新選組・土方歳三を中心に取り上げるブログ。2004年大河ドラマ『新選組!』・2006正月時代劇『新選組!! 土方歳三最期の一日』……脚本家・制作演出スタッフ・俳優陣の愛がこもった作品を今でも愛し続けています。幕末関係のニュースと歴史紀行(土方さんに加えて第36代江川太郎左衛門英龍、またの名を坦庵公も好き)、たまにグルメねた。今いちばん好きな言葉は「碧血丹心」です。
今夜も『JIN―仁―』の録画を再生して鑑賞しながら、余韻に浸っています。
愛知
人形芝居 手探り20年
福井
映画ロケ 知事激励
富山
幕末の京都伝える手紙発見 高岡・伏木の勝興寺
共同ニュースの見出しが「『河原に生首』『新撰組が鉄砲のけいこ』京の幕末伝える手紙」とキャッチーなので、どきっとしちゃいました。河原に生首、生々しい……(汗)。新選組が西本願寺に移って鉄砲の調練に励んでいることもニュースなんですねぇ。
京都
坂本龍馬ゆかりの地、京都伏見の酒「龍馬伝 純米酒」を新発売
愛媛
社告:上野彦馬賞-九州産大フォトコン 松山で受賞作品展--あすから /愛媛
佐賀
佐賀城本丸歴史館開館5周年記念特別展「近代との遭遇-世界を見る・日本を創る-」を開催します
全国
竜馬ゆかりの地を歩こう!25都道府県で大会
文化芸能
龍馬伝:4人目のヒロインは蒼井優 芸妓・お元に 上川隆也、平岡祐太も出演
演技力のある上川さんが中岡慎太郎役と聞いて、ちょっと嬉しいです。また、『JIN―仁―』で佐分利医師を好演した桐谷健太さんが池内蔵太役で出演と聞いて、これもちょっと嬉しいです。
愛知
人形芝居 手探り20年
【幕末発祥の大衆芸能 甚目寺説教源氏節】
●主婦ら、台本・録音頼りに
甚目寺町に幕末から伝わる大衆芸能がある。三味線の弾き語りにあわせた人形芝居、甚目寺説教源氏節(せっ・きょう・げん・じ・ぶし)だ。6代目の太夫(語り手)が鬼籍に入り、しばらく途絶えていたが、同町の主婦らが生前の録音テープや台本を頼りに「復活」。公演や慰問などを続け今年で20周年になる。(中村尚徳)
毎週火曜日、町中央公民館の郷土資料室に主婦たちが集まる。今月1日には、来年2月6日に同公民館で披露する「由良港千軒長者 三庄太夫(さん・しょう・だ・ゆう)一代記」の稽古(けい・こ)があった。その合間、副島美知子さん(59)は明かした。「教わる人がいないので、分からないことばかりなんです」
説教源氏節は江戸時代末期名古屋で発祥し全国に広まった。最後に残ったのは甚目寺町と広島県廿日市市の人形芝居だった。人形浄瑠璃に比べ庶民的で分かりやすい。副島さんは「土臭さ、素朴さが魅力です」と言う。しかし、甚目寺町の6代目太夫による上演は1963年の舞台が最後。75年に亡くなり、引き継ぐ者はなかった。
88年、名古屋市を中心にアジア初の世界人形劇フェスティバルが催された。海外をはじめ国内各地の人形芝居が集まった祭典で、甚目寺説教源氏節が尾張代表候補になった。上演できる者はなかったが、人形22体、台本7冊、6代目太夫の生前に録音した語りのテープ12本が残っていた。同町などの主婦がつくる人形劇同好会に上演がもちかけられ、テープに合わせて25年ぶりに人形を動かした。
大役を果たした後、主婦たちの間で本格的に取り組みたいとの機運が高まった。89年から稽古が始まった。太夫最後の舞台で人形を操った人を訪ねた。三味線の家元にも弟子入りした。残った台本やテープを元に練習を重ねた。
子供向けの人形劇が主体だった同好会は、説教源氏節を専門に取り組む「もくもく座」となった。形見が頼りだけに演目は九つに限られるが、数年後からは地元の公民館などで披露できるようになった。甚目寺小学校では年1回、総合学習の一環として子どもたちに見せている。
節目の今年は名古屋市のホールで演じたほか、地元の神社や寺院、公民館などで公演した。9月の文化祭の出し物に、という県立五条高校の生徒に手ほどきもした。8人だった座員も11人に増えた。
「もくもく座」代表の松田史子さん(51)によると、元々、農閑期に座敷に招かれて演じたため舞台は狭い。人形の大きさも約30センチと文楽の3分の1ほど。「これだけ小さい人形芝居は全国的にも珍しく、貴重な伝統芸能です」
松田さんは「手探りでやっとここまで来た。もっと地元の人に参加してもらい守っていきたい。多くの人にみてもらいたいですね」と意気込む。20周年公演は来年3月で締めくくる予定という。
福井
映画ロケ 知事激励
来年7月に公開予定で、福井が舞台の映画「HESOMORI―ヘソモリ―」のロケ撮影が20日、福井市内であった。時折雪や冷たい雨が降る厳しい寒さの中、県庁前や同市左内町の左内公園などで撮影した。今月29日ごろまで撮影し、来年3月にも再び県内などで撮影するという。
関係者らによると、映画は越前和紙職人の主人公の少年時代や幕末にタイムスリップするなどして、現在と過去の福井を舞台に繰り広げられるファンタジー。和紙の工場や福井の山々などの自然が映し出され、福井の特色が多く盛り込まれる予定だという。
同日は西川一誠知事も撮影現場を訪問。関係者らに菓子などを差し入れて激励した。出演者の一人である俳優の谷村美月さん(19)は「初めて福井に来たけど、思った以上に寒くてびっくり。映画を多くの人にみてもらえるよう頑張りたい」と話していた。
富山
幕末の京都伝える手紙発見 高岡・伏木の勝興寺
国重要文化財勝興寺(高岡市伏木古国府)の古文書の調査で、幕末の京都の不安定な政治情勢を伝える数通の手紙が、20日までに見つかった。同寺23代住職にあてて弟が書いたもので、新撰組の動静や幕府の長州征伐に触れている。勝興寺文書研究会の調査員は「通信手段が限られた時代でも、高岡に中央の政治が伝わってきていたことが分かる史料」としている。
同寺では平成17年度から「平成の大修理」が始まり、本坊を構成する大広間や式台など11棟の壁やふすまから下張りとして使われていた古文書約1万点が見つかった。歴史的な史料の散逸を防ごうと、もともと同寺にあった古文書と合わせ、専門家でつくる同文書研究会(東四柳史明代表)の調査員が5月下旬から月1、2回集まり、整理、解析を行っている。
今回見つかった手紙は、23代住職の金剛院沢映(たくえい)にあてて、七尾の光徳寺と越前の本向寺に養子に出ていた弟の沢称(たくしょう)、沢応(たくおう)が文久から慶応年間にかけて書いた。
沢称、沢応の二人は度々、仕事で京都に出掛けていたとみられる。手紙には、京都の三条河原(現在の鴨川)に生首がさらされていることや、新撰組が屯所を壬生(みぶ)から西本願寺に移し、鉄砲のけいこをしている様子がつづられている。第2次長州征伐が行われるといううわさが京都に流れていることなども伝えている。
調査員を務める金沢大大学院社会環境科学研究科博士後期課程の堀井美里さん(35)は「当時も、中央の政治に興味を持ち、地方に伝える人がいたことが分かる」と話している。(高岡支社編集部・正橋悠)
共同ニュースの見出しが「『河原に生首』『新撰組が鉄砲のけいこ』京の幕末伝える手紙」とキャッチーなので、どきっとしちゃいました。河原に生首、生々しい……(汗)。新選組が西本願寺に移って鉄砲の調練に励んでいることもニュースなんですねぇ。
京都
坂本龍馬ゆかりの地、京都伏見の酒「龍馬伝 純米酒」を新発売
2009年12月21日
月桂冠株式会社
坂本龍馬ゆかりの地、京都伏見の酒
「龍馬伝 純米酒」を新発売
月桂冠株式会社(社長:大倉治彦、本社:京都市)は、坂本龍馬にちなんだ酒「龍馬伝 純米酒」を、12月22日(当社出荷開始日)から全国で新発売します。月桂冠大倉記念館(京都市伏見区)でも販売します。酒の量り売り(はかりうり)用の通い容器だった源蔵徳利をイメージしたびん(720ミリリットル、黒色)に、まろやかで、すっきりしたあと味の純米酒を詰めました。飲用温度は、冷やして、または常温がおすすめです。
容器と化粧箱は、毛筆調で書いた「龍馬伝」の商品名と共に、龍馬が姉の乙女に宛てた手紙文をモチーフにデザインしました。この手紙には1866年(慶応2年)12月4日を示す日付があり、伏見・寺田屋で龍馬が襲われた時も、お龍がいたからこそ助かったということや、妻となったお龍と旅をして霧島山に登ったり、塩浸温泉に赴き楽しんだ様子などをイラストで詳しく伝えています。長文の手紙の最後には、人間短気をおこして命を落としてはいけないと結んでいます。
京都伏見は坂本龍馬ゆかりの地のひとつとして知られています。伏見奉行所と龍馬が逗留した旅籠・寺田屋は、月桂冠本社・大倉家本宅と同じ街道(現在の南浜通り、立石通り)沿いの東西に位置していました。大倉家本宅(京都市伏見区本材木町)は、1800年代前半に建てられ、坂本龍馬が伏見に立ち寄った1850から60年代にはすでに存在、鳥羽伏見の戦(1868年=慶応4年)でも被災せず現存しています。寺田屋襲撃事件(1866年=慶応2年)の際、救出された龍馬がかくまわれ、傷をいやした薩摩藩伏見屋敷の跡(京都市伏見区東堺町)は、その後、月桂冠の大賞蔵となり、現在、関連会社の松山酒造が操業しています。
坂本龍馬については多くの史実が伝わっており、その活躍ぶりに思いを馳せていただけるよう「龍馬伝」の商品名としました。伏見への歴史散策を通じて月桂冠大倉記念館にご来館いただく方には旅のお土産品として、龍馬ファンの方や、幕末の歴史に関心を持たれる方にも、ぜひお召し上がりいただければと考えています。
■商品概要
商品名・容量=龍馬伝 純米酒・720ミリリットル
容器=源蔵徳利型びん(ガラス製)
参考小売価格=2,000円(消費税別)
成分値=アルコール分:15度台、日本酒度:+3、酸度:1.3、アミノ酸度:1.8
メーカー出荷単位=6本入ダンボール詰
愛媛
社告:上野彦馬賞-九州産大フォトコン 松山で受賞作品展--あすから /愛媛
幕末から明治にかけて活躍し、日本の写真術の開祖とされる上野彦馬にちなんだ「第10回上野彦馬賞-九州産業大学フォトコンテスト」の受賞作品展を開催します。一般部門の上位入賞作11点と高校生・中学生部門の入賞作75点を展示します。四国での開催は初めて。入場無料です。
<会期>22日(火)~27日(日)9時40分~18時=最終日は15時まで<会場>愛媛県美術館=松山市堀之内<問い合わせ>毎日新聞福岡本部事業部092・781・3636
主催 九州産業大学、毎日新聞社
後援 文化庁、日本写真芸術学会ほか
佐賀
佐賀城本丸歴史館開館5周年記念特別展「近代との遭遇-世界を見る・日本を創る-」を開催します
佐賀城本丸歴史館は、本年8月1日に開館5周年を迎えました。
これを記念し、幕末から明治にかけて海外へ渡った佐賀の人が見た世界と、彼らが学んだ知識や技術によって創り出された近代日本の姿を、歴史と美術の二つの視点で探訪していく特別展を県立美術館で開催します。
歴史部門では万延元年の幕府遣米使節(1860年)を初め、パリ万博への参加(1867年)や明治新政府岩倉使節団の米欧歴訪(1871-73年)、国内外の博覧会とともに発展した国内産業などの歴史資料約100件を、また、美術部門では英仏に遊学し日本近代洋画の成立に貢献した百武兼行、黒田清輝、久米桂一郎、岡田三郎助ら洋画家の名品約50点を展示し、近代日本の礎を築いた幕末・明治人の気概、進取の精神を再認識できるよう展示・紹介します。
日ごろ目にすることのない貴重な資料の数々をご紹介しますので、是非、ご来館ください。
1 会期
平成22年1月1日(祝日)~2月14日(日曜日)【42日間】
2 休館日
1月12日(火曜日)、25日(月曜日)、2月8日(月曜日)
3 開館時間
9時30分~18時 ※入館は17時30分まで
4 会場
佐賀県立美術館
(佐賀市城内1-15-23 電話0952-24-3947)
5 観覧料
一般1,000(800)円
大学生(専修・専門学校生含む)800(600)円
※( )内は前売り、20名以上の団体料金
※高校生以下及び障害者とその介護者1名は無料
6 展示構成
(出品点数 歴史資料101件、美術作品 49点)
第1部 開かれた近代の扉
1 海を渡ったサムライたち
-世界との出会い
-パリ万博への参加
2 久米邦武が見た世界
-岩倉使節団の米欧回覧
-ウィ-ン万博への参加
3 博覧会の時代
-佐賀発世界の博覧会へ
-内国勧業博覧会
第2部 描くことの近代
1 佐賀の人、洋画を学ぶ
-百武兼行 ヨ-ロッパ・アカデミズムとの邂逅
2 佐賀の人、美を見つめ、導く
-久米桂一郎のフランス留学
3 佐賀の人、美の新時代を築く
-岡田三郎助の西洋と日本
7 ギャラリートーク
学芸員による展示解説を、毎週土曜日(14時~15時)に行います。
(聴講料は無料ですが、観覧料が必要です/事前予約不要)
8 主催
特別展「近代との遭遇」実行委員会
(佐賀県立佐賀城本丸歴史館、佐賀県立美術館、佐賀新聞社)
9 関連行事
(1)開会式
・日時:平成21年12月30日(水曜日)14時から
・場所:佐賀県立美術館ロビ-
(2)記念講演会(聴講料無料/事前予約不要)
1
・日時:平成22年1月17日(日曜日)14時~15時30分
・場所:佐賀県立美術館ホ-ル
・演題:「日本美術の登場・江戸美術の退場」
・講師:木下 直之(東京大学教授)
2
・日時:平成22年2月7日(日曜日)13時30分~15時
・場所:佐賀県立美術館ホ-ル
・演題:「久米邦武の見なかった町と国・マイセン、ザクセン」
・講師:高辻知義(東京大学名誉教授)
(3)特別展連携イベントファッションショー(仮称)
・日時:平成22年2月13日(土曜日) 午後
・場所:佐賀県立佐賀城本丸歴史館 外御書院
※時間等の詳細は、決定次第、佐賀県のHP等でお知らせします。
※佐賀県HP
http://www.pref.saga.lg.jp/web/_34264.html
【お問い合わせ】
佐賀城本丸歴史館 企画学芸課企画担当
電話:0952-41-7550
E-mail: sagajou@pref.saga.lg.jp
全国
竜馬ゆかりの地を歩こう!25都道府県で大会
日本ウオーキング協会などは21日、坂本竜馬ゆかりの地を歩く大会「坂本龍馬グランプリウオーク」を京都、高知など25都道府県で2010年から2年間に計40回開くと発表した。
来年1月から、坂本竜馬を主人公にしたNHKの大河ドラマ「龍馬伝」が放映されることに合わせて実施。竜馬に思いをはせつつ、健康づくりにも役立ててもらう。
第1回は来年元日、竜馬が師事した幕末の思想家、佐久間象山の私塾跡(東京・銀座)などを巡る。来年11月には、竜馬が土佐藩脱藩後にたどった高知県から愛媛県までのルートを、7日間かけて歩く大会も開かれる。10大会を歩き終えるごとに賞状と記念品が贈られる。
実行委員会名誉会長の尾崎正直高知県知事は「多くの人に竜馬ゆかりの地を味わってほしい」とあいさつした。
文化芸能
龍馬伝:4人目のヒロインは蒼井優 芸妓・お元に 上川隆也、平岡祐太も出演
俳優の福山雅治さんが坂本龍馬を演じる10年のNHK大河ドラマ「龍馬伝」で、“4人目のヒロイン”となる長崎の芸妓(げいぎ)・お元を蒼井優さんが演じることが21日、明らかになった。ほかに、龍馬の盟友・中岡慎太郎役で上川隆也さん、龍馬の秘書で後に名外相となった陸奥陽之助役で平岡祐太さんの出演も決まった。同日、福山さん、龍馬のめい・春猪役でアイドルユニット「AKB48」の前田敦子さん、出演者3人が会見を開き、蒼井さんは「龍馬に心を許してもらう女になるにはどうすればよいのか。とてもハードルの高い役をいただいてしまったなと思っています」と意気込みを語った。
