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新選組・土方歳三を中心に取り上げるブログ。2004年大河ドラマ『新選組!』・2006正月時代劇『新選組!! 土方歳三最期の一日』……脚本家・制作演出スタッフ・俳優陣の愛がこもった作品を今でも愛し続けています。幕末関係のニュースと歴史紀行(土方さんに加えて第36代江川太郎左衛門英龍、またの名を坦庵公も好き)、たまにグルメねた。今いちばん好きな言葉は「碧血丹心」です。
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今日は昼夜興行でしたが、夜の部のみチケット確保しました。夜の部、談春が中入り前、志の輔が膝代わりで談志家元音源の直後という豪華なラインナップで、チケット取るの大変でした。

一、新聞記事 小談志

一、片棒 志遊

一、幇間腹 生志 ○

ニンに合ったネタですね。とても楽しかったです。

一、三方一両損 談春 ○

啖呵を聴かせるためのネタ、という。今日は大岡越前守も笑いを起こすお茶目さんでした。

(中入り)
一、家元音源〜漫談 平等論〜

一、猿後家 志の輔 ○

もう大爆笑。

一、鼠穴 里う馬

最後はずっしりと。
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生前の談志をライブで見たのは柳亭市馬師の『年忘れ市馬集』の後半の歌謡ショー(というか前半の落語はそそくさと切り上げ)のゲストという立場であった。最期に『蜘蛛駕籠』を公演した舞台のチケットを入手していたのだが所用があり、友人にチケットを譲ってしまった。
 ので、「談志に間に合わなかった落語ファン」「志ん朝に間に合わなかった落語ファン」だと自認している(歌舞伎の方も「勘三郎・三津五郎・團十郎に間に合わなかった歌舞伎ファン」だ)。

 毎年、談志まつりは見るようにしている(一部苦手な落語家がいるので全回通しではないが)。

一、悪質商法だまされ自慢〜安来節〜 平林

 真打昇進おめでとうございます。

一、紙入れ 談慶

一、強情灸 キウイ

一、大工調べ ぜん馬

(中入り)

一、家元音源〜狸賽〜

一、蝦蟇の油 談笑

 家元はたしか英語版の『蝦蟇の油』が出来たと記憶しています。英語のできる人がちらほらいるため、英語とスペイン語ができる談笑さんにスペイン語版を勧めたと思います。
 大学時代に選考した私は、聴きながらゲラゲラ笑ってました。談笑さんスペインや中南米で公演したら受けると思います。

一、Mr. マリック 超魔術

一、芝浜 談四楼 ◎

 自民党落語議連発足に立ち会った報告と、談志の思い出を少々。そしてリクエストが多かったので伝説のよみうりホールでかけることは怖れ多くも「くさくない」『芝浜』を。
 あっさりとしていて、でも江戸っ子の勝っつぁんと女房の味がよく出ていた逸品でした。
 たぶん生で聴いた『芝浜』の中で一番完成度が高かったです。
たまたま辿り着いた記事。

三谷幸喜さんはずるいな 香取慎吾さん「特別な関係」

 新作『日本の歴史』に関連したインタビューですが『組!』ファンには見逃せないところが。
 主演した大河ドラマ「新選組!」は、僕の中ではとっても大きい。すっごくつらくて、乗り越えたことが自信になりました。

 最初は断ったんです。幼い頃から仕事していて大河を見たこともないし、大変だと聞いていたので。でも三谷さんに、「脚本家として夢の夢なんだ」「香取君じゃなきゃやらない」と言われて、「ずるいなー」と思いながら受けました(笑)。

 そのあと、会議室に1対1でノートとペンを渡されて、ホワイトボードに「NHK大河とは」。どれだけ偉大な番組なのか、夢をかなえるからには、知っておいてくれないと困ると。当時、本当にいろいろ話しましたね。

 先日稽古場で新選組!の話題になって、三谷さんが「あんなシーンあったじゃないですか」と言うんです。「ちょっと覚えてないです」と答えると、「本当にショックです。もう1回見直してください」「いや、見直すことはないと思います」「じゃあもういいです。『日本の歴史』のことを今後忘れないでいてくれたらいいです」って(笑)。昨日のことも忘れるくらいだし、忘れることができないといけないと思っているんです。次から次にクリアしていきたいので(笑)。

 とはいえ、特別な関係です。稽古の後に僕のところに来て、こそっと「次、あのシーンやるとき、本番の気持ちでやってみてください。本気出してください」。そんな会話をいっぱいしてきたから、「なんでそんなこと言うんですか」ということもない。そこまでのやりとりができる仕事をしている人はいないかもしれない。本当に僕のことをよくわかっている人。これからも、僕が見たことのない僕を作ってくれると思います。

 新選組!の頃、三谷さんは40代前半。いまの僕と同じくらいなんです。半端じゃない。だからこそ、服のブランドを作ったりアート作品の個展をやったりしていてよかった。負けてないぞ、って思えますから。新しい挑戦ができていることがうれしい。

