新選組・土方歳三を中心に取り上げるブログ。2004年大河ドラマ『新選組!』・2006正月時代劇『新選組!! 土方歳三最期の一日』……脚本家・制作演出スタッフ・俳優陣の愛がこもった作品を今でも愛し続けています。幕末関係のニュースと歴史紀行(土方さんに加えて第36代江川太郎左衛門英龍、またの名を坦庵公も好き)、たまにグルメねた。今いちばん好きな言葉は「碧血丹心」です。
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平日の昼公演は志の輔さん中入前出演のためか満席。夜公演はなぜか5時開演で8時15分終演という普通ではあり得ない時間帯設定のせいか、中入前が談笑志らくというB面ラインナップだったせいか、2階席は6割空席かというぐらい、哀しいほど入りが悪かったです。私は平日でも時間が遣り繰りできる職業だからいいけど、今日の昼夜公演は勤め人にはかなり無理筋でしたね。
【昼の部】
権兵衛狸/談吉
やっぱ狸ものはいいですね、立川流といえども、小さんの系統なので。
尻餅/小談志
反対俥/キウイ
よみうりホールを走り回ってましたが……以下略
手水廻し/雲水
関西落語が混じるとアクセントになっていいですね。
みどりの窓口/志の輔
平日昼間の公演なのに売り切れなのは、やっぱり志の輔さんでしょうか。
そして、鉄板ネタの「みどりの窓口」でどっかんどっかん湧かしてくれました。
座談会/小談志・キウイ・雲水・志の輔・龍志・左談次
短命/龍志
ふだん聴いているよりも、ちょっと際どい感じでした。
バイオリン漫談/マグナム小林
阿武松/左談次
癌の闘病中であることを告白された師匠。お痩せになっていますが、声はよく出ていました。
【夜の部】
一眼国/談修
唖の釣り/談慶
イラサリマケー!/談笑
ちょっとスカスカなよみうりホールにかましてくれました(個人的にはシシカバブ問答希望でしたが、よみうりホールのような大箱ではいろいろな観客がいるので、やっぱ難しいんだろうな)。でもけっこうみんな笑っているのは、B面中心OKなお客様だったから?
洒落小町/志らく
声の質が私の耳には合わないせいか、きんきん声のおかみさんは耳うるさいだけで駄目でした……談志があの時代にやっていたから受けた歌もギャグも寒い。
座談会/談修・談慶・談笑・志らく・ぜん馬・里う馬
黄金餅/ぜん馬
スタンダップコメディ/松元ヒロ
談志とは政治的思想が真逆だけど談志に愛されたコメディアン。今日は永六輔トリビュートなのか談志トリビュートなのかわからないけど、面白かった。
禁酒番屋/里う馬
【昼の部】
権兵衛狸/談吉
やっぱ狸ものはいいですね、立川流といえども、小さんの系統なので。
尻餅/小談志
反対俥/キウイ
よみうりホールを走り回ってましたが……以下略
手水廻し/雲水
関西落語が混じるとアクセントになっていいですね。
みどりの窓口/志の輔
平日昼間の公演なのに売り切れなのは、やっぱり志の輔さんでしょうか。
そして、鉄板ネタの「みどりの窓口」でどっかんどっかん湧かしてくれました。
座談会/小談志・キウイ・雲水・志の輔・龍志・左談次
短命/龍志
ふだん聴いているよりも、ちょっと際どい感じでした。
バイオリン漫談/マグナム小林
阿武松/左談次
癌の闘病中であることを告白された師匠。お痩せになっていますが、声はよく出ていました。
【夜の部】
一眼国/談修
唖の釣り/談慶
イラサリマケー!/談笑
ちょっとスカスカなよみうりホールにかましてくれました(個人的にはシシカバブ問答希望でしたが、よみうりホールのような大箱ではいろいろな観客がいるので、やっぱ難しいんだろうな)。でもけっこうみんな笑っているのは、B面中心OKなお客様だったから?
洒落小町/志らく
声の質が私の耳には合わないせいか、きんきん声のおかみさんは耳うるさいだけで駄目でした……談志があの時代にやっていたから受けた歌もギャグも寒い。
座談会/談修・談慶・談笑・志らく・ぜん馬・里う馬
黄金餅/ぜん馬
スタンダップコメディ/松元ヒロ
談志とは政治的思想が真逆だけど談志に愛されたコメディアン。今日は永六輔トリビュートなのか談志トリビュートなのかわからないけど、面白かった。
禁酒番屋/里う馬
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生きている談志がステージに上がっているのを見るには間に合ったけど(市馬師匠の歌謡ショーのゲストだった)、談志の高座は聴けずじまいだった(行けなくてチケットを友人に譲ったのが、最後の高座「蜘蛛駕籠」だった)。そうか、亡くなって5年になるのか。
2010年に落語を聴き始め、2012年の談志一周忌の立川流落語会から、11月のこの時期は談志まつりに毎年出向いている。立川流は志の輔・談春・談笑メインで聴いているので、一門の他の落語家さんを聴く機会でもある。
振り込め詐欺に気をつけろ〜安来節/平林
鮑のし/志遊
看板のピン/生志
慶安太平記〜吉田の焼き討ち/談春
自分の前に上がった落語家たちは談志とは関係ないネタをかけている、談志の遺産で食っているというような趣旨(正確ではありません)のきついパンチを食らわせ、談志しかやっていなかったネタをやります、と。
うん、小猿七之助とか慶安太平記をさらっとやっちゃう談春が好きです。
談志生誕80周年記念座談会/談四楼・談之助・談春・生志・志遊
生前の談志の高座の録音が流れる。今回商品化された音源の一部から。2009年、亡くなる2年前。声は嗄れていたけれど、かなり出ていた。
談志が選挙に出ていた頃の弟子である談四楼・談之助の思い出話が面白かった。
笑点史/談之助