「龍馬伝」は、幕末の英雄・坂本龍馬の33年の生涯を、三菱財閥の創業者となる岩崎弥太郎の視点から描いたドラマ。龍馬にあこがれる岩崎は、師事していた藩参政・吉田東洋の暗殺を機に、龍馬を憎むようになる。2人は長崎で再会して衝突を繰り返しながら、「世界の海援隊を作る」という龍馬の遺志を引き継いでいく……というストーリー。
NHKドラマでは「毛利元就」(毛利隆元役、97年)、「功名が辻」(山内一豊役、06年)に出演している上川さんは「大河は3度目になるんですが、緊張しています。今回も新たな気分で参加したい。福山さんと死ねるのは一生に一度ないので楽しみにしたい」と抱負を述べ、ドラマ「竜馬がゆく」(TBS)で龍馬を演じた経験もあり、「龍馬はとらえどころのない男。自由度が高い男なので、僕にもできた。福山さんが思い描いた龍馬を演じれば十二分です。今は以前演じた山内家に憎しみを持たなければならないことに気持ちがいっています」と自身の体験を踏まえてアドバイスした。
平岡さんは「信じられなくて、興奮してどきどきしました。エネルギーに負けないように、演じたい。ずっと画面の福山さんにあこがれてきたので、夢のよう。楽しみが多い1年になりそう。すぐに現場に行きたいです」と笑顔で話した。前田さんは「初めてのNHKドラマ、それが大河と聞いて、私でいいのかなという不安がいっぱい。福山さんのめいっ子として可愛らしさを十分に出していきたい。三味線のシーンで福山さんの龍馬を目の前にしたら、本当にかっこよくて、歌がうまくて、三味線をすぐ自分のものにしてしまう福山さんはほんとにすごいなと思いました」と語った。
福山さんは、蒼井さんが岩崎弥太郎役の香川照之さんに役の相談をしていると聞いて、「香川さんとそんなに仲がいいのか、どうやったら連絡先教えてもらえるんだろうということばかりが、渦巻いています。龍馬はいった場所で必ず仲のいい人ができますから。僕も長崎出身ですからそのときには……」とちょっぴりジェラシーを見せ、「上川さんとは死ぬ役ですが、役をやってると死にたくなくなってきますね。濃密な時間を過ごしたい」と共演者について語った。
ほかに龍馬に弟のように可愛がられる池内蔵太(いけ・くらた)役で桐谷健太さん、岩崎弥太郎の妻・岩崎喜勢(いわさき・きせ)役でマイコさん、公家の三条実美役で池内万作さん、土佐郷士・那須信吾役で元ラグビー日本代表で実業家の天野義久さん
が出演することも発表された。【松村果奈】
演技力のある上川さんが中岡慎太郎役と聞いて、ちょっと嬉しいです。また、『JIN―仁―』で佐分利医師を好演した桐谷健太さんが池内蔵太役で出演と聞いて、これもちょっと嬉しいです。
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昨日は盛り上がって見ました。
<JIN>最終回は視聴率25.3% 民放連ドラでは今年最高
大筋よかったのですが……全部の伏線が回収されてないのはともかく(原作が終わってませんし)としても……ラストの数分のとってつけたようなエピソードが余計だった気がして、余韻がいまいち。ラストのワンカットは要らなかったなぁ(嘆息)。
それでも、久しぶりにのめり込んだドラマには違いありません。たぶん映画かシーズン2があるでしょうし、その時はまた、喜んで見ます。
<JIN>最終回は視聴率25.3% 民放連ドラでは今年最高
20日放送された大沢たかおさん主演の医療ドラマ「JIN 仁」(TBS系)最終回(第11話)の平均視聴率は25.3%を記録したことが21日、ビデオリサーチの調べ(関東地区)で分かった。第8話(11月29日放送)の22.3%を上回り、瞬間最高は29.8%だった。全話平均が19.0%だった。民放のテレビドラマでは09年最高となった。
「JIN 仁」は、大学病院の脳外科医だった南方仁(大沢さん)が、幕末の江戸にタイムスリップし、満足な医療器具や薬もない状態で人々の命を救う中、坂本龍馬や勝海舟ら実在の志士たちと知り合い、歴史の渦の中に巻き込まれていく物語。最終回は、仁は乳の岩(乳がん)が疑われる野風(中谷美紀さん)を再診。野風の身請け話の行方が恋人・未来(中谷さん二役)の存在にかかわると考えた仁は、明らかに乳がんの兆候が見える野風に対し、「悪性かどうかはわからない」と言葉を濁し、手術に踏み切ることができなかったが、咲(綾瀬はるかさん)らの説得に心を動かされ、手術を行う……というストーリー。85分拡大スペシャルで放送された。
「JIN」は毎週日曜日午後9時の「日曜劇場」枠で放送し、初回は16.5%で、その後も順調に視聴率を伸ばし、8日放送第5話で20.3%を記録、今秋放送開始された連続ドラマでは初めて20%を超えた。11月29日放送の第8話はドラマの前に世界ボクシング評議会(WBC)のフライ級タイトルマッチの内藤大助-亀田興毅戦が放送されたことでそれまでの最高記録22.3%を記録していた。【細田尚子】
大筋よかったのですが……全部の伏線が回収されてないのはともかく(原作が終わってませんし)としても……ラストの数分のとってつけたようなエピソードが余計だった気がして、余韻がいまいち。ラストのワンカットは要らなかったなぁ(嘆息)。
それでも、久しぶりにのめり込んだドラマには違いありません。たぶん映画かシーズン2があるでしょうし、その時はまた、喜んで見ます。
昨日は『坂の上の雲』再放送の日清戦争突入の展開を見ていて歴史観が気になり、『誰も知らない世界と日本のまちがい 自由と国家と資本主義』松岡正剛を読み返してました。
このセイゴオ先生の言葉を意識し直しました。
今日は『JIN―仁―』最終回で盛り上がろうと、いま総集編を視聴しています。
「JIN」85分SP!予想できない最終回を予告動画で-TBS
予告動画はネタばれなし……と思います。
ついに『JIN-仁-』最終回! 今期連ドラの最高視聴率更新なるか!?
最終回もハラハラドキドキ・涙ほろりとさせて欲しいなぁ……そして、謎のタイムスリップの結末も、それなりに余韻のある締め方でありますよう。
☆★☆★
前置きが長くなりました。以下、本日の幕末ニュース。
茨城
オランダの正月料理再現 古河市・晃陽学園 茨城
広島
ふるさとの逸品:福山琴(広島県) 会津桐に職人の装飾芸
コラム
【次代への名言】経営者列伝編(6)
ブックレビュー
出版界に「龍馬」特需 100冊超す関連本、雑誌も創刊
書店に関する限り、「龍馬」特需は『新選組!』の時を超えてますね。龍馬関連の新刊本が多いこと……ちょこちょこと手に取って見てはいますが、旧幕府側贔屓に買おうという気を起こさせる本は、まだありません(苦笑)。
日本が日清戦争に踏み切った理由には、内閣制度ができて、大日本帝国憲法が発布され、帝国議会が招集できていたという、立憲君主制にもとづく内閣と政党による議会政治体制が確立して、これをもって「近代国家の基礎」が発動していたということがあげられます。つまりネーション・ステートとしての条件がそろってきたということです。(中略)
ネーション・ステートは何をしていいかといえば、しつこく何度も言うようですが、戦争をしていいんです。
このセイゴオ先生の言葉を意識し直しました。
今日は『JIN―仁―』最終回で盛り上がろうと、いま総集編を視聴しています。
「JIN」85分SP!予想できない最終回を予告動画で-TBS
予告動画はネタばれなし……と思います。
ついに『JIN-仁-』最終回! 今期連ドラの最高視聴率更新なるか!?
大沢たかお主演の人気ドラマ『JIN-仁-』(TBS系)が今夜ついに最終回を迎える。現代の医師・仁が、維新の風が吹き荒れる江戸末期にタイムスリップし、医学の“時計の針”を進めてしまう葛藤に悩みながらも、目の前で苦しむ人を助けるために奮闘する姿が人気を博し、今期ドラマで最高となる22.3%(ビデオリサーチ調べ)を記録しており、最終回ではさらに同記録を更新するかに高い期待が寄せられている。
同作は、漫画誌『スーパージャンプ』(集英社)連載中の漫画家・村上もとか氏の同名タイトルをドラマ化。大沢演じる主人公・南方仁がひょんなことから江戸時代にタイムスリップしてしまい、さまざまな歴史上の人物との交流を交えながら、歴史とかかわりを持っていくうちに、現在に残した恋人・未来(中谷美紀)の運命に変化が訪れるという物語。
10月11日放送の初回視聴率は16.5%、その後も視聴率は落ちることなく、11月8日の第5話では、20.3%と今期連続ドラマとしては初の20%越えを達成。さらに同月29日の8話では、22.3%という最高視聴率を獲得している。
同ドラマの魅力は、何といっても主人公・仁が、少ない医療器具のなかで、知恵を絞り病気の人を助けようと奮闘する姿と、なぜ江戸時代にタイムスリップしてしまったかという謎解きだ。主演の大沢の姿に、テレビの前で毎回涙する視聴者も多いはず。
さらに共演者の魅力も、同ドラマの人気の要因。仁の心の支えとなる旗本の娘・咲を演じる綾瀬はるか、明治維新の立役者で仁が作ったペニシリンで世界に打って出ようと思案する坂本龍馬役に内野聖陽、仁の恋人・未来と江戸の花魁・野風の2役を演じる中谷美紀などが脇を固める。そのほかにも武田鉄矢、小日向文世などベテラン陣も交差し、主人公尾・仁を軸に、さまざまな人間模様が展開され、各々の迫真の演技力で物語をさらに重厚なものとしている。
最終回では、タイムスリップしてしまった時の記憶が、仁の頭の中で鮮明に蘇っていく。そんな中、佐分利(桐谷健太)が仁の下を訪れ、自分が乳がんについて調べたという資料を渡す。さらに佐分利は、野風(中谷美紀)の再診を強く求め、再び吉原にて野風の診察をすることに。だが、野風の身請け話の行方が、恋人・未来(中谷)の存在に関わると考える仁は、明らかに乳がんの兆候が見える野風に対し、「悪性かどうかわからないので判断できない」と手術に対して難色を示す。一方、咲(綾瀬)の縁談話も着々と進み、ついに結納の日を迎える……。
さまざまな人間模様が複雑に絡み合う展開を、最終回でどのように1つに繋げるのか? はたまた、“余韻”を残し更なる展開へとつなげていくのか? 見事復活を遂げた“ドラマのTBS”の手腕に期待したいところだ。
最終回もハラハラドキドキ・涙ほろりとさせて欲しいなぁ……そして、謎のタイムスリップの結末も、それなりに余韻のある締め方でありますよう。
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前置きが長くなりました。以下、本日の幕末ニュース。
茨城
オランダの正月料理再現 古河市・晃陽学園 茨城
江戸時代に長崎の出島などで開かれていたオランダの正月料理会を蘭学者が模倣したとされる当時の料理を再現した展示会が19日、古河市東の看護栄養専門学校「晃陽学園」で開かれ、訪れた人たちは興味深そうに見入っていた。
調理師学科の卒業作品展と地域の商店街が連携する「雪華の大祭」と題した初の共同イベントの一環。幕末の古河藩家老で、蘭学者でもあった鷹見泉石が残した日記などを参考に、調理師学科長の中村裕子さんが中心となり再現した。
洋ナシの赤ワイン煮や婚礼菓子のフルーツケーキ、当時は“ご禁制”だった牛肉の代用として鶏肉を使った衣揚げ(カツレツ)や肉の玉(ハンバーク)など12品目が並ぶ。
イベントは20日まで開催される。
広島
ふるさとの逸品:福山琴(広島県) 会津桐に職人の装飾芸
城下町・福山は、江戸時代から芸事が盛んで、幕末から明治にかけて優れた琴の演奏家を輩出した。それに合わせて琴作りも盛んになった。一大産地となったのは明治初期だ。それまでは商家などの富裕層が中心だったが、産業の発達とともに次第に琴人口が増えていった。値ごろの琴が増えたためだ。現在では高級琴の代表的ブランドになっている。普及品も含め全国の琴生産の約7割のシェアを占めている。
琴は、木目が複雑なほど音色がよいとされる。その材料は国内外産の桐(きり)で、国内では主に福島県会津地方の会津桐が使われる。
原木は1~3年かけて乾燥させ、木の狂いやそりを取り除く。その後は仕上げまで職人の手作業で行われる。
粗削りのあと、内部にノミを使って細かな彫刻を施す。裏板を取り付けて本体の加工が出来上がると、コテで琴の表面を焼く。それを磨くと独特の光沢が出てくる。
飾り付けは複雑で、寄せ木や象眼などの伝統的装飾技法で、精巧な細工を施す。65年ごろには琴職人は約300人いたが、現在は約35人で伝統を守っている。
福山邦楽器製造業協同組合(福山市)の小川賢三理事長(76)は「琴は楽器であるとともに、竜をかたどって作られていることから、家や娘の守り神のように扱われてきた」という。
琴は床の間に置かれ、娘を守ってほしいという親心が込められてきた。
福山琴は全国に流通しており、特に金沢や岡山、名古屋といった城下町からの注文が多い。
価格は練習用・教材用で6万5000円から。問い合わせは同組合(電話084・924・1150)。全国の和楽器店でも注文できるという。【遠藤和行】
コラム
【次代への名言】経営者列伝編(6)
■「人間は一生のうち、必ず一度は千載一遇の好機に遭遇するものである」(岩崎弥太郎)
乱世の雄・岩崎弥太郎は幕末・維新期という「千載一遇の好機」に遭遇した。と同時に、多くの困難にも直面した。最初の試練は、「人を使うこと」だった。
最下級の武士出身。独立独歩の性格と大言から、敵も多かった。最初の社員は故郷・土佐出身者が主流だった。ために海運会社を興した弥太郎が「国内を制し、海外勢を駆逐するのだ」と檄(げき)を飛ばしても、“過去”を知るゆえに面従腹背の社員が少なくなかった。
現状打破のため、弥太郎は外部から若く、優秀な人材を次々と迎え入れ、トップダウンを徹底させた。「当商会は会社の体を成すと雖(いえど)も、其(そ)の実全く一家業にして(中略)故に会社に関する一切の事、社長の特裁を仰ぐ」。当時の社則である。すべて世界と闘うためだった。
こうして弥太郎はまず国内競争に打ち勝ち、次いで米国、英国のライバル社を退ける。この間、熾烈(しれつ)な運賃の値下げ合戦を完遂するため、自分の給料を半減したこともある。「岩崎君は困難が増加するに従ひ、その精力はますます活動した。これが多くの難局を乗り切った所以(ゆえん)で、岩崎君の岩崎君たるところだ」。盟友、大隈重信の弥太郎評である。(文化部編集委員 関厚夫)
ブックレビュー
出版界に「龍馬」特需 100冊超す関連本、雑誌も創刊
来年1月から始まるNHK大河ドラマ「龍馬伝」の放映に合わせ、主人公の坂本龍馬に関する本の刊行ラッシュが続いている。9月以降100冊を超える「龍馬本」が出版され、龍馬をテーマにした雑誌も創刊される。出版不況のなか、龍馬は救世主となるのか。放映を前に“特需”への期待は早くも過熱気味だ。(磨井慎吾)
紀伊国屋書店のインターネットショップ「BookWeb」によると、今年9月から12月に出版された「龍馬」をタイトルに含む本は100冊を超える。
大河ドラマをノベライズ(小説化)する『龍馬伝』(NHK出版)や、アメリカ人学者による龍馬研究の古典的名著の復刊『新装版 坂本龍馬と明治維新』(時事通信社)、龍馬の誕生から暗殺までの一日一日を追った2万1千円の大冊『完本 坂本龍馬日記』(新人物往来社)など、ラインアップは幅広い。
主婦の友社(東京都千代田区)は龍馬をテーマにした1年限定の季刊雑誌「RYOMA」を来年1月に創刊する。主なターゲットは大河ドラマをきっかけに歴史に興味を持ち始めた若い女性層だ。同姓同名の編集長、坂本龍馬さん(37)は「雑誌というスタイルなので、歴史本という枠にとらわれないさまざまな切り口での展開を目指したい」と話す。