 香取さんと三谷さんの繋がりの深さを感じさせるインタビュー部分でした。
今でも彼らの記録が新たに出てくるところが幕末の面白さ。

近藤勇、ドタバタ上洛だった? 岐阜・各務原市所蔵文書で判明
 幕末の京都を警護した新選組の前身「浪士組」が、江戸から上洛(じょうらく)する際、中山道鵜沼(うぬま)宿(岐阜県各務原市)で昼食代を少なく支払っていたことが分かった。市が所蔵する当時の文書に関連する記載があった。昼食の手配を担当していたのは、多摩出身で後の新選組局長・近藤勇(一八三四~六八年)。歴史的人物の失態のエピソードとして注目を集めそうだ。 (大山弘)

写真
 各務原市歴史民俗資料館の長谷健生学芸員が、鵜沼宿本陣の当主が残した「桜井家文書」から浪士組に関連した記述を確認した。

 江戸時代、団体客が宿場を訪れる際の予約や支払いは、本陣が一括して受け付けていた。桜井家文書には予約時の総人数と、宿場の各旅籠(はたご)に入る人数を記した割り振り、浪士組が去った後の会計報告が記されている。

 六三(文久三)年、京を目指した浪士組が、中山道五十二番目の宿の鵜沼宿に到着したのは二月十九日。浪士二百三十七人が数軒の旅籠に分かれて昼食を取った。ところが、浪士組は支払いの際、人数を二百二十五人と十二人も少なく申告した。

 料理の本来の代金は一人あたり百二十四文。だが、本陣は浪士組が利用した全ての旅籠に対し、一人あたり六文少ない百十八文を配分した。取りはぐれた十二人の代金の合計千四百八十八文を、全旅籠で少しずつ負担したとみられる。

近藤勇=国立国会図書館蔵

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 百二十四文の価値について、長谷さんは「江戸時代後期は一文が現在の二十~三十円に相当すると言われるが、幕末は貨幣価値の変動が大きく、一概には言えない」と話す。

 宿場内でのやりとりは不明だが、長谷さんは「近藤は本庄宿(埼玉県本庄市)でも、浪士の芹沢鴨(かも)の宿の予約を忘れ、激高した芹沢が路上でかがり火をたく騒動を引き起こすなど失態を犯していた。鵜沼宿でも、近藤が不手際をした可能性がある」とみる。

 浪士組は結成後、すぐに江戸を出発した。大名の参勤交代など大規模な旅行の際は、旅籠の予約を半年~一年前に済ませるのが通例だった。長谷さんは「近藤は先行きも分からず、混乱していたのかもしれない」とも推測している。

 鵜沼宿の歴史を研究する岐阜女子大の辻公子講師は「桜井家文書では、具体的なやりとりが分からないながらも、当時の慌ただしさを感じる要素が多い。他の宿場町にも、浪士組について多くの記録が残っている。詳しく調べれば、歴史の出来事を、これまでとは違う視点から再確認できるだろう」と指摘する。

 桜井家文書の浪士組について書かれた部分は、十七日~十二月十六日に各務原市歴史民俗資料館で開く企画展で紹介される。

<浪士組> 江戸幕府第14代将軍・徳川家茂(いえもち)の上洛に合わせ、幕府が将軍警護のために浪士らを集めて結成した武力組織。文久3(1863)年、東海道を上る将軍とは別ルートの中山道から京に向かった。京に入ってから組織は分裂し、芹沢鴨や近藤勇、土方歳三らが壬生(みぶ)浪士組を結成。後に新選組を名乗る。

 道場主をやっていたとはいえ、金勘定はあまり得意でない印象が上書きされたエピソードでした。

雲田はるこさんのインタビュー記事見てて、「おっ」と思いました。

ドラマ「昭和元禄落語心中」も大好評 雲田はるこ、マンガ家デビュー10周年
―― そもそも雲田さんが落語にはまるきっかけもドラマだったそうですね。

 三谷幸喜さんが脚本を書かれた大河ドラマの『新選組!』(2004年)ですね。出演されていた役者さんの中に落語家さんがいらして、落語会に行ったことがきっかけのひとつでした。『新選組!』を見ながらドラマに描かれていない部分も知りたくなっていろいろ調べるうちに、江戸文化にどんどん興味が湧いて。その頃『タイガー&ドラゴン』(2005年)や『ちりとてちん』(2007年-08年)など落語を描いたドラマも放送されて落語ブームと言われたりしたんですが、私もその時期にまんまとはまりました。そのうちに落語をもっと知りたいから落語のマンガを描きたいなと思うようになったんです。

 『組!』に出演してる落語家さんって、顔の目立たない山崎丞を演じた桂吉弥さんでしょうか。雲田はるこさんの『昭和元禄落語心中』が『組!』との出会いなくして生まれなかったかも知れないと思うと、感慨深いです。

 なんか、落語へのハマリ方が私も似てますし。

 インタビューは『昭和元禄落語心中』ファンにお勧めです。やはり八雲師匠のモデルにはあの方が入っているのですね。
有吉佐和子作。新派の杉村春子が主役のお園を演じてロングラン。玉三郎が歌舞伎で舞台にかけた時、有吉佐和子は鬼籍に入っていた・合掌。

