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新選組・土方歳三を中心に取り上げるブログ。2004年大河ドラマ『新選組!』・2006正月時代劇『新選組!! 土方歳三最期の一日』……脚本家・制作演出スタッフ・俳優陣の愛がこもった作品を今でも愛し続けています。幕末関係のニュースと歴史紀行(土方さんに加えて第36代江川太郎左衛門英龍、またの名を坦庵公も好き)、たまにグルメねた。今いちばん好きな言葉は「碧血丹心」です。
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朝から暑さ負けで胃が痛かったりお腹ピーピーしてたりがやっと止まりました(汗)。例年、6月に一回は湿気で調子を崩すところが今年は何とか乗り切れたところ、七月早々の熱波と冷房冷え症のダブルパンチに、身体が泣きを入れてきました。
 何とかものを書ける程度に回復しましたので、昨日の落語記録を。なお、私のブログでは、後日自分の検索用に落語や歌舞伎の投稿は終演時の日時を投稿日時に設定しておりますので、その点はご理解を。

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ねっけつ!怪談部/彦いち
 ちょうどマクラが終わって噺に入るところでした。マクラが長すぎて「残り時間があと6、7分」と(苦笑)言い置いて。
 幽霊らしき部員たちに続いて水木マンガのキャラっぽい妖怪たちが登場、というところで、切れ場に。

一目上がり/扇遊
 2日前に前座さんがかけた噺なので、ベテラン真打ちの名手っぷりが際立ちました。七月上席夜の部の番組は、新作落語も古典落語もいいメンバーが揃っていて、寄席の醍醐味を味わえます(ただし前座〜サラ口は過去2回で胃にもたれたので、今回は遅れて入場させていただきました)。

奇術/アサダ二世
 毎回楽しいのですが、さすがに連日見てしまうと、ネタも同じものになってしまうので、ちょっと辛いですね。同じ番組を続けて見ると、違う噺をかけられる落語家さんと、同じネタになりがちな色物さん(粋曲の小菊さんと紙切りの楽一・正楽さんは毎日違うネタですが)の違いを感じます。まぁ小菊さんがいつもおっしゃる「お噺の間の彩り」が色物さんたちの役割なので。

出来心/市馬
 中入り前のひとつ手前の出番なのがもったいないほどの市馬さん。喜多八師匠がお亡くなりになってしまった(合掌)ので、ますます、先代柳家小さんの直弟子の中では相対的に若いながらもスケールの大きな古典を聴かせてくれる貴重なプレーヤーだと思います。七代目小さんを継いで頂いてもおかしくない芸と風格を持っていると個人的に思っています。
 空き巣に入り込んで、羊羹三切れをいただいたところまではしめしめだったけど、家人がいたために慌てて逃げ出して、下駄を忘れてしまいました……って、着るものや履き物が相対的に安価になっている現代と違って、昔は下駄は歯が摩滅したら掛け直したりして長年使っていたんでしたね。「鰻の幇間」でも野幇間が安い鰻屋でまずい鰻を奢られていい気になっているうちに下駄を履き替えられてしまう、というオチなんだけど、ユニクロで1000円もしないようなシューズとは違う貴重品だと、忘れないようにしよう。

肥辰一代記/天どん
 圓丈師匠作の新作落語であることは知ってましたが、初めて聴きました。ネタがう○こなので、わざわざ音源探して聴く気がしないということもありますが、圓丈師匠の作品は自分的に好き嫌いが分かれたりするので。
 今日はう○こネタで笑える心の余裕がないなぁということを確認した初鑑賞でありました。天どんさん、ちょっと苦しそうでした。こういうネタは馬鹿馬鹿しさが身上なので、苦しげなところを見せたら笑えません。

粋曲/小菊

団子坂奇談/扇辰
 怪談話仕立てで終盤怖いのだけど、オチを聴いて安心する。

紙切り/楽一
 横綱土俵入り、朝顔、三遊亭月影先生。
 白鳥師匠によると、「ガラスの仮面」では北島マヤ、姫川亜弓、速見真澄、桜小路優が切れるのだそうです。残りの出番で、どのくらいリクエストかかるでしょうか。