龍馬関連本を集めたコーナーを設ける書店も多い。渋谷区の紀伊国屋書店新宿南店では、今月初めからブックフェア「龍馬とゆく」を開催している。同店によると、観光ガイド的な要素のある歴史地図などが売れ筋で、購入客は中高年層のほか、若い女性の姿も目立つという。
龍馬の主な活動の場で、最期を迎えた京都でも期待はふくらんでいる。9月以降、『龍馬伝 京都幕末地図本』『龍馬・新選組が駆けた幕末京都めぐり地図』など4冊の“龍馬本”を出版したユニプラン(京都市)の橋本良郎社長(60)は「書店売りだけでなく、ホテルやタクシー会社などからもガイド本として大口の注文があった。放映前から京都ではみんな盛り上がっている」と手応えを語る。
同じく京都を舞台にした平成16年の大河ドラマ「新選組!」は、日銀京都支店の推計によると、地元に約203億円の経済効果をもたらした。
橋本社長は「新選組のときと比べても今回は商品の動きが早い。京都の活性化はもちろん、出版不況を打破する起爆剤になってほしい」と、龍馬に期待を寄せている。
書店に関する限り、「龍馬」特需は『新選組!』の時を超えてますね。龍馬関連の新刊本が多いこと……ちょこちょこと手に取って見てはいますが、旧幕府側贔屓に買おうという気を起こさせる本は、まだありません(苦笑)。
昨日はフジテレビで久しぶりに『のだめカンタービレin Europe』を視聴、今日は後編です。わずかですが新撮の場面が挿入されてますね。
東京
由緒正しき心霊スポット 「小塚原刑場跡」
山口
吉田松陰先生150年祭
維新劇 創作ミュージカル「SHOWIN若き志士たち」
ブックレビュー
敗者の裾野から真実へ 『不可解』集め 新たな忠臣蔵 葉室麟さん(作家)
ビジネス・経済
JTBなど、ツアー企画続々 龍馬商法、経済効果234億円
東京
由緒正しき心霊スポット 「小塚原刑場跡」
「心霊スポット巡り」と「歴史の勉強」、両方できるスポット。そんな贅沢な場所が小塚原刑場跡だ。小塚原刑場とは江戸時代に板橋刑場、鈴ヶ森刑場とともに三大刑場と言われた処刑場。明治初年に廃止されるまでにここで処刑された人は約20万人といわれる。
心霊現象に詳しいライターは「このあたりを工事した時には1メートルも地面を掘れば人骨がたくさんでてきたらしいですね」と話す。
処刑された死体は埋葬などもされず、土を被わせる程度だった。夏になると周囲に死臭が充満、さらには野犬やイタチが食い散らかして地獄のような光景が広がったという。1741年に死者を弔うために「首切り地蔵」が建てられる。高さは4メートル程度。奥州街道沿いにあったため、江戸に入る人たちの目に留まり、旅人はこここで必ず手を合わせたとも伝えられている。
実際に「首切り地蔵」を見てみると笑っているようでも泣いているようでもある独特の表情が印象的だ。
これだけの場所、もちろん奇妙なウワサは絶えない。「深夜に近くを通ったタクシーが女性を乗せたら、知らないうちに女性がいなくなっていたなど話しをあげていけばきりがありません」(前出のライター)。
心霊スポットとしても行く価値があるが、ここは歴史マニアにとっても重要なスポットだ。松下村塾で多くの幕末志士を育てた吉田松陰など歴史に名を残した人物もここで処刑されている。さらに1771年にターヘル・アナトミアを手に入れた蘭学者の杉田玄白らが、刑死者の解剖に立ち会った場所でもある。
「歴史には多くの血が刻まれている」ということを学ぶこともできる場所なので、しっかり歴史の勉強をしてから行けば、より心霊スポットとしての恐怖も倍増するはずだ。
アクセス JR南千住駅から徒歩2分。
山口
吉田松陰先生150年祭
維新劇 創作ミュージカル「SHOWIN若き志士たち」
吉田松陰の没後150年を記念した維新劇・創作ミュージカル「SHOWIN~若き志士たち」の山口公演が、23日(水・祝)午後2時から山口市民会館大ホールで開かれる。山口市・萩市などの主催、サンデー山口など後援。
このミュージカルは、吉田松陰の生涯を描いたもので、スタジオ・レイ代表のREI・KOさんが脚本・演出・振付をすべて担当。一般公募で集まった5歳から60歳代までの出演者・スタッフ総勢100人が、1年半前から練習を重ねてきた。ロック・ラップ・歌舞伎調の音楽に合わせ、さまざまなジャンルのダンスを披露。ミュージカルの中には「学は人たる所以を学ぶなり」(人たるものいかに生きるべきかを学ぶこと)や、旅の大切な意義を述べた「心はもと活きたり」など、松陰がのこした数多くのメッセージも含まれている。「ミュージカルが、松陰先生を知ってもらう入り口になれば」とREI・KOさん。
チケットは、前売り一般2千円、高校生以下千円(当日券は各500円増)で、山口市民会館や山口情報芸術センターなどで販売中。問い合わせは実行委員会事務局代理のスタジオ・レイ(TEL083-923-1816)へ。なお、来年2月11日には東京世田谷公演も行われる。
ブックレビュー
敗者の裾野から真実へ 『不可解』集め 新たな忠臣蔵 葉室麟さん(作家)
若手が次々に登場する歴史小説の世界に五十代でデビューし、実力派として注目されるのが、作家の葉室麟(はむろりん)さん(58)だ。今年は作品が二期連続で直木賞候補となり、十一月に出した新刊『花や散るらん』では新たな視点で忠臣蔵を描くなど、勢いに乗る。福岡県久留米市に住む葉室さんに福岡市のホテルで会った。
「ずっと九州に住んでいますが、地方の在住者が東京へ行くのは昔から大変。しかも赤穂浪士は今なら倒産企業の社員。それが大挙して敵討ちに行くわけですから、金銭的にも結構な負担です。大がかりなサポート組織がなければ、実現できないはず」
そんな発想から出発したと、葉室さんはエネルギッシュに話を始めた。おなじみの物語の背景に、五代将軍・徳川綱吉の母、桂昌院の叙位をめぐる幕府と朝廷の対立を複雑にからめた。デビュー当時から温めていた題材だけに陰謀あり、活劇ありと、最後までテンポよく展開していく。吉良上野介の最期も印象的だ。
「忠臣蔵は登場人物のほぼ全員が死ぬ、死の美学に貫かれたドラマ。日本人の死生観に通じるものがあるから、みんな引きつけられる。でも浅野内匠頭は、なぜあんな小刀で、あの場所で斬りつけたのかなど、ほかにも不可解な点が多い。歴史の中には物語が潜んでいる。だから既成概念を覆す条件や状況証拠を集め、その物語をいかに導き出すか-。それがこの分野の面白さでしょうね」
北九州市出身。大学卒業後は福岡県の地方新聞社に入り、県内の支局や社会部の記者として活躍し「文化部以外は全部経験した」。だが経営悪化で廃刊となり、四十一歳で地元のラジオ局へ転職。取材から離れる日々が続き、少しずつ創作活動を始めた。書くことへの強い思いが、自身を動かしたのだという。
「社の事情で仕事を途中で取り上げられ、自分はやるべきことをしていない、との気持ちが残った。五十歳をすぎて、このままでいいのか、自分が納得できる仕事をしたいと、強く思いました。記者の最後のころは人員不足で、とにかく原稿はたくさん書きました。でもそれは会社存続のためであって、自分のためではなかったですから」
二〇〇四年、陶芸家・尾形乾山(けんざん)の生涯を記した『乾山晩愁』でデビュー。〇七年には老武士の友情を描いた『銀漢の賦』で松本清張賞を受賞し、その後は直木賞候補となった『いのちなりけり』『秋月記』などを発表し、人気作家の地位を得た。
「司馬遼太郎さんをはじめ、もともと歴史小説は好きだったしね。確かにスタートは遅かったけど、新聞記者としての経験もありますし、それは作家としての強みだと思ってます」
取り上げてきたのは、『秋月記』の権力抗争に巻き込まれる小藩の家老、『風の王国』に登場する戦国時代の宣教師やキリシタン、暗殺された鎌倉幕府三代将軍の源実朝など、歴史上の弱者や敗者たちだ。
「歴史というのは勝者の記録であり、その時々の政権を支えるためのもの。だとしたら本当の歴史は弱者や敗者の中にあるのでは。ただ、それらは資料的に伝わらないし、調査にも限界があります。現実の事件だって、いくら事実を調べて列挙しても、真実に近づけないことはある。何百年も前のことであれば、なおさらです。要するにフィクションでしか近づけない『歴史の真実』があると思う。それを見つける、というのも書く理由でしょうね」
また、地方の視点で歴史を描く姿勢も、多くの作品に共通している。
「地方に長く住んでいると、中央の歴史観では分からない『歴史の断層面』が見えてくる。例えば九州には大名の毛利や大友、島津らが争った独自の歴史があるのに、太閤記の世界ではほとんど描かれない。別の物語があり得た可能性や、地域的なダイナミズムを理解するには、地方からのアプローチは大事です」
現在、週刊誌に連載中の「橘花(きっか)抄」は地元・福岡藩の茶人をめぐる物語。その次は幕末の長崎と江戸を舞台にした作品を予定するなど、創作意欲は旺盛だ。
「小説は基本的にはエンターテインメントであり、それがないと成立しないと考えています。純文学もドストエフスキーも、いい小説は必ず楽しく読める要素がある。広いエンターテインメントの裾野(すその)があって、初めて富士山のような白い雪の頂が、その上に存在できる。つまり裾野があるからこそ、その高さに感動するのだと思います」
(嶋津栄之)
ビジネス・経済
JTBなど、ツアー企画続々 龍馬商法、経済効果234億円
NHKの大河ドラマ「龍馬伝」が来年からスタートするのを受けて、大手旅行代理店などによるドラマの主人公、坂本龍馬に関連したツアー企画などのビジネス展開が本格化してきた。JTBや近畿日本ツーリストはゆかりの地の訪ねるツアーなどの販売。阪急阪神ホールディングス(HD)は、龍馬生誕の地である高知県とタイアップしたキャンペーンを来年1月から展開する。
JTBは18日から「熱き志士の足跡をたどる維新伝心の旅」と題したツアーの販売を開始した。
龍馬の生誕地や活躍した場所にちなみ「高知」「京都」「長崎」の3つのツアープランを用意。
例えば、高知のツアーでは、大河ドラマに合わせて高知県が開催する「土佐・龍馬であい博」の入場券などが付いたフリープラン(1泊2日2万5800円から)のほか、観光バスなどで生誕地や桂浜の龍馬像、岩崎弥太郎の生家などめぐる添乗員付きのプラン(同3万7000円から)もある。
近畿日本ツーリストは、日本出版販売(東京都千代田区)と協力して「坂本龍馬 幕末歴史検定対策ツアー」を企画した。
日販が来年3月21日に全国4都市で開催する「第2回坂本龍馬 幕末歴史検定」の参加者をターゲットに、龍馬ゆかりの地を見学しながら学習してもらう。歴ドル(歴史アイドル)の美甘子(みかこ)さんが同行し、検定対策のポイントを伝授。検定主催者が監修する模擬試験も行われる。
こちらも高知、京都、長崎の3コースがあるが、11月に販売を開始してから予想外の人気で「すでに高知のコースは募集を締め切った」(近畿日本ツーリスト)という。京都が2万4800円、長崎が5万4800円。
一方、阪急阪神HDは、プロ野球阪神タイガースが毎年、高知県安芸市でキャンプを実施しているなど高知とのかかわりが深く、県と共同で今回のキャンペーンを実施することになった。
イメージキャラクターに阪神タイガースの藤川球児選手を起用。第一ホテル東京や大阪新阪急ホテルなど全国12ホテルで1月12日から実施するレストランフェアでは、カツオやウツボ、土佐はちきん地鶏なとの高知県の食材が堪能できる。また、阪神百貨店でも高知の名産品フェアを開催する。
日銀高知支店によると、「龍馬伝」放映による経済効果は234億円と分析している。
産経に記事が掲載されてました(嬉)。
大ヒットドラマ「JIN-仁-」の原作者 村上もとかさん
来春にも急に終わります、ということはないですよ」ということは、現在進行中の龍馬暗殺編で仁先生がタイムスリップしてしまうということはないってことですね……連載開始当時から読んでいるファンの自分は、箱館を含めた戊辰戦争はもちろん、西南戦争辺りまで描いて欲しいと思っております。
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大ヒットドラマ「JIN-仁-」の原作者 村上もとかさん
■「医療を目指す人が増えてくれれば…」
現代から幕末にタイムスリップした医師が活躍する大ヒットドラマ、日曜劇場「JIN-仁-」(TBS系)が20日夜、11話で最終回を迎える。原作は、平成12年から「スーパージャンプ」(集英社)に連載中の人気漫画。150年も前に現代医療の知識と技術があったら何ができるのか。作者の村上もとかさん(58)は「創意工夫をして何とか人を助けていく様子を描きたかった」という。(堀晃和)
◇
10話までの平均視聴率は18・2%で、最高は第8話の22・3%(いずれもビデオリサーチ調べ、関東地区)。この人気について村上さんは「荒唐無稽(むけい)な設定ですから、ディテール(細部)を作り込めるかがこのドラマの肝。製作サイドも町や人の様子などにこだわってくれた。予想以上に(反響が)あったのでうれしい」と喜ぶ。
原作も、江戸の風俗や手術の様子などリアルで緻密(ちみつ)な描写が魅力だ。「フィクションですから必ずどこかでうそをついている。でも読者に楽しんでもらうためには、ディテールをきちっと描写してリアリズムを感じてもらえるかが生命線だった」と説明する。
医療に関する知識もリアリズムにこだわった。「タイムスリップという大うそを最初にかますわけだから、読者が『なあんだ』と思わないような内容にしないとただの絵空事で終わってしまう」
梅毒で命を落とす遊女の話が象徴的だ。当時、治療薬はない。主人公の脳外科医、南方仁が思いついたのはペニシリンの製造。作品では、青カビから作り出す方法が克明に描かれる。この抗生物質が発見されるのは作品の設定から65年後の20世紀になってからだが、「薬学の先生が何とかできるんじゃないか、と言ってくれて」という。
実はこの挿話が、村上さんが原作を描く上での最大の動機になった。「『江戸の性病』という本を読んで当時の状況に驚いた。そういう職業に就く女性の命の短さ、あまりのはかなさに読んでいるうちにだんだん腹が立ってきて。お話の中だけでも(彼女たちを)救いたかったんです」
もともと江戸時代の医療をモチーフに作品を描きたいと思い、設定に頭を悩ましてきたが、当時でもペニシリンの製造が可能かもしれないという示唆を受け、連載を決意したという。
史実にからみながら、現代の医師が難病や大けがに立ち向かい、“奇跡”を見せていく様子が実に痛快だ。村上さんは「医者不足だというし、医療の現場を目指してくれる人が増えてくれればいいなと思います」と作品の効果を期待する。
原作は、ドラマの話題とともに部数も大幅アップ。今や計16巻で377万3千部に。このうちドラマ化決定後は半年の増刷分だけで209万1千部に達している。待望の最新刊は年明け1月4日に発売される予定だ。
ドラマは終わるが、気になるのは連載の行方。「来春にも急に終わります、ということはないですよ」と笑う。わくわくするストーリーで、今後も読者を楽しませてくれそうだ。
来春にも急に終わります、ということはないですよ」ということは、現在進行中の龍馬暗殺編で仁先生がタイムスリップしてしまうということはないってことですね……連載開始当時から読んでいるファンの自分は、箱館を含めた戊辰戦争はもちろん、西南戦争辺りまで描いて欲しいと思っております。
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『仁- JIN-』第13巻 村上もとか
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『仁―JIN―』に新選組が登場!
