲也]
最新TB
ブログ内検索
アーカイブ
カウンター
プロフィール
HN:
白牡丹
性別:
非公開
自己紹介:
幕末、特に新選組や旧幕府関係者の歴史を追っかけています。連絡先はmariachi*dream.com(*印を@に置き換えてください)にて。
バーコード
Livedoor BlogRoll
本棚
Copyright ©  -- 白牡丹のつぶやき --  All Rights Reserved
Designed by CriCri / Material by White Board

忍者ブログ  /  [PR]