談志が立ち上げた笑点をリアルタイムで見ていた者にとっては、とても楽しいネタ満載。
歌謡漫談/東京ボーイズ
寄席では30年でも40年でも同じネタで受け続ける落語家さんや芸人さんは結構います。たとえば圓歌師匠の「中沢家の人々」は何十年も同じネタですが、必ず笑わせます。
それを思うと、私には全然ダメでした。
浜野矩随/談四楼
しっとりと聴かせる。お母さんの自死を止めて間に合う圓楽版。
息子の才能が開花して、なぜ死ななければならないのか。お母さんはたぶん、観音様に自分の命と引き換えに息子の才能が開花するように祈っていたのだと思う。だから、水杯で別れを交わした。
講談ぽい話なので、昔は自死して死ぬバージョンがメインだったろうと思う。でも、現代人の感性には哀しすぎるので、自死するのを息子が止めて大往生というバージョンが受けいれられやすくなったのだろう。
でもまぁ、やっぱり談四楼さんだから、しっとり聴かせて満足感。
2010年に落語を聴き始め、2012年の談志一周忌の立川流落語会から、11月のこの時期は談志まつりに毎年出向いている。立川流は志の輔・談春・談笑メインで聴いているので、一門の他の落語家さんを聴く機会でもある。
振り込め詐欺に気をつけろ〜安来節/平林
鮑のし/志遊
看板のピン/生志
慶安太平記〜吉田の焼き討ち/談春
自分の前に上がった落語家たちは談志とは関係ないネタをかけている、談志の遺産で食っているというような趣旨(正確ではありません)のきついパンチを食らわせ、談志しかやっていなかったネタをやります、と。
うん、小猿七之助とか慶安太平記をさらっとやっちゃう談春が好きです。
談志生誕80周年記念座談会/談四楼・談之助・談春・生志・志遊
生前の談志の高座の録音が流れる。今回商品化された音源の一部から。2009年、亡くなる2年前。声は嗄れていたけれど、かなり出ていた。
談志が選挙に出ていた頃の弟子である談四楼・談之助の思い出話が面白かった。
笑点史/談之助
談志が立ち上げた笑点をリアルタイムで見ていた者にとっては、とても楽しいネタ満載。
歌謡漫談/東京ボーイズ
寄席では30年でも40年でも同じネタで受け続ける落語家さんや芸人さんは結構います。たとえば圓歌師匠の「中沢家の人々」は何十年も同じネタですが、必ず笑わせます。
それを思うと、私には全然ダメでした。
浜野矩随/談四楼
しっとりと聴かせる。お母さんの自死を止めて間に合う圓楽版。
息子の才能が開花して、なぜ死ななければならないのか。お母さんはたぶん、観音様に自分の命と引き換えに息子の才能が開花するように祈っていたのだと思う。だから、水杯で別れを交わした。
講談ぽい話なので、昔は自死して死ぬバージョンがメインだったろうと思う。でも、現代人の感性には哀しすぎるので、自死するのを息子が止めて大往生というバージョンが受けいれられやすくなったのだろう。
でもまぁ、やっぱり談四楼さんだから、しっとり聴かせて満足感。
歌舞伎通のTwitter友が、10月から12月の仮名手本忠臣蔵の中でも、11月のが一番お勧めだという。すなわち、吉右衛門の大星由良助か。引用元は国立劇場特設サイトから。
浄瑠璃 道行旅路の花聟 清元連中
【道行旅路の花聟】
早野勘平 中 村 錦之助
鷺坂伴内 坂 東 亀三郎
腰元おかる 尾 上 菊之助
おかると共に落ち延びた勘平は、自分の不忠を悔み自害しようとします。しかし、忠義を果たす時を待つべきであると説得するおかるの言葉を聞き入れ、勘平はおかるの実家に身を寄せることを決意します。すると、師直の家来・鷺坂伴内が現れます。伴内は、勘平を捕まえて、おかるを自分のものにしようとしますが、勘平は見事にこれを退けるのでした。
五段目 山崎街道鉄砲渡しの場
同 二つ玉の場
【五段目】
早野勘平 尾 上 菊五郎
千崎弥五郎 河原崎 権十郎
斧定九郎 尾 上 松 緑
勘平はおかるの実家に身を寄せ、猟師として暮らしています。
山崎街道で、勘平が雨宿りをしていると、偶然にも、同輩だった千崎弥五郎と再会します。主君の大事に居合わせなかった(三段目)勘平は、その失態を恥じながら、師直館への討入りの計略に参加したいと伝えます。弥五郎は、判官の石碑建立の費用という名目で、討入りのための資金と徒党を集めていると伝えます。勘平は、金を用意することを約束し、弥五郎と別れます。
その晩、おかるの父・与市兵衛は五十両を持ち、夜道を急いでいました。その五十両は、おかるの身売りの前金でした。おかるは、勘平を侍に戻してやりたいという気持ちから、勘平には内緒で、祇園の一文字屋へ身を売ることにしたのです。
しかし、山賊の斧定九郎が与市兵衛を殺害し、五十両を奪います。その直後、定九郎は、勘平が猪を狙って放った銃砲に撃たれ、絶命します。暗闇の中、自分が撃ち殺したのが猪ではなく人間だと気付いた勘平は、動揺しながらも、亡骸の胸元にあった五十両を取り、その場を後にします。
六段目 与市兵衛内勘平腹切の場
【六段目】
早野勘平 尾 上 菊五郎
原郷右衛門 中 村 歌 六
勘平女房おかる 尾 上 菊之助
千崎弥五郎 河原崎 権十郎
判人源六 市 川 團 蔵
与市兵衛女房おかや 中 村 東 蔵
一文字屋お才 中 村 魁 春
勘平は、おかるが身を売ったことを知らず、家へ戻ります。すると、おかるを迎えに来た一文字屋のお才と判人源六に事の経緯を聞かされます。昨夜入手した財布と与市兵衛が前金の五十両を入れた財布が同じであると、勘平は気付きます。舅を殺害したと思い込み、絶望に打ちひしがれる勘平。おかるは、勘平と別れる悲しみを堪(こら)えながらも、両親の世話を頼み、祇園へと出立します。おかるに与市兵衛殺害を打ち明けようか迷った勘平ですが、何も言えずに見送るのでした。