寒いですねぇ……電気毛布だと喉を痛めるので、ここ数日は湯たんぽを愛用してます(^^)。
新潟
5分の1「ガトリング砲」が完成
長岡の製造業者有志、継之助記念館に寄贈
5分の1縮尺だと、こんなに可愛らしい(爆)サイズなんですねぇ。
兵庫
小野名産の播州そろばん、映画に
岡山
江戸〜明治の測量器具展示 矢掛・佐伯文具店
山口
松陰映画完成 県庁でPR
大分
大分市に「豊後龍馬会」が誕生
佐賀
「昔の人の感性分かる」 有田町の古文書教室人気
エンターテインメント
【リリース】「風雲 新撰組 -幕末伝- Portable」が「幕末モバイル」とコラボ
新撰組異聞から鐵まで、「PEACE MAKER」シリーズ総集編刊行
単行本未収録の「予告編」は、『鐵』刊行当時だったか、当時のコンビニ廉価版で読んだ覚えが。土方さんファンにとっては、直接的描写ではないのですが、十分にショッキングでグロい場面がありました(汗)ので要注意です。
あの《「あの」に傍点》油小路編が再開されるそうで、絶体絶命のピンチに陥った鉄之助君など新撰組メンバー(注・自分は普段「新選組」を使いますが、この作品には「新撰組」の方がいいかと)がどうピンチを切り抜けていくのか気になるので、続刊のうち『鐵』既刊に未収録の部分は購入する予定。
「歴女」 「歴旅」 空前の歴史ブームはまだまだ続く!!坂本竜馬や西郷隆盛が活躍した 「幕末」 に関する英単語を出題
ビジネス・経済
坂本龍馬がテーマの商品続々-JTB、阪急が発売、来年の大河ドラマにあわせ
新潟
5分の1「ガトリング砲」が完成
長岡の製造業者有志、継之助記念館に寄贈
戊辰戦争時に長岡藩家老、河井継之助が撃ったとされる手動機関銃「ガトリング砲」の5分の1サイズの模型を、長岡市の製造業者有志が作った。「長岡の歴史を広く伝えたい」との思いで、27日に同市のホテルで開かれる河井継之助記念館の開館3周年記念講演会で、同館に寄贈する。
ガトリング砲は、1862年に米国で発明され、継之助が日本で最初に使ったといわれている。
模型を作ったのは、同市南陽2の精密産業機械メーカー「旭精機」など同市の製造業3社。同社は、同館に展示されている原寸大模型の製作に協力しており、その際に使った図面を活用して、縮小版を作った。
模型は鉄製で長さ約40センチ、幅約20センチ、高さ約30センチ。1カ月掛けて製作した。6本の銃身を回転させるハンドルや、銃身の角度を調節するダイヤルなど、実物と同様に動かせるよう精密に作った。
同社の中村康夫専務(55)は「小さいと組み立て作業が細かく、逆に作るのが大変だった」というが「出来はかなりいい」と自信をみせる。
模型は5台製作しており、寄贈する1台以外は希望があれば15万円で販売する。中村専務は「ガトリング砲は長岡のシンボルだと思う。継之助や幕末に興味のある人に広めたい」と話した。
5分の1縮尺だと、こんなに可愛らしい(爆)サイズなんですねぇ。
兵庫
小野名産の播州そろばん、映画に
小野市の伝統的工芸品、播州そろばんが映画「武士の家計簿」に“出演”することになった。幕末の加賀藩の「御算用者(ご・さん・よう・もの)」を主人公にした作品で、様々な場面で小道具として播州そろばんが登場する。注文を受けた播州算盤(そろ・ばん)工芸品協同組合が61丁を出荷。組合は「これを契機にそろばんが見直されるのを期待したい」とそろばんをはじいている。
映画は「失楽園」や「椿三十郎」などを手がけた森田芳光監督で、来秋以降に上映される予定だ。原作は磯田道史・茨城大准教授(近世史)の「武士の家計簿」(03年、新潮新書)で、代々そろばんの腕を買われ、加賀藩の会計・経理担当の侍だった猪山(いの・やま)家の幕末~明治の家計簿をもとにしている。とくに8代目直之は26歳で御算用者から藩主の書記官に登用されており、映画は直之を堺雅人さん、妻を仲間由紀恵さんが演じる。
映画で使われるそろばんは玉が上枠が2個、下枠が5個のタイプ。この種のそろばんは戦前までは使われていたようだが、もう製造されていない。映画制作側から今年10月、約400年のそろばん生産の歴史を誇る小野の業界を見込んで特別注文があった。
しかし、地元のベテラン職人も制作した経験がなく、播州算盤工芸品協同組合の宮永英孝理事長が古いそろばんを参考に数種類の設計図を書いた。これをもとに伝統工芸士の資格を持つ職人らが約40日かけ、大小様々なサイズの61丁を仕上げた。
映画は今月初めから撮影が開始され、播州そろばんが次々に出番を迎える。宮永理事長は「日本一のそろばん産地として、制作の依頼を受けた。大変光栄なこと。映画はそろばんの腕で出世した侍を描いており、これでそろばんが見直され、業界も活性化すればありがたい」と話している。公開後は地元での上映会開催も検討するという。(佐野允彦)
岡山
江戸〜明治の測量器具展示 矢掛・佐伯文具店
幕末から明治にかけて用いられた測量器具が、岡山県矢掛町矢掛の佐伯文具店に展示されている。測量技師として活躍した現店主の曾祖父が所蔵していた品。学術的な価値も高い史料が周囲の注目を集めている。
目標物の高さを測る「大方儀」や作図に使う円形の分度器、天体の位置を確認する器具など4点。店に代々伝わっており、9月に放映されたテレビ番組「開運なんでも鑑定団」に出展したところ、「科学機器として貴重」と高評価を受けた。その後、たくさんの人に見てもらおうと店内で公開している。
器具は、店主・佐伯健次郎社長(58)の曾祖父にあたる義門(ぎもん)氏(1841〜1907年)が、測量方を務めた庭瀬藩から拝領したものとみられる。数学や天文学に優れた義門氏は、明治時代の地租改正に伴い中国・四国地方の測量や地図作製を指導したほか、地元の養蚕業の育成にも尽力した。
当面は店内での展示を続ける予定。佐伯社長は「道具を通じて、先人の足跡を広く伝えたい」と話している。
山口
松陰映画完成 県庁でPR
幕末の思想家吉田松陰(1830~59年)の生涯ただ一度という恋を描いた映画「獄(ひとや)に咲く花」の完成報告会見が17日、山口県庁であった。原作者で直木賞作家の古川薫さん=下関市=や出演者が出席し、「激動の時代を走り抜けた松蔭の青春を感じてほしい」とアピールした。
映画は、松陰と同じく長州藩の野山獄に収監されていた女性との悲恋を描く。女性は松陰の清廉で一途な人柄にひかれ、短歌のやりとりで心を通わせていく。
映画「長州ファイブ」を製作したグローカル・ピクチャーズ(下関市)が手掛け、製作費は1億6千万円。製作期間は3年間で、萩、下関市でもロケをした。2月6日に山口、福岡県の9館で先行上映し、4月から全国展開する。
【写真説明】映画のポスターを囲む原作者の古川さん(左)と松蔭役の前田倫良さん
大分
大分市に「豊後龍馬会」が誕生
「同志よ、集まれ」―。坂本竜馬のファンが集まる「豊後龍馬会」が16日、大分市に誕生した。鶴崎地域を中心に22人の会員が集まり、「幕末の志士たちの熱い思いを若い人に伝え、大分を盛り上げていこう」と意気込んでいる。
「勝海舟・坂本龍馬の銅像と歌碑を建てる会」実行委員長の北川徹明さん(75)=東鶴崎=宅で発会式があり、会員14人が参加した。自己紹介をして会則を決め、会長に若いころから竜馬ファンの高橋幹雄さん(44)=和菓子店経営、佐賀関=を選出した。
「夢を持たない若い人が増えている。高い志を持つ大切さを伝えたい」と高橋さん。北川さんは「全国の龍馬会と連携し、社会に貢献する会にしていこう」とあいさつした。
発足のきっかけは、1864年2月、坂本竜馬が勝海舟と鶴崎や佐賀関を訪れたという史実から。北川さんが中心となり銅像と歌碑の建立を呼び掛けている中、2010年のNHK大河ドラマが「龍馬伝」に決まって機運が高まり、11月から会員を募り、発会につながった。
事務局長に就任した首藤陽一さん(60)=東鶴崎=は「いろんな人と交流を深めていきたい」と入会を呼び掛けている。
会は今後、史跡の探訪や講演会などを企画して、大分の活性化を目指す。入会の申し込み、問い合わせは同市鶴崎の毛利空桑記念館(TEL097・521・4893)まで。
佐賀
「昔の人の感性分かる」 有田町の古文書教室人気
有田町教育委員会が主催している「古文書教室」の初心者クラスが人気だ。幕末の唐津商人の旅日記を教材に、同教室OBの蒲地豊さん(80)=同町=が講師を務める。月に1回の教室を心待ちにしている37人の受講者は、張りのある声で原文を読む蒲地さんの講義に耳を傾けている。
教材は唐津の商人平松儀右衛門一行が、伊万里、有田、武雄を経て、長崎街道沿いに長崎の祭りを見に行く約1カ月間の旅日記。有田町の磁石場を見学する場面や、武雄で温泉につかって歌を詠む場面などがつづられている。
「『長閑けさや 歩行てなをる 温泉草臥』―これはどう読んだらいいと思いますか」。教室で蒲地さんは受講生によく問いかける。みんなで考えるのが蒲地さん流だ。受講生は自分が読んだ読みを言い合い、一番しっくりくる読みを採用する。「長閑(のど)けさや 歩行(あるい)てなをる 温泉草臥(ゆくたびれ)」
古文書教室は、10年ほど前から開かれている。受講生の一人だった蒲池さん。古文書解読は難しいため独自に勉強を始め、「教室について行けない人もいるだろう」と、自身が講師になって7年前から初級教室を開講した。
開講当初は10人程度だったが、口コミで徐々に増えてきた。受講生の生田妙子さん(84)は「昔の人の感性や、地元の様子が分かるからおもしろい。毎回楽しみです」と話している。
【写真】蒲地さんの講義に耳を傾ける受講生=有田町の生涯学習センター
エンターテインメント
【リリース】「風雲 新撰組 -幕末伝- Portable」が「幕末モバイル」とコラボ
時代は今「幕末」ブームへ!!
「幕末モバイル」×「風雲 新撰組 -幕末伝- Portable」
コラボコンテンツを配信開始!
株式会社フロム・ソフトウェア(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:神直利)は、株式会社シンクウェア(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:喜内 厚)が運営する携帯向けサイト「幕末モバイル」にてタイアップコンテンツの展開を開始いたしました。
「お年玉プレゼント」と称しまして、「風雲 新撰組 -幕末伝- Portable」や関連グッズのプレゼントや、オリジナル携帯待ち受けが手に入る風雲 新撰組 -幕末伝- Portable検定、登場人物紹介、システム紹介など、幕末好きやゲーム好きの方にお楽しみいただける、充実の内容となっております。今後もコンテンツの充実を予定しておりますので、サイトへのアクセスをお待ちしております。
【風雲 新撰組 -幕末伝- Portable】
2010年12月10日に株式会社フロム・ソフトウェアが発売したプレイステーション・ポータブル(PSP)専用ソフト。激動の「幕末」を実在した歴史上の人物たちと共に生き抜く、本格歴史アクションゲームです。
http://www.fromsoftware.jp/portable/ssg/
【幕末モバイルとは】
約3500件の人名、史跡からなる「幕末事典」、史跡へのルート案内も可能な「幕末地図」、待受画像、デコメ(R)、着うた(R)などのデジタルコンテンツ、幕末時代を深く知ることができる「幕末特集」など携帯電話ならではのコンテンツを取り揃え、幕末ファンのみならず、多くの方が楽しめるサービスです。
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新撰組異聞から鐵まで、「PEACE MAKER」シリーズ総集編刊行
2010年1月からのTVドラマ化が決まり注目を集める、黒乃奈々絵「PEACE MAKER」シリーズの総集編「新撰組 PEACE MAKER」が、コンビニ廉価版として刊行される。
「新撰組異聞 PEACE MAKER」は、両親の仇を討つため新撰組に入隊した少年・鉄之助の活躍を描いた作品。総集編には「新撰組異聞 PEACE MAKER」と、その続編「PEACE MAKER 鐵」を含む、本シリーズの全内容が完全収録される。
総集編第1巻の発売は2010年1月15日。以後毎月刊行される。続刊には単行本未収録の「予告編」や、携帯で配信される「油小路編」第1話も収録予定。主に全国のコンビニエンスストア店頭にて販売される。
単行本未収録の「予告編」は、『鐵』刊行当時だったか、当時のコンビニ廉価版で読んだ覚えが。土方さんファンにとっては、直接的描写ではないのですが、十分にショッキングでグロい場面がありました(汗)ので要注意です。
あの《「あの」に傍点》油小路編が再開されるそうで、絶体絶命のピンチに陥った鉄之助君など新撰組メンバー(注・自分は普段「新選組」を使いますが、この作品には「新撰組」の方がいいかと)がどうピンチを切り抜けていくのか気になるので、続刊のうち『鐵』既刊に未収録の部分は購入する予定。
「歴女」 「歴旅」 空前の歴史ブームはまだまだ続く!!坂本竜馬や西郷隆盛が活躍した 「幕末」 に関する英単語を出題
携帯電話向けコンテンツの企画開発を行う株式会社サクセスネットワークス(東京都品川区 代表取締役:北村勝利)は、株式会社アルク(東京都杉並区 代表取締役社長:平本照麿)と共同で運営するiモード(R)/EZweb(R)/Yahoo!ケータイ(R)メニューサイト「アルク★キクタン英単語」にて、無料で参加できる全国モバ模試 「2010年大河ドラマは坂本龍馬!幕末関係の単語をピックアップ」を2009年12月21日より開始いたします。
歴史好きな女性を総称した「歴女」が新語・流行語大賞にノミネートされたり、歴史的なスポットを旅する「歴旅」が流行ったり、空前の“歴史ブーム”が到来しています。2010年のNHK大河ドラマでは坂本龍馬の生涯が描かれることとなり、話題になっています。
そこで「アルク★キクタン英単語」では多くの偉人たちが活躍した「幕末」に関する英単語を抜粋した「全国モバ模試」を開催いたします。この機会に日本の歴史にまつわる英単語を学んでみてはいかがでしょうか。
「全国モバ模試」は「アルク★キクタン英単語」の会員・非会員問わず無料で参加でき、簡単に自分の英単語力を試すことができる期間限定のイベントです。「アルク★キクタン英単語」では今後もユーザー様に楽しんでいただけるコンテンツを提供してまいります。
■全国モバ模試
携帯で簡単に参加できる新しいタイプの模試です。アルクの書籍シリーズ「キクタン」に収録された英単語の中からテーマに沿った単語が出題され、全国の参加者と正解数や解答時間で順位を競います。3択問題で構成されるテストはまさに模試そのものです。毎月第3月曜日から末日まで「アルク★キクタン英単語」サイト内で開催され、会員非会員問わずご参加いただけます。
■アルク★キクタン英単語
株式会社アルクが発行する人気単語集「キクタン」の携帯版コンテンツです。通勤・通学時間やすき間時間を利用していつでもどこでも英単語学習ができる点が特長です。音楽にのせて単語を覚える“チャンツ”に加え、クイズ形式の3択問題や穴埋め問題などの「レッスン」、「復習メール」配信など携帯ならではの機能が充実しております。心理学者香山リカ先生の英語学習のつまずきに対するヒントやコミュニケーションのポイントを紹介するコラムもあり、英語学習を総合的にサポートするサイトです。
【配信期間】
2009年12月21日 (月) から2009年12月31日 (木) まで開催