幕末の歴史好きにはツボツボな作品。そして横浜のある遊郭における遊女の自害が大和撫子の鑑として脚色され喧伝されていく様は見事な現代性も感じさせる。

玉三郎さんが演じるお園の演技の凄さ、シネマ歌舞伎ならではのカメラワークでさらに引き立っていました。人のいい場末の芸者(吉原から品川、さらに開港直後の横浜へ流れてきた)。同じように吉原から流れてきた病身の遊女の亀遊を妹のように可愛がり、亀遊が通辞の藤吉と恋仲になるのを陰で応援していたが、その亀遊はアメリカ人商人イリウスに気に入られたと知ると恋がかなわないのを絶望して剃刀で自害してしまう。

亀遊を喪った清吉はアメリカに渡航して医師になることを目指す。残ったお園は、かわら版による亀遊の死の脚色をいぶかいつつも、置屋の主人にそそのかされ、攘夷女郎亀勇の自害の目撃者として講釈師よろしく登楼客に語って聴かせる。攘夷派の儒学者・大橋訥庵の五回忌に門弟たちが集まる座敷に出た時、吉原で訥庵から習ったという歌を披露した時……。

最後の場面。「ひとり残されたお園は、酒をあおりながら、時代の波に翻弄された亀遊や我が身を嘆くのである」。時に慶応三年七月、大政奉還・王政復古から戊辰戦争・新政府成立といったさらなる時代の波が押し寄せてくることを知らず。。

無茶苦茶豪華な共演陣。勘三郎さん、七之助さん、獅童さんなど主要な配役だけでなく、ちょい役の浪士の中に海老蔵さんとか勘太郎(当時)さんがいたり、福助さんとか松也さんとか新悟さんとか唐人口の遊女たちなんか凄いメークで本人とわからないぐらい(きっと喜んで演じたに違いない)。

勘三郎さん三津五郎さんなど鬼籍に入った名優たち、新派に移って河合雪之丞になった春猿さんとか、今では再現できない舞台を見られるシネマ歌舞伎ならでは。
先週、平成中村座を見てきました。『組!』当時は26才だった平助こと中村勘太郎さん(現・中村勘九郎さん)も40才。弟の七之助さん、チビ勘太郎くん、ちび長三郎くんとともに舞台を盛り上げておりました。平助だった頃は颯爽と義経やって似合ったろうと思いますが、チビ勘太郎くんを義経に、弁慶を豪快に演じつつ、勘太郎くんとの立ち回りも息が合ってかっこよく、主人を得て無邪気に笑顔になるところがよかったです。
 そして、来年は大河ドラマの主役なんですよね勘九郎さん。歌舞伎の舞台に出られない期間ができてしまうのは歌舞伎ファンとして残念なのですが、『組!』当時、10年後にこの作品の出演者たちは出世しているだろうと言っていた中で出世頭のひとりではないでしょうか。

 土方歳三を演じた山本耕史さんは『真田丸』で石田三成を演じましたが、別の作品では右府さま織田信長を演じる予定です。しかも武田観柳斎を演じた八嶋さんがサル羽柴秀吉です。
山本耕史「石田三成から織田信長になった…」『映画刀剣乱舞』キャスト発表にファン混乱!?
 『映画刀剣乱舞』の追加キャストとして山本耕史と八嶋智人の参戦が発表され、ネット上で話題となっている。

刀剣育成シミュレーションゲーム「刀剣乱舞-ONLINE-」を原案とした初の実写化作品『映画刀剣乱舞』。先日、本作の追加キャストとして山本耕史と八嶋智人の参戦が発表され、ネット上で話題になっている。

■ストーリー

天正十年六月二日、京・本能寺。明智光秀が織田信長を襲撃した“本能寺の変”に、歴史改変の魔の手が迫っていた。燃える寺から信長を逃がし歴史を変える、そんな時間遡行軍の計画は、刀剣男士たちの活躍により打ち砕かれた。

ところが、無事任務を終えて帰還した彼らに届いた「織田信長生存」の一報。本来の歴史に戻すため、刀剣男士たちは織田信長暗殺を目的に再び過去へと出陣するのだった。どうやって信長は生き延びていたのか、怪しい動きをする影、そして立て続けに歴史介入をしてくる時間遡行軍。彼らの本当の狙いに気付いた三日月宗近は…。正しい歴史とは何か。“守るべきもの”を守る戦いが、いま始まる――!

■若手が集まる本作に安心の実力派が参加!

名立たる刀剣が戦士へと姿を変えた“刀剣男士”を率い、歴史を守るために戦う刀剣育成シミュレーションゲーム「刀剣乱舞-ONLINE-」を原案とした本作。すでに、注目の刀剣男士のキャストには、三日月宗近役の鈴木拡樹、山姥切国広役の荒牧慶彦、薬研藤四郎役の北村諒、へし切長谷部役の和田雅成、日本号役の岩永洋昭、骨喰藤四郎役の定本楓馬、不動行光役の椎名鯛造、そして鶯丸役の廣瀬智紀と、舞台を中心に活躍する若手俳優たちが決定している。