落語の仮面第1話「三遊亭花誕生」/白鳥
 花と月影先生の他に、鈴々舎馬角(れいれいしゃますみ)、ライバル役の柳家ミミが登場。
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「落語の仮面」第3話以降はネタおろしだそうで、いそいそと行ってきました。ちょうど昼夜の入れ替え時にゲリラ豪雨的な通り雨となり、それを見越した私は吉池食堂で「ちょい飲みセット」をいただいて雨宿りしておりました←完全にオッサンが中に入ってます(^_^;)。
 ちょうど前座さんの中盤頃に入場。平日夜だったので結構余裕でした。

一目上がり/かな文
 この秋に文蔵を襲名される文左衞門師匠の前座さんですね。文師の前座名を引き継いだだけあって、口調に文師の色が見えます。

ナースコール/なな子
 白鳥師が女性落語家のためにつくった噺のひとつですが、演じ方によって主人公に「イラッ」とさせられる度合いが強くなるのかしら。白鳥師の時にはみどりちゃんのおバカっぷりに笑えるんだけど……。

ジャグリング/ストレート松浦
 一番好きなのは猫のお手玉です。

手水廻し/きく姫
 過去記事見たら、きく姫さんが漫談以外かけるのを初めて見た。でも、正直あまり……ああ、つらい……14年関西に暮らしていたせいもあり、中途半端な似非関西弁もつらい……。

狸賽/扇遊
 お口直しにはありがたい扇遊師匠。しかも狸賽は初ライブです。札に比べて難しいんでしょうかね。可愛い狸でした。

奇術/アサダ二世
 一日おいて二回連続して見ると、なるほどトランプのネタってそうなってるんだと何となく見えてきたものが。

小言念仏/燕路
 好きなネタです。まんま小三治師匠の形ですね。でも小三治師匠のあのとぼけた味わいは他の師匠には出せないですね……もう一工夫していただきたいです。

天使と悪魔/百栄
 百栄さんのネタでずーっと生で聴きたかったんだけど出会えなかった「天使と悪魔」キター!! 乙な小紋を着た古典落語のお遣い姫と、KISSのジーン・シモンズのような新作落語の悪魔が、鈴本の高座に上がった二つ目落語家、春風亭栄助君(仮名)の心を引き裂く。お席亭は同じ春風亭でも一之輔くんに夢中だとか、栄助君を新作落語の沼に誘い込んだ圓丈師匠だとか、実在の人物をキャラクター使用した実話風のところが好きです。
 マクラで寄席のこととか昔の名人のこととか振るので「弟子の強飯」かなとも思っていたのだけど、ずっと録音でしか聴けてなかった「天使と悪魔」が聴けて嬉しいです。

中入

粋曲/子菊

一眼国/扇辰
 「私どもはあらかじめ時間が決められていて……長(なげ)ーんだよ百栄!!」と一言吼えてからネタに入りました。
 「一眼国」は一度だけ、末廣亭で当代小さんがかけたのを聴いていますが、これはアレンジバージョンでした。扇辰さんのは正統派ですが、時間調整のために短くしたものでした。
 お奉行所に引き立てられた場面などは、やはり、さすがです。

紙切り/正楽
楽一さんの代演で師匠。相合い傘、釣り忍、白鳥(師匠が鳥の白鳥とご対面)、雷門。

落語の仮面 第4話「テレビ仮面舞踏会」/白鳥
 白鳥師匠のアンケートによると、ガラスの仮面を知っているけど落語は知らない人、落語は知ってるけどガラスの仮面は知らない人がそれぞれぱらぱらといて、微妙な塩梅。でも今日はあの長寿番組「笑点」がネタの中心で、落語家いじりネタも笑点出演者中心で割とわかりやすかったのではと。
 大都芸能による三遊亭月影・三遊亭花潰しが佳境に。テレビ出演して人気者になるのも早ければ、本人に悪気がなくても何かあると(いくつかあったスキャンダルのうち、花の父親が笑点で誰が座布団十枚を獲得するかという座布団賭博にはまり、花に座布団操作させる、というのが一番笑えた)墜ちるのも早く、花は月影先生からも出入り止めを食らってしまう。
 立川あゆみ、林家ミミ(三三会長の弟子で女性落語家)、鈴々舎真澄(紫のイモの人)など、落語家の設定も楽しく。
 