おかるが去った後、与市兵衛の亡骸が運び込まれます。突然の夫の死を嘆く妻のおかや。そして、与市兵衛が持っているはずの財布を勘平が持っていると知り、厳しく責め立てます。そこへ、塩冶家の家来だった原郷右衛門と弥五郎が現れ、勘平から渡された五十両を返却し、不忠者からの五十両を受け取ることはできないという由良之助の言葉を伝えます。勘平が与市兵衛を殺害したとおかやから聞かされた二人は、勘平を責めて、その場を立ち去ろうとします。亡君への恥辱と言われた勘平は、腹に刀を突き立て、「いかなればこそ勘平は……」と昨夜の出来事を語り始めます。
七段目 祇園一力茶屋の場
【七段目】
大星由良之助 中 村 吉右衛門
寺岡平右衛門 中 村 又 五 郎
赤垣源蔵 坂 東 亀 三 郎
矢間重太郎 坂 東 亀 寿
竹森喜多八 中 村 隼 人
鷺坂伴内 中 村 吉 之 丞
斧九太夫 嵐 橘 三 郎
大星力弥 中 村 種 之 助
遊女おかる 中 村 雀右衛門
ほか
京都の祇園町にある一力茶屋。由良之助は遊興に耽っています。その噂を聞いた塩冶家の元家臣・斧九太夫が、師直の家来・鷺坂伴内を連れて現れます。九太夫は師直方に寝返っています。二人は、由良之助の様子を窺いに来たのです。由良之助の真意を知りたい塩冶の元家臣たちや、以前は判官の足軽で討入りに加わりたい寺岡平右衛門が訪れますが、由良之助は全く相手にしません。
息子の力弥が届けた顔世からの密書を読もうとした由良之助のもとへ、九太夫が現れます。九太夫は、気の抜けた由良之助に討入りの意志はないと判断し、伴内を帰します。
遊女になったおかるが、酔い醒ましのために二階の座敷に現れます。それに気が付かず、縁先で密書を読み始める由良之助。おかるは、恋文だろうと思い、手鏡に映して密書を盗み見ます。縁の下には、九太夫が潜んでおり、垂れ下がってくる密書を読み始めます。
おかるが簪を落としてしまい、おかるに気が付いた由良之助は、慌てて密書を巻き取ります。しかし、その先がちぎれていたので、縁の下で何者かが密書を盗み見ていたと知ります。
由良之助は、密書を全て読んだと言うおかるを身請けすると、いきなり言い出します。
おかるの兄である平右衛門は、身請けと密書のことを聞くと、由良之助の真意を悟り、おかるを殺そうとします。果たして由良之助の真意とは?また、おかるや平右衛門の運命は?
先月の千穐楽を見に来た折に3階席で空いてるチケットを探したら2日の昼の部と某日の夜の部しかない。配役と見どころはお馴染み歌舞伎美人より。
二、歌舞伎十八番の内 毛抜(けぬき)
弾正が頭良くて槍や剣も使えてヒーローなんだけど気に入った女にも男にも手をだす両刀遣いのセクハラ大魔王なのに驚いた。時代物なので平安時代の殿上人は男にも女にもまめなのがOKというのを時代観に取り入れているのかも知れないけど、予備知識がなかったので一瞬目が点になった。
河竹黙阿弥 原作より
今井豊茂 脚本
三、祝勢揃壽連獅子(せいぞろいことぶきれんじし)
シネマ歌舞伎で亡き勘三郎と勘九郎・七之助の三人連獅子を見ているため、仔獅子の不揃い感は今いちだなぁと。
オリジナルで加えた場面は仁左衛門様の阿闍梨が美し過ぎて溜息が出るばかりだ。
河竹黙阿弥 作
盲長屋梅加賀鳶
四、加賀鳶(かがとび)
さすが河竹黙阿弥で、小悪党が人殺ししたり大店を恐喝したり姪を風俗に売ったりした挙げ句に捕まるという三面記事のようなストーリーをスタイリッシュかつリアルにドラマ化。七五調の台詞の美しさ、そして最後の場のだんまり捕り物の緊迫感とユーモラスな感じ。
一、四季三葉草(しきさんばそう)
翁 梅玉
千歳 扇雀
三番叟 鴈治郎
荘重さの中に清元の軽やかな名曲を乗せた祝儀舞踊
翁、千歳、三番叟が登場し、それぞれの座に就くと翁がおごそかに舞い始め、四季折々の花を読み込みながら千歳とともに連舞となります。そして三番叟が鈴を手に五穀豊穣を祈り、拍子を取りながら軽快に踊ります。最後は三人そろってめでたく舞納めるのでした。
数多くある「三番叟物」の一つで『式三番叟』の語音をもじり、四季の花々が詞章に巧みに織り込まれた晴れやかな襲名を祝う舞台に相応しい舞踊です。
二、歌舞伎十八番の内 毛抜(けぬき)
粂寺弾正 染五郎
秦秀太郎 松也
腰元巻絹 梅枝
小野春風 萬太郎
八剣数馬 廣太郎
錦の前 児太郎
小原万兵衛 亀鶴
小野左衛門春道 門之助
秦民部 高麗蔵
八剣玄蕃 彌十郎
奇抜な趣向が楽しいおおらかさが溢れる一幕
小野春道の屋敷では家宝である小野小町の短冊が盗み出されたうえ、姫君錦の前が奇病にかかり伏せっています。そこへ、文屋豊秀の家臣粂寺弾正が、豊秀への輿入れが遅れている錦の前の様子を窺いにやって来ます。髪の毛が逆立つ姫の奇病を見て考え込んだ弾正ですが、手にした毛抜がひとりでに踊り出したことから、姫の奇病の仕掛けを見破り、悪人から小町の短冊も取り戻すと、意気揚々と引き上げていきます。
愛嬌と知性を兼ね備えた弾正を描く古風な味わいの荒事をお楽しみください。
弾正が頭良くて槍や剣も使えてヒーローなんだけど気に入った女にも男にも手をだす両刀遣いのセクハラ大魔王なのに驚いた。時代物なので平安時代の殿上人は男にも女にもまめなのがOKというのを時代観に取り入れているのかも知れないけど、予備知識がなかったので一瞬目が点になった。
河竹黙阿弥 原作より
今井豊茂 脚本
三、祝勢揃壽連獅子(せいぞろいことぶきれんじし)
狂言師後に親獅子の精 橋之助改め芝翫
狂言師後に仔獅子の精 国生改め橋之助
狂言師後に仔獅子の精 宗生改め福之助
狂言師後に仔獅子の精 宜生改め歌之助