そんな中、今回追加キャストとして実力派俳優の2人、山本耕史と八嶋智人の出演も決定。山本さんは、天下統一を狙う織田信長役として安定感のある演技を発揮。八嶋さんは織田信長を支える家臣ながら、後に天下統一を成し遂げる羽柴秀吉役を演じる。

『映画刀剣乱舞』(C)2019「映画刀剣乱舞」製作委員会 (C)2015-2019 DMM GAMES/Nitroplus
山本さんは「織田信長は初めて演じます。自分がもうそんな年齢になったのかと感慨深い思いでした」と話し、八嶋さんは「我々が知る『歴史』とはいかに表層的であるか。この映画はそう実感させてくれる力強いロマンだ!」と熱く本作をアピールしている。

■これまでも様々な武将に…山本耕史の新たな挑戦に反響

今回の発表で特に話題となっているのが、織田信長役の山本さん。これまでも様々な時代物作品に出演してきた山本さんは、大河ドラマ「新選組!」などでは土方歳三、「平清盛」では藤原頼長、「真田丸」では石田三成。ほかにも、豊臣秀頼、竹中半兵衛、徳川秀忠とたくさんの歴史上の人物に扮してきた。

山本耕史
そんな中、今回初の織田信長役決定にTwitterでは「石田三成から織田信長になった…」「山本耕史は石田三成だろ(真田丸クラスタ)山本耕史は土方歳三だろ(新選組クラスタ)山本耕史は織田信長だろ(刀剣乱舞クラスタ)山本耕史とは一体」「山本耕史さんは石田三成から織田信長になったのか…」「今日の誕生日の人は…土方歳三、いや、石田三成だったかな… …あっ、山本耕史さんだった! と思ったらまさかの織田信長」「え?は?山本耕史は石田三成じゃないん?土方歳三でもあったけど織田信長なん? え?」「山本耕史は土方歳三なのか石田三成なのか織田信長なのか…」とファンも混乱気味の様子だ。

■“刀剣男士”が勢揃い! 本ポスタービジュアル公開

三日月宗近(鈴木さん)ら“刀剣男士”たちが躍動する本ポスタービジュアルも併せて公開! 霧がかった城と炎が描かれており、激しく壮大なストーリーを予感させる。

『映画刀剣乱舞』(C)2019「映画刀剣乱舞」製作委員会 (C)2015-2019 DMM GAMES/Nitroplus
なお、本作のムビチケカード全9種類を3回に分けて発売することも決定。第1弾は<三日月宗近、日本号、鶯丸>の3人のビジュアルを使用し、11月2日(金)より発売開始となる。

『映画刀剣乱舞』は2019年1月18日(金)より全国にて公開。

 『組!』キャストの話題といえば、かっちゃん近藤勇を演じた香取慎吾さんと、滝本捨助を演じた中村獅童さんのエピソードも。
香取慎吾、中村獅童の『新選組!』忘年会エピソード明かす「何度も抱えて運んだ」
 現在、AbemaTVで生放送中の『7.2 新しい別の窓 #8』で、「ジャポニスム2018」の広報大使を務め自身の初個展を開いた香取慎吾と、公式企画の1つである「松竹大歌舞伎」に出演した歌舞伎俳優・中村獅童の対談の模様を放送。フランス・パリで共演作『新選組!』の思い出を振り返った。

 2004年放送のNHK大河ドラマ『新選組!』で共演して以降、その忘年会で毎年会っているという2人。しかし香取は2016年、獅童は2017年の忘年会に参加できなかったといい、「本当に久しぶりで、まさかパリでこうやって」(香取)、「パリで会えるなんて嬉しい」(獅童)と再会を喜ぶ。

 香取によると獅童と共演者の山本耕史は毎回喧嘩しているというが、獅童は「けどすごい仲良くなって。皆さんいまだに仲いいんで嬉しいです」と説明。また、香取が「僕何度も走って追いかけて、床にいる獅童さんを抱えて運んでいったこと何度もありますよ。でも怖い感じではなく、すごい笑顔で『うるせー!離せっ!』みたいな(笑)」とエピソードを明かし、獅童も「そんな時もありましたね」と笑いあった。

▶『7.2 新しい別の窓 #8』は午後5時~夜0時15分まで「AbemaSPECIAL 2」チャンネルにて放送中

 左之助を演じたは山本太郎は、『組!』作品世界で日本を飛び出して満州に行きそうな勢いでしたが、中の人も芸能界を飛び出して国会議員になりました。何度か辻立ち聴いていますが、街頭演説のおもしろさわかりやすさは政界でも指折りじゃないかと思います。





3年ぶりに浅草で幕を開けた「平成中村座」

 中村屋さん贔屓なもので、平成中村座は昼と夜を二回ずつ確保してしまいました。うち一回目は初日から3日め。
 歌舞伎を見始めてすぐに平成中村座を経験していたので、地元の芝居小屋のような感覚になります。十八世中村勘三郎丈を生で見ることができなかったのが残念なのだけど、この空間は勘三郎さんへの愛が詰まっていて、とても温かい気持ちになります。