去年のアニメ『昭和元禄落語心中』で若い世代に落語がブームだそうですが、鈴本にはさほど影響はないようでした。「落語の仮面祭り」、美内すずえ先生から送られた向日葵の花を中心に黄色が鮮やかで綺麗でした……イメージカラーはやはり黄色が強いのですかね。
 年代はどちらかといえばシニアですが、親子で来られている方々も見られました。そして、白鳥師匠が「『ガラスの仮面』を知らない人」と手を挙げさせたら3割はいました(この人たちは白鳥ファンか、落語ファン、寄席ファン?)。

子ほめ 市朗
 市馬師匠のところのお弟子さん、前座として出られるようになったのですね。師匠のところにふたり前座見習いがいるんだけど寄席に前座が多すぎるので前座としてまだ出せないという噂を聞いておりました。
 まだまだ発声が腹から出てないし、語尾を呑み込んでしまう、滑舌が弱い……というところで、年齢は前座にしてはちょっと行っている方のようにお見受けされ、一層の精進を期待します。

転失気 なな子
 女性の前座がかけても違和感のない古典ネタのひとつですね。かわいい珍念くんのおかげでしょうか。

ジャグリング ストレート松浦
 マオリのポイとか、新しいジャグリングねたを仕込んで来られる姿勢がたまりません。

初天神 彦いち
 「ネタがかぶる」こと、ましてトリネタとかぶることは通常御法度なのですが、むしろ前説として本寸法(?)の「初天神」を誰かかけてーと白鳥師匠からリクエストがあったようです。でも彦いち師匠が本寸法かどうかは疑問です(笑)。
 主に団子のところをこってりとやってました。

たらちね 扇遊
 彦いち・天どん・白鳥と新作派が多い回ながら、扇遊・扇辰・市馬と本寸法の古典派も聴けるところが、なかなかよいバランスです。

奇術 アサダ二世
 藤の壷に入ったヘビちゃんにトランプを引かせる最後の奇術は、昔昔の東京ボードヴィルショーを思い出させて、うさん臭さ怪しさがとてもいい感じです。

かぼちゃ屋 市馬
 中入前でたっぷりやって欲しかった〜。

ひよこ初天神 天どん
 これも白鳥師匠の許可をもらってということで、あめ、カラーヒヨコ、たこと3つの場面を主に。

粋曲/小菊

悋気の独楽/扇辰

紙切り/楽一
 正楽師匠の弟子ですね。お孫さんなのか、まとっている雰囲気がすごく似てる。あまり喋らないんだけど、そのもったりした間が笑えるのは素晴らしい。
・横綱土俵入り
・猫の皿
・紫のイモの人
 「落語の仮面」シリーズ知らない人が首傾げてました(にやり)。

落語の仮面 第二話「嵐の初天神」 白鳥
 たぶん去年から通算して3回目。三遊亭月影先生に弟子入りした寺島花ちゃんは三遊亭花として前座活動を開始しようとするが、大都芸能をバックにした落語協会会長(腹黒。次の林家小三治の名を欲しがっている)に前座入りを延期される。
 上野公園でゲリラ活動する花の前にライバル登場。市馬師匠と上方の○○○○師匠の間にできたサラブレッドで、立川談志の最後の弟子、今は立川談春の寄り弟子という、いかにも武闘派で実力主義な立川あゆみ。
 ヤバイ落語家ネタ満載で爆笑ものでした〜。
シネマ歌舞伎「阿弖流為」
シネマ歌舞伎『阿弖流為』 特設サイト
歌舞伎美人 「阿弖流為」

 生で観たかったんだけど、チケット入手できなかったんだわ。そして、初日の第一回に駆けつけて、堪能した。
 そうそう、こういう躍動する歌舞伎が観たかったんだ。コクーン歌舞伎『四谷怪談』で期待していたのに見られなかったものが、目の前にあった。