長楽坊 萬太郎
萬年坊 尾上右近
昌光上人 梅玉
慶雲阿闍梨 仁左衛門
文殊菩薩 藤十郎
親子がみせる情愛と勇猛な毛振り
霊地清涼山の麓にある石橋では、四人の狂言師が手獅子を携え、石橋の謂れや親が仔を千尋の谷へ蹴落とすと、自力で這い上がってきた仔だけを助けるという文殊菩薩の霊獣の故事を踊って見せます。その後満開の牡丹の中、親獅子と仔獅子の精が現れ、豪放な狂いを見せ、勇壮な毛振りで舞い納めるのでした。
能の「石橋」をもとに親子の厳しくも温かい情愛を描いた一幕。襲名披露狂言として、新芝翫、新橋之助、新福之助、新歌之助の親子四人で踊る舞台をご堪能ください。
シネマ歌舞伎で亡き勘三郎と勘九郎・七之助の三人連獅子を見ているため、仔獅子の不揃い感は今いちだなぁと。
オリジナルで加えた場面は仁左衛門様の阿闍梨が美し過ぎて溜息が出るばかりだ。
河竹黙阿弥 作
盲長屋梅加賀鳶
四、加賀鳶(かがとび)
本郷木戸前勢揃いより
赤門捕物まで
天神町梅吉/竹垣道玄 幸四郎
女按摩お兼 秀太郎
春木町巳之助 染五郎
魁勇次 松也
虎屋竹五郎 巳之助
磐石石松 尾上右近
お朝 児太郎
数珠玉房吉 国生改め橋之助
御守殿門次 宗生改め福之助
昼ッ子尾之吉 宜生改め歌之助
道玄女房おせつ 芝喜松改め梅花
おつめ婆 歌女之丞
伊勢屋与兵衛 錦吾
金助町兼五郎 男女蔵
妻恋音吉 松江
天狗杉松 亀蔵
御神輿弥太郎 友右衛門
雷五郎次 左團次
日蔭町松蔵 梅玉
粋な鳶と小悪党のやり取りを鮮やかに描く人気作
本郷界隈の人々は、大名火消しの加賀鳶と旗本配下の定火消しとの喧嘩を恐れて木戸を閉め切っています。ここへ鳶頭の松蔵をはじめ若い加賀鳶たちが勢揃いしますが、親分の梅吉がこれを止めてその場を収めます。一方、盲長屋に住む竹垣道玄は、実直な按摩を装っていますが、実は人殺しも厭わない悪党ぶり。姪のお朝が奉公先の旦那に金を恵んでもらったことから悪巧みを思いつきます。伊勢屋へやって来た道玄は、店先で主人を脅しますが、そこに松蔵が現れて…。
河竹黙阿弥が江戸の市井に生きる人々を巧みに描く世話物の名作をご覧ください。
さすが河竹黙阿弥で、小悪党が人殺ししたり大店を恐喝したり姪を風俗に売ったりした挙げ句に捕まるという三面記事のようなストーリーをスタイリッシュかつリアルにドラマ化。七五調の台詞の美しさ、そして最後の場のだんまり捕り物の緊迫感とユーモラスな感じ。
落語好きの関西人の友人と一緒に末廣亭へ。いつもは5時開演の夜の部だけど、5時ちょうどに入ったら、既にたん丈さんが上がってました(苦笑)。
老人前座じじ太郎/たん丈
白鳥さん作ですね。隣の友人も結構笑ってくれた。
鼓ヶ滝/歌奴
たぶんTBS落語研究会の放送で見たことあるけど、生で聴いたのは初めて。歌奴さん声がいいし声量があるので、浅い出番だけどついつい聴き惚れてしまう。
漫談/ひびきわたる
あれ、キセル漫談じゃなくて普通の漫談で下りた……珍しい。私的にはだだ滑りでした。
味噌豆/丈二
真打昇進前の「小田原丈」に関するエピソードを語った後は、古典で来ました。
お題トリ/白鳥・丈二・ぐんま
あぶないネタを含めた10から意外に無難な「タロット占い」「カーディガン」「酢豆腐」がクジで選ばれる。この時点で、昼席から入れ替わりなしで居残っていて、別に白鳥さんファンでもなければ三題噺イベントだということを知らないお客さんも意外にいることが判明。でも雰囲気はまったりしていて、白鳥さん自身の書き込みでも「アットホーム」と書かれてました。
池袋での三題噺も見たけど、今回は持ち時間が2時間とさらに短く、白鳥さんのチャレンジャーぶりには感心する。
牛ほめ/一琴
秋葉様が仕込まれていなかったのでちょっとハラハラしたが、牛ほめの場面で下げ。こういう落とし方もあるのかと感心。
湯屋番/一九
けっこう好きなネタ。ポピュラーだと思うのだけど、意外に生で聴いていない。数えてみたら過去に3回しか生で聴いていない。妄想する若旦那って現代でもわかりやすいし共感しやすいと思うんだけど。
三味線漫談/紫文
マンネリズムなところが寄席ではいいと思うのだけど、声が出てない感じ。もともと痩身な方だけど、ちょっと健康状態が気になる感じ。
長谷川平蔵版の他に大岡越前版もあるのは、今日初めて知ってお得な気分。
真田小僧/小里ん
白鳥さんトリの割に古典の名手が続く(苦笑)。前座もかける「真田小僧」だけど小里んさんレベルの渋い真打ちがかけるとじっくり聴き入って金坊の悪知恵にばかうけしちゃう。
時そば/小燕枝
わー、中入前までは古典落語の見本市ってネタが続く。そして「時そば」は本当に好き。前半の夜鷹蕎麦の美味しそうなこと、後半の蕎麦のまずそうなこと(≧∀≦)。
犬の目/小せん
ちょっとハイカラでポップな古典落語。でも中入り後、だんだん白鳥ワールドに近づいていくためのネタとして素晴らしい。
漫才/にゃん子金魚
金魚ちゃんの髪飾りはハロウィン仕様。お客さんが本物のバナナを差し入れたので否が応でも盛り上がる後半。
掛け声指南/彦いち
そして新作。しかも新宿駅前にかつてあった果物屋と、歌舞伎町のティッシュ配りと、新宿末廣亭に縁が深いネタ。
ぐつぐつ/小ゑん
やった。好きなのよ、これ。鈴本で一度聴いているのだけど、おでんのネタが主人公って奇抜さと小ゑんさん力一杯「ぐつぐつ!!」が挟まったオムニバス形式な感じが何か好き。
紙切り/正楽
さすが。「ぐつぐつ」も切れちゃう。
三題噺/白鳥
今日は「カーディガンの由来」の一席になった。3つのキーワードだけでなく、糖尿病とか××××とか没になったキーワードもなるべく折り込もうとするサービス精神。そして2時間で作品としてちゃんとつくっちゃうところ、やっぱ凄い。