【配信サイト】
アルク★キクタン英単語
【情報料】
月額273円(税込)
「モバ模試」は無料でご参加いただけます
【対応機種】
ドコモ/KDDI Flash Lite1.1以降対応端末
ソフトバンク 3G端末(Flash Lite1.1以降対応端末)
【著作権表記】
(C)アルク
運営SUCCESS NETWORKS
【アクセス方法】
iMENU → メニューリスト → ゲーム → クイズ/学習/検定 → アルク キクタン英単語
au one → カテゴリ(メニューリスト) → 仕事・学習 → 学習 → アルク★キクタン英単語
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株式会社サクセスネットワークス 事業戦略室 事業戦略グループ (広報担当 伊藤)
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ビジネス・経済
坂本龍馬がテーマの商品続々-JTB、阪急が発売、来年の大河ドラマにあわせ
来年のNHK大河ドラマ「龍馬伝」にあわせ、旅行各社が坂本龍馬をテーマにした商品の造成や企画をはじめている。すでに楽天トラベルは12月14日に、坂本龍馬をテーマとする特集を開始したほか、ジェイティービーは12月18日、エースJTBで首都圏発商品を発売。阪急交通社は高知県で開催される「土佐・龍馬であい博」を観光するツアーを設定した。
エースJTB「熱き志士の足跡をたどる維新伝心の旅 坂本龍馬」は、個人型プランと添乗員同行プランの2タイプを設定。パンフレットでは高知、京都、長崎の各方面ごとに龍馬の足跡を紹介し、興味関心をかき立てる工夫をした。設定期間は2010年1月4日から3月31日。また、阪急交通社の「土佐・龍馬であい博と大歩危・祖谷のかずら橋2日間」は、阪急阪神ホールディングスグループ各社が1月12日から3月31日まで実施する「龍馬のふるさと高知キャンペーン」の一環として設定したもの。1月27日から2月28日まで計27本を設定し、2000名の集客を目標とする。
宇都宮に雪が降ったとか、関東にも本格的な冬到来という気がします(関東でも盆地は特に寒いですよね)。
岩手
東北戊辰史
101 平民宰相 雪辱
朝日新聞の岩手版に東北戊辰史が連載されていたのですね……「戊辰」キーワードで最終回を見つけるとは(涙)。
記事一覧にリンク張っておきます。第69回「会津娘子隊」以降でしたら今まだ読めます。
神奈川
開港150年最終章 猿渡紀代子さんに聞く
神奈川
パン開祖のまち・伊豆の国が“甲子園” 2月本選
高知
弥太郎の生涯たどる
大分
「広瀬家の人びと」展:日田で開幕 /大分
コラム
【幕末から学ぶ現在(いま)】(41)東大教授・山内昌之 玉松操
「岩倉具視という稀代の陰謀家の腹心」……確かにその印象が強いです(苦笑)。後年、岩倉とも対立して没落していたとは初めて知りました。
エンターテインメント
CG駆使、現代的に次郎長伝
中村雅俊の次郎長って最近見てたような……NHK木曜時代劇『次郎長背負い富士』ですね。って2006年放送だから、もう3年になるんすか^_^;。草刈正雄の大政が印象に残ってます。
幕末ものでも次郎長は……うーん、沈没した咸臨丸の船員の遺体を収容するとか、山岡鉄舟と親交があったとか、そういうエピソードなら見る気がするけど、妻や配下との絆とか黒駒の勝蔵との勢力争いがメインテーマになりそうな予感(汗)。
自分は『JIN―仁―』にはまっているので、『新門辰五郎伝』なら喜んで見るだろうなぁ(苦笑)。
正月時代劇つながりで。12月14日にNHK正月時代劇『陽炎の辻スペシャル』の製作会見が行われたので、リンク張っておきます。
正月の顔・山本耕史、裏話に照れ笑い
山本耕史 “自分の分身”に「ご苦労さま」 NHK時代劇「陽炎の辻」正月SPで完結
山本耕史、水野美紀は「おっさんみたい」
山本耕史が主演正月時代劇をPR
山本耕史 共演者と「ドラクエ」で親交 NHK正月時代劇
陽炎の辻:山本耕史「磐音は分身」 「ドラクエ9」とカラオケで盛り上がり
……見だしを並べるだけで、「山本耕史さんらしい……」と爆笑。
岩手
東北戊辰史
101 平民宰相 雪辱
大正6(1917)年4月の総選挙で、堂々と第一党に躍進した「立憲政友会」を率いる原敬だが、盛岡に帰れば、常に南部藩の一人だとの自負心をもっていた。彼は、地元の有力者に次のような感想を書き送っている。
「戊辰戦争殉難者の五十年祭を営みける時、祭文を求められ、余は戊辰戦争は政見の異同のみ、誰か朝廷に弓引く者あらんやと云(い)いてその冤(ぬれぎぬ)を雪(そそ)げり。
焚(た)く香の烟(けむり)のみだれや秋の風」
原は、俳句をよくしたが、号を「一山」と称した。当時、中央では東北を軽侮して盛んに「白河以北は一山百文」などと称していたが、これをあえて俳号とした。盛岡の自邸も「一山荘」と呼んでいた。薩長派の権力者に対する烈々たる挑戦の心情をあらわすものであろう。
原敬は「戊辰戦争は政見の異同のみ」と言い切った。これは、奥羽越列藩同盟に加わり最後まで戦った各藩に共通する理念でもあった。
このことを殉難者祭典の席上で、高らかにうたった原の発言は、薩長寄りの史観を、厳正にかつ真っ向から批判する画期的なものとなったのであった。
彼自身の数奇な生涯もまた、まさしく薩長藩閥政府に対する戦いであった。本格的政党内閣の首班として登場する1年前のこの時期に、殉難者五十年の祭典という行事を実行したことは、彼にとって、まさに「雪辱」でもあったのである。
大正7年9月、シベリア出兵にからむ全国的な米騒動で、寺内正毅内閣が倒れると、原敬はついに首相の座に就いた。藩閥政府を破り、「平民宰相」となったのである。
総理に就任して3年余りのちの大正10年11月4日、原は東京駅頭で凶刃に倒れ、その生涯を閉じた。遺書には、「位階、勲等、授爵は堅く辞退、葬儀は盛岡で母上、兄上の例により、これ以上なすべからず。儀仗(ぎじょう)兵も辞退すること」とある。旧南部人としての意地を貫き通したのである。
いずれ、原敬の登場によって奥羽列藩同盟の真意が語られ、その収斂(しゅうれん)がなされたのは間違いない。近代史における原敬の存在は、極めて大きいと言わねばなるまい。
( 完 )
朝日新聞の岩手版に東北戊辰史が連載されていたのですね……「戊辰」キーワードで最終回を見つけるとは(涙)。
記事一覧にリンク張っておきます。第69回「会津娘子隊」以降でしたら今まだ読めます。
神奈川
開港150年最終章 猿渡紀代子さんに聞く
開港150年を機に、生糸貿易で財をなした横浜の実業家、原富太郎(三渓)の生涯を取材し、評伝にしたためた幻の原稿「原三渓翁伝」を出版しました。60年以上眠り続けた原稿を、30人の市民の力で整理し、3年かけて発行にこぎつけました。
三渓園は有名ですが、三渓の実像についてはほとんど知られていません。三渓は美術に造詣(ぞうけい)が深い文化人、パトロンであり、実業家であり、家族愛に富んだ人物です。
関東大震災で焼け野原になった横浜で、復興会長に就いた三渓は「横浜の外形を焼き尽くしたに過ぎない。横浜の本体はなお存在している。横浜の本体とは市民の精神である。市民の元気です」と述べ、市長と一緒になって横浜の復興に尽くしました。
三渓は当時の若い美術家を庇護(ひご)しました。活動を支援し、作品を評価し、物心両面から支えた。彼らの勉強のため、古美術コレクションを惜しげもなく見せ、夜を徹して彼らと議論しました。
横山大観や今村紫紅、速水御舟、前田青邨、小林古径――。日本画家の下村観山も援助を受けた。三渓がいて岡倉天心がいた当時の横浜は近代美術の揺籃(ようらん)の地でした。
そうした歴史を行政はあまりPRしていない。市民もほとんど知らない。
美術に限らず、横浜の歴史は、日本の近代史と一体。そのことに気付くべきです。建物などハードだけでなく、もっと横浜に生きた人や業績に注目すべきです。歴史への検証が足りないと思います。
横浜という街のエネルギーは人と人が出会い生み出されたもの。特に幕末から明治初期にかけての時期に。それが横浜の原点であり、特性であり、面白さだと思います。
150年のお祭り騒ぎの一方で、市民が歴史に目を向けるきっかけにもなった。小さな種がまかれました。
美術はまさに人間の営みそのもの。精神と結びついた営みです。市民がそうした文化をもっと共有できたら、横浜の魅力もひと味違ってくると思います。市の街づくりへの姿勢も変化してくるのではないでしょうか。
それこそが横浜ブランドにつながり、本当の意味のオンリーワンになっていくと思います。
(聞き手・佐藤善一)
◆さわたり・きよこ◆ フランス留学、在日仏大使館勤務、フリーの翻訳者などを経て、82年に横浜美術館開設準備室に。横浜市民ギャラリー館長兼横浜美術館学芸員。
神奈川
パン開祖のまち・伊豆の国が“甲子園” 2月本選
伊豆の国市の「パン祖のパン祭」の一環として来年2月に4回目を開催する全国高校生パンコンテスト(同実行委員会、同市観光協会主催)の書類審査に、全国各地から過去最多の231人の応募があった。主催者は「全国の高校生に浸透しつつあり、レシピの質も向上している」と手応えを感じている。
同コンテストは近代のパン製造の開祖とされる幕末の韮山代官江川坦庵にちなんだイベント。高校生が個人単位で、同市産のミニトマトやイチゴなど各回のテーマ素材を取り入れたオリジナルのパンを提案する。書類審査の通過者20人が、市内のパン店でオリジナルのパンを作る本選に臨む。
2007年の第1回は応募者95人のうち県内からの応募がほぼ半数を占めた。今回は近畿・東北地区を中心に県外からの応募者だけで157人に上り、県内の倍以上。応募総数も年々増え続けている。提案内容も充実し、ミニトマト入りのカステラロールやフランスパン、トマトメロンパンなど、高校生ならではの発想も見られた。
パン店「ダンケ」(同市三福)のパン職人、杉山大一実行委員長は「全国の農業高校が学習の一環としてコンテストを活用している。授業の課題として応募する事例も目立つ」と応募者増加の背景を分析する。
今回からは、コンテストに合わせて本選出場者がパン祖の江川坦庵にまつわる史跡を見学するツアーも企画した。杉山実行委員長は「高校生のパンコンテストは全国でも例がない。このコンテストをパン作りの甲子園にしたい」と意気込む。
高知
弥太郎の生涯たどる
来年放送のNHK大河ドラマ「龍馬伝」を前に、安芸市土居の市立歴史民俗資料館で、三菱財閥の創始者、岩崎弥太郎の企画展「弥太郎の夢」が開かれている。弥太郎の生涯を資料や写真で紹介している=写真。来年1月31日まで。
弥太郎は同市井ノ口の出身。海運業で成功し、三菱財閥の基礎を築いた。展示されているのは三菱史料館や地元の旧家が保存していた資料など約100点。10代の頃の書や、父弥次郎に代わって地元の豪商須藤家に借金を無心した時の借用書、高知市の山内神社に奉納した銘入りの鈴などのほか、幼少の頃からのライバル岩崎馬之助や師の小牧米山らも紹介されている。
資料館隣の市立書道美術館では、弥太郎と同時代に活躍した土佐藩主の山内容堂や坂本龍馬の師と言われる河田小龍や幕末の志士の書13点を集めた「岩崎弥太郎と書道の里安芸」展も開かれている。来年5月30日まで。
大分
「広瀬家の人びと」展:日田で開幕 /大分
日田市民文化会館「パトリア日田」ギャラリーで16日、先哲の生き方に学ぶ「広瀬家の人びと-心高身低」(市、広瀬資料館主催、毎日新聞社後援)が開幕した。日田を彩る先哲32人のうち、広瀬家は儒学者の淡窓や経世家の久兵衛ら8人。展示品は8人をめぐる門外不出や秘蔵の品々も多く、研究者の関心を集めそうだ。1月17日まで。入場無料。
展示品は淡窓や明治維新の人材を輩出した私塾・咸宜園などの資料が中心。淡窓の万善簿(自己反省録)、真筆「休道之詩」、月旦評(成績表)、漢詩などのほか、久兵衛が府内藩から財政再建のお礼として贈られた青銅製の香炉など盛りだくさん。
広瀬資料館理事長で淡窓直系の広瀬貞雄さん(76)は「淡窓や久兵衛を支えた人びとにもっと目を向けてほしい」と話す。1月11日午前10時半、貞雄さんの講演が開かれる。【楢原義則】
コラム
【幕末から学ぶ現在(いま)】(41)東大教授・山内昌之 玉松操
「玉」と「旗」の高い代償
中国政府の希望をいれて、内政のルールを曲げながら、習近平副主席に天皇陛下との会見の機会を与えた鳩山由紀夫首相と平野博文官房長官の姿勢に、各界から疑問や批判が寄せられている。
首相官邸は、民主党の小沢一郎幹事長も強調する賓客の重要性に気をとられたせいか、ルールを破った対応が民主主義国家と象徴天皇制の原理にかかわる微妙な問題に波及することを洞察できなかったようだ。
詳しくは本紙1面コラム「歴史の交差点」(12月15日付)でも触れておいたが、官邸の歴史感覚と政治センスの鈍感さには驚くほかない。国民と全政党の良識がほぼ一致して今回の官邸による措置に疑問を呈する理由は、国民統合の象徴たる天皇を政治の判断によって安直に利用したと解釈されても仕方のない点にある。
◆大胆な天皇政治利用
ここで「玉(ぎょく)」という言葉を思いだした人もいるに違いない。幕末に長州藩の過激派志士たちは尊皇を語りながら、いかに天皇を政治の切り札として自らに有利な具合に使うかを考えていた。そこには天皇に対する真の尊敬心を疑わせるような雰囲気さえあった。
木戸孝允や大久保利通ら政治工作に巧みだった薩長の人間は、幼少の明治天皇を隠語で「玉」と称して、ひそかに抱え込み、「玉」の威力で官軍を名乗ることに成功したのであった。
これは最も大胆な天皇の政治利用にほかならない。この時に、錦旗を考案して討幕軍を鼓舞したのが玉松操である。
東海道や東山道を下る軍の先頭を飾った日月章の錦の御旗と菊花の紅白旗は、そのまま古代から公の旗として格別に使われていたわけでない。下級公家出身の玉松の工夫したデザインは、あたかも朝廷に長く伝えられた由緒ある制式の旗でもあるかのように各地の人びとを心服させる魔法の役割を演じた。
しかし、岩倉具視という稀代(きたい)の陰謀家の腹心として、倒幕のために天皇を「玉」とし、その手段たる錦旗を考えついた薩長のマキャヴェリアンたちに加担したつけは大きかった。
◆新政府の立場と対立
玉松操は、大国隆正に師事した国学者であったが、幕末維新期の岩倉具視と常に行動をともにし、彼の活動を文才や学識で助けた。
ことに小御所会議で示された王政復古の勅を起草したとき、彼の書いた格調高い文章は公卿(くぎょう)や大名たちを驚かせている。王政復古の大業にあたって、官職や制度を建武新政でなく、神武創業に基づくことを岩倉に勧めたのも玉松であった。しかし、維新後に大学寮(漢学所)を国学中心の大学官(皇学所)に統合することを求めるなど、「尊内卑外政策」を信奉する保守感覚は、文明開化を国是とする新政府の立場と相いれず、岩倉とも対立するようになった。
東京では大学中博士兼侍読という「皇国学」を指導する役どころを与えられた。しかし、政府の欧化政策は彼の国学的世界観と合うはずもなく、辞職して京都に帰り、失意の中まもなく病没した。
明治維新当初の復古精神の一翼を担った玉松としては、新政府の開国主義や洋学採用の方針には憤懣(ふんまん)やるかたない気分であったろう。しかし、鬱勃(うつぼつ)たる心で世を去った彼は、幕末薩長の倒幕リーダーたちが天皇を「玉」と呼ぶなどプラグマチックな活動家だったことを知っていたはずだ。