 染五郎も勘九郎も七之助もスクリーンで大暴れ。七之助は可憐な村娘から荒ぶる女神まで目で演じ分けるし、勘九郎はちょっと抜けているけど気がいいので庶民や兵士から慕われる田村麻呂のおばかモードから戦闘モードまでフル全開だし、染五郎は決して戦を望んでいないのに北の民たちのリーダーとして戦い、死んでいくし。この三人に絡む脇役たちが芸達者だから、本当に光った。アイヌの一族の長、阿毛斗を演じた坂東新悟さん。田村麻呂の影として好一対な飛連通と翔連通を演じた大谷 廣太郎さんと中村 鶴松さん。田村麻呂の上役としていびった佐渡馬黒縄さんを演じた市村 橘太郎さんは顔芸が凄かった。弓削道鏡ならぬ無碍随鏡を演じた澤村 宗之助もごく前半に暗躍して顔芸がよかった。阿弖流為の親友でありながら阿弖流為をアイヌを裏切り「生き汚い」蛮甲を演じた片岡亀蔵さんは演技力ゆえに説得力があった。そしてラスボス感が素晴らしい御霊御前と藤原稀継を演じた市村 萬次郎さんと坂東 彌十郎さんに大拍手〜、このふたりが帝の名を盾に政を壟断する大物(というか妖怪)感を出してこそスケールが大きくなる。

 もう一度見に行ってもいいと思うぐらい、素晴らしい作品だった。ぱちぱちぱち。
歌舞伎美人 渋谷・コクーン歌舞伎 第十五弾 四谷怪談

 シネマ歌舞伎「三人吉三」が面白かったので、ライブ感を期待して見にいきました。

 ……うーんとね、たぶん歌舞伎にだいぶ慣れた私には、明治とか大正とか現代の人物を同一舞台に上げる演出に、目が混乱してしまって。黒子だったら黒子として判断できるんだけど、ビジネススーツに鞄持った人たちが大量に横切って、しかも黒子として装置替えとかすると、舞台の登場人物として認識したらいいのか黒子として認識したらいいのか、混乱してしまう。しかも、等身大のノミとかネズミも混じっていて、着ぐるみキャラなのか何なのか、頭が混乱。

 去年の『幕末太陽傳』の演出も、合わなかったんだよね。大道具小道具を動かして場面転換や視点の違いを同一の舞台上で表現するのは、煩わしくても多少時間があれば慣れる。でも、異なる時代の人物や風俗や音楽を組み合わせるセンスに同調できないので、なかなか芝居の本筋に入れなかった。

 オーソドックスな国立劇場の『四谷怪談』を見ててなかったら、筋書きが頭に入ってなかった。

 あと、隠亡堀の演出が嫌。沢山の役者さんが横たわって川の淀んだ流れを表現するのはともかく、勘九郎さん演じる直助がわざわざ踏んづける演出を二度も続けるのは、見てて辛かった。そんな場面なくても、おどろおどろしさは演出できるはず。

 そんな状態だけど、扇雀さんの二役のうち与茂七はよかったと思う。お岩さんは、なんかちょっと中途半端で怖くもなければ哀れでもなかった。獅童さんの伊右衛門は、色悪なんだけど、最後のオリジナル演出でお岩の成仏を願って回向するというか仏門に入るところで、あぁ脚本と演出が違うよ、最後まで悪党でいて欲しかったなぁ。勘九郎さんの直助は、コクーンの勘三郎さんを見ていたら、もっと入り込めたかも知れない。七之助さんのお袖は没落した武家の子女の感じがよく出ていた。一番良かったのが笹野高史さん。宅悦を演じた亀蔵さんもよかった。

 スクリーンで観たら印象が変わるかも知れないけど、
5月後半にほとんど休みを取れなかったので、反動で、歌舞伎も落語も美術展も行っちゃいます。

原安三郎コレクション 広重ビビッド

 名所江戸百景と六十余州名所図会だけですごい点数、しかも初刷りに近い版が中心のコレクションとあって充実していました。しかも混んでる(´・ω・`)……一枚一枚じっくり見る辛抱ができないので、ささっと駆け足で見て、好きな凱風快晴とか神奈川沖浪裏とか大はしあたけの夕立とか亀戸梅屋舗とか深川万年橋とか点数を絞ってちょこっと時間を取りました。それだけで、眼福。とても全点は見切れません。