老人前座じじ太郎/たん丈
白鳥さん作ですね。隣の友人も結構笑ってくれた。
鼓ヶ滝/歌奴
たぶんTBS落語研究会の放送で見たことあるけど、生で聴いたのは初めて。歌奴さん声がいいし声量があるので、浅い出番だけどついつい聴き惚れてしまう。
漫談/ひびきわたる
あれ、キセル漫談じゃなくて普通の漫談で下りた……珍しい。私的にはだだ滑りでした。
味噌豆/丈二
真打昇進前の「小田原丈」に関するエピソードを語った後は、古典で来ました。
お題トリ/白鳥・丈二・ぐんま
あぶないネタを含めた10から意外に無難な「タロット占い」「カーディガン」「酢豆腐」がクジで選ばれる。この時点で、昼席から入れ替わりなしで居残っていて、別に白鳥さんファンでもなければ三題噺イベントだということを知らないお客さんも意外にいることが判明。でも雰囲気はまったりしていて、白鳥さん自身の書き込みでも「アットホーム」と書かれてました。
池袋での三題噺も見たけど、今回は持ち時間が2時間とさらに短く、白鳥さんのチャレンジャーぶりには感心する。
牛ほめ/一琴
秋葉様が仕込まれていなかったのでちょっとハラハラしたが、牛ほめの場面で下げ。こういう落とし方もあるのかと感心。
湯屋番/一九
けっこう好きなネタ。ポピュラーだと思うのだけど、意外に生で聴いていない。数えてみたら過去に3回しか生で聴いていない。妄想する若旦那って現代でもわかりやすいし共感しやすいと思うんだけど。
三味線漫談/紫文
マンネリズムなところが寄席ではいいと思うのだけど、声が出てない感じ。もともと痩身な方だけど、ちょっと健康状態が気になる感じ。
長谷川平蔵版の他に大岡越前版もあるのは、今日初めて知ってお得な気分。
真田小僧/小里ん
白鳥さんトリの割に古典の名手が続く(苦笑)。前座もかける「真田小僧」だけど小里んさんレベルの渋い真打ちがかけるとじっくり聴き入って金坊の悪知恵にばかうけしちゃう。
時そば/小燕枝
わー、中入前までは古典落語の見本市ってネタが続く。そして「時そば」は本当に好き。前半の夜鷹蕎麦の美味しそうなこと、後半の蕎麦のまずそうなこと(≧∀≦)。
犬の目/小せん
ちょっとハイカラでポップな古典落語。でも中入り後、だんだん白鳥ワールドに近づいていくためのネタとして素晴らしい。
漫才/にゃん子金魚
金魚ちゃんの髪飾りはハロウィン仕様。お客さんが本物のバナナを差し入れたので否が応でも盛り上がる後半。
掛け声指南/彦いち
そして新作。しかも新宿駅前にかつてあった果物屋と、歌舞伎町のティッシュ配りと、新宿末廣亭に縁が深いネタ。
ぐつぐつ/小ゑん
やった。好きなのよ、これ。鈴本で一度聴いているのだけど、おでんのネタが主人公って奇抜さと小ゑんさん力一杯「ぐつぐつ!!」が挟まったオムニバス形式な感じが何か好き。
紙切り/正楽
さすが。「ぐつぐつ」も切れちゃう。
三題噺/白鳥
今日は「カーディガンの由来」の一席になった。3つのキーワードだけでなく、糖尿病とか××××とか没になったキーワードもなるべく折り込もうとするサービス精神。そして2時間で作品としてちゃんとつくっちゃうところ、やっぱ凄い。
八代目中村芝翫(橋之助改め)、四代目中村橋之助(国生改め)、三代目中村福之助(宗生改め)、四代目中村歌之助(宜生改め)の4人襲名披露興行は前代未聞とのこと。国立劇場50周年で仮名手本忠臣蔵を三ヶ月連続興行してるのとモロにスケジュールがかぶってしまったけど、それでも番組は豪華だし、口上も賑々しいメンバーだった。
しかも、運良く千穐楽のチケットが昼夜取れてしまったので本当嬉しい。
息子さん三人と併せて四人の襲名披露興行というだけでなく、芝翫さんの兄福助さんの長男児太郎さん(福助さんは歌右衛門、児太郎さんは福助の襲名が決まっているが福助さんは病気療養中)、芝翫さんの義弟勘三郎さんの次男七之助さんも出演し(勘九郎さんは先日まで舞台「真田十勇士」で大阪興行中だったため上がっていないが)、大きな意味で成駒屋ファミリーの祝い事として番組ができていた。
引用は「歌舞伎美人」サイトより。
一、初帆上成駒宝船(ほあげていおうたからぶね)
二、女暫(おんなしばらく)
七之助さんはそこまで手弱女っぽくはせずに、舞台番松吉さんに立役の引っ込みを教わって引っ込む、という小芝居が面白かった。
三、お染 久松 浮塒鷗(うきねのともどり)
河竹黙阿弥 作
四、極付 幡随長兵衛(きわめつきばんずいちょうべえ)
夜の部
平成28年度(第71回)文化庁芸術祭参加公演
野口達二 改訂
一、歌舞伎十八番の内 外郎売(ういろううり)
七之助さんの大磯の虎、児太郎さんの化粧坂少将はさすがだったけど、あとふたりのきれいどころの台詞回しがとても危うくて、ちょっとハラハラしました。配役に名前が出ていないのでそういう配役だったのだと思いますが。
八代目中村芝翫 四代目中村橋之助 三代目中村福之助 四代目中村歌之助 襲名披露 口上(こうじょう)
一谷嫩軍記
三、熊谷陣屋(くまがいじんや)
すでに見たような気がして過去ログ探ってみたのだけど、生で観たのは初めてでした。たぶん飛行機内で見た「わが心の歌舞伎座」の中で吉右衛門さんで見たのが記憶に残っていたのでしょう。
その吉右衛門さんが義経で若々しい主君を演じてまったく違和感がないというのが、歌舞伎というか演技の凄いところです。。
團十郎型と比較して見るほど見慣れてはいないのですが、引っ込みで幕が下がるのは自然な感じでした。
四、藤娘(ふじむすめ)
吉右衛門さんの義経に続いて、玉三郎さんの藤娘もまた年齢を超越している……というか芸でちゃんと娘や若い女を見せているので凄いです。まるで生きた「紅天女」です。