そのうえで、「玉」という考えにあたかも象徴的権威を与えるために「旗」を考案したのだから、新政府が倒幕を実現して想像以上の欧化主義を採用したとしても自業自得というところであろう。
理想家が術策家と手を結んだ代償は、相当に高くつくことだけは現代でも変わらないのだ。(やまうち まさゆき)
◇
【プロフィル】玉松操
たままつ・みさお 文化7(1810)年、京都生まれ。本名、山本真弘。醍醐寺の僧となり、大僧都法印に任ぜられたが、寺中の綱紀粛正のために唱えた僧律改革が受け入れられず、還俗。山本毅軒(きけん)と号し、さらに玉松操と称した。京都で国学者の大国隆正に学んだ後、私塾を開いて勤王の大義を説いた。門人の紹介で岩倉具視と知り合い、謀議に参画して王政復古の勅を起草。維新後、内国事務局権判事、侍読(じどく)を務めるが、政府の政策と意見が合わず、辞職した。明治5(1872)年、63歳で死去。
「岩倉具視という稀代の陰謀家の腹心」……確かにその印象が強いです(苦笑)。後年、岩倉とも対立して没落していたとは初めて知りました。
エンターテインメント
CG駆使、現代的に次郎長伝
テレビ東京系で来年1月13日午後9時から、2時間ドラマ「ジロチョー 清水の次郎長維新伝」が放送される。民放では少なくなった時代劇で、コンピューター・グラフィックス(CG)を駆使した殺陣の場面など現代的な演出が見どころだ。
幕末の侠客(きょうかく)、清水次郎長とその一家を描いた。次郎長に中村雅俊、森の石松に中村獅童、大政に内藤剛志と豪華な配役だ。
次郎長の妻・2代目お蝶(ちょう)を演じた黒谷友香は「すごく印象に残る撮影だった」と話す。「『一家』という設定通り、現場も和気あいあいの雰囲気だった」
次郎長は、前妻の初代お蝶と「もう人殺しはしない」と約束したため、子分を殺されても仕返しできない。その次郎長を2代目お蝶は「亡くなったお蝶さんにキンタマも一緒に持っていかれちまったのかい」と叱咤(しった)する。
「あなたの苦悩も、弱いところも知っている、と安心させてあげる頭のよい妻。あれくらい言わないと次郎長は動かない」と黒谷。
森田昇プロデューサーは「義理人情の世界の時代劇を若い人にも見てもらおうと、CGも使った。ハリウッド映画ばりのアクションシーンを楽しんでもらえると思う」と話している。(松田史朗)
中村雅俊の次郎長って最近見てたような……NHK木曜時代劇『次郎長背負い富士』ですね。って2006年放送だから、もう3年になるんすか^_^;。草刈正雄の大政が印象に残ってます。
幕末ものでも次郎長は……うーん、沈没した咸臨丸の船員の遺体を収容するとか、山岡鉄舟と親交があったとか、そういうエピソードなら見る気がするけど、妻や配下との絆とか黒駒の勝蔵との勢力争いがメインテーマになりそうな予感(汗)。
自分は『JIN―仁―』にはまっているので、『新門辰五郎伝』なら喜んで見るだろうなぁ(苦笑)。
正月時代劇つながりで。12月14日にNHK正月時代劇『陽炎の辻スペシャル』の製作会見が行われたので、リンク張っておきます。
正月の顔・山本耕史、裏話に照れ笑い
山本耕史 “自分の分身”に「ご苦労さま」 NHK時代劇「陽炎の辻」正月SPで完結
山本耕史、水野美紀は「おっさんみたい」
山本耕史が主演正月時代劇をPR
山本耕史 共演者と「ドラクエ」で親交 NHK正月時代劇
陽炎の辻:山本耕史「磐音は分身」 「ドラクエ9」とカラオケで盛り上がり
……見だしを並べるだけで、「山本耕史さんらしい……」と爆笑。
冷えますねぇ。今夜は関東の一部でも雪が降るかも知れないそうですので、暖かくしてお休みください。
千葉
旗本の暮らしやいかに
京都
「香道 鳩居堂へ伝授」 三条実美の書簡 京で発見
兵庫
竜馬を特許技術でカラー再現 カレンダーに
高知
激動の幕末 新発見期待
寺田屋以外にも池田屋事件関連の資料もあったそうで、土佐藩の京都藩邸資料によって今まで知られなかったことが明らかになるかも知れないのが楽しみです。
土佐・龍馬であい博
佐賀
佐賀城本丸歴史館ではお正月イベントを開催します
子孫が貿易会社の祖・松尾儀助の小説
鹿児島
鹿児島市の観光オブジェ事業 委託業者は従来通り
社会
歴女必受! 「第2回 坂本龍馬 幕末歴史検定」
「脱藩」というレベルがあるのが面白いです。そして「脱藩」申し込み者に、なぜか龍馬でなく「以蔵キューピー」ってところも(爆)。
気のせいか、初級より脱藩の方がお得感があるような^_^;。
理想の相談相手は坂本竜馬 不況下で決断力が評価
ビジネス
JTB、パッケージツアー「熱き志士の足跡をたどる維新伝心の旅 坂本龍馬」を発売
千葉
旗本の暮らしやいかに
時代劇でおなじみの「遠山の金さん」こと遠山景元、サツマイモの「甘藷(かんしょ)先生」の青木昆陽――。いずれも江戸時代、県内に領地があった旗本だ。千葉市中央区の県文書館で企画展「旗本多国(おおこく) ふさのくに」が開かれている。旗本の地元とのかかわりや懐事情など時代の姿が浮き上がる。(高山修一)
将軍の直臣・旗本は江戸中期、約5200家あったといわれる。江戸に近い下総、上総を知行地とした旗本は千家を数えた。幕末には、約2900の旗本領があり「日本一の旗本多国」だった。
江戸町奉行を務めた遠山景元(金四郎)は、夷隅郡に知行地があったことが、役職や家紋、石高を記載した幕府職員録ともいえる「武鑑」で分かる。
転がしたサイコロの目で遊ぶ「旗本双六(すごろく)」は、老中が上がり。「遊びの中で役職の上下関係を学んだ」という解説には説得力がある。幕末の双六には「御軍艦奉行」「陸軍奉行」「海軍奉行」の役職が登場する。開国を迫る西欧列強に組織変えで対処しようとする幕府の姿を垣間見ることが出来る。
旗本・桜井氏から市原郡中原村にあてた「覚(おぼえ)」は、幕末の外国船来航で動員された経費の「御用金」を知行地に命じ、村人が「一両一分一朱、銭三百文」を出したのに対する領収書だ。幕末の激動をうかがわせる史料だ。
旗本・御家人にあてた、暮らしは質素倹約を旨とすべきとの幕命の写しは、今風に言うと「外見ばかりを飾り、酒を飲み、遊んでばかり。戦いの備えを怠り……」。口やかましい内容だが、太平の世になれた旗本の軟弱さへの嘆きが行間ににじむ。
離れた複数の村に知行地がある場合や、一方で一つの村を複数の旗本が知行地にしたりする「相給(あいきゅう)」も県内には多かった。現在の袖ケ浦市奈良輪の名主・鳥飼六右衛門の屋敷が、3人の旗本に分割されていたことを示す色塗りの地図もある。
県文書館の金杉辰也・行政文書資料課長は「館が所蔵する古文書から面白そうなものをピックアップして展示した。地域の歴史を知ってもらう機会になるとうれしい」と話している。
入館無料。2月27日まで。日曜・祝日・月末最終の平日と年末年始は休館。問い合わせは同館(043・227・7555)へ。
京都
「香道 鳩居堂へ伝授」 三条実美の書簡 京で発見
明治の元勲で、太政大臣を務めた三条実美(さんじょうさねとみ)が上京して多忙になったことから、三条家として宮中で伝えてきた香道を香製造販売の老舗「鳩居堂」(京都市中京区)に伝授したことを記す書簡が、市内のギャラリーで見つかった。維新に伴い、香道を官から民へ移管する思いと、伝統を守ることができた喜びをつづっている。実美の文書は多数現存するが、香道の技法伝承を裏付ける意味から「重要な資料」といえそうだ。
見つかったのは、実美が当時の京都府知事の槇村正直にあてた書簡2通。東山区の「ギャラリー上方」代表の三好一さん(74)が古美術品市で購入した。
1通は明治10(1877)年の書簡(12月27日付)とみられる。三条家が宮中に献上していた香の調合法を鳩居堂8代目当主の熊谷直行に伝えたことを報告している。「香を遊戯とする向きもあるかもしれないが数百年の伝統を絶やすことは遺憾」とし、「技法を伝授できたことは風流で喜んでいる」との趣旨という。
三好さんは「二人と親しい槇村が仲介役を果たしたのではないか」とみている。
もう1通(3月22日付)は翌年の書簡とみられ、鳩居堂の香の完成度が高いことを喜び、明治天皇に献上したところ「和歌をいただき名誉なこと」との感慨も記されている。
鳩居堂には実美直筆の調合法を記した文書が残っている。熊谷直久取締役(34)は「伝承がより確実になった。書簡から実美の喜びも伝わり、大変ありがたく光栄」と話す。
また、12月の書簡には「博物館の額の揮毫(きごう)は来春に送る」ととれる文言があり、当時の府が京都御苑内に建設を計画していた京都博物館を指すとみられる。(樺山聡)
▽三条実美(1837~91) 尊皇攘夷派の公家として知られる。71(明治4)年に太政大臣となり、内閣制度新設に伴い内大臣となる。89(明治22)年に内閣総理大臣・黒田清隆の辞任で、約2カ月間、内閣総理大臣を兼任した。
兵庫
竜馬を特許技術でカラー再現 カレンダーに
写真製版・印刷のサンメディア(神戸市兵庫区)が、幕末の志士・坂本竜馬の白黒写真をカラー化し、カレンダーやポストカードにして売り出した。大河ドラマ「龍馬伝」が始まることもあって全国から問い合わせが相次いでいるという。
同社の横山稔社長(68)が、資料館などから写真を借りてカラー化した。再現技術は10月に特許を取得。写真処理ソフトを使って白黒写真の灰色の濃淡から昔の色を読み取る仕組みだ。「竜馬は黒ではなく紺の羽織を着ており、おしゃれ心がくみ取れる。維新の立役者竜馬にあやかったカレンダーで不況の打破を」と横山社長。Tシャツや陶器の製作も検討している。
カレンダーはA1判1500円、A2判950円。竜馬の写真3点と妻おりょうの写真1点、それに竜馬の歌を載せた。年内に全国で1万3千~1万4千枚の販売を見込む。企業名入れやサイズ変更もできる。ポストカードは4枚組で1000円。ジュンク堂書店でも扱っている。サンメディアTEL078・682・3670
(阿部江利)
高知
激動の幕末 新発見期待
土佐藩 京都藩邸資料 574点
県が購入した土佐藩の京都藩邸の資料。幕末史の新発見を秘めている(県立坂本龍馬記念館で) 坂本龍馬が襲撃された寺田屋事件(1866年)について記した幕府側の報告書の写しなど、県が購入した土佐藩の京都藩邸資料574点。内容について15日、発表した県立坂本龍馬記念館(高知市浦戸)などは「激動の幕末史を解き明かす一級資料」と強調した。池田屋事件、第二次長州征伐、土佐勤王党の弾圧……。政治首都・京都で入り乱れる諸藩の思惑や、時には血を流した志士たちの活動といった情報を、当時の土佐藩が必死で収集していたことがうかがえ、専門家は「当時の動きをリアルタイムに記録している。これからの新発見が楽しみ」と評価する。(畑本明義)
■高い情報収集能力 ペリーが浦賀に来航した翌年の1854年から、大政奉還前年の66年までの資料。収集、整理した元の持ち主が売却しようとしていたのを、県出身の歴史研究家ら3人が「高知にあるべき」として、一時的に買い取って保管。11月末、県が1650万円で購入した。
資料の内容は多岐にわたる。第二次長州征伐といった大ごとに際しては、最前線の小倉藩から書状をもらって動静を探っている。暗殺で名をとどろかせた土佐出身の岡田以蔵について記した文書もあった。土佐山内家宝物資料館の渡部淳館長は「当時の京都や大坂の藩邸資料はあまり残っておらず、活動の様子はうかがい知れなかったが、藩邸が高い情報収集能力を持っていたことが分かる」と目を見張る。
■藩士の生活も 京都では他藩の藩士も情報収集に躍起になっており、各藩の藩士同士が割り勘で利用した料亭の請求書があった。藩邸で身分ごとに異なる門限を記した文書、藩士が経費削減に不満を漏らす書状、女に入れあげて公金を横領して処罰された藩士の記録もあり、役人たちの生活ぶりまで分かる。
幕末資料に詳しい宮川禎一・京都国立博物館考古室長は「膨大かつ事細かに記された資料なので、研究は10年がかりになるだろう。高知県だけでなく、日本の歴史研究にとっても非常に意義深い資料」と評価する。
■「寺田屋」「池田屋」 寺田屋事件の報告書では、幕府側の〈捜査資料〉が初めて見つかったとあって、興味深い記述もあった。龍馬が逃げる途中、一時的に身を隠した材木置き場は、「村上町」の材木商「近江屋三郎兵衛」の納屋だったと明記されている。龍馬は深手を負っただけに、「流血」「残血」などの文字が目立つ。
幕府側の治安組織、新選組が尊皇攘夷派の志士を襲撃し、名を上げるきっかけとなった池田屋事件では、現場から逃げた土佐脱藩浪士・野老山吾吉郎の供述調書があった。詳しくはまだ読み込めていないが、事件に対する見方が変わる可能性もあるという。
◇
23日午前10時から、県立坂本龍馬記念館横の国民宿舎桂浜荘(高知市浦戸)で、資料の公開と学芸員による報告会がある。
寺田屋以外にも池田屋事件関連の資料もあったそうで、土佐藩の京都藩邸資料によって今まで知られなかったことが明らかになるかも知れないのが楽しみです。
土佐・龍馬であい博
大河ドラマ「龍馬伝」で注目を集める高知県各所で関連の展示や多彩なイベントを開催する。メイン会場では、大河ドラマのセットや衣装のほか、幕末維新、土佐の情報などを紹介。また観光スポットや旬のグルメと特産品、各地のおもてなしの情報などを案内し、旅巡りのエスコートを行う。
メイン会場に併せて安芸市、土佐清水市、梼原町にサテライト会場を設置。岩崎弥太郎や、ジョン万次郎など、各地域の特性あふれるドラマ関連の展示を行うほか、県内全域をフィールドに高知を満喫できる、幕末・維新の偉人ゆかりの地や史跡、こだわりの食や自然を生かした体験型のメニューとの交流イベントがスタンバイする。
※地図はメイン会場のテーマ館「高知・龍馬ろまん社中」を表示
佐賀
佐賀城本丸歴史館ではお正月イベントを開催します
佐賀城本丸歴史館は平成16年8月1日の開館以来6年目を迎え、本年8月には、来館者も100万人を超えました。
本館では、平成22年1月1日から1月24日までをお正月イベント期間として、ご家族で楽しむことのできる多彩なイベントを開催します。
「琴演奏」、「大筆書き・書き初め」及び「新春邦楽祭」などでお正月の雰囲気を演出し、来館者のおもてなしを行いますので、是非、お出かけください。
また、御小書院では、テーマ展「雄藩への道~幕末・維新期の佐賀の歴史~」を開催しますので、併せて、ご来場ください。
【期間】
平成22年1月1日(祝日・金曜日)~24日(日曜日)
【開館時間】
9時30分~18時
【会場】
佐賀城本丸歴史館
【内容】
1 お正月イベント「佐賀城本丸冬の響き」
~お正月は佐賀城本丸歴史館で遊ぼう!~
○1月1日(祝日・金曜日)
・琴演奏[11時30分~、13時30分~]
○1月2日(土曜日)
・書初め体験[10時~12時、13時~16時]
・大筆書き[14時~15時]
○1月3日(日曜日)
・ハイハイレ-スin本丸[11時~12時、14時~15時]
○1月1日(祝日・金曜日)~3日(日曜日)の共通イベント
・工作体験(凧作り)[10時~12時、13時~15時]
・昔遊び[10時~17時] ※昔遊びは24日まで実施。
・子ども着付け体験[13時30分~15時]
※子ども着付け体験は、1月中の土曜日・日曜日・祝日も実施。
・この他にも餅つき、池坊初生け会、かるた大会等があります。
2 テーマ展「雄藩への道~幕末・維新期の佐賀の歴史~」
○期間
平成22年1月1日(祝日・金曜日)~2月14日(日曜日)
○会場
佐賀城本丸歴史館特別展示室(御小書院)
○内容
幕末・維新期の佐賀の歴史、日本の近代化の礎を築いた幕末期の佐賀藩の動きを紹介します。
○その他