【昼の部】
一、源平布引滝 実盛物語
 イヤホンガイドのサイトからの簡単な紹介。
「義賢最後」(よしかたさいご)の続きです。
木曽義賢の身重の妻・葵御前を助ける平家方の斎藤実盛の恩情と心の苦しみのお話し。
家に伝わる源氏の白旗を亡き義賢から預かった小万は、平家方に追われ琵琶湖を泳ぐが、敵方の船に引き上げられる。
引き上げたのは斉藤実盛。
源氏に心をよせる実盛、彼女の腕を切り落として、旗が平家にわたるのを防ぐ。
小万の一念で、腕が握った旗は葵御前の許に。
さて、ここは、琵琶湖のほとり。百姓九郎助の家です。
ここに義賢の側室、葵御前がかくまわれています。
葵御前が産む木曽義賢の子が男子だったら即刻殺せという清盛の命を受けて、斉藤実盛と瀬尾十郎兼氏が検分役としてやってきます。
葵は無事、男子駒王丸を産んでいました。
でも、「産んだのはコレです!」と差し出されたのは、女の片腕!?
実盛が小万の「片腕」を斬った状況を、物語るところが、題名の由縁。一番の歌舞伎クライマックスです。
死んだ小万は、実は、平家の瀬尾十郎の○○!意外な人物関係がすごいドラマチック・・・。  
 勘九郎さんの次男、5才の長三郎くんが台詞も振りもついた太郎吉の芝居を長丁場こなします。勘九郎さんの実盛は、颯爽とした生締で理も情もわきまえた武士。亀蔵演じる瀬尾に九郎助夫妻と太郎吉をかばいながら、葵御前の出産をさりげなくサポートし、落とす手はずを整え、太郎吉の将来の仇討ちまで受けとめます。
 小万の児太郎さん、葵御膳の新悟さんもポイントポイントでいい姿。亀蔵さん演じる瀬尾の自害のシーンは、トンボがうまく決まったものの、消し幕さんとのタイミングが少々ずれて、身体が動くところが見えちゃいました。
 実盛が黒馬に乗って堂々と去る場面は素敵でした……花道すぐ脇の席だっただけにガン見しました。

二、近江のお兼

 七さんが暴れ馬を手懐け、布晒を両手でひらひらと宙に舞わせる可愛く力持ちのお兼を踊りました。そうか、勘三郎さんも踊っていたのね。芸幅が広かったんだなぁ勘三郎さんは。

三、江戸みやげ 狐狸狐狸ばなし

 生臭坊主との浮気に血道を上げる女房と、それでも女房を愛する染め物屋の亭主を中心とした、騙し騙されのコミカルな舞台。
 今回は扇雀の伊之助に七之助のおきわ。「しつこい蛇のような」と言われる執念の強さ、かいがいしい世話を焼くこまめさ、上方で役者をしていた伊之助の、二面性があるが嫌みではないところが扇雀はうまかった。七之助は浮気に絡め取られて本気になり相手と心中しようとする怖さと、呆けた演技の哀れさ、それでも浮気の虫が止まない業をコミカルかつシリアスに。芝翫の生臭坊主が割とよかった。

【夜の部】

 客席にひらひら蛾が舞っていた。前に勘九郎さん七之助さんのトークで、勘三郎さんが時々ハエになって舞台を見に来ているという話をしていたけど、今日は蛾となって戻ってきたのかな、と思ったら……。

一、弥栄芝居賑

 江戸の風情を残す中村屋の芝居小屋を舞台後景にして、勘九郎七之助が座元夫婦に、勘太郎長三郎を息子に、扇雀が挨拶の音頭を取り、手締めは芝翫。男伊達と女伊達が花道に並んで浅草ゆかりの土地や風物を織り込んだ連ねの台詞が面白かった。小三郎さんが手首のアンチョコを見ながらもつっかえつっかえだったのが中村屋のファンにはご愛敬で許されるものの少々残念ではあった。
 そして芝居はありし日の勘三郎さんの映像。『娘道成寺』や『め組』や『野田版 鼠小僧』や……あれ、中途半端なところで途切れた。少しザワザワしながら、なし崩し的に20分の休憩に。そこに七さんがお顔はそのままで鬘をはずした浴衣姿で、なおちゃんとのりちゃんも引き連れて幕から顔出しして「どうやら父がいたずらしたようで……」と挨拶。
 どうやら、あの蛾は本当に勘三郎さんの魂を運んでいたらしい。

二、舞鶴五條橋

 扇雀さんの常盤御前と勘太郎くんの九郎義経の場面の後、勘九郎さんの弁慶と勘太郎くんの義経の対決。勘太郎くんがちゃんと芝居してて(歌舞伎座で『団子売』踊りきった時から並々ならぬ技量と度胸があると思ってはいたが)五條橋の対決も見応えがあった。そして勘九郎さん弁慶の薙刀での立ち回り、六方と勇壮な大きな芝居。近くで見られてとてもよかった。主人を得て破顔一笑したところが可愛い。。

三、仮名手本忠臣蔵 祇園一力茶屋の場

 今日一番見応えがあった。勘九郎さんの寺坂平右衛門と七之助さんのお軽はそれぞれ、仁左衛門さまと玉三郎さまから教えられたのだろう。勘九郎さんと七之助さんの兄弟ならではのキャッキャッウフフとじゃらつくかわゆさがある。