しかも、運良く千穐楽のチケットが昼夜取れてしまったので本当嬉しい。
息子さん三人と併せて四人の襲名披露興行というだけでなく、芝翫さんの兄福助さんの長男児太郎さん(福助さんは歌右衛門、児太郎さんは福助の襲名が決まっているが福助さんは病気療養中)、芝翫さんの義弟勘三郎さんの次男七之助さんも出演し(勘九郎さんは先日まで舞台「真田十勇士」で大阪興行中だったため上がっていないが)、大きな意味で成駒屋ファミリーの祝い事として番組ができていた。
引用は「歌舞伎美人」サイトより。
一、初帆上成駒宝船(ほあげていおうたからぶね)
橋彦 国生改め橋之助新作で三兄弟や成駒屋にちなんだ詞が折り込まれた、宝船に乗り込んで海から歌舞伎座を目指す三兄弟という趣向。
福彦 宗生改め福之助
歌彦 宜生改め歌之助
襲名を寿ぐ祝儀舞踊
中村国生改め四代目中村橋之助、中村宗生改め三代目中村福之助、中村宜生改め四代目中村歌之助襲名を寿いでつくられた新作舞踊です。
成駒屋ゆかりの詞章で三兄弟が舞を舞う晴れやかな一幕です。
二、女暫(おんなしばらく)
巴御前 七之助玉三郎さんで一度見ています。引っ込みで恥じらう姿がとても可愛かった。
舞台番松吉 松緑
轟坊震斎 松也
手塚太郎 歌昇
紅梅姫 尾上右近
女鯰若菜 児太郎
局唐糸 芝喜松改め梅花
東条八郎 吉之丞
江田源三 亀寿
猪俣平六 亀三郎
成田五郎 男女蔵
清水冠者義高 権十郎
蒲冠者範頼 又五郎
女方ならではの趣向でみせる荒事の様式美
源平の合戦で功を立てた蒲冠者範頼が、家臣らを引き連れ北野天満宮へ詣でると、居合わせた清水冠者義高らは、権勢を誇る範頼の暴挙をたしなめます。怒った範頼は、成田五郎らに命じ、義高らの命を奪おうとします。そのとき、「しばらく」の声をかけて現れたのは、巴御前。女ながら武勇に優れた巴御前は、義高らを救い、紛失していた名刀倶利伽羅丸を取り戻します。そして範頼の仕丁を成敗すると、急にしおらしい姿を見せ、恥じらいながら去って行くのでした。
歌舞伎十八番の『暫』を女方が演じる華やかな舞台をご覧ください。
七之助さんはそこまで手弱女っぽくはせずに、舞台番松吉さんに立役の引っ込みを教わって引っ込む、という小芝居が面白かった。
三、お染 久松 浮塒鷗(うきねのともどり)
女猿曳 菊之助児太郎のお染、松也の久松、そして女猿曳は菊之助……と好きな役者さんが揃っていました。
お染 児太郎
久松 松也
身分違いの恋を描いたお染久松ものの舞踊
浅草の大店のひとり娘のお染は、親の決めた縁談が嫌で家を飛び出し、隅田川の土手までやって来ます。その後を恋仲の丁稚の久松が追いかけて来て、家に戻るようさとしますが、お染は聞き入れません。そこを通りかかった女猿曳は、二人が噂のお染と久松であろうと察すると歌祭文に事をよせ意見をします。そして二人の気を引き立てようと万歳の様子をみせ、その場を後にします。しかし、二人は別れることができず、心中の覚悟を決め去っていきます。
華やかで情感豊かな清元が、お染久松の心情と女猿曳の軽妙な味わいを盛り立てます。
河竹黙阿弥 作
四、極付 幡随長兵衛(きわめつきばんずいちょうべえ)
「公平法問諍」長兵衛が女房子供と子分たちに別れを告げる場面で不覚にも爆睡してしまったけど、水野屋敷の場面はしっかり見ました。
幡随院長兵衛 橋之助改め芝翫
女房お時 雀右衛門
唐犬権兵衛 又五郎
伊予守源頼義 七之助
坂田公平 亀三郎
御台柏の前 児太郎
極楽十三 国生改め橋之助
雷重五郎 宗生改め福之助
神田弥吉 宜生改め歌之助
下女およし 芝喜松改め梅花
舞台番新吉 吉之丞
坂田金左衛門 男女蔵
渡辺綱九郎 権十郎
出尻清兵衛 松緑
近藤登之助 東蔵
水野十郎左衛門 菊五郎
男伊達の潔さと江戸の心意気
大勢の芝居見物客で賑わう江戸村山座の舞台に、旗本水野十郎左衛門の家臣が乱入して騒ぎ出します。これを止めた幡随院長兵衛の様子を見ていた水野十郎左衛門が、長兵衛を呼び止めます。そこへ長兵衛の子分の極楽十三、雷重五郎、神田弥吉が駆け出して来て、一触即発となりますが、長兵衛がその場を収めます。後日、水野の屋敷に呼ばれた長兵衛は、この誘いが水野の企みだと悟りながら、出向くことを決意します。案じる女房子どもに別れを告げて、長兵衛は水野邸へ一人で乗り込み……。
町奴の長兵衛と旗本の水野の対決を鮮やかに描いた河竹黙阿弥の名作です。襲名ならではの豪華顔合せ、そして新芝翫の長兵衛に、新橋之助、新福之助、新歌之助の子分で親子四人の共演の舞台をお楽しみください。
夜の部
平成28年度(第71回)文化庁芸術祭参加公演
野口達二 改訂
一、歌舞伎十八番の内 外郎売(ういろううり)
外郎売実は曽我五郎 松緑外郎売の口上をボイストレーニングでいただいたので、言い立ての部分がとても楽しゅうございました。
大磯の虎 七之助
曽我十郎 亀三郎
小林妹舞鶴 尾上右近
化粧坂少将 児太郎
近江小藤太 宗生改め福之助
八幡三郎 宜生改め歌之助
茶道珍斎 吉之丞
小林朝比奈 亀寿
梶原景時 男女蔵
工藤祐経 歌六
早口の言い立てが見どころの一幕
遠くに富士山を望む箱根神社の社頭。工藤祐経が小林朝比奈やその妹舞鶴、大磯の虎たちを従え、休息をしているところへ、小田原名物の外郎売に身をやつした曽我五郎がやって来ます。五郎が、妙薬である外郎の故事来歴や効能を立て板に水のごとく披露しながら、工藤への敵討ちの機を狙っています。そこへ兄の十郎が駆けつけ、時節を待てと五郎をたしなめます。親を思う心を察した工藤は、狩場での再会を約束するのでした。
曽我狂言お馴染みの人物が勢揃いする華やかな一幕です。