展示解説を行います。ご自由にご参加ください。
平成22年1月3日(日曜日)・2月11日(木曜日・祝日)
13時30分~14時00分
※佐賀城本丸歴史館HP
http://sagajou.jp/
【お問い合わせ】
佐賀城本丸歴史館企画学芸課企画担当
電話:0952-41-7550
E-mail: sagajou@pref.saga.lg.jp
子孫が貿易会社の祖・松尾儀助の小説
日本で最初とされる貿易会社を設立し、有田焼の輸出など手がけた佐賀藩下級武士、松尾儀助を描いた小説「政商松尾儀助伝 海を渡った幕末・明治の男達(たち)」を、曽孫で神奈川県鎌倉市長谷、翻訳会社経営田川永吉さん(73)が15日付で出版した。文芸社刊、四六並判310ページ、本体1500円。「史実や資料、言い伝えを取り込み、細部は想像して執筆し、納得できる内容になった」と話している。
有田町歴史民俗資料館などによると、儀助は1836(天保7)年、佐賀藩足軽の松尾儀八の子として出生。番頭格として仕えた佐賀の薬種商、野中元右衛門の一声で、嬉野茶の輸出などを長崎で手がけた。この時期に出会って親交を深めた大隈重信の推挙もあり、1873(明治6)年のウィーン万博に茶業調査など兼ねて派遣され、欧米人の日本の美術工芸品に対する関心の強さを実感して帰国する。
佐野常民らの協力で陶磁器や漆器、青銅製品などを輸出する半官半民の貿易会社「起立工商会社」を1874(明治7)年3月に設立。2年後の米国・フィラデルフィア万博で有田焼などを一手に販売して巨利を得た後、ニューヨークやパリに支店を開くなど勢いを見せたが、海外での資金繰りが滞るなどして、1891(明治24)年に社を閉じることになったという。
田川さんには曽祖父に関して漠然とした記憶しかなかったというが、十数年前、NHK放映の「日曜美術館」で、「ボストン美術館所蔵の日本絵画は起立工商会社の寄付による」との解説を耳にして、儀助に関する調査を本格的に開始。嬉野茶の名を知らしめたとされる大浦慶との関係についても、儀助の恋を絡めて興味深く書き込んでいる。
田川さんは「努力すれば成功することを、就職難の若い世代に知ってもらいたい。私は東京生まれだが、儀助のことを調べるうちに佐賀との縁(えにし)を感じ、佐賀県人と自称したくなるほど愛着が深まった」と話している。(長沢豊)
鹿児島
鹿児島市の観光オブジェ事業 委託業者は従来通り
鹿児島市は14日、観光オブジェ設置事業について専門家らによる審査会を開いた。委託業者の選定について協議し直した結果、当初の予定通り博物館展示などを手がける丹青社(東京都)を選んだ。市は審査結果について16日の市議会経済企業委員会で報告する。
10月に審査会が選んだ同社の提案書に、島津斉彬を「成彬」と記載するなど誤りが12カ所あり、市議会から「いいかげん」などと厳しい指摘が出たことから再審査を行った。
同社社員も出席し、誤記があったまま提案書を出したことを謝罪。委員から「誤記は認められるが、内容に大きな影響はない」と意見が出た。
同社の提案は、維新ふるさと館から黎明館まで、市電での移動を含めた回遊路を設定。7カ所に幕末・明治維新期の一場面を表す銅像群を設置、「維新・時空の旅を演出する」としている。
社会
歴女必受! 「第2回 坂本龍馬 幕末歴史検定」
日本出版販売は、検定ポータルサイト「検定、受け付けてます」で「第2回 坂本龍馬 幕末歴史検定」の申し込みを、2009年11月16日から翌年2月18日まで受け付けている。
検定は2010年3月21日に、東京・京都・長崎・高知の4か所で開催。マークシートの四者択一方式で、問題の難易度により「小説、漫画、映画、ドラマを中心に龍馬を楽しむ龍馬好き」を対象にした初級と、「龍馬にあこがれ、様々な資料や彼の足跡から龍馬に親しむ龍馬好き」対象の中級の、2つのレベルが設けられている。各100問の試験で、初級(4300円)は成績上位70%以内、中級(5600円)は上位30%以内が合格基準だ。
また今回から、初級よりも難易度の低い「脱藩」も新設する。龍馬や幕末の歴史に関する知識がまだ浅い初心者向けで、60問に成績上位80%以上で合格(3240円)。
受験者特典は「特製クリアファイル」で、「脱藩」申込者には「検定オリジナル(岡田)以蔵キューピー」がついてくる。
10%割引になる「併願割引」や「ペア割引」もあり。
「脱藩」というレベルがあるのが面白いです。そして「脱藩」申し込み者に、なぜか龍馬でなく「以蔵キューピー」ってところも(爆)。
気のせいか、初級より脱藩の方がお得感があるような^_^;。
理想の相談相手は坂本竜馬 不況下で決断力が評価
竜馬さん、悩みを聞いてください―。仕事や家庭の悩みを最も相談したい歴史上の人物は幕末の志士、坂本竜馬。企業の広報活動を支援する特定非営利活動法人「広報駆け込み寺」は16日、こんなアンケート結果を発表した。
全国の20歳以上の男女に聞いたところ、坂本竜馬という答えが全体の5・2%で最も多かった。「国家の発展に尽力した姿勢や決断力、信念の強さを持つことから、現在の厳しい不況下で募る悩みについて、的確な解決策を示してくれると評価されたようだ」(広報駆け込み寺)。
俳優の福山雅治さんが来年のNHK大河ドラマで竜馬を演じることも注目度が高まった要因。
2位は聖徳太子(4・9%)で、3位は徳川家康(3・1%)が入った。4位は安土桃山時代から江戸時代初期の武将で、今年のNHK大河ドラマ「天地人」の主人公となった直江兼続(2・3%)だった。
5位は、インドで貧困にあえぐ人々を救う活動を続けたマザー・テレサ(2・2%)。特に女性に支持された。
調査はインターネットで11月11~12日に実施。相談したい歴史上の人物を1人書いてもらう方式で、全国の1030人が回答した
ビジネス
JTB、パッケージツアー「熱き志士の足跡をたどる維新伝心の旅 坂本龍馬」を発売
熱き志士の足跡をたどる維新伝心の旅
エースJTB「坂本龍馬」
<高知・京都・長崎・熊本・大分・鹿児島>
<首都圏発着>12月18日(金)発売
●「龍馬が生まれた土佐への旅」や「龍馬が歩いた長崎への道」コースなどを企画
●坂本龍馬とあわせて、同時代に生きた岩崎弥太郎の足跡もたどる
株式会社ジェイティービー(東京都品川区 代表取締役社長:田川博己)は、エースJTB「熱き志士の足跡をたどる維新伝心の旅 坂本龍馬」(高知・京都・長崎・熊本・大分・鹿児島)<首都圏発着>を、12月18日(金)から発売する。
NHK大河ドラマ「龍馬伝」が2010年1月3日から放送されることを受けて、歴史上の人気人物である「坂本龍馬」ゆかりの地を訪ねるツアーを、国内パッケージツアー「エースJTB」で企画した。
坂本龍馬ゆかりの地域では、地元の活性化に向けてさまざまな龍馬関連の催しが企画されており、熱心なファン以外にも幅広い層から注目を集めると期待されている。対象地域は、龍馬の出身地・高知だけでなく、京都や長崎そして鹿児島まで広範囲におよぶため、幅広いエリアを網羅して企画作成ができる。国内旅行で人気となっている歴史ゆかりの地を訪れる要素に加えて、旅行の楽しさを味わえる内容とした。
添乗員同行ツアーでは、坂本龍馬の足跡を追う「龍馬が生まれた土佐への旅」や「龍馬が歩いた長崎への道」などを企画。あわせて同郷で龍馬とも接点のあった「岩崎弥太郎」にもスポットを当て、幕末から明治維新までの時代の変遷を感じられる内容とした。
また旅行パンフレットでは、高知・京都・長崎各方面ごとに龍馬の歩みを紹介し、龍馬と弥太郎の概略年表を掲載するなど、歴史初心者でも興味をもてる情報を掲載した。
エースJTB参加者には、NHK大河ドラマ歴史ハンドブック(NHK出版刊)を1グループに1冊用意する。(高知・九州地区に宿泊、航空機利用の個人型プラン対象)
「熱き志士の足跡をたどる維新伝心の旅 坂本龍馬」(高知・京都・長崎・熊本・大分・鹿児島)
商品概要
出発日:2010年1月4日(月)~3月31日(水)※一部プランを除く
●高知
<個人型プラン(フリープラン)>
◆旅行代金:25,800円~61,300円
(おとなおひとり様・高知ホテル3名様1室利用・1泊2日・往復航空機普通基本フライト利用の場合)
◆出発日:2010年1月15日~3月31日
◆おすすめポイント:
〇土佐・龍馬であい博テーマ館入場券付
〇龍馬のゆかりの地めぐりガイドツアーが参加費不要にてご参加可能
〇「高知県立坂本龍馬記念館入場券」又は「MY遊バス1日乗車券」付き
<エスコートプラン(添乗員同行プラン)>
『龍馬が生まれた土佐への旅~高知・安芸~2日間』
◆旅行代金:37,000円~43,000円(おとなおひとり様・2~4名様1室利用の場合)
◆出発日:2010年1月28日~3月28日※除外日あり
●京都
<個人型プラン(フリープラン)>
◆旅行代金:24,300円~30,500円
(おとなおひとり様・京都国際ホテル3名様1室利用・1泊2日・往復新幹線普通車指定席利用の場合)
◆出発日:2010年1月4日~3月31日
◆おすすめポイント:
〇坂本龍馬・中岡慎太郎の墓のある「霊山護国神社・霊山墳墓」拝観券付
●長崎
<個人型プラン(フリープラン)>
◆旅行代金:31,900円~68,300円
(おとなおひとり様・ホテルJALシティ3名様1室利用・1泊2日・往復航空機普通席基本フライト利用の場合)
◆出発日:2010年1月9日~3月31日
◆おすすめポイント:
〇坂本龍馬にちなんだ長崎市内4施設に全て入館できる「長崎龍馬パスポート」付(長崎市内宿泊の方対象)
〇龍馬が見上げた長崎の空・長崎さるくが参加費不要にてご参加可能(長崎県内宿泊の方対象)
〇長崎ちゃんぽん券付(長崎市内宿泊の方対象)
<エスコートプラン(添乗員同行プラン)>
『龍馬が歩いた長崎への道 熊本・雲仙・長崎の旅 3日間』
◆旅行代金:49,000円~57,000円(おとなおひとり様・3~5名様1室利用の場合)
◆出発日:2010年1月21日~3月28日※除外日あり
お問い合わせ先
JTB旅の予約センター 0570-023-489
● 関連リンク
(株)ジェイティービー ホームページ
薩摩藩の上意討ちではなく、坂本龍馬の一件の方です。幕府側の報告書は初ということで、画期的な発見といえるのではないでしょうか。
竜馬襲撃の報告文書を発見 「寺田屋事件」でけが負い逃走
奉行所、誇る手柄とにじむ負い目 寺田屋事件報告文書
寺田屋事件の奉行所が書いた資料発見 幕府側の資料は初
「血に染まり候…」坂本竜馬襲撃の報告文書初の発見
竜馬襲撃“実行役”思い、生々しく 奉行所報告文書
奉行所は当時の警察なので、"実行役"という表現にはいささか抵抗があります。
龍馬は要注意人物、寺田屋事件で奉行所報告書
竜馬襲撃の報告文書を発見 伏見奉行所、所司代あて
拡大画像です。
メモ: 1866年当時の京都所司代は松平定敬さま。伏見奉行は林忠交(上総請西藩の第2代藩主、翌慶応3年6月に死去・享年23。藩主として後を継いだのが甥の林忠崇)。
竜馬襲撃の報告文書を発見 「寺田屋事件」でけが負い逃走
坂本竜馬が京都の旅館で伏見奉行所に襲撃された「寺田屋事件」で、竜馬がけがを負い逃走したことなどを記した京都所司代への報告文書が見つかり、高知県立坂本竜馬記念館が15日、発表した。
京都所司代は幕府の西国支配の中枢を担った重要機関の長官。同事件で幕府側の史料が見つかったのは初めてといい、同記念館の三浦夏樹主任学芸員は「(倒幕に動いていた)薩摩と長州の動向を知るために、同盟を仲介した竜馬を要注意人物とみていたことがうかがえる」としている。
見つかったのは奉行所が所司代に送った報告文書の写し2通。1通は長さ126センチ、もう1通は98センチで、縦はともに16センチ。
事件があった1866年1月下旬の昼と夜に報告したもので、「余程血をしたたらし左の腕」「龍馬手傷を負いたまま立ち入り右場所へ血に染まり候物残り」などと記述。竜馬が左腕を切られて血を流し、逃げ込んだ材木屋の納屋に血に染まった小物入れなどが残っていた様子が分かる。〔共同〕(14:01)
奉行所、誇る手柄とにじむ負い目 寺田屋事件報告文書
偽名を見破り文書を奪う一方、逃亡先に踏み込めない伏見奉行所――。寺田屋事件に関する京都所司代への報告文書には手柄と負い目が入り交じった“実行役”の思いが生々しく表れている。
複数の偽名を使い分け活動していた坂本竜馬。しかし、奉行所は事件当日寺田屋にいたのが本人であることを把握。報告文書には「坂本龍馬所持至す款(=書類)写し取り差し上げ奉り候」と“成果”が書かれていた。
末尾に再び「右に出た款の写し差し上げ奉り候」とあり、三浦主任学芸員は「取り逃がした負い目もあって手柄を殊更強調したのではないか」とみる。〔共同〕(14:01)
寺田屋事件の奉行所が書いた資料発見 幕府側の資料は初
幕末の志士・坂本龍馬が京都の寺田屋で襲われた事件で、襲撃した伏見奉行所が書いた報告書の写しが見つかり、高知市の県立坂本龍馬記念館が15日、発表した。寺田屋事件に関して、幕府側の資料が見つかったのは初めてという。
報告書は寺田屋事件の翌日(1866年1月24日)の昼と夜に書かれたもので、2通ある。1通目には、伏見奉行所が上部組織の京都所司代に出した報告書で、「坂本龍馬所持書類写取奉差上候」(龍馬が持っていた書類を渡します)と書かれている。2通目は、龍馬が逃げ込んだ薩摩藩邸が武装しているので、踏み込めないという内容だった。
資料は京都市内に住む歴史研究家が所有していたもので、高知県出身の歴史研究家ら3人が買い取った。県は高知にあるべき資料と判断し、9月の県議会に購入費1650万円を計上。11月に購入した。
県立坂本龍馬記念館の学芸員、三浦夏樹さんは「幕府側の資料が見つかったことで、龍馬が手紙などで事件について書いていたことが正しいかどうかを推察できる」と話している。
資料は来年7月ごろに同館や南国市の県立歴史民俗資料館で一般公開される予定。
「血に染まり候…」坂本竜馬襲撃の報告文書初の発見
坂本竜馬が京都の旅館で伏見奉行所に襲撃された「寺田屋事件」で、竜馬がけがを負い逃走したことなどを記した京都所司代への報告文書が見つかり、高知県立坂本竜馬記念館が15日、発表した。
京都所司代は幕府の西国支配の中枢を担った重要機関の長官。同事件で幕府側の史料が見つかったのは初めてといい、同記念館の三浦夏樹主任学芸員は「(倒幕に動いていた)薩摩と長州の動向を知るために、同盟を仲介した竜馬を要注意人物とみていたことがうかがえる」としている。
見つかったのは奉行所が所司代に送った報告文書の写し2通。1通は長さ126センチ、もう1通は98センチで、縦はともに16センチ。
事件があった1866年1月下旬の昼と夜に報告したもので、「余程血をしたたらし左の腕」「龍馬手傷を負いたまま立ち入り右場所へ血に染まり候物残り」などと記述。竜馬が左腕を切られて血を流し、逃げ込んだ材木屋の納屋に血に染まった小物入れなどが残っていた様子が分かる。
襲撃後、寺田屋に残された竜馬の文書を書き写し、所司代に送ったことも記されており、三浦主任学芸員は「(襲撃は)竜馬暗殺より薩長の動向を知るための文書入手が目的だったのでは」としている。
このほか薩摩藩邸に逃げ込んだ竜馬についてどうするべきか、所司代に指示を仰いだとの記述もあった。
報告文書は、高知県が兵庫県の歴史研究家から購入。京都にあった土佐藩邸が幕府や各藩の関係者から集めた情報資料約570点もあった。
寺田屋事件の記録は、竜馬が約1年後に書いた手紙や、ともに襲われた長府藩士の三吉慎蔵の日記がある。