 ミッドタウンも久しぶり。2ヶ月間だけここで仕事したことがあるのだけど、自分的にはこの建物の豪華さやレストランなどの半端でない高級感がアウェイ感感じさせる……緑はとても素敵なんだけど、考えてみたら毛利家下屋敷跡地だけに、アウェイ感は無理もないか(^_^;)。

今朝、国立劇場のサイトを検索したら席が空いていたので予約入れて行ってきました。

平成28年6月歌舞伎鑑賞教室「新皿屋舗月雨暈(しんさらやしきつきのあまがさ)―魚屋宗五郎(さかなやそうごろう)―」

 中村萬太郎さんによる、わかりやすい歌舞伎入門講座つき。歌舞伎十八番のひとつ「景清」の荒事のさわりと、世話物の代表作として「髪結新三」から弥太五郎源七と新三による深川閻魔堂橋の場のアクションを実演してくれました。

 河竹黙阿弥の作品が最近好きだなと思うのも、幕末好き・幕末好きの私にはふさわしいでしょう。安政年間から幕末にかけて「鼠小僧」「十六夜清心」「三人吉三」「白浪五人男」など白浪物を続けてヒットさせたのは幕末の政情と治安の悪さを反映していますね。美しい七五調の台詞が、落語耳には心地よく響きます。
 そして、明治の世になってヒットさせた作品は「髪結い新三」「三千歳と直侍」「魚屋宗五郎」など、必ずしも盗賊や侠客とは限らないけど、市井の人で社会の底辺で生きる人たち。さらに、失われた江戸や江戸っ子に対するスタイリッシュなノスタルジーがある。落語も、明治期の作品には、薩長など田舎者に江戸を奪われた江戸っ子の意地が感じられる作品があるのと同じ。

 成駒屋こと中村橋之助さんの宗五郞は20年ぶりだそうだけど、去年平成中村座で勘九郎さんが演じた宗五郞は橋之助さんが指導していたと思われるので、デジャブ感あり。ただ、こんなことを言うのはおそれ多いのだけど、橋之助さんはこの役はまだこなせていないように思う。禁酒の誓いを破り、酒を呑みながらだんだん荒れていく場面は、何かがちょっと足りないように思う。
 梅枝さん演じるおはまは最高。すごくこなれている。間の取り方も抜群。

この顔付けは、あまりないなー。さん喬師匠と白鳥さんが楽屋に同時にいることはあっても、落語会に三人だけで集まるなんて。
 ということで、都内の城南地区から、さん喬師匠の地元深川へ。

たらちね/きいち
 おぉ、一之輔さんのところの前座さんが、うまーい。声も、喋りのリズムとか抑揚も、いい。まじでちょっと笑っちゃった。入門2年としてはかなり進んでますね。

座席なき戦い/白鳥
 白鳥さんがアメ横で偶然遭遇した出来事(5番アイアン1本1500円但し一人3本まで、マグロ中トロ刺身1万円買ったらマグロのカマもらった、そのまま帰宅ラッシュの山手線乗って大変な目に)がネタになった噺……三題噺じゃないけど、ネタ3つでどれだけ噺ができるかという挑戦。

 これが落語かといわれたら古典落語が好きな人(特にさん喬ファン)にはどう見えるかわかりませんが、私は終始息が止まるんじゃないかと思うほど笑い転げてました。

 たまたまこんな記事が東洋経済オンラインに掲載されていました。
通勤電車の座席をめぐる「仁義なき戦い」鉄道会社は改善するつもりがあるのか?
「自分の身体の幅より狭い一人分に座る」
自分の幅がわからない馬鹿や想定より太ってしまったデブに電車に乗る資格はない。
 なんか白鳥ワールド。