七之助さんの大磯の虎、児太郎さんの化粧坂少将はさすがだったけど、あとふたりのきれいどころの台詞回しがとても危うくて、ちょっとハラハラしました。配役に名前が出ていないのでそういう配役だったのだと思いますが。
八代目中村芝翫 四代目中村橋之助 三代目中村福之助 四代目中村歌之助 襲名披露 口上(こうじょう)
山城屋さんの発声に始まり、今日出演の主立った俳優さんたち全員がご挨拶。児太郎さんは父の福助さんについても触れたし、七之助さんは亡き父勘三郎さんについて触れたばかりでなく、自分が出演していない来月の興行を息子さんたちフィーチャーで宣伝部長のように語りました。
橋之助改め芝翫
国生改め橋之助
宗生改め福之助
宜生改め歌之助
藤十郎
幹部俳優出演
襲名を祝う一幕
裃姿の俳優が舞台に並び、この度新たに誕生いたします八代目芝翫、四代目橋之助、三代目福之助、四代目歌之助が、皆様に襲名披露のご挨拶を申し上げる一幕です。
一谷嫩軍記
三、熊谷陣屋(くまがいじんや)
熊谷直実 橋之助改め芝翫「團十郎型」と「芝翫型」があって、数年前に「芝翫型」を復活させた功績で芸術院賞を受賞されていた、というのはイヤフォンガイドで知りました。
相模 魁春
藤の方 菊之助
亀井六郎 歌昇
片岡八郎 尾上右近
伊勢三郎 宗生改め福之助
駿河次郎 宜生改め歌之助
梶原平次景高 吉之丞
堤軍次 国生改め橋之助
白毫弥陀六 歌六
源義経 吉右衛門
戦の世の無常と人生のはかなさ
熊谷直実が自らの陣屋に戻って来ると、国元にいるはずの妻相模が陣屋を訪れています。熊谷は、相模と敦盛の母藤の方に一ノ谷の合戦で平敦盛を討った次第を語り、源義経のもとに敦盛の首を届けようとします。そのとき奥から義経が現れ、その場での首実検を命じます。熊谷が首を差し出すと、そこには熊谷の一子小次郎の首。義経は、後白河法皇の落胤である敦盛を救うよう密かに制札に託しており、その意を汲んだ熊谷は、我が子を身替りにしたのでした。そこへ梶原平次景高が頼朝へ言上すると駆け出しますが、石屋の弥陀六により梶原は絶命します。義経は、弥陀六が平家の残党、弥平兵衛宗清であると見抜き、救った敦盛を託します。そして熊谷は……。
人生の儚さが胸をうつ義太夫狂言屈指の名作を、新芝翫が襲名披露狂言として、四世芝翫の型で演じます。
すでに見たような気がして過去ログ探ってみたのだけど、生で観たのは初めてでした。たぶん飛行機内で見た「わが心の歌舞伎座」の中で吉右衛門さんで見たのが記憶に残っていたのでしょう。
その吉右衛門さんが義経で若々しい主君を演じてまったく違和感がないというのが、歌舞伎というか演技の凄いところです。。
團十郎型と比較して見るほど見慣れてはいないのですが、引っ込みで幕が下がるのは自然な感じでした。
四、藤娘(ふじむすめ)
藤の精 玉三郎
華やかで変化に富んだ優美な世界
松の大木に藤の花が絡んで咲き乱れているところへ、塗笠をかぶり藤の枝を手にした愛らしい娘が現れます。大津絵から抜け出したように可憐な娘は実は藤の精。男心のつれなさを名所近江八景によせて踊り、恋のもどかしさを艶やかに踊っていきます。そして、松の大木に去っていった藤の精は、やがて小蔭から現れ、ゆったりと藤音頭を踊り始め、ほろ酔いの姿を艶やかに見せます。続いて娘の可愛らしさと、廓の女性の色気が織り混ざった華麗な手踊りとなりますが、やがて日も暮れ、いつしかその姿を消すのでした。
華やかで可憐な舞踊をご堪能ください。
吉右衛門さんの義経に続いて、玉三郎さんの藤娘もまた年齢を超越している……というか芸でちゃんと娘や若い女を見せているので凄いです。まるで生きた「紅天女」です。
板橋区民会館は初めて。春師は志村三丁目で生まれて小学校1年生になるまで育ったそうです。そして、若い頃、志らく師とわちゃわちゃやっていたのがこの辺りだそうで(談志師匠の板橋の家が近いからね)いろいろ思い出があるそうです。
そのせいか、はたまた体調的に悪いからこそテンションがハイなのか、今日は最初のまくらと中入り後のまくらがとても長く、それ自体が独立した噺としてもいいぐらいでした。特に中入り後の東日本大震災後のボランティア巡業のエピソードは、志の輔さんだったら新作の一本にしてしまうだろうという、泣かせ処と笑わせ処とオチがあるものでした。
おしくら/談春
談春さんで聴いたのは二度目、通算でも三度目。三人旅の噺だとはすぐにぴんと来たのだけど、「おしくら」とわかったのは言葉が出て来てから。
江戸から来た三人の男たちと中山道の宿場の馬子、宿に関係する少なくとも三人の女たちの言葉や性格の描き分け、スピード感あふれる言い立てのおかしみ、など。宿場町で女を買う噺なので自分の好みではないのだけど、談春さんの巧さに聴き入ってしまい、笑ってしまう。
人情八百屋/談春
これも通算三度目だけど、実は談春さんで聴いたのは初めてだったわ。最初の夫婦の会話ですぐにわかったのだけど、談春さん版としては長屋の人々の会話が真骨頂。涙もしたし、笑いもした。
そのせいか、はたまた体調的に悪いからこそテンションがハイなのか、今日は最初のまくらと中入り後のまくらがとても長く、それ自体が独立した噺としてもいいぐらいでした。特に中入り後の東日本大震災後のボランティア巡業のエピソードは、志の輔さんだったら新作の一本にしてしまうだろうという、泣かせ処と笑わせ処とオチがあるものでした。
おしくら/談春
談春さんで聴いたのは二度目、通算でも三度目。三人旅の噺だとはすぐにぴんと来たのだけど、「おしくら」とわかったのは言葉が出て来てから。