 楽日近くでまた見られるのが楽しみ。

新橋演舞場が月一回催している食事付き落語会です。落語は前座+真打ち2席で、その前後に演舞場の厨房新ばしがつくった食事をいただきます。ちょっと品数多めの幕の内弁当に全国各地の酒造が提供する日本酒(今回は1合×2本を隣の人と、5合×2本をテーブル4名とシェアしたので、意外に飲ませていただいた感じでした)が提供されます。

https://www.shinbashi-enbujo.co.jp/contents/rakugo20181030.html

今回は宮城県内最古の蔵元、内ヶ崎酒造さんの提供でした。4本のうち最後に提供された特別純米酒鳳陽源氏は初めてイギリス王室のワインセラーに収蔵された日本酒3種類のうちの一本だそうです。

また、先付けとして出されたのは有機農業をしているOme Farmさんが提供する後関晩生小松菜のお浸しでした。写真撮影忘れましたが、白身魚の塩麹焼きの後に焼きおにぎり鮭茶漬けがあり、食事として十分に満足できました。有機野菜は甘みがあって優しい味でした。

主催者挨拶、Ome Farmさんと内ヶ崎酒造さんの挨拶を前後に挟みましたが、落語会も本格的でした。

テーブルをご一緒した3人組の紳士たちは、毎月この会にいらっしゃる常連さんを中心にしたお仲間さんたち。うちお一人が隣席になったので伺いましたら、一番印象に残っているのが一之輔さんの回だそうです。

一、たらちめ/古今亭まめ菊

菊師は寄席や落語会でちょくちょく聴きますが、独演会は初めてかも知れません。なので一番弟子のまめ菊さんをお見かけしたのも今回が初めてです。口跡も菊之丞さんが若い女性になったらこんな感じかな、という菊之丞さんの落語がちゃんと入っています。少し女性の登場場面を多くしているところが女性落語家らしいアレンジですね。

一、火焔太鼓/古今亭菊之丞

これぞ古今亭、大師匠の志ん生が得意としたネタです。菊之丞さんの落語に出てくる長屋のおかみさんはしっかり者でバリバリ仕事できそうな感じです。

(中入り)

一、幾代餅/古今亭菊之丞

これも古今亭らしいネタ。幾代太夫の古風な感じと、搗き米屋の奉公人清蔵さんの実直な感じがいいです。

後半は抽選会があり、Ome Farmさん提供の有機野菜、内ヶ崎酒造さん提供のグラスや前掛け、菊之丞師匠がサインしたポスターや色紙などがクジ引き賞品として提供されました。

地下食堂はかなり広く、宴会テーブル席で4人掛けが40テーブル、計160人が満席でした。新橋演舞場のお客様だけあって、女性客には季節の着物を着てらっしゃる方も多く見られました。

落語会+食事+酒で9,000円です。落語ファンとしてはかなりハイエンドな落語会だなーと思いますが食事や酒も割高とは感じませんでした。また、大広間の座敷に落語家さんを招き入れた感じで、ホール落語よりも落語家さんとの距離が近く感じられます。

来月は柳亭市馬師匠がゲストで、市馬ファンの私はもうチケット確保してます(^^)。
秋の日は釣瓶落としといいますが、本当に昼が短くなりましたね。秋という季節は好きなんですが、日照時間が早く短くなるので体調を崩しがちなのが悩みの種です。

宮城
<戊辰戦争150年>東北の幕末史網羅 仙台市博物館で藩主建言書など230点展示
 仙台市博物館、新潟県立歴史博物館、福島県立博物館の3館主催による共同企画の特別展「戊辰戦争150年」(河北新報社、NHK仙台放送局共催)が26日、仙台市博物館で始まった。12月9日まで。
 薩摩藩、長州藩中心の新政府軍から「朝敵」とされた会津藩や、会津藩を救おうとした東北、越後各藩の視点を軸に、全国から広く集めた古文書や絵図、旗、武器など約230点を展示。東北の幕末・維新史を網羅した内容となっている。
 当時の仙台藩主伊達慶邦(よしくに)が新政府に会津追討を思いとどまるよう求めた建言書や、奥羽列藩同盟の盟約書の写し、新選組袖章、天皇の軍の証しとして新政府軍が掲げた錦旗などが並ぶ。
 列藩同盟が独自政権を構想し、元号を「大政元年」と改元したとする資料など珍しい品もある。既に終了した新潟、福島の両博物館での展示には出品していない仙台独自の資料が約100点含まれる。
 仙台市宮城野区の無職安久津知子さん(81)は「身近なのに学校の授業では教わらず、知らなかったことだらけ。何度でも足を運びたい」と話した。
 開館は午前9時~午後4時45分。月曜休館。一般・大学生1000円、高校生500円、小中学生400円。会期中の土日・祝日には新選組の衣装を無料で試着できる体験会もある。

福島
戊辰戦争戦死の「西軍藩士」慰霊 会津若松で墓前祭、80人参列
 戊辰戦争で戦死した土佐、薩摩、長州、大垣など各藩の藩士らが埋葬されている会津若松市の西軍墓地で23日、墓前祭が行われた。