普段の袴/一之輔
 さすがに白鳥さんに破壊された空気のまま上がるのは難しいので、中入りに。
 高座に上がった一之輔さん、「白鳥兄さん、もらうもんもらったらさっさと帰っちゃいましたよ。独特のキャラですね〜」って感じで白鳥さんをいじる。
 「普段の袴」、市馬さんの音源では聴いたことがあるけど、ライブで聴いたのは初めてです。そして、一之輔さん版も、後半の八っつぁんが破壊力半端なく、すごーくよかったです。

唐茄子屋政談/さん喬
 白鳥さんの後に一之輔さんが上がって、空気がだいぶ落語に戻りました(暴言)。
 大店の息子の徳さんが勘当されて、「お天道様と米の飯はついて回る」と豪語するも、当てにしていた吉原の花魁も友人も金と後ろ盾をなくした若旦那には用はなく、やがて食べるものもなく炎天下を徘徊するホームレレスに。苦しさに身投げするところを助けてくれた叔父さんに唐茄子売りに出る。吉原田圃で売り声を練習し、何とか吉原時代の思い出を断ち切る。かぼちゃ20個の荷をまともに担げないながらも、下町の人たちに助けられて18個まで売ることができた。
 誓願寺長屋(せいがんじだな)の裏長屋で声をかけた貧乏なおかみさんと子供たちに同情して、売りだめと弁当を押しつけて帰ってしまうが、おかみさんは徳に返そうとした売りだめを滞納している家賃のかたに大家に取られてしまう。おかみさんは絶望して首をつるが、幸い、発見が早くて助かる。これを知った徳は大家の家に乗り込み、やかんで大家の頭をぽっかーんと。
 今の西浅草二丁目に田島山誓願寺という寺が明治初年から昭和11年まであったそうで(今は練馬に移転)、その門前に貧乏長屋があったそうです。
 素晴らしいんだけど声なのか喋り方なのか入り込めないんだなぁ、私がひねくれているからなのかしら……。
6月5日までというので、見に行きました。

ボストン美術館所蔵俺たちの国芳 わたしの国貞
2016/3/19(土)-6/5(日)
※会期中無休

テレビやグラビア雑誌がない江戸時代、浮世絵は歌舞伎スターのブロマイドであり、最新のエンターテインメントやファッションを伝える重要なメディアでした。
本展では世界に冠たる浮世絵コレクションで知られるボストン美術館より、幕末に絶大な人気を博した二人の天才浮世絵師、歌川国芳と歌川国貞の選りすぐりの作品で、江戸の世界を体感していただきます。
二人は兄弟弟子でありながらその作風は対照的で、国芳は豪快な武者絵と大胆な構図で、国貞は粋な美人画や緻密な表現で一世を風靡しました。江戸の「俺たち」は国芳が描く任侠の世界に憧れ、物語のヒーローの姿に自らを重ねあわせ、粋で鉄火な美人に恋い焦がれたことでしょう。一方で「わたし」は、国貞が描くキラキラ輝く歌舞伎役者に熱い思いを寄せ、美しい女性の艶姿に夢を馳せたのです。本展では、江戸の国芳・国貞ファンたちと現代の私たちに共通する心情を探りながら、直感的に鑑賞できることを目指します。

日本テレビ ボストン美術館蔵俺たちの国芳 わたしの国貞

 国芳のニャンコが大好きな私にとっては、眼福でありました。
初日に行ったのは初めてです……そして第三部の「狐忠信」は、ニコニコ超会議の初音ミクと中村獅童さんとのコラボ「千本桜」が当たったせいか、猿之助が新歌舞伎座で初の宙乗りをするせいか、3等席が全日売りきりで買えません(; ;)。

六月大歌舞伎
義経千本桜(よしつねせんぼんざくら)

流転する義経に翻弄された三人の男たち―長編歴史ロマンを三部制で初上演―
 『義経千本桜』は、『菅原伝授手習鑑』、『仮名手本忠臣蔵』と並ぶ歌舞伎三大義太夫狂言の一つとして知られており、現在でも上演を重ねる人気作品です。
 源平争乱の後、源義経がたどる数奇な運命を軸に、平知盛、いがみの権太、狐忠信の三人の物語が描かれています。
 当月は、三人の男に焦点を当て、三部制でご覧いただくことにより、それぞれの人物を取り巻く物語を一層わかりやすく描き出します。源平争乱後の時代を舞台に繰り広げられる三者三様の人間ドラマをご覧いただきます。
第一部
義経千本桜(よしつねせんぼんざくら)