江戸から来た三人の男たちと中山道の宿場の馬子、宿に関係する少なくとも三人の女たちの言葉や性格の描き分け、スピード感あふれる言い立てのおかしみ、など。宿場町で女を買う噺なので自分の好みではないのだけど、談春さんの巧さに聴き入ってしまい、笑ってしまう。
人情八百屋/談春
これも通算三度目だけど、実は談春さんで聴いたのは初めてだったわ。最初の夫婦の会話ですぐにわかったのだけど、談春さん版としては長屋の人々の会話が真骨頂。涙もしたし、笑いもした。
国立劇場開場50周年記念ということで、3ヶ月連続で全幕通しの仮名手本忠臣蔵。
11時開演16時終演、うぅ早い、長い……と遅刻してしまい、大序の最初の3分の2は見られず。
梅玉の塩冶判官、秀太郎の顔世御前が素晴らしい。幸四郎の大星由良助は登場するだけで空気を変える存在感があるのだけど、ちょっと違和感があった。力み過ぎ? 力弥の中村隼人、小浪の米吉は初々しいカップルなんだけど、あれれん、何かちょっと隼人君が固いように思う。扇雀の早野勘平、髙麗蔵のおかるカップルはさすがでございます。
11時開演16時終演、うぅ早い、長い……と遅刻してしまい、大序の最初の3分の2は見られず。
梅玉の塩冶判官、秀太郎の顔世御前が素晴らしい。幸四郎の大星由良助は登場するだけで空気を変える存在感があるのだけど、ちょっと違和感があった。力み過ぎ? 力弥の中村隼人、小浪の米吉は初々しいカップルなんだけど、あれれん、何かちょっと隼人君が固いように思う。扇雀の早野勘平、髙麗蔵のおかるカップルはさすがでございます。
昼の部、夜の部続けて見ました。
【昼の部】
ん廻し/けん玉
兼好さんのところの前座さん。
ホームランの約束/百栄
いきなり破壊力の強い百栄。野球選手が病院に慰問に来るのだが、少年が野球に関心がないひねくれ坊主で……。
地下鉄親子/白鳥
さらに破壊力ある白鳥。ひとり息子を育てるために地下鉄の工事現場で働いている母ちゃんが、息子を元気づけようと工事現場をロールプレイングゲームの現場に。
粗忽長屋/白酒
中入まえに白鳥師が「この後白酒が『抜け雀』やります」と言ったけど、前のネタで遊ぶのはいいが後の人にネタふりするのはタブーだから、と言って、楽しい粗忽長屋。
厩火事/兼好
キャンキャンキンキンうるさいおさきさん(苦笑)だが、兼好さんらしい。
圓生の後継者問題は立ち消えとなってますが、芸風こそ違うものの三遊亭から圓生を出すとすると、今のところ候補者は兼好さんじゃないかと私は思います。
【夜の部】
子ほめ/市若
芝居の喧嘩/松之丞
破壊力ある。ただ、前のホール落語会のお客様をくさしたのはいただけなかった。昼間その落語会を見て、夜この落語会に来てるお客様だっているかも知れないんだから。
笠碁/一之輔
一之輔さんの『笠碁』はじいちゃん達がキャッキャッと喧嘩しちゃってかわゆいのぅ。
普段の袴/市馬
さすが市馬さん、特に武士の出てくる噺はホントうまい。
三枚起請/三三
今日は私が疲れていたので全部消化しきれてないのだけど、三三さんの出来はよかったと思う。
【昼の部】
ん廻し/けん玉
兼好さんのところの前座さん。
ホームランの約束/百栄
いきなり破壊力の強い百栄。野球選手が病院に慰問に来るのだが、少年が野球に関心がないひねくれ坊主で……。
地下鉄親子/白鳥
さらに破壊力ある白鳥。ひとり息子を育てるために地下鉄の工事現場で働いている母ちゃんが、息子を元気づけようと工事現場をロールプレイングゲームの現場に。
粗忽長屋/白酒
中入まえに白鳥師が「この後白酒が『抜け雀』やります」と言ったけど、前のネタで遊ぶのはいいが後の人にネタふりするのはタブーだから、と言って、楽しい粗忽長屋。
厩火事/兼好
キャンキャンキンキンうるさいおさきさん(苦笑)だが、兼好さんらしい。
圓生の後継者問題は立ち消えとなってますが、芸風こそ違うものの三遊亭から圓生を出すとすると、今のところ候補者は兼好さんじゃないかと私は思います。
【夜の部】
子ほめ/市若
芝居の喧嘩/松之丞
破壊力ある。ただ、前のホール落語会のお客様をくさしたのはいただけなかった。昼間その落語会を見て、夜この落語会に来てるお客様だっているかも知れないんだから。
笠碁/一之輔
一之輔さんの『笠碁』はじいちゃん達がキャッキャッと喧嘩しちゃってかわゆいのぅ。
普段の袴/市馬
さすが市馬さん、特に武士の出てくる噺はホントうまい。
三枚起請/三三
今日は私が疲れていたので全部消化しきれてないのだけど、三三さんの出来はよかったと思う。
北沢タウンホールが9月末で改築されるということもあり、何度も親しんできた「別冊談笑」の特別復刻版へ。
饅頭こわい/笑二
今日は私の相性がよくなかった。ヘビとか蜘蛛とか苦手なんで。。
佃祭/談笑
談笑さんらしい改作。でも、そのトリックのところに、余韻が欲しかったんだなぁ。大ネタ2本の時間制限の中では難しいんだけど。
帯久/談笑
法学部出身の談笑さんが拘ったのは奉行の取り調べかー。志の輔さん版より帯屋が卑屈で悪党な造型。
広瀬和生・談笑対談
楽屋から名人会のネタ帳を出してきて、喜多八師匠を偲んだり、広瀬さんが『この落語を聴け』を書いた以前の寄席がどうだったかという話だったり、面白かった。次の談笑さんへの宿題もシリーズ化楽しみ。
饅頭こわい/笑二
今日は私の相性がよくなかった。ヘビとか蜘蛛とか苦手なんで。。
佃祭/談笑
談笑さんらしい改作。でも、そのトリックのところに、余韻が欲しかったんだなぁ。大ネタ2本の時間制限の中では難しいんだけど。
帯久/談笑
法学部出身の談笑さんが拘ったのは奉行の取り調べかー。志の輔さん版より帯屋が卑屈で悪党な造型。
広瀬和生・談笑対談
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