 会津戊辰戦役西軍墳墓史跡保存会(山田悦史会長)が毎年行っており、65回目。戊辰150年の節目とあって、例年以上に多くの参列者が訪れた。

 地元や西軍の関係者ら約80人が参列。神式と仏式で墓前祭が行われた。山田会長が祭文を読み上げ、会津吟詠会の詩吟奉納が行われた。地元の関係者や子孫、山口、佐賀両県の関係者らが玉串をささげ、焼香した。山田会長が謝辞を述べた。

 弟の土佐藩三番隊長小笠原謙吉と共に会津で戦死した牧野茂敬(迅衝隊軍監)の子孫という小笠原洋子さん(78)=神奈川県逗子市=は「こうしてお墓を守っていただいて、会津の方々の温かい気持ちをうれしく思います」と話した。

 同墓地には、西軍9藩の150柱(藩籍不明1柱を含む)が祭られている。

(文化の扉)戊辰戦争、無念の150年 「賊軍」とされた会津/列藩同盟、当初は「非戦」
 時代が明治に変わる150年前、東北地方などで大規模な内戦があった。戊辰戦争だ。江戸城の開城後も奥羽・北越などの諸藩は新政府を相手に団結し、戦った。敗戦で厳しい処分を受けた地域は、「賊軍」とされた無念を引きずってきた。

 戊辰戦争150年に合わせた「全殉難者慰霊祭」が6日、仙台市であった。伊達家18代当主の伊達泰宗さんは「本来は平和のための非戦同盟としての行動でありました」と述べた。

 奥羽と北越の諸藩は「奥羽越列藩同盟」を結び、新政府軍を相手に現在の東北地方や新潟県の各地で戦い、敗れた。「非戦」とは、どういう意味か。

 「そもそも戦争をしたくて列藩同盟に加盟した藩は一つもないと思います。むしろ、巻き込まれたという認識でしょう」。そう語るのは、福島県立博物館の阿部綾子・主任学芸員だ。

 戦争のきっかけは1868年1月の鳥羽・伏見の戦いだ。旧幕府軍などは薩摩、長州藩中心の新政府軍に大敗。新政府は会津藩を「朝敵」とし、仙台藩に征討を命じた。

 仙台藩主の伊達慶邦(よしくに)は戦争回避に向けて動く。征討は、まだ幼かった明治天皇が判断したのかなどの疑問点を建白書にまとめた。だが京に届けられた時、すでに征討軍は出発していた。

 新政府の奥羽鎮撫(ちんぶ)総督府が東北に入ると、会津藩謝罪の条件として要求したのは、藩主だった松平容保(かたもり)の首。会津藩にとって受け入れがたい内容だった。

 仙台藩と米沢藩は奥羽諸藩に会津救済を呼びかけ、賛同した藩の代表者が署名した。この時は、東北で戦火を交えないことをめざした盟約だった。

     *

 提出された嘆願書を、新政府の奥羽鎮撫総督が却下したことで転機を迎える。

 仙台市博物館の水野沙織・学芸員は「嘆願書の署名の前に仙台、米沢、会津の3藩の会合で、もし謝罪が認められず、鎮撫軍が暴挙に出たときは一緒に戦うことを約束していた」。仙台藩士らが総督府下参謀を殺害したことも加わり、対決は不可避に。「情勢の変化によって目的が変わり、同盟を結成し、新政府軍と敵対することになった」

 5月、同盟は奥羽・北越の31藩に達した。だが、軍事同盟に変わり、各地の戦いで劣勢となる中、離脱する藩が相次ぐ。8月には会津・鶴ケ城下に新政府軍の侵攻を許す。9月に入ると、米沢、仙台両藩、そして会津藩などが降伏し、戦場は箱館へと移っていく。

     *

 新潟、福島両県と仙台市は今年、「戊辰戦争150年」展を企画した。会場には、一人の会津藩士が戦争から約40年後に書き記した書物「雪冤(せつえん)一弁」が展示されている。「雪冤」は「無実の罪をそそぐ」という意味だ。序文で、明治政府に媚(こ)びて真実を伝えない書物が流布していると執筆の動機を説明している。阿部さんは「会津藩が朝敵とされたことに対し、割り切れない思いが随所に表れている」。

 この藩士が憤るのは「会津藩こそ天皇に誠を尽くした」という思いがあるからだ。容保は京都守護職として、幕末の混乱した京で治安の維持に努めた。孝明天皇からは、忠誠を喜ぶ手紙が届けられたほどだ。

 だが、孝明天皇の死後、薩摩藩などは鳥羽・伏見の戦いで錦の御旗を掲げ、官軍と名乗ることに成功した。逆に会津藩が「賊軍」の汚名を着せられることになったのだ。

 敗れた藩は戦後、処分を受けるが、新政府側に回った秋田藩も領地が戦場となり、家に火を付けられるなどの被害に遭った。水野さんは「150年前に起きた戊辰戦争の歴史はそれぞれの地域で大きく違っていることを知って欲しい」。(高橋昌宏)