流転する義経に翻弄された三人の男たち―長編歴史ロマンを三部制で初上演―
 『義経千本桜』は、『菅原伝授手習鑑』、『仮名手本忠臣蔵』と並ぶ歌舞伎三大義太夫狂言の一つとして知られており、現在でも上演を重ねる人気作品です。
 源平争乱の後、源義経がたどる数奇な運命を軸に、平知盛、いがみの権太、狐忠信の三人の物語が描かれています。
 当月は、三人の男に焦点を当て、三部制でご覧いただくことにより、それぞれの人物を取り巻く物語を一層わかりやすく描き出します。源平争乱後の時代を舞台に繰り広げられる三者三様の人間ドラマをご覧いただきます。
〈渡海屋・大物浦〉
義経への復讐を図る知盛の壮絶な最期
 兄頼朝に都を追われた義経一行は、大物浦の船問屋の渡海屋で出船を待っています。実は渡海屋の主人銀平は、壇ノ浦の合戦で死んだはずの平知盛で、典侍の局や安徳帝と共に素性を偽り、平家の恨みを晴らす機会をうかがっていたのでした。知盛は船出した義経一行を襲いますが、返り討ちにあってしまいます。典侍の局は義経に帝の守護を頼んで自害します。それを見た知盛も体に碇綱を巻きつけ、海中へと身を投げるのでした。

 染五郎さんの知盛、割と細身な方ではありますが大きく演じてよく見えました。
 義経の尾上松也さんが、美しいです。そして船宿の女将お柳実は典侍の局、猿之助さんの演じ分けが光ってました。
 また安徳帝を演じたのは市川右近の6歳タケル君。かなり長い台詞回しもありましたが、なかなか頑張っていました。
〈時鳥花有里〉
義経主従のため披露される賑やかな舞踊
 義経は、母常盤御前にゆかりの大和国へ向かおうと、家臣の鷲の尾三郎とともに奈良街道にさしかかります。そこへ、白拍子や傀儡師たちが通りかかり、義経を慰めるため、賑やかに踊ってみせます。実は、白拍子や傀儡師たちは龍田明神の使者で、義経に吉野の川連法眼を頼るようにと神託を下すのでした。

 染五郎さんが今碇を巻いて海に飛び降りたばかりの知盛、静御前、義経、弁慶と踊り分ける軽妙な舞がいいですね。
いがみの権太(いがみのごんた)

〈木の実・小金吾討死〉
権太親子の情愛と小金吾の勇壮な大立廻り
 下市村の茶屋へ、平維盛の行方を探す御台の若葉の内侍と若君の六代、その家来の主馬小金吾がやって来ます。そこへ「いがみ」と呼ばれる無法者の権太が現れ、小金吾に因縁をつけて金を巻き上げます。その後、追手に囲まれた小金吾は奮戦して内侍と六代を逃しますが、ついには討死してしまいます。偶然そこへ通りかかった権太の父の弥左衛門は、小金吾の首を持ち帰ります。

 小金吾の松也さん、哀れなり。
〈すし屋〉
一家を見舞う悲劇と権太の思い
 すし屋を営む弥左衛門は、旧恩ある平重盛の子 維盛を奉公人の弥助として匿っています。弥助に思いを寄せるこの家の娘お里は、若葉の内侍の来訪により真実を知り三人を逃しますが、その様子をうかがっていた権太は、訴人しようと駆け出していきます。そこへ詮議に現れた梶原景時に、維盛の首を携えて再び戻った権太が、内侍親子の身柄を差し出してしまいます。弥左衛門は怒りのあまり、権太を刺してしまいますが…

 いがみの権太の正音が分かるのは最後の最後。このためにある二幕といっていい。幸四郎さんが権太を江戸前のちんぴらなひねくれ者として憎々しく演じてきたから、最後は……。

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