◆坂本竜馬 1835~1867年。土佐藩出身の幕末の志士。当時敵対していた、薩摩藩と長州藩の同盟を仲介したことで知られる。土佐藩の下級武士として生まれ、江戸での剣術修業を経て脱藩。幕臣の勝海舟に弟子入りし、勝の失脚後は日本初の商社とされる「亀山社中」(のちに「海援隊」)を結成し、薩長同盟の実現に尽力したが、1867(慶応3)年京都の旅館近江屋で暗殺された。
◆寺田屋事件 1866(慶応2)年、薩長同盟を仲介した坂本竜馬と護衛の長府藩士三吉慎蔵が、京都の旅館寺田屋で伏見奉行所の急襲を受けた事件。竜馬は、高杉晋作から贈られたピストルで応戦するが、手を負傷。三吉や恋人のおりょうと逃走し、薩摩藩邸にかくまわれた。けがを治すためにおりょうを連れて、薩摩(鹿児島)を訪れたのが、日本初の新婚旅行とされる。1862(文久2)年に薩摩藩主島津久光が、自藩士を寺田屋で粛清した事件とは区別される。
竜馬襲撃“実行役”思い、生々しく 奉行所報告文書
高知県立坂本竜馬記念館が15日、発表した京都所司代への報告文書の写し2通。「寺田屋事件」で初めて見つかった幕府側の史料は、竜馬が左腕を切られて血を流し、逃げ込んだ材木屋の納屋に血に染まった小物入れなどが残っていた様子を詳しく記述。報告文書には、手柄と負い目が入り交じった“実行役”の思いが生々しく表れている。
複数の偽名を使い分けながら活動していた竜馬。しかし、奉行所は事件当日寺田屋にいたのが竜馬本人であることを把握し、「坂本龍馬所持至す款(=書類)写し取り差し上げ奉り候」と書かれていたおり、末尾には再び「右書類の写し差し上げ奉り候」との記述も。龍馬に詳しい渡部淳・土佐山内家宝物資料館館長は、「これまで志士側の記録で語られてきたが、文書は対立する幕府側の立場で書かれており、歴史を双方の視点からとらえる上で非常に貴重だ」と話している。
奉行所は当時の警察なので、"実行役"という表現にはいささか抵抗があります。
龍馬は要注意人物、寺田屋事件で奉行所報告書
幕末の志士・坂本龍馬が重傷を負った寺田屋事件について、襲撃した伏見奉行所が記した報告書の写しが見つかり、高知県立坂本龍馬記念館が15日、発表した。
幕府側の記録に龍馬の名前が出てくるのは極めてまれ。事件直前に龍馬は薩長同盟を仲介しており、調査にかかわった青山忠正・佛教大教授(明治維新史)は「龍馬が、単なる浪士から要注意の大物として幕府にマークされ始めたことを示す重要な資料」と評価している。
薩長同盟(1866年1月21日)の成立直前から龍馬は、護衛役の長府藩士と行動をともにしており、事件は龍馬の手紙と、この藩士の日記で知られてきた。
報告書は2通あり、あて先は京都を警護する京都所司代の役人。高知県が歴史研究家から購入した土佐藩・京都藩邸の公文書など574点に含まれており、同藩が入手した「写し」らしい。龍馬の名前は計3か所に記述。1通目の冒頭から4~5行目には「坂本龍馬所持書類写取奉差上候」とあり、「龍馬の持っていた書類を写し取ったので報告する」と書かれていたが、内容は記載していなかった。
さらに、逃げた龍馬が薩摩藩邸に向かう途中、隠れた材木商の納屋に「胴乱」(小物入れ)など血染めの所持品を残していた、と記している。2通目では、逃げ込んだ同藩邸が武装していて踏み込めないと報告している。同館は来年7月頃、企画展で公開する予定。
同館の三浦夏樹・主任学芸員は「血の跡が残っているのに龍馬が逃げてから材木置き場に着くなど不手際が目立ち、龍馬が残した書類の捜索が重要だったのではないか」としている。
◇寺田屋事件=薩長同盟が成立した2日後、伏見奉行所が、伏見の旅館「寺田屋」にいた坂本龍馬を襲撃。龍馬が家族にあてた手紙では、2階の部屋で寝ようとした際、武装した幕吏十数人が捕まえに来たが、後に妻となったお龍の知らせで気付いてピストルで応戦し、一緒にいた長州支藩の長府藩士・三吉慎蔵と逃げた、などと記している。
竜馬襲撃の報告文書を発見 伏見奉行所、所司代あて
拡大画像です。
メモ: 1866年当時の京都所司代は松平定敬さま。伏見奉行は林忠交(上総請西藩の第2代藩主、翌慶応3年6月に死去・享年23。藩主として後を継いだのが甥の林忠崇)。
今日はぐっと冷えました。でも日が出たので、ちょっと散歩してきました……ちょっと遠くまで歩いてしまったもので、帰りはバスに乗って戻ってきました^_^;。
京都
開催日:2010年1月11日(月)~2010年2月28日(日)
京都新酒造り特別公開
福岡
伝統工芸品:福岡県で初の指定解除…4品対象 後継者なく
長崎
「失われた洋館」など特Aランク さるく推進委が公募古写真を認定
文化芸能
東が次郎長なら、西は佐兵衛…侠客の救済心意気
京都
開催日:2010年1月11日(月)~2010年2月28日(日)
京都新酒造り特別公開
1月11日(月)~2月28日(日)9時15分、【曜日により公開酒蔵が変わります】月・火・木・金曜日=招徳酒造(京都市伏見区舞台町16。京阪本線「丹波橋」より西へ徒歩約15分)。水・土・日曜日=松本酒造(京都市伏見区横大路三栖大黒町7。京阪本線「伏見桃山」より西へ徒歩約15分)。
普段は一般公開されていない、伏見にある酒造の特別見学。全国的にも珍しい女性が杜氏を務める招徳酒造(月・火・木・金)に、枯山水庭園や迎賓館のある松本酒造(水・土・日)。どちらも見ごたえある見学内容。見学のあとは利き酒の体験あり。
参加費2500円(特製おちょこ、幕末にちなんだ伏見散策マップ付き)。
チケット取り扱いWeb京都新酒造り特別公開/TEL075・254・0789(株式会社のぞみ・白井)。
市内のホテルフロントにて予約可能(宇多野ユースホテル・京都新阪急ホテル・ホテル日航プリンセス京都・ホテルモントレ京都・ホリデイ イン 京都・三井ガーデンホテル京都三条・三井ガーデンホテル京都四条・リーガロイヤルホテル京都)。
※イベントの性質上、20歳以上のみ参加対象
※イベントの性質上、公共交通機関をご利用ください
福岡
伝統工芸品:福岡県で初の指定解除…4品対象 後継者なく
福岡県は、県指定の伝統的工芸品35品のうち、博多絞など4品の指定を年内にも取り消すことを決めた。実態調査の結果、後継者がおらず、生産が途絶えていることが判明したためで、77年の指定制度の創設以来、取り消しは初めて。熊本、鹿児島両県も同様な実態調査に乗り出す方針で、伝統工芸の消滅の実態がさらに拡大する可能性もある。
指定が取り消されるのは▽博多絞(福岡市)▽手吹きガラス(北九州市)▽筑前ブンブン凧(直方市)▽広川下駄(広川町)。
制度は伝統工芸の振興が目的で、指定要件は(1)県内で生産されている(2)日常用品として使われている(3)原材料を含め特定の製造方法がある--の3点。指定品は県庁などで展示され、観光パンフレットにも掲載されるが、国指定のような経済的な支援措置はない。
博多絞など4品は、県が昨年から今年にかけて実施した初の実態調査で、職人の引退や廃業によってこの10年近く生産されていないことが判明。県は指定要件を満たしていないと判断した。
木綿と絹の絞り染めの博多絞は、戦前までは浴衣や小物が海外でも高い評価を受け、国指定の伝統的工芸品「博多織」と肩を並べる生産量を誇った。だが和装人口の減少などで約10年前に唯一の業者が廃業。他の3品も含め、生活様式の変化などで売れなくなったことが大きく影響している。
県中小企業振興課によると、残りの指定31品の中にも、生産者が高齢の職人しかおらず、「自分たちの代で終わり」という伝統品が5品ほどある。同課は「県財政が厳しく経済支援は難しい。地元の保存活動に頼るしかない」と話す。
熊本、鹿児島両県もそれぞれ69品、35品を指定しているが、既に生産が途絶えているものがあると見ている。このため今年度中に実態調査を終え、指定要件を満たしていなければ取り消す可能性もあるという。【三木陽介】
◇伝統工芸 熱意頼り
福岡県が生産の途絶えた伝統工芸品の指定取り消しを決め、伝統工芸の継承難が改めて浮き彫りとなった。時代の変化に伴う需要減で「伝統工芸では生活ができない」との声が上がり、職人の高齢化と後継者不足は深刻さを増している。県指定は行政支援が限定的で、多くが地元の保存会などの地道な活動と熱意によってかろうじて支えられているのが実情だ。
九州・山口では国の指定工芸品が9県で計36品。県指定は、制度がない山口と大分を除き7県で計219品ある。国指定には後継者育成や技術保存事業などに一部補助金が出るが、県指定にはなく、継承難に直面している品は少なくない。
福岡県太宰府市の「木うそ」もその一つだ。毎年1月7日に行われる太宰府天満宮の祭事「うそ替え」に使われる祭具で、天神様の使いの鳥といわれる「鷽(うそ)」が木に止まった姿を現した木彫りの人形。300年近い歴史を持ち、梅ケ枝餅と並ぶ天満宮名物の一つだ。
定年退職した元サラリーマンら地元の有志が保存会を起こしたのは98年。以来、毎月第2日曜に市の観光施設「太宰府館」で観光客らを対象に絵づけ教室を開いたり、地元の小中高で出張授業を行ってきた。毎年夏には、後継者育成のために市民を対象に講習会を開いてきたが、会員の一人、吉田幸一さん(74)は「これを生業としてやっていくのは難しいこともあり、僕たちの後に続く世代がなかなかいない」と嘆く。
現在、約30人の会員がいるが、職人は5人程度で平均年齢は60代。今年から講習の対象を市民以外に広げるなど伝統継承の模索は続いている。
久留米市の「筑後和傘」はさらに深刻だ。12年前に地元住民15人で保存会を作ったが、すでに10人が亡くなった。現在、70~80代の5人が4~10月に毎月2回ほど集まって手作業で製作を続けているが、洋傘の普及により、売れるのは飾り用などで年間20本前後。
江戸時代に生産量を伸ばし、幕末にはオランダにも輸出された実績を持つが、保存会代表の橋本渉さん(73)は「継ぐ人が出てきてほしいが、売れないからどうしようもない。みんな高齢だし、いつまで続けられるのか……」と肩を落とす。
県中小企業振興課によると、指定が取り消された工芸品については資料は残すが、現在のところ、抜本的な保存・振興策はないという。
指定伝統的工芸品 74年に「伝統的工芸品産業振興法(伝産法)」が制定され、国の指定制度が始まったのを受け、都道府県でも独自基準による指定制度が広がった。県によって名称は異なり、福岡県の正式名称は「県知事指定特産民工芸品」。ただ全国的に多くの指定品が後継難と高齢化に悩んでおり、全国の06年度の伝統産業界の従事者は9万3400人で、79年と比べ約3分の1。30歳未満の比率は74年は28.6%だったが、06年度は6.1%。
長崎
「失われた洋館」など特Aランク さるく推進委が公募古写真を認定
さるく観光幕末編推進委員会(松藤悟会長)は12日、長崎市の県勤労福祉会館で、「わが家のお宝古写真鑑定」認定式と「わが町さるくマップコンテスト」授賞式を開いた。古写真鑑定では、4点が極めて貴重な特Aランクに認定された。
同推進委が市民から公募し、古写真は専門家が鑑定。さるくマップは長崎さるくガイドが選考した。
古写真鑑定で、長崎市滑石1丁目の歯科医、松井貴志さん(55)の古写真は、「失われた洋館」(1953年ごろ)「闇市の様子」(52年ごろ)の2点が特Aランクに認定され、「永井隆博士の市葬、浦上天主堂の廃虚」(51年ごろ)など5点がAランクを独占した。20年ほど前に亡くなった写真愛好家の父聰夫さんが生前、撮影した写真群で、3年前に亡くなった母強子さんがアルバムに大事に整理、保管していたという。松井さんは「父と母の思いがこもったアルバム。賞は両親のもの」と感慨深げに話した。
マップコンテストは、市立戸町中2年、伊藤大志君(13)の「戸町の海のコース、山のコース」が最優秀賞に輝いた。伊藤君は「歩き回って新しい発見がたくさんあった」と話した。
同推進委は、マップや写真の複写を今後のイベントなどで活用する。
そのほかの認定写真、マップ入賞作と受賞者は次の通り。(敬称略)
【古写真】▽特A 料亭迎陽亭の室内写真を含む旧家のアルバム(松田勝三)上野撮影局写真の数々(松岡弘親)▽A 端島の波止場、松山に降り立つ進駐軍の様子、東山手洋館群、中町教会と路面電車(松井貴志)▽B 飽の浦公民館前での集合写真(中尾晴子)聖福寺での書道大会集合写真と鶴鳴女学校の卒業写真(坂本容子)
【わが町さるくマップ】▽優秀賞 休日のためのお散歩コース・新大工町商店街(松下洋子=長崎中1年=)小榊四島巡り(小野健=小榊小6年=)しぜんコース・戸町地区(川本愛莉=戸町小2年=)▽同推進委特別賞 滑石太神宮から道ノ尾駅へ-原爆の悲劇と被爆者の救護にかけた人々の思い(滑石中平和推進委員30人)
文化芸能
東が次郎長なら、西は佐兵衛…侠客の救済心意気
「大相撲通券」と印刷された、やや黄ばんだ紙が3枚、手元にある。
「通券」とは入場券のこと。セットになった「寄附大相撲御案内書」は、大阪市北区真砂町(現・西天満)にあった、貧困者の収容施設「私立小林授産場」の支援をうたう。言わばチャリティー相撲だ。興行主の名は「小林佐兵衛」。幕末から明治にかけ、大阪で名をはせた侠客(きょうかく)だった。興行や土木請負だけではなく、消防業務を請け負う「消防頭取」を務め、慈善事業を行った。いくつもの顔を持つ、小林佐兵衛の足跡を追った。
伝記などによると、1830年生まれの小林は当初、明石屋万吉と名乗り、11歳で任侠(にんきょう)の世界へ。「勤王論」に共鳴して桂小五郎らを助けたこともあり、維新後は米相場で資産を築き、府知事の依頼で73年、消防頭取に就く。
小林授産場は、地裁などが入る合同庁舎の西側にあった。自宅を開放して火事の被災者や貧困者らを収容、85年には府知事の認可を得て一時は300人以上の面倒をみた。
寄付相撲は、1901年(明治34年)3月13日から10日間、ミナミで開催。料金は15銭(現在の1500円程度)だった。案内書は開催理由を、「授産場を自費のみで運営してきたが、予算もなく高齢となり、寄付を募って授産場を整理、改良すべしという忠告を受けたため」と説明する。
16年後に87歳で死亡。その年、船橋半三郎編「小林佐兵衛伝」が刊行された。司馬遼太郎は、小林をモデルに小説「俄(にわか)―浪華遊侠伝―」を著し、そこに描かれた姿は破天荒で痛快だ。
◇
今では地元でも知る人は、ほとんどいなくなった。授産場があった場所について、西天満周辺に軒を連ねる商店などの人々に聞いても、首を振るばかり。ようやく出会ったのが幕末から続く質屋の4代目、一瀬禎三さん(86)。「直接は知らないが、祖父から店の筋向かいに小林授産場があったと聞いた。祖父は『慈善事業をたくさんして、たいしたもんや』と話していた」
入場券と案内書は、西天満でそば店を営む高木浩也さん(49)が10月末に、京都市内の古美術商から入手した。高木さんは1909年に起きた「北の大火」の関連資料を収集。小林が大阪天満宮の類焼を防いだ、という言い伝えがあったことから関心を持った。「『東の(清水)次郎長、西の佐兵衛』と呼ばれた大親分だったらしい。地元にこんな人物がいたとは驚き」と言う。
飯田直樹・大阪歴史博物館学芸員は「小林の実像を知る資料は少なく、入場券や案内書は貴重。行政がすべき貧困者の救済を侠客が行い、相撲という娯楽を利用していたことを裏付けている」と話す。(関口和哉)
(2009年12月13日21時45分 読売新聞)
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