 ■双方が正義の下に スポーツキャスター・大林素子さん

 東京・多摩地方の出身なので新撰組の近藤勇や土方歳三はご当地ヒーローでした。バレーボールをやっている時は時間がなかったのですが、引退してからゆかりの地を巡り始めました。新撰組は松平容保の下で活動したので、会津にはプライベートの「取材」でよく通うようになりました。今年から福島県会津若松市の観光大使を務めています。

 忠誠心をもって最後まで戦ったのが、会津藩であり新撰組。目上の方を敬うなど「ならぬことはならぬ」の精神が今も残り、当時の空気感が残っています。その時代に行きたい私にとって、会津は最高の場所です。

 会津には友人が多くいます。あの節目を「維新」ではなく「戊辰」と言っていて、つらい歴史として記憶されています。互いに正義の下に行動しましたが、武士のプライドだけで戦った会津はすごいなと感じます。

 これからの世代には、今の平和が先人の歩みの上にあることを知って欲しい。そのためにも、戊辰戦争の歴史を風化、美化せずに伝えていくことが大事だなと考えています。

 <訪ねる> 「戊辰戦争150年」展は新潟県立歴史博物館、福島県立博物館、仙台市博物館の共同企画。開国、鳥羽・伏見の戦いを経て、奥羽越列藩同盟の結成、降伏までを地域の資料を中心に東北・越後の視点からたどる。26日から仙台市で始まる。12月9日まで。月曜休館。


戊辰戦争「三春藩の選択」解説 歴史民俗資料館で企画展 /福島
 三春町歴史民俗資料館(三春町桜谷)で企画展「戊辰(ぼしん)・明治150年 三春藩の選択」が開かれている。「戊辰戦争の際、三春藩はなぜ奥羽越列藩同盟に加盟し、戦わずして新政府軍に恭順したのか」がテーマ。

 東北諸藩の力関係や地理的条件から会津や仙台などの大藩主導の同盟に加わり、城下を戦乱から守るためにも新…
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京都
戊辰戦争勃発時の京都御所 絵が伝える緊迫感と高揚感
 戊辰(ぼしん)戦争の発端となった鳥羽・伏見の戦いが勃発した慶応4(1868)年正月3日夜の京都御所の様子を描いた絵がみつかり、京都文化博物館(京都市中京区)で展示されている。歴史が転回する緊迫の場面を精細に活写し、専門家によれば、美術的にも資料的にも貴重な作品という。

 作品は、四国・宇和島藩出身で、明治時代に長崎で活動した画家の小波魚青(こなみぎょせい)が描いた「戊辰之役之図(ぼしんのえきのず)」。近代画家の発掘で知られる星野画廊(京都市東山区)の星野桂三社長が入手し、京都大学人文科学研究所の高木博志教授(日本近代史)らと調査し、昨秋に画廊で初公開した。

 縦81・4センチ、横143・2センチの大作。京都御所に公家が参内する公家門=宜秋(ぎしゅう)門=の門前を舞台に、洋式の武装をした宇和島藩の兵士や、頭に白いかぶり物、手に棍棒(こんぼう)を握り、腰に刀を差した本願寺の僧の集団、新政府軍の優勢を伝え聞いてあわてて参内する公家の様子などが描かれる。

 門前には大砲3門が並び、仮小屋の屯所が造営されている。南の方角では、下鳥羽(しもとば)付近の戦闘の炎のためか、空が赤く染まっていく様子や、戦況を知らせる早馬の駆けていく様子も描かれ、見ている者に戦争勃発直後の緊迫感と高揚感が伝わってくる。

 作者の小波魚青は、宇和島藩の砲術指南役の家に生まれた。幕末に京都で四条派の長谷川玉峰(ぎょくほう)に師事して絵を学んでいた際、鳥羽・伏見の戦いが勃発し、現場に居合わせたとみられる。

 星野さんは「戊辰戦争の動向を記録した文書は多いが、そのときの情景を描いた絵画はほとんどない。装束や馬のあぶみまで細かく描き分けられ、四条派に学んだ画家らしく、考証を重ね写実を追究している」と指摘する。

 高木さんによれば、この絵は、明治23(1890)年に東京であった第3回内国勧業博覧会に出品され褒状(ほうじょう)を授与された。前年の明治憲法発布に伴って大赦があり、戊辰戦争で「賊軍」とされた幕府や会津藩、仙台藩などの罪が許された時点で発表されたことになる。「戊辰戦争から20年以上たって、ようやく維新や近い過去の歴史を自由に語ることができるようになったのではないか」

 宇和島藩は幕末、倒幕を推し進める薩摩藩と長州藩に「公議」を無視すると反発しつつ、官軍側として戊辰戦争に参加。だが、維新後は藩閥政府に置き去りにされた。

 高木さんは「維新に乗り遅れながらも、宇和島藩も一貫して勤王の立場で、重要な役割を果たしたと主張する意図も読み取れる。日本に歴史画というジャンルが成立していくなかで、歴史が転回する場面を迫真の描写で描いた優れた歴史画の大作だ」と話す。

 作品は、11月25日まで京都文化博物館(075・222・0888)で開催中の特別展「華ひらく皇室文化―明治宮廷を彩る技と美」で展示される。(久保智祥)
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